ハイスクールパパラッチ


 

転生するみたいです!

 
前書き
真面目な話を書くのに疲れたから息抜き程度に書き始めます

今回の作品は基本的に主人公視点で、所々に他のキャラの視点が入る感じですね


7/10(金)
青葉→碧羽に変更 

 
 
 
 ども! 恐縮です! ■■■■と申します! 「見た目は艦これの青葉だけど内面はパパラッチキャラとマッドサイエンティストキャラと変人キャラの性格を全て混ぜ合わせて天災の行動力をスパイスにしたモノを社会の最低限の常識で包んだ変態野郎」と知り合いには言われております!

 突然ですが、皆様は神様転生というのをご存じですか?


 そう、神様が間違って殺してしまったか、暇つぶしで殺されたかして、特典つきで好きな世界、あるいは決められた世界に転生させてくれるというものです。


 え、どうして突然そんなことを聞くのかって?

 まぁ、聞いてくださいよ。


 発端は些細なことです。

 ある日、目が覚めたら真っ白な部屋にいたんですよ。
 一瞬夢だと思って二度寝をしようとしていたら、白銀の髪のキレーなお姉さんが出てきたんです出てきたんです。なんか刀語の敦賀迷彩に似てましたね。

 曰わく、『君、転生してみる気はないかい?』『転生するしないは君の自由。転生しないなら死んでないから眠れば元通り』『特典は好きにするといいよ』『転生する世界はハイスクールD×Dだ』などなど。だいたいそんな感じでした。

 詐欺かなにかだと疑ったらかめはめ波披露してくれました。超取材したい。カメラもメモ帳も無いから無理ですけどね!


 とまあそんなこんなで、転生する事に決めました。

 転生すると伝えると、『特典どうする?』と聞かれました。なんか適当におねがいします! 考えるのメンドクサイんで!


 その結果、二つ返事でOKを貰って、転生特典は転生して暫くしたら教えてくれるって事になりました。

 ただ、そのとき実は女の人じゃなくて男の人だったお兄さんが『なら適当に選んでおくよ』と少し呆れながら独り言を言っていましたが……いや、気にするまい。気にしたら負けです。

 その後、なぜかニコニコしているお兄さんに背中を押されよくわらからない門をくぐり、無事に転生する事になったのである。


 なんて事があったから、皆様に神様転生について聞いたんです。


 さて、その後転生した私は一人種族の生命体として育ち、アッチへぶらぶらコッチへぶらぶらし、思いだったが吉日と一般人として私立駒王学園に通う高校生です。それまでの間、夢幻と無限を張り倒して取材したり、赤と白を叩きのめして取材したり、六龍を殴り倒したり叩き起したりして取材したり、ほぼ全ての神話体系の神様や関係者に突撃取材して仲良くなったり、子どもを虐待するちょっとアレな研究所を幾つも叩き潰してソコの子ども達を引き取って鍛えたり、様々な種族の方を仲間にしたり、英雄とか勇者の子孫を自称する一団の幹部達とか首魁が接触してきたってか襲って来たから返り討ちにして取材して軽口叩き合う程度の仲になったり、傷だらけだった黒白の猫を治療したり、偶然見つけた神社に取材がてら行ってなぜか親子を助けていたりしましたが、概ね楽しかったです。
 が、あのお兄さんのくれた転生特典がチートの固まりだと理解したのもこの頃ですね。まあ転生して少しして教えてもらった時にも実感しましたけども。気になる特典については時がきたら話すとしましょう。










 さて、今現在高校二年生の私は絶賛―――


「「「待てーーー! 重楯(えだて)ェーーー!!」」」
「アーハッハッハ! 馬鹿め、と言って差し上げます! 待てと言われて待つのは、よく躾られた犬と阿呆だけです! 貴女達はそんなことも分からんのですかな!?」
「「「なっ、なんですってぇーーー!!!」」」


 生徒会に追われています。

 追われている理由としては、私立駒王学園は制服で登校するのですが、この私は隠密行動のため万年ジャージで登校している。更に二年生ながら、料理部と学園非公認の新聞部と写真部の部長を勤めています。完全に校則違反の固まりである。普通はこれで取り締まられないのが可笑しいくらいです。が、これでも服装に関しては一応学園長に脅はk…ゲフンゲフン…、お願いをして許可を得たのですが、あいにく新聞部と写真部は別です。料理部はともかく、新聞部と写真部は部員が私一人だから同好会にも出来ませんし。だから非公認というわけです。ただし、活動内容は許可を得た写真しか新聞に使いませんから新聞部の方は特に無いんですが、許可を得た上で売り上げの三割を渡す事を条件に裏で写真売買を行ってるから追いかけられてるんでしょう。合意の上とはいえ、取り締まらないのは生徒会の面目丸つぶれだから取り敢えず追いかけてるだけなんでしょうね、本気で追いかけてはいるみたいですがヤル気が感じられません。

 しかし、いい加減に飽きました。そろそろ終わりにしましょうか。


「ハァ…ハァ…ハァ…どうして…毎回…毎回…追いつけないのよ」


 生徒会メンバーの一人が聞いてきました。もう、しょうがないですねェ。答えてあげましょう。何回目かは覚えてないですけども。


「何度も言ってますけども、私は細胞レベルでオーバースペックなんです。捕まる筈がないでしょ。それより見えます?」
「? なにが?」


 私はある場所をさす。そう、生贄がいる場所を。


「どうやらまたイッセー達が覗きをしているみたいですよ?」
「ッ!?」
「剣道場です。直ぐに向かわねば逃げられますよ? 絶対に捕まらない私を追いかけるより、追えば捕まるイッセー達を追った方が得策ではないですか?」
「………次こそは絶対捕まえるから覚悟しなさい。みんな行くよ」
「「「了解!!」」」


 そう言い残し、生徒会のメンバーは生贄ことイッセー達のところへ向かいました。

 さて、私は教室に戻るとしましょうか。


 ――――ギャアアアアアア!!!!


 名も無き友人とその他2人の悲鳴をBGMにしつつ、私は教室に戻りました。え、イッセー達を放っておいて良いのかって? 変態死すべし、慈悲はない。


 
 

 
後書き
オマケコーナー

碧羽メモ大辞典!!(どっかの破面大百科とか死神図鑑とか参照)

碧羽「というわけで第1回始まります! メインパーソナリティーは私、重楯(えだて) 碧羽(へきう)が担当します! 取り敢えずネタバレ的な事も普通にぶっ込んで行くんでご注意を!」

碧羽「今回は第一回という訳で、私こと重楯 碧羽のプロフィールを軽く御紹介!」

――バーン!

碧羽「名前は何度も言ってる通り碧羽です。姓の重楯については原作四巻の会談の所に入った辺りで明かします」

碧羽「身長は185.17cm。体重は56.6kg。年齢は作者が細かく考えるのをメンドクサがりやがったので、詳しく決まっておりません。まあ、三陣営のどの存在より年上、その他の神話体系の神々より年下、オーフィスとグレートレッドより年下でその他のドラゴンより年上と言った具合ですね~。ちなみに、身長は重巡洋艦青葉の全長をcmに、体重は吃水の数値を十倍をしてkgに直したモノですね。185cmも身長あるのに体重が56.6kgってのは軽すぎやしないですかね? 自分の事ですけども」

碧羽「容姿についてはジャージ姿で黒髪赤眼の艦これの青葉を想像してくださいね。ちなみにペッタンコです。私男ですから。この話のいっちゃん最初でも野郎って言われてたって言いましたしね」

碧羽「特典については今は明言致しません。取り敢えず、20個前後のアニメやらマンガやらの能力とかその他諸々全部混ぜ込んだ感じですね~。実力に関しては夢幻と無限を張り倒せるって本文中央付近に書いてあるからそれで御察しください。ちなみに異能の類は一切使わずに出来ます。この作品内では一応最強誇ってますね」

碧羽「駒王学園内の人間の友人はイッセーと安倍さんと桐生の三人だけです。人間じゃない方を含めると十人前後でしょうか。その他の方々は、名前だけ知ってる・顔見知り・知人・一見客・常連客・お得意様・その他。と言った具合です」

碧羽「とまあ、グダグダになりそうなので、今回はここまで。では、また次回会いましょう! 次回がいつかなんて決まってないですけどね!」 

 

どうやら原作が始まるみたいです!

 
 
「「「死ねー!! 重楯ェ(碧羽ゥ)ーーー!!」」」
「アッハッハッハ、お断りですね」


 ――バキッ! グシャッ! グチャッ!


「フォビドゥン!?」
「レイダー!?」
「カラミティ!?」


 授業が終わり、時間は放課後となった今、私は変態三人組に報復されました。が、返り討ちにしてやりました。普通の人間程度に負ける程弱くないですし。


「重楯! お前のせいでまた穴場が無くなっちまったじゃねーか!!」


 丸刈り頭の変態が叫ぶ。こいつの名前は松田 陽一。爽やかなスポーツ少年の姿をしたのとは裏腹にド変態の残念少年です。別名『エロ坊主』『セクハラパパラッチ』『重楯 碧羽と真逆の行動をする奴』


「そうだぞ重楯! あの穴場を見つけるのにどれほど時間がかかったと思うんだ!!」


 次にメガネ少年が叫ぶ。こっちの名前は元浜 惣右介。メガネを通して女性の体型を数値化できるとかいうクソ下らねぇ特殊能力を持ってます。誰がどう考えても明らかに残念能力ですね。握手しないと発動しない読心能力やアスファルトの粘性しか操れない能力並に要りません。後者二つの能力を持ってる私が言えた義理ではないですが。


「そうだぜ碧羽(へきう)! おかげで俺達すげー怒られたんだからな!!」


 そして最後に叫んだ奴の名前は兵藤 一誠。あだ名は特に無いですが、強いて言えばイッセーでしょうか。ほか二人が濃すぎるせいで地味になりがちだから仕方ないですかね。まぁ、別に知らんでも構わないでしょう。正直な話、特に変わった見た目や能力がないから、ただのド変態野郎というわけです。ただ、困ってる人は分け隔てなく出来得る限りの助力をし、頭も学年上位を取るほどに良いので、教師や生徒会からすれば扱いに困る生徒堂々の第二位を飾っています。因みに一位はぶっちぎりで私です!


「元士郎以外は全員女性で美人な生徒会メンバーに説教を貰ったんです。本望でしょう? 貴方達は」
「「「ハイ! 生徒会メンバー最高でした!!」」」


 悲しいかな。前二人は兎も角、イッセーと私は友達という関係にあります。所謂、悪友にして親友的な。まぁ年中ネタに尽きない連中で、面白いですし。イッセーとは家が隣同士ですしおすし。








 それから松田と元浜の二人と別れ、イッセーと二人で他愛もない話をしながら家路についていると突然―――

「あの!兵藤一誠くんですよね?」

 ―――イッセーが声を掛けられました。しかも美女です。


「えっと……俺が兵藤一誠だけど。……どちら様?」


 ある意味初めて美女に声を掛けられたイッセーは緊張してます。ちょっとからかってみますか。暇だし。


「我が親友兼悪友にして、お隣さんのイッセーよ。まさか他校の生徒にまで迷惑をかけていたのですか? ……残念です。警察に捕まるか、警察に捕まりに行くか、好きな方を選びなさい」
「なんでだよ!? まだ他校には迷惑かけてねーよ! ってか警察に捕まること前提かよ!」
「まだ? つまり何時かはやると?」
「そういう意味じゃねーよ!」
「……あのー」


 私がイッセーをからかっていると、すっかり空気となっていた彼女が話しかけようと声を掛けてきました。仕方がない。からかうのは止めますか。


「あぁ、すいませんね。つい話し込んでしまって。ところでお嬢さん(フロイライン)、あなたはこのド変態で犯罪者一歩手前のようなイッセーにどの様なご用で?」
「ちくしょう…否定できねぇ…」
「…その、兵藤くん!」
「はっ、はい」








 次の瞬間、彼女は爆弾を投下しました。








「私と、付き合ってください!!」






「え?」
「(ΦωΦ+)ホホゥ....、こいつは特ダネです」


 この瞬間、イッセーに(おそらく)人生初の彼女ができた模様です。




 ――仄かに友人達と同様の、堕ちた香りする彼女が。












――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――














 ―――天野夕麻。

 我が悪友にして親友である、イッセーに告白した彼女の名前です。




 あの日、彼女ができた日からイッセーのテンションは常に有頂天でした。
 学校では正直ウザイと思えるほどのテンションで授業に参加して先生に怒られたくらいです。

 まぁ、初めてできた彼女なのです。暖かく見守るとしましょう。むしろ、イッセーが清いお付き合いをしてくれれば、それはそれで特ダネになりますからね。犯罪だけは起こさないでほしいものです。


 それと、松田と元浜は血の涙を流していましたが…………どうでもいいですかね。てか一部女子達もショックを受けた表情してましたね。

 ま、イッセーは陰では何気に女子からは木場 祐斗に継ぐ人気を誇ってますし、変態性を少し抑えれば彼女くらいすぐに出来たと思いますけどね。






 そして今日、ついにイッセーが人生初のデートに初陣です。

 ちなみに私は隠れて二人を追跡するつもりです。無論ネタ集め為に!
 てかイッセー。待ち合わせ時間の一時間前にステンバーイするのは、どうせ「お待たせ兵藤くん。待った?」「いや、俺もいま来たところだから」って感じのやり取りがしたいんですよね? アホですか、そうですか。三十分前とかにしとけばいいものを。


「お待たせ兵藤くん。待った?」


 おっと、ようやく彼女が到着したみたいですね。


「いや、俺もいま来たところだから」


 流石はイッセー! 私の予想を裏切らないとは。

 その後二人は洋服店や小物、喫茶店などのお決まりコースで、楽しそうにデートして行きました。

 何の面白味も無い普通のデートでしたが、そのデートも終盤。二人で公園に入っていきました。


 ―――夕暮れの公園。

 二人で何かを話している。
 デート後に夕暮れの公園に居る一組のカップル。シチュエーション的にはこれ以上ない程のモノ。裏の事に関わり合いの無い一般人が殆どの学園の新聞の記事に出来ない程の大スクープな展開は無いといいなぁーとか思っていたら………。


「死んでくれないかな」


 ――バサァッ。


 天野夕麻の背中から一対の黒い翼が生えました。
 ハァ。予想通りの展開すぎてうんざりです。そしてあの堕天使は弱過ぎです。


 彼女の手から友人達のモノと比べると爪楊枝と言っても過言では無い程小さく、切れかけの安物豆電球と言っても過言では無い程に薄汚い光をした光の槍が生成され、イッセーに向けて投擲されました。


 さて―――

「なにやら実に面白ェことになってますねェ、お二人さン」

 ―――取り敢えず、助けに行くとしますかねェ。


「私も混ぜてくださいよ」









――――――――――――








 Side:一誠


「死んでくれないかな」
「え?」


 俺こと兵藤一誠は混乱していた。
 初めてできた彼女、夕麻ちゃんとのデートで浮かれすぎて疲れたのかな? なんか夕麻ちゃんの背中から黒い烏の翼みたいなのが生えてるように見えるし、「死んでくれないかな」なんて聞こえた。


「楽しかったわ。あなたと過ごしたわずかな日々。初々しい子供の飯事に付き合えた感じだった」


 冷ややかで見下した様な声で夕菜ちゃんが話す。その手には一本の槍のようなものが握られた。

 え? つーか、普通に槍じゃね? アレ。


 そのままそれが俺に向かって投げられた。


「(あぁ~、これは多分死んだな、俺。童貞くらいは捨てたかったぜ……)」


 このまま俺に投げられた槍が刺さるかに思ったが――――

「なにやら実に面白ェことになってますねェ。お二人さン」

 ――――今、この場に居るはずのない親友の声がした。


 その声の人物は投げられた槍をぶっ壊して、俺と夕麻ちゃんの間に飛び込んできた。


 ……って! あいつなんで!?


「私も混ぜてくだせェよ」


 間違いない。あいつは親友兼悪友にしてお隣さんである―――

「へっ、碧羽ゥ!?」

 ―――重楯 碧羽がいた。


 Side:一誠








――――――――――――








「アイエエエ! ヘキウ!? ヘキウナンデ!?」
「五月蝿ェですよ。将棋以外のボードゲームで7:3で私に勝ち越せる奴がリアリティ・ショックにかかった一般人の情けない悲鳴の様な声を上げねェで欲しィものですよォ」


 ――バキッ!


 突然現れた私に驚き叫んで動かないイッセーを蹴り飛ばしました。

 …………ちょっとスッとしたのは内緒です。


「アベシッ! って痛ってぇな!? なにすんだよ碧羽!」
「将棋以外のボードゲームで私に勝ち越せる秀才の癖して情けない悲鳴上げてる貴方が悪ィです。人生を年齢の回数やり直して来なせェ」
「できるか! てかトンボの太閤将棋や裸王ですら負けた時の俺の心は回復がほぼ不可能なくらいボロボロなんだが!?」

「あっ、あなた、何をしたの!?」


 イッセーとコントの様なやりとりをしていると、イッセーを殺そうとした堕天使が驚愕に声を震わせながら叫んできました。


「……なにって、殺されかけてた我が親友兼悪友にしてお隣さんのイッセーを助けるためにィ、アンタが出した (薄汚ェ光の)槍を壊しただけですがァ、なにかァ?」
「………まぁいいわ。どっちにしたって人間が何人いようと私にかなう訳ないし。残念だけど、見られたからあなたにも死んでもらうわ!」


 そう言ってワンの雑魚堕天使は再び光の槍を手に作り出しました。しかし何度見ても薄汚ェ光してますねェ。私の友人達の光の槍はもっとこう、エクスカリバーや聖剣並とまでは行きませんけど、海蛍や蛍の冷光みたいな綺麗な光を放ってると言うのに。この堕天使の槍ときたら……


「イッセー。ここは私がどうにかします。その隙に貴方は逃げなせェな」
「なっ、なに言ってんだよ! 危険地帯に親友を残して行ける訳だろ!!」


 ……あなたはいい奴ですね、イッセー。私の様な存在の心配をしてくれるなんて。正体を知らないとはいえ、恐らく人間で心配してくれたのは貴方が初めてですよ。


 だからこそ――――

「お願いします」
「碧羽……わかった。ヤバくなったらお前も逃げろよ!」
「分ァってますよ。また明日、教室で会いましょうや」


 私がそう言うと、イッセーは走ってこの場を離れて行きました。

 フゥ、なんとかイッセーを逃がすことができましたか。全くアイツは、優しすぎるんですよ。


「あら? お別れは済んだのかしら?」


 先ほどまで何してこなかった雑魚堕天使が不適に笑っていました。


「えェ、ばァっちりですよォ。明日また会う約束もしましたしねェ」


 それに対抗し、私も不適に笑って応えました。


「そう、でも残念。あなたに明日なんて来ないわっ!」


 次の瞬間、彼女の手から小さな小さな、それこそ人間の腹に直径10センチ程度の風穴を開けれるかどうかの大きさの薄汚ェ光を放つ光の槍が投擲されました。
 しかも、友人達の投げるものより格段に遅い。友人達の投げる光の槍がF1カーの最高速度(約300km/h以上)並とすれば、この堕天使の投げる光の槍は超重量戦車マウスの最高速度(約20km/h前後が限度)くらいがイイ所です。遅いにも程がありますね。流石はワンです。まあ、友人達はトゥエルヴやイレヴンですから仕方ないと言えば仕方ないんですけどね。差が有り過ぎます。単純計算で十一倍や十二倍ですから。

 しかしこの堕天使は弱いですねェ。私の友人達はノーモーションで駒王学園の校舎並みの大きさの槍を十本単位で投げてくるのに。


「やれやれ。何度も言うようにィ――っと、そう言えば貴様は初めてでしたね。なら教えてやりましょォかァ」


 そう言いつつ、私は迫ってきた汚い光の槍を掴み取り―――

「私は」

 ―――手に力を込めていき―――

「細胞レベルで」

 ―――徐々に力を強めていき、そして―――

「オーバースペックなんです!」

 ―――跡形もなく握り砕く。


「うっ、嘘よ…あなた、本当に何をしたのよ。ただの人間ごときが、私の槍を砕くなんてあり得ないわ!」
「確かに、ただの人間なら不可能でしょうね。ですが、あいにく私はただの人間ではないので。さっきも言ったように、私は細胞レベルでオーバースペックなのです。ま、トゥエルヴやイレヴンの攻撃を止められるのに、ワンの攻撃を止められない訳がないでしょう」
「まっ、まさかあなた、神器保持者(セイクリッド・ギア・ホルダー)……」
「そうですよォ~、自身の身体能力向上系じゃないので先の行いは全て素の身体能力によるモノですけどねェ。で、どうします? 堕天使の小娘。このまま逃げるなら追いませんけどォ?」


 そう挑発しながら私は構えをとりました。しかし。


「えぇ、得体の知れないアナタを殺すように指示を受けてもいない。それに、もう目的は達成したから」
「何ですと?」


おい間抜け(レイナーレ様)碧羽さんの友人の仮死化終わらせたぞ(対象の殺害)二度とこんな事やらせんなボケが(完了しました)


「何!?」


 突然の第三者の声に振り返ると、そこには光の槍に貫かれ、血の海にいるイッセーと、もう1人堕天使がいました。って、カラワーナじゃないデスカ。

 クッ、目の前のクソ雑魚堕天使のプライドを砕こうとする遊びに夢中になり過ぎてイッセーに護衛を付け忘れてました。


「イッセー!」
「よくやったわ、カラワーナ。それではご機嫌よう人間」


 翼をはためかせ、二人の堕天使は何処かへ去って行きました。

 が、今は堕天使のことなどどうでもいいです。あんな雑魚なんて何時でも消せます。落ち着くのです。

 そう自分に言い聞かせつつ、私は急いでイッセーの元へ駆けつけました。


「しっかりしてくださいイッセー! それでも私の親友ですか!? 目を開けなさい!」


 けれど、イッセーが再び目を開けることはありませんでした。


「すいません、イッセー。私がもう少し周りに気をつけていればこんな事には……。仕方ありません。ある意味では私が殺したも同然。日本神話の神々や地獄には後で土下座で謝りに行けばいいんです。此処は駒を使って…………ん? 書置き? それに胸の辺りが光っている?」


 光っているものを取り出すと、それは一枚の魔法陣が描かれた紙切れでした。
 その紙切れは徐々に光を増していき、そして突然―――

「あなたね。私を呼んだのは」

「…………リアス・グレモリー、ですか」


 ―――鮮血のように、鮮やかな紅と言う言葉が似合う髪を持つ女性――リアス・グレモリーが現れました。


 
 

 
後書き
 カラワーナのセリフはルビが口に出してる言葉。心の中ではボロカスに言ってます。 

 

眷属知り合い、ドンドコ集まって結局宴会開始します。

 
 
「あなたね、私を呼んだのは。あら? あなた―――」


 イッセーを見た後、私を見るリアス・グレモリー。


「すいませんが、私についての詮索は後にしてくれませんか? リアス・グレモリー。今からイッセーの蘇生措置を取るので」
「蘇生措置? 彼はまだ生きてるとでも? それ程の出血量、生きているとは到底思えないのだけれど」
「生きてるとか、死んでるとか、仮死状態にあるとか、関係ねェですよ。私、コレでも悪魔共の持つ悪魔の駒(イーヴィル・ピース)と似たような物持ってましてね。死した存在すら蘇生可能で、私の眷属にする代物です」
「あら。そんな物があったの。でも、日本神話の神々への対応はどうするの?」
「ンなモン、後日土下座込み込みで謝りに行きます。あと、学園の生徒の方なら兎も角、出来るだけ学園に生徒として在籍していない方へは他言無用でお願いしのですが」
「……いいわ。おそらくこの子を殺したのはあなたじゃなさそうだし」
「……感謝しますよ、リアス・グレモリー」


 そう言って私は将棋の駒の歩兵を取り出し、その駒をイッセーに翳すと、イッセーの元に飛んで行ってイッセーの胸に吸い込まれていきました。するとイッセーの傷は癒え、出血が止まり、規則正しい寝息も微かに聞こえてきました。


「あらあら。悪魔に感謝するなんて、面白い子ね。それと、あなたにも話を聞きたいから明日……。明日からGW(ゴールデンウィーク)だったわね。連休明けの放課後に使いを送るわ」
「…いいでしょう」


 そう言ってリアス・グレモリーはイッセーを抱え、魔法陣を展開し―――

「では、ご機嫌よう」

 ―――そのまま何処かへ転移していきました。

 おそらくイッセーを送り届けたのでしょうね。


 それにしても……。

「まったく…これは特ダネ過ぎる以前に裏の荒事――(いや)天使(ハト)堕天使(カラス)悪魔(コウモリ)の諍いなんて、新聞にできませんね。と言うよりも、私がしたくありません。…………よし、帰りますか」


 イッセーには明日説明すればいいですしね。てか、彼女達(・・・)が居る時点であのワンのクソガラスは惨殺確定です。


「うひゃひゃひゃ♪ 我らがマスターに目を付けられるとは何と不運な堕天使だ! 自業自得だけど! うひゃひゃひゃ!」
「やめてくれっちょ姉御。あんなドグサレビッチが今の上司なんて、オレッチやカラちゃん達\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ! 1D100のSAN値チェックで99あったSAN値が一気にゼロになる勢いで削られてるんすよ~」
「おぉ~、そりゃあ大変! コレはマスターに癒しを貰うしかないでござるナー!」
「全く持ってその通りでごさいますナー!」
「「ゲヘヘヘヘ」」


 ――――帰れませんでした。物凄く聞き覚えのある、無駄に大きな声の会話が耳に入りましたから。


「……ハァ。何の用ですか? リゼヴィム(・・・・・)フリード(・・・・)。私、今それなりに機嫌が悪いンですが」


 そう言って振り返ると、そこには案の定、銀髪のシスター(・・・・)女性悪魔(・・・・)の銀髪レディースコンビが居ました。

 銀髪のシスター。名をフリード・セルゼン。『最悪のエクソシスト』『変態』『教会の厄介者』『最強の祓魔師』『卑怯者』『異端者』『祓魔司女(エクソシスター)』その他にも諸々の二つ名を持つ、テンのキリスト教人外の者と真正面からタメ張れる最強の人間の一角です。戦い方によってはイレヴンともイイところまで行けますね。世界実力番付でも100位以内にくい込む猛者です。
 銀髪の女性悪魔。名をリゼヴィム・リヴァン・ルシファー。先代ルシファーの娘で、現在冥界に数人しかいない超越者(・・・・・・・・・・)の一人にして、世界でも二十指に入るくらいの実力者です。


「まあまあ落ち着きなってマスター。カラちゃん、殺した訳じゃなくて、仮死状態にしただけだから。マスターもカラちゃんの書き置き見たっしょ?」
「まあそうですが。……ハァ。ま、いいですか。此処まで来たんです。折角だから家に寄っていきなさい。今、水晶コーラ位しか飲み物無いですけど」
「マジでマジかよマジですかぁ? ボクちゃん感激! 水晶コーラって何年もの~?」
「オレッチも感激! あ、カラちゃんとミッテちんとドナっちの分も貰っていい~? ってか、オレッチ達が行ってもいいの?」


 ちょっと潤んだ目で私を見てくる二人。何この娘達、めっちゃくちゃ可愛いんですけど。てか、貴女達がそんな事心配してるんですか?


「何言ってるんですか。二人共私の眷属で大切な家族なんですから、あの家は貴女達の家でもあるんですよ? 水晶コーラは五百年ものです」
「おっおっ (^ω^≡^ω^) おっおっ♪ ボクちゃんやフリードちんみたいなはみ出し者にまでそんな事言うのは碧羽クンくらいだね! そして五百年ものの水晶コーラ! 今から楽しみだねぇ!」
「楽しみ楽しみ!」
「そうですか。なら早速行きましょうか。我が愛しき友にして眷属。大鳩(フリード)奔王(リゼヴィム)
「「了解(ダー)我らが主様(マイマスター)♪」」


 そんなやりとりを三人でしつつ、二人と一緒に我が家に帰りました。



 そして家に帰った私達を待っていたのは―――

「あら、おかえりなさい。お邪魔してますわよ?」
「どうも、お邪魔しています。我が主様」
「お邪魔してます。師匠」
「あ、お邪魔しております碧羽様!」
「お邪魔してます、碧羽様」
「邪魔しておるぞ、碧羽」

 ―――妖怪と龍のツイントリオでした。


「……何でココに居るんですかね? 『妖怪の賢者』『真紅眼の紫龍神(レッドアイズ・ヴァイオレッドドラゴン)リュウグウノツカイ』『祖なる青眼の紅龍(ブルーアイズ・クリムゾンドラゴン・ルーツ)黄紅龍(ファンチーロン)』『哨戒の白狼天狗』『無限転身の大天狐』『黄眼の黒天龍(イエローアイズ・ブラックドラゴン) 黄黒龍(ファンヘイロン)』。いや、ここに居る事についてはいいです。美鈴と椛と水月と羽衣もいいです。ですが――

 ―――  な  ん  で  家をスキマとか雲だらけにしてるんですかね!?」

「「出入りが楽になるからです(わ)」」
「……ハァ。まあいいです。フリードとリゼヴィムにも言いましたし、何度も何度も言ってますが、ココは貴女達の家でもあるンです。あまりやいのやいの言いません。ただ、数と場所を考えなさい。玄関にスキマ3つ、居間に5つ、その他の部屋に4つずつってのはやり過ぎです。雲に関してもそうです。家の中の各所にワタアメがほかってあるみたいな絵面になってて力が抜けます」
「了解しました、我が主様」
「わかりましたわ。だだ、これから他の方々も集まる予定ですので、幾つかスキマは残させてもらいますわよ?」
「あぁ、構いません。というか、どうせ明日の放課後まで暇なんですから私達が幽世の方に赴きますよ」
「あら。でしたらその様に準備しておきますわ。では帰りますわよ、椛、美鈴、衣玖、水月、羽衣。宴会の準備です」
「「「「分かりました」」」」
「了解しました」
「わかった」

「フリード、リゼヴィム。二人も手伝ってきなさい」
「「アイ、サー」」
「紫。誰が集まれて誰が来られないか、後でリストアップしといてください」
「あら、それなら必要ありませんわ。私達含め、貴方の眷属や使い魔は皆集まりますもの」
「そうですか。皆来るんですね? 分かりました。もう私、水晶コーラだけじゃなくてメロウコーラも出しちゃいます。水晶コーラも五百年モノから五千年モノに引き上げちゃいます。何か食べたい物とか有りますか? 有るならこの紙に書いといてくださいね?」


 と言って、私が紙とペンをテーブルの上に置くと、ハイパーハイクオリティーの紙とペンの奪い合いが始まりました。

 その光景を尻目に、私は飲み物と食べ物の準備をするのでした。


 
 

 
後書き
 いつの間にやらマジ恋A-4が発売されていたでござる。PC持ってない私からすればどうでもいいんだけど。
 あ、マジ恋A-4追加されたドイツ軍のジークルーン・コールシュライバー、コジマ・ロルバッハ、フィーネ・ベルクマン、リザ・ブリンカーの四人。私の好みどストライクど直球180/hです。ジークさんは第一宇宙速度超えて好きです。何と言うか、紋ちゃん見た時のハゲみたいな心境成ったよ。ってかマジ恋の女性ドイツ軍人みんな好き。
 と言うより、マジ恋キャラは好きなのが多いんですけどね。ってか大概好きなんですけどね。但しムサッコスとムサッタとおじゃる。テメー等は駄目だ。心んは私でも弄れるだろうし、弄れば面白そうだから許せる。羽黒と竜兵はまあ、私が対象にならなければ友達としては付き合えるし、キャラとしてはあり。