フォース・オブ・イマジナリー


 

Turn;1 勇気を継ぐ者

 
前書き
かつて一人の少年の運命を変えたカードがあった
時を超えてその力は一人の少年に受け継がれた
今、新たな伝説が始まろうとしていた 

 
晴海中学校
今日からこの学校に通うことになった少年が職員室を訪れていた
自身が所属するクラスの担任をしているという男性と向き合っていた
「俺がお前のクラスを受け持っている、石田ナオキだ、ま、よろしく頼むぜ」
「宮導ヤイバです、よろしくお願いします」

Turn;1 勇気を継ぐ者

1年4組
チャイムが鳴り生徒たちが着席すると教壇の前に石田先生が立った
「よし、それじゃあホームルームを始める前に、今日は転入生が来てるから紹介するぞ、入ってくれ」
石田先生の言葉を受けて教室へと入っていくヤイバ
自己紹介を終えると再び石田先生が教壇の前に立った
「よし、じゃあ席は綺場の隣だ」
石田先生が教えてくれた席につくと隣の席のブロンドの少女が会釈をしてきたのでヤイバも会釈で返した
「綺場ミツキよ、よろしくね」
「ああ、よろしく」
そんな二人の会話を聞いた石田は目を丸くしてヤイバを見た

その日の授業を終えて大きく伸びをしたヤイバは懐にしまってある手帳を取り出した
そして思い出していた、幼きあの日のこと
「イメージは君の力になる、このカードはきっと、君を導いてくれる」
あの日受け取ったものを胸に秘めながら少年は新たな街に心躍らせていた
「ちょっといいかな?」
そんなヤイバにミツキが声をかけてきた
「放課後、暇だったらこの辺り少し案内してあげようか?」
「ああ、ぜひ頼むよ」

ミツキの案内で街を歩くヤイバ
「ミツキちゃん、新しい友達かい?」
「はい、今日転校してきて………ここのパン屋さんおいしいんだよ、特にコロッケパンは大人気」
「へぇ」
そんな話をしていると目の前を小学生と思われる少年たちが駆け抜けていった
「早くファイトしようぜ」
「今日は負けねえからな」
そんな少年たちを見送りながらヤイバが笑みを浮かべる
「やるんだ、ヴァンガード」
「ん?まあね、綺場も?」
「うん、大きな大会に出たこともあるよ………ねえ、いいお店知ってるんだけど」
そういってカードの束………デッキを取り出すミツキ
ヤイバの答えは決まっていた

お好み焼き屋さんの上にあるカードショップ、カードキャピタル
ミツキの案内でその扉をくぐったヤイバの目の前にはたくさんのファイターがヴァンガードを楽しむ姿
「いらっしゃいミツキ、あら?初めてのお客さんね」
「私のクラスに来た転校生です」
二人を出迎えたのは赤い髪の少女だった
彼らよりも年上で高校生と思われる
身に着けているのは晴海高校の制服だったか………
「初めまして、私は新導ミライ、ここのバイト」
「お、転校生、お前も来たのか」
奥で対戦している少年が彼らに気づき声をかけた
「あ、同じクラスの………」
「おう、秋吉タクヤだ、どうだ、お前もこっち来てやるか?」
タクヤの誘いにヤイバはミツキの方を見る
彼女はあきれたように肩をすくめて肯定の意を示した
「ああ!」

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
二人のファイターが降り立ったのは惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの高原
タクヤの体が光に包まれ姿を変えていく
「リザードランナー アンドゥ!」
爬虫類を模した赤い体を持つユニットにライドしたタクヤは目の前のヤイバを見据える
「ぐらいむ!」
青い肉体を持つハイドッグが咆哮を上げる
「ロイヤルパラディン使いか、ライド!ダマナンス・ドラゴン!アンドゥのスキル、ライドされた時一枚ドロー!」
「行くぜ!ナイトスクワイヤ アレンにライド!ぐらいむの効果で1枚ドロー!小さな賢者 マロンをコール!」
白い鎧に包んだ騎士と本を持った若き賢者が並び立つ
「まずはマロン(8000)でダマナンス・ドラゴン(8000)にアタック!」
マロンが本のページをめくりながら手をかざす
振り下ろされた指先から放たれた雷がダマナンス・ドラゴンに襲い掛かる
1st damage
【クレステッド・ドラゴン】
トリガーなし
「続けてアレン(8000)でヴァンガードにアタック!」
権を握りしめダマナンス・ドラゴンに向かって走っていくアレン
Drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
アレンの剣に切り裂かれ苦痛の声を上げるダマナンス
2nd damage
【ドラゴンモンク ゴジョー】
トリガーなし
「ライド!スピルオーバー・ドラゴン!ドラゴンモンク ゴジョーをコール!ゴジョーのブーストしたスピルオーバー(18000)でアレンにアタック!」
「ノーガード」
スピルオーバー・ドラゴンの炎に焼かれ苦しむアレン
「ドライブチェック」
Drive check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル→スピルオーバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー→スピルオーバー・ドラゴン(28000)
炎から解放されふらついたアレンにスピルオーバー・ドラゴンが前足を振り下ろした
1st damage
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
2nd damage
【ういんがる】
トリガーなし

「ういんがる?」
ヤイバのダメージゾーンに落ちたカードを見たミツキは思わず首を傾げた
「あのカードって確か………」
「ライド!沈黙の騎士 ギャラティン!」
目元を布で隠した寡黙な騎士が剣を抜いてスピルオーバーを見据えた
「マロン!後ろへ」
ギャラティンの指示を受けマロンは飛び上がって後方に下がる
「来い!ハイドッグブリーダー アカネ!」
ギャラティンが剣を振り上げると赤い髪をなびかせた女性のユニットが表れて手に持った鞭をふるった
「さらにういんがるをコール」
アカネが口笛を吹くとともに青い体と立派な翼をもったハイドッグがギャラティンの後ろに駆け付けた
「マロンのブースト、アカネ(18000)でヴァンガードにアタック!」
アカネが振るった鞭の直撃を受けぐらつくスピルオーバー・ドラゴン
3rd damage
【ドラゴンナイト ネハーレン】トリガーなし
「ういんがるのブースト!ギャラティン」
剣を振りぬいたギャラティンがスピルオーバーに剣を振り下ろすべく飛び上がった
「ノーガードだ」
「えっ!?余裕でガードできるのに………」
彼の手札が後ろから見えていた彼の友人が思わず言葉を漏らした
Drive check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル→沈黙の騎士 ギャラティン(クリティカル2)
パワー→沈黙の騎士 ギャラティン(28000)
ギャラティンの振り下ろした剣がスピルオーバー・ドラゴンを切り裂く
さらに着地したギャラティンはもう一度剣を横に振るとスピルオーバー・ドラゴンの大きな体が倒れた
4th damage
【鎧の化身 バー】
トリガーなし
5th damage
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル→スピルオーバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー→スピルオーバー・ドラゴン(28000)
「さあ、一気に決めるぜ!見せてやる、俺の真紅のドラゴンデッキの力!ライド!ボーテックス・ドラゴン!」
紅蓮の炎が渦を巻き、その中から巨大な翼をもったドラゴンが咆哮を上げながら現れた
禍々しき炎の力を持つボーテックス・ドラゴンが翼を広げ咆哮を上げる
「コール!ボーテックス!クレステッド・ドラゴン!レッドジェム・カーバンクルとダマナンスもコールだ!
リアガードを埋めて一斉攻撃の構えに入ったタクヤ
「ってかさ」
「ん?」
ふと、ヤイバが口を開くので彼も首を傾げた
「真紅のドラゴンデッキって………赤くないじゃん」
ヤイバの指摘で店内が一斉に静まり返る
ほぼ同タイミングでミライとミツキが口元を抑え吹きだした
確かにボーテックス・ドラゴンもクレステッド・ドラゴンもその体色は赤ではなく青
真紅とは真逆だ
イメージの中のボーテックス・ドラゴン(リアガード)も困ったように自分の体を見た後ボーテックス・ドラゴン(ヴァンガード)を助けを求めるような視線で見た
「だー!いいんだよ細かいことは!ボーテックス・ドラゴンのスキル!」
「細かいかな………」
「2枚の手札を全部捨てて相手のリアガードを全部退却だ!」
手札のターとドラゴンモンク ゲンジョウを捨てたタクヤ
ボーテックス・ドラゴン(ヴァンガード)の吐いた炎がヤイバの陣営まで届きユニットたちに襲い掛かる
「がうぅ」
「きゃあぁ!」
「うわぁ!」
悲鳴とともに炎を浴びたユニットたちは消滅していく
「さらにリアガードが退却したことでスキル発動!ボーテックス・ドラゴンのパワーは+15000だ!レッドジェムのブースト!リアガードのボーテックス・ドラゴン(33000)でヴァンガードにアタック!」
翼を広げたボーテックス・ドラゴンがギャラティンに襲い掛かる
前足を振り下ろしてギャラティンに傷を負わせる
3rd damage
【スタードライブ・ドラゴン】
トリガーなし
「ゴジョーのブーストしたボーテックス・ドラゴン(39000)でアタック!」
「ノーガード!」
「ツインドライブチェック!」
Twin drive
【ドラゴンモンク ゲンジョウ】
ヒールトリガー
ダメージ回復
パワー→クレステッド・ドラゴン(23000)
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル→クレステッド・ドラゴン(クリティカル2)
パワー→クレステッド・ドラゴン(33000)
ボーテックス・ドラゴンの放つ紅蓮の炎がギャラティンに襲い掛かる
傷ついたギャラティンは剣を支えに膝をついた
4th damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
5th damage
【まあるがる】
ドロートリガー
1枚ドロー
パワー→沈黙の騎士 ギャラティン(20000)
「ダマナンスのブースト!クレステッド・ドラゴン(46000)」
「エポナ(15000)!ふろうがる(15000)!」
エポナとふろうがるが現れるとクレステッド・ドラゴンに向かっていった
「くそっ、惜しいぃ、ターンエンドだ」
「惜しいも何も、あれだけ手札があるんだもの、止められるわよ」
まあるがるのトリガー効果で増えたヤイバの手札は6枚
一発も止められないような雰囲気はとてもじゃないが感じられなかった
「とはいえ手札にはシールドの高いトリガーのカードが2枚、ダメージも4に回復して一回なら受けれる、無理やりボーテックス・ドラゴンの効果を狙っただけあって優勢には変わりない………」
ミツキはヤイバの方を見た
「ただ、気になるのは彼のデッキのカード………もし、私が思った通りなら」
「スタンドアンドドロー」
ドローしたカードを見たヤイバは笑みをこぼした
「闇を切り裂け、光の剣!ライド!」
新たなカードを掲げたヤイバはそのカードにライドした
「ブラスター・ブレード!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ぶ、ブラスター・ブレードだと!?」
そのカードを見たタクヤは思わず声を上げた
「まじかよおい………」
「ブラスター・ブレードですって………」
「本物なのか?」
「いや、でもファイトテーブルがちゃんと動いてるなら………」
その白き騎士の登場にショップ内の空気は一変した 
 

 
後書き
次回予告
「まさか本物のブラスター・ブレードを見られるなんて」
「珍しいわね、ミツキがそんなに興奮するなんて」
「当然ですよ!ブラスター・ブレードといえば今や伝説灯されるロイヤルパラディンが誇る………」

turn:2 イマジナリーギフト

「多くのサポートカードが存在しながらも現物は………」
「そんなカードをこの目で見られるなんてね」
「唯一使い手として………ちょっとミライさん聞いてます!?」
「聞いてるからちょっと落ち着いて 

 

Turn:02 イマジナリー・ギフト

 
前書き
2度と表舞台に上がることはないとされた幻のカード
そのカードを持つ少年は出会いと共に様々なファイトを経験していくことになる
はたして今日はどんなファイトが待ち受けているのか 

 
「うぅ………どうしよう………」
デッキを持った一人の少女
カードキャピタルの入り口の前で入ろうか否か迷っていると
「おおぉぉ!」
「えっ?なになに?」
中から聞こえた歓声が気になり店の中へ飛び込むように入っていった

Turn:02 イマジナリー・ギフト

白き剣士、ブラスター・ブレードがボーテックス・ドラゴンを見据える
「ここで決めるぞ!来たれ!沈黙の騎士 ギャラティン!ふろうがる!世界樹の巫女 エレイン!ういんがる!」
4体のリアガードをコールして前のターンに退却させられたユニットを取り戻していく
「ういんがるのスキル!自身の前にいるブラスター・ブレードにパワー+5000」
ういんがるから注がれる光を浴びたブラスター・ブレードは剣を構える
「来たれ!ぽーんがる!そのスキルで山札から1枚ソウルチャージ」
Soul chtage
【まあるがる】
「トリガーユニットなのでぽーんがるのパワーを+5000!」
これで3列すべてが攻撃の態勢を整えることができた
「(ぽーんがるのブーストしたエレインは18000、ふろうがるのブーストしたギャラティンが15000、ヴァンガードのブラスター・ブレードは23000………)」
タクヤの手札にあるシールドはター(15000)とゲンジョウ(20000)の2枚だけ
一つは通さなければならずシールドもぎりぎりだ
「ういんがるのブースト、ブラスター・ブレード!(23000)」
「ブラスター・ブレードのスキル、リアガードが4枚以上なら自身のクリティカルを+1」
「なっ!?まじか、くそっ!ター(15000)でガードだ」
ミライの言葉を聞いたタクヤはこの攻撃を通すわけにはいかないとガードしにいった
槍を構えたターがブラスター・ブレードの前に立ちはだかる
「ドライブチェック」
Drive check
【まあるがる】
ドロートリガー
1枚ドロー
パワー→ブラスター・ブレード(33000)
ブラスター・ブレードの振り下ろした剣がターの槍を両断し消滅させる
さらにボーテックス・ドラゴンの腹にその剣を突き立てた
「本来ならドロートリガーで攻撃が通ってもダメージは一つ………」
「けど、ブラスター・ブレードはスキルでクリティカルがプラスされているから」
「2ダメージ………」
5th damage
【ドラゴン・アーマードナイト】
トリガーなし
6th damage
【ボーテックス・ドラゴン】
トリガーなし
ブラスター・ブレードの攻撃を受けたボーテックス・ドラゴンは悲鳴を上げながら落下していく
その大きな体が地面にたたきつけられて横たわる
ブラスター・ブレードはそれを背に立っていた

「決まりね、宮導くんの勝ち~!」
ミツキの勝ち名乗りとともに見ていたファイターたちが拍手でたたえる
「すげえなお前、またファイトしようぜ、今度は俺が勝つからな」
「ああ」
ヤイバとタクヤが握手で互いの健闘を称えあうと店内から再び割れんばかりの拍手が

翌日
学校でホームルームが終わるとそれぞれが帰り支度をする
一人の少女がカバンの中のデッキを眺めていたが
「ふぅ」
ため息をこぼして立ち上がろうとする
「わわっ!」
「あっ!」
だがタイミング悪くヤイバが後ろを通ろうとしていたところ
驚いて転倒した少女は尻もちをついてしまう
「悪い、大丈夫か矢代………ん?」
ヤイバと一緒に歩いていたタクヤが声をかけようとするとあることに気づいた
彼女は転んだ拍子にカバンの中身をぶちまけてしまい
その中にはヴァンガードのカードが
「あれ?矢代もヴァンガードするのか?」
「えっ!?ああっ!」
「手伝うよ………ん?」
ヤイバは拾い上げたCEOアマテラスのカードをじっと見る
「へぇ、アマテラスか………」
感心していたヤイバの手から矢代がカードをひったくる
「けど意外だな、矢代がヴァンガードやってたなんて」
「そうなの?」
「ああ、こいつ勉強ばっかりで、そういうの好きそうなイメージないからな」
「いいでしょ別に、ガリ勉がヴァンガード好きでも………まあ、確かにだれかとファイトしたことなんてないけど」
タクヤの言葉にそっぽを向く矢代
「へぇ、なぁ、俺とファイトしてみないか?前いたところじゃオラクル使ってるやつあんまりいなかったから興味あるんだ」
ヤイバの問いかけに矢代は彼を見た………昨日見た彼のファイトする姿を思い出して
「………じゃあ、一回だけ」
恥ずかしそうにそう答える矢代
「お、綺場も行くか?」
ちょうどそのときミツキが教室から出るところでヤイバは彼女にも声をかけるが
「ごめんなさい、今日はモデルのお仕事があって、それじゃあ私急ぐから」
そう言って早足に帰ってしまうミツキ
「そっか、あいつモデルやってるんだっけ?」
「ああ、結構人気だよ、知らなかった?」
「いやー、そういうのあんまり見たことなかったからさ」

矢代も一緒にカードキャピタル2号店へとやってきた
「いらっしゃい、あら?今日も来たのね」
「こんにちは」
レジで彼らを出迎えたミライにあいさつするヤイバ達
矢代も控え目ながら会釈する
「ふふっ、たしか矢代ヒトミさんよね、時々ここでカード買ってる」
「えっ?そうなのか?」
今までヒトミが来ていたことに気づかなかったのかタクヤが驚いて声を上げる
「デッキは持ってたんだけど、いざ声をかけるってなると緊張しちゃって」
「いるわよねそういう人、ファイトするなら奥の方のテーブル空いてるわよ」
ミライに促されるままテーブルに向かうヤイバとヒトミ
ヤイバが自身のカードを置きヒトミも真似をするが
「あ、ちょっと待った、足りないぞ」
「え?足りない?………あ」
デッキと反対側にヤイバが白いカードを置いていることに気付くヒトミ
確かの彼女の手にはそのカードがない
「ちょっとごめんね………えっと、オラクルだから………ハイこれ」
会話の聞こえていたミライがヒトミのカードを覗き込むと同じように白いカードを取り出してテーブルに置いた
「お店のカードだけど貸してあげるわ、ないと不便だし」
「けどこれって………」
「イマジナリー・ギフト、詳しいことはファイトしていくうちにわかるわ」

テーブルについて向き合うヤイバとヒトミ
「ファイトするの初めてって言ってたし、軽く説明しながらやるか」
「じゃあ、まずは先攻後攻」
じゃんけんをするとパーを出したヒトミに対してチョキを出したヤイバが勝利した
「ヴァンガードはじゃんけんで勝った方が先行を取れるルールだから、俺が先行、最初に手札を5枚引いて、いらないカードがあったらファイト開始前に一度だけ、山札の下に戻して同じ枚数ドローする、引き直しができる、って言っても俺はいらないかな?」
「私は1枚引き直す」
手札の1枚を山札の下に戻して1枚引くヒトミ
「そのあとは山札をシャッフルする、念のため相手にも一度シャッフルしてもらって、それを戻したら終了」
軽くシャッフルしたデッキをヤイバに渡すとヤイバもそれをシャッフルしてデッキを置くスペースに置いた
「それじゃ、今から俺たちはヴァンガード、導くものとして地球によく似た惑星、クレイに降り立つ」

惑星クレイは科学と魔法が混在する世界
ユニットたちはそれぞれ6つの国家に分かれ、自らが属する組織、クランの中で生きていた
そしてユニットたちの住む世界では、プレイヤーはか弱い霊体に過ぎない
「霊体の俺たちにできること、自らにユニットの力を宿すライドを行うことで初めて俺たちはクレイの世界で戦う力を得る」
自らのヴァンガードサークルに置いた裏向きのファーストヴァンガード
そのカードに手を触れるヤイバ
「スタンドアップ!ヴァンガード!ぐらいむ!」
青いハイドッグの姿を借りてクレイに降り立ったヤイバ
「最初の段階では力の弱いユニットにしかライドできない、ターンを重ねるごとに力が蓄えられ、より強いユニットの力を借りることができるようになる」
「そのくらいは理解しているわ」
説明を聞いて自らのファーストヴァンガードに手をかけるヒトミ
「スタンドアップ!ヴァンガード!ロゼンジ・メイガス」
杖を持った女性のユニットがぐらいむの前に姿を現す
「これでファイト開始の準備は整った、ターンの最初にまず山札からカードを1枚引いて、そして、ターン開始時点でのヴァンガードより一つ上のグレードにライドできる、今はグレード0だからグレード1、ナイトスクワイヤ アレンにライド!」
白い騎士のユニットが短剣を構えロゼンジ・メイガスを見据える
その姿を見たロゼンジ・メイガスは身構えるが
「心配しなくても、先行の最初のターンは攻撃できない、ぐらいむは新しいユニットにライドされたとき、カードを1枚引ける、俺はこれでターンエンドだ」
「それじゃあ、私のターン、ドローして、ライド!サークル・メイガス!」
その名の通り円形の装飾で飾られた服を身にまとった女性のユニットにライドするヒトミ
「ロゼンジの効果で一枚ドロー、そして、リアガードにもう1枚サークル・メイガスをコール!」
リアガード、ヴァンガードとともに戦う仲間たち
ヴァンガードと同じかそれ以下のグレードのカードでないと呼べないがより高いグレードにライドすることによってグレードの高い、強力なユニットを呼ぶこともできる
「ヴァンガードのサークル・メイガス(8000)でアレンにアタック!」
サークル・メイガスが杖を掲げて光を集めていく
「ノーガードだ、ヴァンガードがアタックする時は先導者の特権、ドライブチェックがある」
「山札の上から1枚めくるんだったわね、えっと………」
Drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
「クリティカルトリガーだな」
「そっか、トリガーのカードを獲得するとそれに応じた効果を得られるんだったわね」
「そう、共通効果としてパワー+10000、ニケはクリティカルトリガーだからユニット一体が与えるダメージを一つ増やすことができる」
「じゃあ、その効果をヴァンガードのサークル・メイガスにつけてパワーはリアガードの子にあげるわ」
クリティカル→サークル・メイガス(クリティカル2)
パワー→サークル・メイガス(18000)
サークル・メイガスの杖から放たれた光が二つに分かれらせん状に絡み合いながらアレンに襲い掛かった
攻撃を受けたアレンはそのまま地面を転がる
「今の攻撃がヒットしたことで、俺はダメージを受けるためダメージチェックを行う」
1st damage
【まあるがる】
ドロートリガー
一枚ドロー
パワー→ナイトスクワイヤ アレン(18000)
「ドロートリガー、この効果はその名前の通り、山札から一枚追加でドローできる」
山札の上からカードを引いて手札に加えるヤイバ
「クリティカル効果の付いたユニットからダメージを受けたからもう一点」
2nd damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
「続けてリアガードのサークル・メイガス(18000)でヴァンガードに攻撃」
「ハイドッグブリーダー アカネ(5000)でガード」
赤い髪の少女、アカネがアレンを守るべく姿を現す
サークル・メイガスの放った光の直撃を受け悲鳴を上げながら膝をついた
心配そうに見るアレンに対してアカネは精一杯笑いかけて消えていった
「こうして手札からシールドを持つカードを使って相手の攻撃をガードすることができる、今のはアカネのシールド5000が加わって、アレンのパワーがそっちのパワーを超えたからガード成功」
「なるほどね、大体わかったわ」
「それじゃ、今度はこっちが攻撃する番だ」
カードを引いて手札に加えたヤイバは1枚のカードを手に取った
「闇を切り裂け、光の剣!ライド!ブラスター・ブレード」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ブラスター・ブレードのスキル!カウンターブラスト!」
ダメージゾーンのまあるがるを裏にするヤイバ
相手から受けたダメージをコストに発動するカウンターブラスト
「さらにソウルブラスト!」
ヴァンガードの下に積まれたカードの中からぐらいむをドロップゾーンに送るヤイバ
ヴァンガードの下のカードはソウルと呼ばれソウルブラストはそのソウルをコストとしてドロップゾーンに送ることで発動する
この2種類がヴァンガードの基本的なコストとなる
「サークル・メイガス!退却せよ!」
ブラスター・ブレードにライドしたヤイバは剣を掲げ勢いよく振り下ろした
その剣筋が鋭い光となって飛んでいく
「きゃあぁ!」
リアガードのサークル・メイガスが攻撃を受けてその場に倒れた
そのままその姿を消してしまう
リアガードは攻撃を受けると退却していきドロップゾーンに送られる
相手のユニットから攻撃を受けた時、または今のように効果によって退却される場合にこれが当てはまる
ちなみにタクヤのボーテックス・ドラゴンのスキルも同じように後者が該当する
「さらに、ギャラティンとハイドッグブリーダー アカネをコール!」
目元を布で隠した騎士と赤い髪の少女が姿を現し立ち上がった
さらに機械的な肉体を持つ青いハイドッグがアカネの後ろに姿を現した
「え?なんで?なんかもう一体出てきたけど?」
「ぽーんがるさ、ハイドッグブリーダー アカネのスキルでリアガードに登場したとき山札からぽーんがるをリアガードにコールできる」
たしかにヤイバの盤面にはぽーんがるのカードが置かれている
「あーっ、びっくりした」
「あ、矢代、もう山札は見ないからシャッフルしておいてくれ、自分でやる分はもう済ませたから」
「そっか、山札の中身がわかっちゃいけないもんね」
「アカネのテキストにも、効果を解決した後は山札をシャッフルするよう書かれてる、こういうのは大体シャッフル挟むんだよな」
「ハイ、こんな感じでいいかしら?」
シャッフルの終わったデッキを受け取るとヤイバは元の位置にデッキを置いた
「じゃ、次にぽーんがるのスキル、このカードの登場時、同じ縦列に既にほかのユニットがいるなら、山札の上からカードを1枚ソウルへ置く、ソウルチャージ、って呼ばれる能力だな」
Soul chage
【ナイトスクワイヤ アレン】
「この能力でトリガーのカードが入った場合、ぽーんがるはパワー+5000出来るんだけど、違うからなんもなし、ギャラティンでサークル・メイガスを攻撃」
ギャラティンが剣の柄を握り鞘に指をかける
サークル・メイガスの目の前に到達すると剣を一気に引き抜いてサークル・メイガスを切り裂いた
「ダメージチェック」
1st damage
【CEO アマテラス】
トリガーなし
「続けてブラスター・ブレードでサークル・メイガスを攻撃」
「えっと、スフィア・メイガス(20000)でガード」
白くふんわりとした帽子をかぶった少女が杖をもって姿を現す
サークル・メイガスを守るようにブラスター・ブレードの前に立ちはだかった
「ドライブチェック」
Drive check
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
スフィア・メイガスがブラスター・ブレードの振るった剣に切り裂かれ悲痛な声を上げながら消滅する
だがブラスター・ブレードの攻撃はサークル・メイガスに届かずそのまま剣を収めた
「次行くぜ、ぽーんがるのブーストしたアカネ(18000)でヴァンガードを攻撃、ブーストっていうのはグレード0と1が持ってる、前列のユニットに自身のパワーを分け与える能力な」
イメージの中ではぽーんがるの体から放たれた光がアカネに力を与えているのがわかる
「さらにアカネのスキルでハイドッグの種族を持つユニットにブーストされているのでパワー+3000」
「えっ!?パワー20000!?」
アカネの鞭で攻撃されたサークル・メイガスは悲鳴を上げながらその場に倒れこんだ
「ダメージチェック」
2nd damage
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル→サークル・メイガス(クリティカル2)
パワー→サークル・メイガス(18000)
「ってここでトリガー出ても意味ないじゃない!」
「ま、そういうこともあるさ、俺だってさっきドロートリガー落ちてるしな」
起き上がったサークル・メイガスがブラスター・ブレードを見据える
「ライド!プロミス・ドーター!」
金属質の翼のような装飾を身にまとった乙女がヴァンガードサークルに降り立つ
「サークル・メイガスの上に新たなユニットがライドしたので、カウンターブラストを支払って1枚ドロー、さらにサークル・メイガスを二枚コール」
ヴァンガードの横の列にサークル・メイガスを2枚コールするヒトミ

「けど、プロミス・ドーターのパワーは9000、パワー10000のブラスター・ブレードには届かないんじゃ」
タクヤの指摘する通り
このままではヴァンガードにダメージを与えることはできないが
「まずはサークル・メイガスでブーストしたサークル・メイガス(16000)でブラスター・ブレードを攻撃」
「ギャラティン(10000)でインターセプト」
ギャラティンが前に出てブラスター・ブレードを守るように立ちはだかる
サークル・メイガスの放った光はブラスター・ブレードではなくギャラティンに命中した
「インターセプト?」
「グレード2のユニットは、こうして前列からガードに参加できるんだ、移動しただけだから登場したときに発動する能力は使えないけどな」
「なるほどね、じゃあ次はプロミス・ドーターでヴァンガードを攻撃、プロミス・ドーターのスキル、手札が4枚以上ならパワー+6000」
祈るように手を組んだプロミス・ドーターが光を纏い向かっていく
「ドライブチェック」
Drive check
【プロミス・ドーター】
トリガーなし
「トリガーなしか」
「けど、サークル・メイガスのスキル、ドライブチェックでグレード2以上のカードが出た時、そのカードを山札の下に置いて1枚ドロー」
引き当てたカードを見てヒトミは笑みを浮かべる
プロミス・ドーターの攻撃を受けたブラスター・ブレードは杖を支えに何とか踏みとどまった
3rd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし

「なあ、今のスキルってなんか意味あるのか?結局手札の枚数は変わらないわけだろ」
「相手に自分の手札を悟らせないって意味ではすごく意味のある効果だと思うわ」
ふとつぶやいたタクヤの疑問に答えたのはミライだった
「相手がドライブチェックで手札に加えたカードを覚えておくと、相手のシールドがどれくらいなのかおおよその検討がつけられる、それに、戻したカードの代わりにシールド値の大きなグレード1やグレード0を引ければ、防御にも有利になるわ」
「なるほどなぁ、単純なスキルに見えて結構奥深いんだな」

「なかなかやるじゃないか、初心者とは思えないな」
「それはどうも」
「けど、こっからが本番だ!戦士たちとともに道を切り開く、若き日の王の姿を見よ!」
1枚のカードを掲げるヤイバ
その輝きにヒトミは思わず見とれていた
「ライド!アルフレッド・アーリー!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」 
 

 
後書き
次回予告
「私の人気もまだまだかなぁ」
「わりぃわりぃ、あんまり芸能関係興味なくて」
「ヴァンガード関係のイメージキャラクターやったこともあるのに何で知らないの」
「だから悪かったって言ってるだろ、綺場は結構根に持つな」

turn:03 オラクルシンクタンク

「ところで綺場ッて苗字結構珍しいけど綺場HDと関係あるの?」
「あるって言うかうちのお父さんの会社ね」
「………マジ?」
「これも有名な話なんだけど」 

 

Turn:03 オラクルシンクタンク

 
前書き
イマジナリー・ギフトの力を発揮してファイトを優位に進めるヤイバ
だがヒトミもまた高い実力を秘めていた
次第に状況は傾いていき……… 

 
「アルフレッド・アーリー!グレード3のユニットか!」
新たなユニットの登場にタクヤたちも興奮して声を上げるが
「はい、気持ちはわかるけど少し落ち着いて、ほかのお客さんの迷惑になるわよ」
「あ、すいません」
ミライに注意され項垂れた

Turn:03 オラクルシンクタンク

「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ダメージゾーンの上に置かれていた白いカードを一枚手に取りリアガードサークルに置くヤイバ
地面に光が表れてサークルのある位置を照らした
「フォース?」
「グレード3にライドした時、そのユニットがギフトアイコンを持っていればイマジナリー・ギフトを獲得できる、グレード3に到達したことでユニットから贈られる祝福だ」
「フォースの効果で、カードが置かれたサークルのユニットは自分のターンの間パワーが10000プラスされる」
「い、10000も!?………あれ?でもそのサークルってギャラティンがいた………」
だがフォースが置かれたサークルには何もいない
思わずヒトミの眼には指を二本立ててシュッとサヨナラのポーズをするギャラティンのイメージが浮かんだ
「はっ!?今のイメージ何?」
「続けていいか?」
「あ、うん、どうぞ」
「じゃ、アルフレッド・アーリーのスキル、カウンターブラストを支払ってソウルからブラスター・ブレードをスペリオルコール」
「こ!このためにギャラティンを!っていうかまたサークル・メイガスが………あ、ダメージは全部裏か」
退却される心配がないことで安心したヒトミ
だが窮地には変わりない
「小さな賢者 マロンをコール、ぽーんがるのブーストしたアカネ(20000)でヴァンガードを攻撃」
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」
鞭に打たれたスフィア・メイガスは悲鳴を上げながらその場に倒れた
「アルフレッド・アーリー(13000)でヴァンガードにアタック!」
「ノーガードよ」
「グレード3になると、ドライブチェックは2枚に増える、これがツインドライブ能力だ」
Twin drive check
【スタードライブ・ドラゴン】
トリガーなし
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
アルフレッド・アーリーが手に持った剣を引き抜き肩にかけて構えた
両手でしっかりと握られた剣が光を纏いながら振り下ろされプロミス・ドーターは悲痛な声を上げる
3rd damage
【ラック・バード】
トリガーなし
「マロンのブーストしたブラスター・ブレード(28000)で攻撃!」
ブラスター・ブレードが振り下ろした剣から放たれた衝撃波が光となってプロミス・ドーターに襲い掛かる
4th damage
【ウェザーフォーキャスター ミス・ミスト】
ドロートリガー
「トリガーの効果で、一枚ドロー」
「こっちはこれでターンエンドだ」
「スタンドアンドドロー」
手に持ったカードを見つめ祈るように自らに近づけるヒトミ
「(お願い………私に力を貸して)光輝け、美しき女神!ライド!CEOアマテラス!」
鈴の音が響き渡る中巨大な光の柱が出現する
鈴の音とともにその光の中を降り立つ一人の女神
光が消えるとともに自らの首からかけていた鏡がその光を反射する
着物を翻しながら優雅に表れた女神は笑みを浮かべた
「イマジナリー・ギフト!」
ヤイバがやったようにサークル・メイガスのいるサークルに白いカードを置くヒトミ
すると突然ファイトテーブルからブザーが鳴り響いた
驚いてその場にいた全員が耳をふさぐ
「ギフト!ギフトのカードを戻して!」
ミライに言われて困惑するヒトミ
「え?これ?」
置いたカードをヒトミが戻すとともにブザーが止まった
「今のって………」
「間違った処理をしたからテーブルがエラーを起こしたのよ、あー、心臓止まるかと思った」
「え?間違った………」
見た目はヤイバのイマジナリー・ギフトと変わらないが
「ギフトは全部で三種類、クランによって異なるの、オラクルシンクタンクのギフトはプロテクト、これは手札に加えて使うのよ」
「すいません、じゃ、気を取り直して、プロミス・ドーターとオラクルガーディアン ジェミニをコール!アマテラスのスキル、コストを支払い一枚ドロー、さらに山札の一番上のカードを確認、これは下に、サークル・メイガスのブーストしたサークル・メイガス(16000)でアルフレッド・アーリーを攻撃」
「ぽーんがる(10000)でガード!」
サークル・メイガスが蹴り足を上げるもその攻撃は身を挺してかばったぽーんがるに命中する
「アマテラス(12000)で攻撃、このターン山札を確認しているのでここからパワー+5000」
「世界樹の巫女 エレイン(20000)でガード!」
Twin drive check
【プロミス・ドーター】
トリガーなし
【CEOアマテラス】
トリガーなし
アマテラスが鏡に手をかざすとそこに集まった光が光線となってアーリーへ向かっていく
だがエレインが身を挺してその光からアーリーを守った
「ジェミニのブーストしたプロミス・ドーターで攻撃」
プロミス・ドーターの蹴りが頬に命中しふらつくアーリー
4th damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル→アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
パワー→アルフレッド・アーリー(23000)

「きついかもしれないわね」
「そりゃあ矢代は初心者ですし」
「いいえ………きついのはヤイバ君の方よ」
「えっ!?」
ミライの言葉に驚きの声を上げるタクヤ

「ぽーんがるのブーストしたアカネ(20000)でアマテラスを攻撃」
アマテラスが鞭に打たれ悲鳴を上げる
だがその背を支えたのはスフィア・メイガスだった
5th damage
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
ダメージ1枚回復
パワー→CEOアマテラス(22000)
「ヒールトリガーの効果で、チェックタイミング時のダメージを比較して相手と同じか自分の方が多いなら回復できる」
チェック時点でのダメージはお互いに4
実質ノーダメージで今の攻撃をしのいだことになる
「アルフレッド・アーリー(13000)で攻撃!」
「オラクルガーディアン ニケ(15000)とプロミス・ドーター(5000)のインターセプト」
アマテラスに迫るアルフレッドの前にニケとプロミス・ドーターが立ちはだかる
トリガーで上昇していたパワーを合わせるとこの攻撃はまず通らない
Twin drive check
【ういんがる】
トリガーなし
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
「マロンのブーストしたブラスター・ブレード(28000)で攻撃!」
「サイキック・バードでガード!」

「すげえ、ギフトを使わずあの攻撃をしのいだ、実質このターンノーダメージだぞ!?」
「オラクルの自慢はあの防御力、一度パターンに入ってしまうと突破するのは困難になる」
そして驚くべきはそれを使いこなすヒトミの実力
とても初心者には思えなかった

「ライド!CEOアマテラス」
再び鈴の音を鳴らしながらアマテラスが現れる
「アマテラスのスキル、1枚ドローして山札の上か下に、このカードは下に、オラクルガーディアン ジェミニを2枚、更にプロミス・ドーターとサイレント・トムをコール」
「サイレント・トム!?」
サイレント・トムは手札からノーマルユニットのガードを禁止する強力なスキルを持っている
更に登場したターンならコストを支払いパワー+6000
ダメージ4のヤイバにとって苦しい展開だ
「ジェミニのブーストしたアマテラス(25000)でヴァンガードを攻撃!」
「ガード!ういんがる!小さな賢者 マロン!」
アマテラスの放った光をういんがるとマロンが受け止める
Twin drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル→サイレント・トム(クリティカル2)
パワー→サイレント・トム(25000)
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル→プロミス・ドーター(クリティカル2)
パワー→プロミス・ドーター(19000)
「これは………両方の列にクリティカルが」
両方の列がパワー33000
アルフレッド・アーリーのパワー13000に対して必要なシールドは25000
インターセプトを加えても残りのシールドは足りない
「サイレント・トム(33000)でヴァンガードに攻撃!」
サイレント・トムの指から放たれた弾丸がアルフレッド・アーリーを打ち抜く
5th damage
【ういんがる】
トリガーなし
6th damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
GAME OVER

「だー!負けたー!」
負けたことで頭を抱えるヤイバ
一方ヒトミは信じられないように茫然としていた
「勝った………私、初めてのファイトで」
「矢代!次は俺とやろうぜ」
デッキを取り出すタクヤにしばし呆然としていたヒトミは立ち返った
「うん!私もっとファイトしたい!」

CEOアマテラスの鏡から放たれた光がボーテックス・ドラゴンに襲い掛かる
「あ、また勝った」
「「嘘ぉ!?」」
初めてと思えないヒトミの実力に戦慄するヤイバ達だった
 
 

 
後書き
次回予告
「本当に初心者なのかよ矢代は」
「本当だよぉ、もお、なんでみんな信じてくれないのかな」
「まああれだけ勝ちまくればなぁ」

turn:4 ロイヤルパラディン

「そういえばなんで秋吉君とのファイトではギフトが発動しないんだろう」
「そこに触れてやるな、かわいそうだから」
※ボーテックス・ドラゴンにはギフトアイコンがないためギフトを獲得できません 

 

Turn:04 ロイヤルパラディン

 
前書き
ひょんなことからミツキとファイトすることとなったヤイバ
彼女のデッキは驚くべきものだった
実力も経験も上のミツキを相手にヤイバはどこまで戦えるのか 

 
「CEOアマテラスでアタック」
「ダメージチェック、チェッ、また俺の負けだ」
ヒトミとファイトしていたヤイバだったがまたしても負けてしまう
「本当に初心者かよ、めちゃくちゃ強いじゃんか」
「教える人が上手だったからよ」
「褒めても何にも出ねえからな」
項垂れていると何やら店の奥の方が騒がしくなってきた
「なんだ?」

Turn:04 ロイヤルパラディン

「至誠の騎士 ベルギウスでパーフェクトライザーを攻撃!」
そこでファイトしていたのはミツキだった、クラスメイトの少年とファイトしている
大きな槍を携えた騎士が巨大なロボットにその槍を突き付ける
6枚目のダメージがカードに置かれミツキの勝利が決まった
「あぁ、やっぱり綺場さんは強いなぁ、あ、俺もう塾に行かなきゃ」

「綺場さん、大きな大会に出たことがあるって言ってたけど、本当に強いんだ」
「そう言えば、綺場がファイトしてるとこってあんまり見たことないな」
「私も今初めて見たかも」
「興味ある?」
「「わっ!」」
いつの間にかこちらに来ていたミツキが二人に声をかけた
「私も、あなたたちの実力には興味あったところなの」
そういってデッキを構えるミツキ
ヤイバとヒトミは互いに見合って腕を伸ばした
「じゃん!けん………」

ファイトテーブルに立つミツキとヤイバ
二人の姿が惑星クレイ、ユナイテッドサンクチュアリの白亜の城に降り立った

「はぁ~」
「まあ、またいくらでも機会はあるって」
しょげるヒトミをミライが宥める
「それに、もしかしたら面白いことになるかもよ」
「面白いこと?」

「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
二人の霊体が光に包みこまれる
「ぐらいむ!」
ヤイバを包んだ光が青いハイドッグへと姿を変えた
「ぐらいむ」
そしてミツキを包んでいた光もまた青いハイドッグへと姿を変える

「宮導君と同じファーストヴァンガード!?」
「そ、ミツキのデッキも彼と同じロイヤルパラディン、強いわよミツキは」
同じユニットが開かれたことに驚くヒトミ

「ライド!薔薇の騎士 モルガーナ」
ウェーブのかかった髪をなびかせる女性騎士のユニット
同じロイヤルパラディンでもヤイバのデッキとは違うようだ
「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!ぐらいむの効果で一枚ドロー、アレンをコール」
白い鎧の騎士に姿を変え剣を構えるヤイバ
更にリアガードに同じアレンが姿を現した
「いけ!アレン(8000)!モルガーナ(8000)にアタック!」
「はっ!」
ヤイバの号令と共にリアガードのアレンが飛び出していく
手に持った剣を振り下ろしモルガーナを斬りつけた

1st damage
【スタードライブ・ドラゴン】
トリガーなし

「ヴァンガードのアレン(8000)でモルガーナ(8000)アタック!」
アレンが剣を振り上げモルガーナに迫る

Drive check
【スタードライブ・ドラゴン】
トリガーなし

「うあっ!」
アレンの振り下ろした剣の攻撃を受けモルガーナは地面にたたきつけられて倒れる

2nd damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

「やるね………でも私だって!ライド!至誠の騎士 ベルギウス」
厚い鎧に身を包んだ大きな槍を持つ騎士
先ほどのファイトで使っていたユニットだ
「(さーて、どうしよっかなぁ~)」
手札を見ながらミツキは困ったように思案した
ミツキの手札にはもう一枚ベルギウスがあり追撃に十分なカードはあるのだが
「うん、ここはコールなし、このままベルギウス(10000)でアタック」
ベルギウスが槍を持った腕を振り上げ勢いよく向かっていく

「えっ?コールしないの?」
「その理由はいまにわかるわ」

Drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
ベルギウスの槍がアレンを直撃する
その勢いに吹っ飛ばされたアレンはそのまま地面を数回転がった

1st damage
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル→ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
パワー→ナイトスクワイヤ アレン(18000)

「って言ってもパワーアップの意味はないか」
「私はこれでターンエンド」
「それじゃ、俺の番だ!闇を切り裂け!光の剣!ライド!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ブラスター・ブレード!」

「出た!ブラスター・ブレード!………あっ!」
本来ブラスター・ブレードの登場時にはコストを支払うことで相手前列のリアガードを退却させるスキルが使える
だが今ミツキの前列は両方とも空いている
「そっか、このユニットが来るのをわかっていたから綺場さんはユニットをコールしなかったんだ」

「(これがブラスター・ブレード………ロイヤルパラディンの使い手としてこれほどのユニットに会えるなんて)」
初めて対峙するブラスター・ブレードの姿に興奮を隠せないミツキ
「アレンを後ろへ、沈黙の騎士 ギャラティンをコール、ブラスター・ブレード(10000)でベルギウス(10000)へアタック!」
「幸運の運び手 エポナ(15000)でガード!」
Drive check
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
ブラスター・ブレードの放った攻撃は衝撃波となってベルギウスに向かっていく
だがエポナが姿を現しその衝撃波を騎乗している甲虫のようなものの羽ばたきでかき消した
「アレン(8000)のブーストしたギャラティン(18000)!ベルギウスにアタック!」
素早く移動したギャラディンが走りながら剣を抜く
ベルギウスに迫って何度も斬りつけながら過ぎ去ると再び剣を腰に収めた
剣が完全に鞘に収まると同時に剣筋がベルギウスの体を走り崩れ落ちた
3rd damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

「これでダメージは3対1………宮導君が有利に見えるけど」
「けど、ミツキはまだ手の内を隠している、ここからが本番よ」

カードをドローしたミツキは一枚手に取った
ヤイバにはそのカードが光輝いて見えた
「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド・ザ・ヴァンガード!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴン!」

「ソウルセイバー・ドラゴン………」
「ロイヤルパラディンの聖域を守る聖なる守護竜よ」

「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ヴァンガードサークルに置かれたギフトマーカーによってソウルセイバー・ドラゴンに光が与えられる
「沈黙の騎士 ギャラティン!急進の騎士 アニル!そして至誠の騎士 ベルギウスをコール!」
一気にユニットを展開して攻撃の態勢に入るミツキ
「さらにぽーんがるをコール、そのスキルでソウルチャージ」
Soul chage
【世界樹の巫女 エレイン】
「トリガーユニットなのでぽーんがるのパワー+5000、アニル(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃」
「ぽーんがる(10000)でガード!」
ギャラティンが剣を振り上げるがその攻撃はぽーんがるが受け止めた
「ソウルセイバー・ドラゴンで攻撃!アタック時にスキルでソウルチャージ!」
Soul chage
【ふぁねるがる】
「ノーガードだ」
Twin drive check
1st check
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル→ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー→至誠の騎士 ベルギウス(23000)
ソウルセイバー・ドラゴンの手元に集められた光が放たれブラスター・ブレードに直撃する
2nd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
1枚ドロー
パワー→ブラスター・ブレード(20000)
「ぽーんがる(13000)のブーストしたベルギウス(36000)のアタック!ベルギウスはヴァンガードがグレード3以上ならパワー+3000!」

「あ、さっきからなんかベルギウスのパワーおかしいと思ったらそのスキルのせいだったんですね」
「あのユニットのすごいところは相手のターンでもパワーが上がったままなところよ、ブーストなしでも大体通るから攻撃に使いやすく、パワーが高い分相手のユニットから攻撃されにくい」
ベルギウスは安定して使いやすいユニットだ
その存在は相手にとって大きい

「エレイン(20000)でガード!」
ベルギウスの突き出した槍がエレインに突き刺さる
悲痛な声を上げながらエレインが消滅するとブラスター・ブレードがその攻撃を受け止めた
「ターンエンド」

「ん?」
「どうかしたの?」
「いや………綺場さんのヴァンガード、ソウルがやけに増えてるなぁって思って」
確かにミツキはこのターンだけで2枚もソウルチャージしている
「ソウルを増やす理由って………」
「ああ、それなら時期にわかるわ」

「戦士たちとともに道を切り開く、若き日の王の姿を見よ!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「アルフレッド・アーリー!イマジナリー・ギフト!フォース!」
空いているリアガードサークルにマーカーを置くヤイバ
「アルフレッド・アーリーのスキルでソウルのブラスター・ブレードをスペリオルコール!さらに1枚ドロー!ブラスター・ブレードのスキルでギャラティンを退却!アレン(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック!」
「エポナ(15000)でガード」
「アルフレッド・アーリー(13000)!」
「ノーガードよ」
Twin drive check
1st check
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル→アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
パワー→ブラスター・ブレード(35000)
アルフレッド・アーリーが勢い良く振りかぶった剣でソウルセイバー・ドラゴンを切り裂く
4th damage
【ソウルセイバー・ドラゴン】
トリガーなし
5th damage
【ふぁねるがる】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(43000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック!」

「決まった!?」
「いいえ」

「閃光の盾 イゾルデ(守護者)!」
ガーディアンとしてミツキが出したユニットはシールド0と書かれたユニット
「持っていたのか………完全ガード」
完全ガードは手札1枚を捨てることでどんなパワーの攻撃も止めることが出来る能力
守護者と呼ばれるユニットの一つでデッキにはたとえ別名でも4枚しか入れられない制約がある
「手札のスタードライブ・ドラゴンを捨ててイゾルデのスキル、ヒットを無効にする」
ブラスター・ブレードが振り下ろした剣をイゾルデの盾が受け止める
そのまま鍔迫り合いが続いたのちブラスター・ブレードはジャンプして後ろに下がった
「ターンエンド」
「私のターン!ソウルセイバー・ドラゴンのスキル!5枚のソウルをソウルブラストすることによって6枚のユニットにパワー+5000!」
「6枚も!?………って!それ全部じゃん!」
思わず驚きの声を上げるヒトミ
ヴァンガードのサークルはリアガード5つにヴァンガードサークルの合計6つ
そのすべてにパワー+5000が与えられる
もっとも今はヴァンガードの後ろは空いているが
「聖なる輝きよ!光の戦士たちに力を!ホーリーチャージング・ロアー!」
ソウルセイバー・ドラゴンの翼が広がりそこから降り注いだ光がすべてのユニットを照らしていく
「ソウルセイバー・ドラゴン(18000)のアタック!」
Soul cage
【ナイトスクワイヤ アレン】
「ノーガード」
Twin drive check
1st check
【薔薇の騎士 モルガーナ】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル→ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー→至誠の騎士 ベルギウス(28000)
4th damage
【ういんがる】
トリガーなし
5th damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「アニル(13000)のブーストしたギャラティン(28000)でアルフレッド・アーリーにアタック」
「ふろうがる(15000)とアカネ(5000)でガード!」
ふろうがるがギャラティンに斬られ消滅すると再び振り上げられた剣をアカネが鞭で巻き取って止めた
「ぽーんがる(13000)のブーストしたベルギウス(41000)でアルフレッド・アーリーにアタック!」
「ふろうがる(15000)とギャラティン(10000)!さらにナイトスクワイヤ アレン(10000)!」
何とか攻撃をしのぎ切ったヤイバの反撃だ
「コール!スタードライブ・ドラゴン!」
「(パワーが上昇するスキルを持つスタードライブ・ドラゴン………ここまでか)」
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(23000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック!」
ブラスター・ブレードの剣から放たれた衝撃波がソウルセイバー・ドラゴンを直撃する
6th damage
【スタードライブ・ドラゴン】

GAME OVER
「あーあ、負けちゃったか」
残念そうに手札を伏せるミツキ
「けどすげえな、ソウルセイバー・ドラゴンのスキル」
「うん、私のデッキはソウルセイバー・ドラゴンを軸にソウルを貯めるカードが多く入ってるの」
そういってソウルセイバー・ドラゴン、ぽーんがる、ふぁねるがるの3枚を見せるミツキ
「(綺場のデッキはよく考えられて組まれている………ソウルセイバー・ドラゴンを活かすために)」
自分のデッキを見つめるヤイバ
「(矢代のオラクルシンクタンクもそうだった、俺のデッキにも、もしかしたらまだ………)」 
 

 
後書き
次回予告
「うう、私もファイトしたかったなぁ」
「しょうがないだろ、綺場はこれから撮影だって言ってたんだから」
「にしてもモデルかぁ、憧れちゃうなぁ」
「小さい頃からやってるっつってたな」

turn:05 かげろう

「ちなみにこれ、ミツキのお父さんの若い頃の写真」
「「………えっ!?」」
「綺麗な顔してるでしょ、お母さんの方もすごいのよ、色々と」
「色々って何!?」 

 

Turn:05 かげろう

 
前書き
新たな可能性を探し始めるヤイバ
模索する中受けたクエストで謎の女性と出会う
はたしてこの女性は何者なのか 

 
カードキャピタルにあるコンソールを眺め呆然とするヤイバとヒトミ
「っひゃぁ、やっぱこっちはクエスト盛んなんだな」
「私もいろいろやってみたんだけど、言われてみると結構壮観よね」
「あとで何か受けとくか、早めにグレード上げておきたいし」

Turn:05 かげろう

「デッキの強化?」
「ああ、今の俺のデッキだと、アルフレッド・アーリーにライド、ブラスター・ブレードをリアガードに呼んで、ユニット並べて総攻撃、っていうのが大体の勝ちパターン」
「確かにいつもそんな感じの動きよね」
今まで見てきたヤイバのファイトを思い浮かべるヒトミ
「なんかあなたたち、最近よく一緒にいるわね」
レジ越しに声をかけたミライの言葉にヒトミが動揺する
「べ!べつに深い意味があるわけじゃ!もう!変なこと言わないで下さいよミライさん」
真っ赤になって否定するヒトミの様子を見て首をかしげるヤイバとくすくすと笑うミライ
「それよりミライさん、ブースターパックお願いしていいですか?とりあえず2パックくらい」
「OK、今出すわね、矢代さんはどうする?」
「あ、じゃあ私も買おうかな………」

会計を済ませてミライからパックを受け取った二人は先ほどの話の続きを始めた
「で、ほかにも勝ちパターンあるといいんじゃないかと思って」
「なるほど、じゃあ、グレード3のカード狙い?」
「ああ、何か切り札になるようなユニットがもう一つくらいあれば………」
パックから出たカードを確認したヤイバだったが彼のデッキに入りそうなカードはない
持っているカードかあっても別のクランのカードだった
「ま、現実はそんなもんだよな………」
軽くへこんで項垂れるヤイバ
「あっ………あのさ、これ………」
自分のパックを開けていたヒトミが見せたのはソウルセイバー・ドラゴンのカード
「それって………この間綺場が使ってた」
「強力なカードだし、使ってみる価値はあると思う」
そういってヒトミはそのカードをヤイバに差し出す
「いいのか?」
「うん」
「ありがとう、大事に使わせてもらうよ」

クエストを受けてくれた相手との待ち合わせ場所へとやってきたヤイバ
そこはおしゃれな喫茶店風の雰囲気が漂うお店で見たところ誰もいないように見えるが
「えっと」
「宮導ヤイバ君かな?」
「あっ、はい」
声をかけられたヤイバが振り返るとそこにはキャスケットを被った青い髪の女性が優しげに微笑んでいた
「私があなたのクエストを受けたの、さ、こっちよ」
女性の姿を見たヤイバはかつての出来事を思い返していた
ブラスター・ブレードと出会ったあの日のことを

カウンターから少し離れた場所にあるファイトテーブルで向き合う二人
「あの………あなたは」
「知りたい?私に勝ったら教えてあげるわ」
「はぁ………」
女性のペースに巻き込まれ調子の狂うヤイバ

「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの火山帯
溶岩石やマグマで溢れるフィールドに降り立ったヤイバは丘のようになってる場所に立った
「ぐらいむ!」
ライドしたぐらいむが雄たけびを上げる姿を女性は開けた場所で眺めていた
「リザードランナー アンドゥ」
「かげろうデッキか………ライド!ナイトスクワイヤ アレン」
アレンにライドすると丘から飛び降りて相手を見据え剣を構えた
「鎧の化身 バーにライド、アンドゥの効果で一枚ドロー、さらに希望の火 エルモと鎧の化身 バーをコール」
ライドしたバーの後ろに現れたのは火の妖精に似た印象を受けるユニット
更に二体のバーが並び立つ
「リアガードのバー(8000)でアレン(8000)を攻撃」
宣言と共にバーが剣を振り上げ向かってくる
アレンめがけて勢いよくその剣を振り下ろした
1st damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「エルモ(11000)のブーストしたバー(19000)でアレン(8000)を攻撃」
※希望の火 エルモのスキルでブーストしたとき自身のパワーを+3000
「ノーガード」
Drive check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
パワー=鎧の化身 バー(26000)
クリティカル=鎧の化身 バー(クリティカル2)
エルモが指先から出した炎がバーの剣に纏われる
その剣を勢いよくアレンに振り下ろした
「ぐあっ」
よろめいたアレンに対して今度は横薙ぎで剣を振るうバー
勢いよく岩肌にたたきつけられるアレン
2nd damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)
クリティカル=ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
3rd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「ターンエンドよ、防がなくてよかったの」
「ファイトはまだ序盤、ここからですよ」
そういって一枚のカードを手に取るヤイバ
その手にあったのはもちろんあのカード
「ライド!ブラスター・ブレード!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「スキル発動!リアガードのバーを退却!」
ブラスター・ブレードが振り下ろした剣から放たれた光がリアガードのバーを直撃する
吹っ飛ばされたバーはそのまま退却した
「(ブラスター・ブレード………)」
その様子を見た女性は真剣な眼差しでヤイバを見た
「ういんがる、沈黙の騎士 ギャラティンをコール」
ブラスター・ブレードの後ろにういんがるが現れ元気よく吠える
更にギャラティンが現れると立ち上がって剣を抜刀した
「そしてギャラティンの後ろにぽーんがるをコール!スキルでソウルチャージ」
Soul cage
【閃光の盾 イゾルデ】
「トリガーなのでパワーを+5000、ぽーんがる(13000)のブーストしたギャラティン(23000)でバー(8000)にアタック」
先ほどドライブチェックでめくったラクシャのシールドは15000
だがギャラティンのパワーはそのシールドをバーに足した数値と同じ
「ノーガードよ」
序盤に2枚切るわけにもいかずノーガードで通した
1st damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(23000)でバー(8000)に攻撃!」
「ノーガードよ」
Drive check
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
ブラスター・ブレードの放った衝撃波がバーを吹っ飛ばして岩肌にたたきつけた
「やるわね………でも、ここからが本番よ」
バーの体が炎に包まれその姿を隠した
「ライド・ザ・ヴァンガード!バーサ―ク・ドラゴン!」
2つの竜の頭が炎の中から現れ堅い鱗に包まれた体が炎を跳ね飛ばし姿を現した
「スキル発動!ギャラティンを退却」
バーサ―ク・ドラゴンの口から放たれた炎に焼かれるギャラティン
炎が消えるとともにその姿も消えていた
「さらにこのユニットがヴァンガードサークルにいるので1枚ドロー、エルモのスキル、相手のリアガードが退却したときこのユニットを退却させることで1枚ドロー、カウンターチャージ」
※ダメージゾーンのカードを指定された枚数表にできる能力
「希望の火 エルモとベリコウスティ・ドラゴンをコール、バーサ―ク・ドラゴン(10000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
「エポナ(15000)でガード!」
Drive check
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
「エルモ(8000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(21000)でブラスター・ブレード(10000)に攻撃」
ベリコウスティ・ドラゴンの放った炎がブラスター・ブレードを包み込む
4th damage
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(20000)
ダメージ回復(4→3)
「この人………強い」
ヤイバは目の前で対峙している相手の強さを感じ取っていた
そして同時に………この相手に自分がどこまでやれるか知りたくなった
「戦士たちとともに道を切り開く、若き日の王の姿を見よ!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「アルフレッド・アーリー!イマジナリー・ギフト!フォース!」
空いているリアガードに光が瞬く
「アルフレッド・アーリーのスキル、ソウルのブラスター・ブレードをリアガードにコールしパワー+10000、1枚ドロー、ナイトスクワイヤ アレンをコール、スキルで手札から沈黙の騎士 ギャラティンをコール、パワー+3000して一枚ドロー」
ユニットを並べて全力で攻撃態勢に入るヤイバ
バーサ―ク・ドラゴンはその姿を見て身構える
「ういんがる(8000)のブースト!アルフレッド・アーリー(21000)でバーサ―ク・ドラゴンにアタック!」
アルフレッド・アーリーが剣を振り上げバーサ―ク・ドラゴンに迫る
Twin drive
1st check
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(30000)
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
アルフレッド・アーリーの太刀がバーサ―ク・ドラゴンに振り下ろされその胴に傷を刻んだ
3rd damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
4th damage
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=バーサ―ク・ドラゴン(20000)
「アレン(11000)のブーストしたギャラティン(31000)で攻撃!」
「ラクシャ(15000)でガード」
「ポーンがる(8000)のブースト、ブラスター・ブレード(38000)!」
ギャラティンがラクシャを斬って立ち止まる
その背後から飛び出したブラスター・ブレードがバーサ―ク・ドラゴンに剣を振り下ろした
5th damage
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし
「よし!あと1点!」
「いい攻撃だったわ、次は………私の番ね」
女性の言葉と共にヤイバは全身の毛が逆立つのを感じた
「(来る!)」
「ライド・ザ・ヴァンガード!水霊の竜よ!噴泉より姿を現せ!」
噴泉のごとく噴出した水が渦を巻きその中心で光る眼がこちらを見据えていた
やがて這い出るように青い肉体のドラゴンが現れ咆哮を上げる
「ドラゴニック・ウォーターフォウル!イマジナリー・ギフト!フォース!」
ユニットより与えられる祝福の光がウォーターフォウルに宿る
「ウォーターフォウルの登場時効果、グレード2以上の相手リアガード一体を選び退却する!沈黙の騎士 ギャラティン!」
ウォーターフォウルの振り下ろした剣から放たれた水が圧縮され衝撃波となってギャラティンを切り裂いた
「ベリコウスティ・ドラゴンは自身のスキルでパワー+5000!エルモのスキル、表にするダメージはないけれど1枚ドロー、エルモとリザードソルジャー ラオピアをコール!」
女性もまたユニットを並べて仕掛ける展開に入る
ヤイバと比べると一列足りないが退却とパワーアップでそれを補っている
「エルモ(11000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(26000)!」
「エポナ(15000)!」
ベリコウスティ・ドラゴンの放った炎の前に飛び出したエポナがアルフレッド・アーリーを守った
「ラオピア(8000)のブースト!ウォーターフォウル(31000)でアタック!」
「ノーガード」
Twin drive
1st check
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
4th damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=アルフレッド・アーリー(23000)
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
「ターンエンドよ」
「(流れは向こうに来てる、でもまだチャンスはあるはず)スタンドアンドドロー!あっ!これは………」
ドローしたカードを見たヤイバは驚き目を見開いた
だがこれならば………
「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴン!」
「(ソウルセイバー・ドラゴン………でも)」
翼を広げ光を放つ守護竜
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
祝福の光がブラスター・ブレードを照らすとウォーターフォウルに剣を向けた
「ぽーんがるをコール!スキルで1枚ソウルチャージ」
Soul cage
【ナイトスクワイヤ アレン】
「アレン(8000)のブーストしたぽーんがる(26000)でウォーターフォウル(13000)にアタック」
「槍の化身 ター(15000)でガード」
勢いよく噛みつこうとしたぽーんがるだったが噛みついたのはターが持っていた槍だった
「ういんがる(8000)のブーストしたソウルセイバー・ドラゴン(21000)でアタック!ライトニング・ジャッジメント!」
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光球がまっすぐウォーターフォウルに向かっていく
「ワイバーンガード バリィ(守護者)でガード!」
ワイバーンに乗った戦士がシールドを張りその攻撃を受け止めた
「手札からネハーレンを捨ててスキル発動、完全ガード!」
Twin drive
【ういんがる】
トリガーなし
【ぽーんがる】
トリガーなし
「ぽーんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(28000)でアタック!」
「ラクシャ(15000)とエルモ(10000)でガード、ベリコウスティ(5000)のインターセプト」
ブラスター・ブレードの前に3体のユニットが現れ行く手をふさいだ
「攻め切れなかったか………でも、向こうの手札は1枚、リアガードもほぼいない、次を防ぎきればソウルセイバー・ドラゴンのスキルで」
「次はないわ………ファイナルターン!」
噴泉のごとく噴出した水が渦を巻きその中心で光る眼がこちらを見据えていた
やがて這い出るように青い肉体のドラゴンが現れ咆哮を上げる
「ドラゴニック・ウォーターフォウル!イマジナリー・ギフト!フォース!」
再びライドされたウォーターフォウルに再度祝福の光が宿った
「フォースが2枚!?」
「登場時効果!ブラスター・ブレードを退却!」
ウォーターフォウルの放った衝撃波がブラスター・ブレードを切り裂く
「ブラスター・ブレード!」
消滅していくブラスター・ブレードに手を伸ばすヤイバ
「エルモのスキルで1枚ドロー、これでフィニッシュよ、ラオピア(13000)のブーストしたウォーターフォウル(46000)で攻撃、更にアタック時の効果、ソウルのグレード3のカードをソウルブラストすることでパワー+10000、クリティカル+1」
そのパワーの大きさに怯んだヤイバだったが手札にイゾルデのカードがあることを思い出し手をかける
「ウォーターフォウルのスキルには続きがある、この効果を使ったアタックに対し、相手は守護者でガードできない」
「なっ!」
イゾルデの完全ガードを封じられ通常のガードでしのがなければならなくなったヤイバ
だが彼の手札にウォーターフォウルのパワー56000を防ぎきれるだけのシールドはない
「ノーガード」
Twin drive
1st check
【ドラゴニック・ウォーターフォウル】
トリガーなし
2nd check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
パワー=ドラゴニック・ウォーターフォウル(66000)
クリティカル=ドラゴニック・ウォーターフォウル(クリティカル3)
ウォーターフォウルが剣を振り下ろすとともに激流が姿を現しアルフレッド・アーリーを飲み込んでいく
5th damage
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
6th damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
GAME OVER

「そのカードに相応しいファイターになりなさい」
ファイトを終えて店から出る直前、ヤイバに届かないような小さな声で女性はつぶやいた
「(あなたは………選ばれたファイターなんだから)」 
 

 
後書き
次回予告
「あーあ、あと1枚ソウルがあればな」
「どうしたの、一人でぼやいちゃって」
「ちょっと派手に負かされて………もっぺん考え直してるところです」

turn:06 フロントトリガー

「まあ、派手に負けるとショックよね、私にもわかるわ」
「そう言えばミライさんのデッキって?………」
「あと一歩及ばなかったりした時も悔しいものよね、わかるわかる」
「あの、ミライさん?」 

 

Turn:06 フロントトリガー

 
前書き
さらに強くなるための可能性を模索するヤイバ
そんななかショップに現れた女の子の正体はなんと
そしてヒトミはクラスメイトの当麻スグルとのファイトに臨む 

 
たくさんのカードを前に唸り声を上げて悩むヤイバ
「ずいぶん真剣に考えてるね」
ヒトミが問いかけるとヤイバは大きなため息とともに項垂れた
「こないだファイトして派手に負かされてな、もっと強くなるためにはどうしたらいいか考えてたとこ」

Turn:06 フロントトリガー

「失礼します」
「あれ?アリサ?」
見慣れない少女が店に入ってきたことに真っ先に反応したのはヒトミだった
「知り合いか?」
「妹よ、でもどうして………」
「お姉ちゃん、なんだか最近楽しそうで好きな人でもできたのかなぁ、なんて思ってついてきたんだけど、そっかぁ、このカードにハマってたんだ」
そういってヤイバが広げていたカードを手に取るアリサ
「知ってるのか?」
「私はやったことないけど、クラスの子がやってるのはよく見かけるよ」
カードをヤイバに返しながらヒトミの方を見るアリサ
「お姉ちゃん強いの?」
「おー、強いぞ、俺なんか全然敵わないからな」
ヤイバの言葉で動揺したアリサは顔を真っ赤にして否定する
だが実際ヤイバもアリサが負けるところなどみたことがない

「こんにちは」
「いらっしゃいスグル君、ヤイバ君たちもう来てるわよ」
そこへ入ってきた眼鏡の青年は以前ミツキとファイトしていたヤイバ達のクラスメイト
「やあ、ファイトはしないのかい?」
「あ、当麻」
「当麻君」
彼が声をかけてきてヤイバとヒトミも振り返る
すると彼もいっしょにいるアリサに気付いた
「えっと、その子は?」
「あ、八代の妹」
「アリサです、いつもお姉ちゃんがお世話になってます」
「これはどうも、おれは二人のクラスメイトの当麻スグル」
「あ、そうだ、当麻とやればいいんじゃないか?」
「ん?」

ハヤトとヒトミがファイトテーブルで向き合う
「なるほど、お姉ちゃんがファイトしてるところが見たかったんだね」
「うん、私ルールとかわかんないけど」
「それは俺が説明するよ、わかんないことがあったら聴いてくれ」

二人が降り立ったのは惑星クレイ、スターゲートの闘技場
星の戦士たちが互いに競い合う戦いの殿堂
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
「ロゼンジ・メイガス」
「バトルライザー」
ロゼンジ・メイガスにライドしたヒトミは目の前の相手を見据える
ロゼンジ・メイガスよりも体の大きな赤いボディのロボットだ
「俺の先攻、ライド!ライザーカスタム、バトルライザーの効果で1枚ドロー」
よく似た雰囲気の黄色いロボットにライドしたハヤトは操縦席でロゼンジ・メイガスを見据えていた
「ライザーカスタムのスキル、手札のターボライザーをソウルに入れて、ライザーカスタム(8000)でロゼンジ・メイガス(6000)にアタック!」
「え!?先攻でアタック!?」

「なんでお姉ちゃんビックリしてるの?」
「ヴァンガードは先攻、後攻と交互にアタックしてダメージを与えていくゲーム、でも先攻の最初のターンは攻撃できない」
「えー!でも今あの人攻撃って言ってたよ?」
「そう、だからびっくりしてるんだけど、でもそれは………」
「ヴァンガードがライザーカスタムだから」
ヤイバの説明を引き継いだのはレジから出てきたミライだった
「ライザーカスタムがヴァンガード、自分フィールドの中心にいるときに限って、コストを払えば先攻の最初のターンでも攻撃できるの」
「コスト?」
「さっき手札を一枚ライザーカスタムの下にいれただろう、あれがライザーカスタムのコスト、効果を発動するための条件だ」
「へえ………」

ライザーカスタムが勢いよくロゼンジ・メイガスに向かってくる
「通常の攻撃と一緒だからガードできるけどどうする?」
「えっと、ノーガード」
ライザーカスタムが振り下ろした拳が当りロゼンジ・メイガスの体は空中に投げ出されて闘技場の壁に激突した

1st damage
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
パワー=ロゼンジ・メイガス(16000)

「ふえっ!?」
青ざめながらダメージゾーンにスフィア・メイガスのカードを置くヒトミ

「お姉ちゃん、なんか今変な声出たけど?」
「今出たヒールトリガーは、ダメージが相手より多ければ回復できる」
「ダメージって今置いたカードだよね、お姉ちゃんの方が多いんじゃ」
「ヒールトリガーで回復できるのは、すでにダメージゾーンに置かれているカード、何もない状態で出たから回復は出来ない、これ以上のアタックもないから、今のは完全に損しただけ」
「それで変な声出たんだ」
「もう!変な声とか言わないで!」
アリサとヤイバの会話を聞いて顔を真っ赤にして注意するヒトミ
「さ、矢代のターンだよ」
「もぉ、ライド!サークル・メイガス!」
サークル・メイガスがライザーカスタムに杖を向ける
「サークル・メイガス(8000)でライザーカスタム(8000)にアタック!」

Drive check
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
パワー=サークル・メイガス(18000)
ダメージ回復

「今度は回復できた!」
「こんな序盤に2枚も出るのはもったいない気がするけどな」
回復したスフィア・メイガスをドロップゾーンに置きダメージを0に戻すヒトミ
サークル・メイガスが杖から光を放ってライザーカスタムを攻撃する

1st damage
【ツイン・ブレーダー】
ドロートリガー
パワー=ライザーカスタム(18000)
一枚ドロー

「なんで今カードを引いたの?」
「ドロートリガーが出たからな、こりゃ次のターン猛攻撃が来るぞ」

「ライド!ハイパワードライザーカスタム!」
青いボディを持ったロボットはこれまでよりも迫力がある
「ハイパワードライザーカスタムのスキルで、ソウルのバトルライザーをリアガードにコール」
バトルライザーがハイパワードライザーカスタムの後ろに飛び降りてくる
「ジェットライザー、ハイパワードライザーカスタムをコール」
ブースターに火を噴かせ飛びながらやってくるジェットライザーと飛び降りてきたハイパワードライザーカスタム

「うわぁ、いっぱい出てきた」
「ノヴァグラップラーはとにかく攻撃してくるクランだからな」
「く、クラン?」
知らない言葉ばかりで困惑するアリサ
首をかしげてヤイバの方を見る
「ユニットが所属してる………まあ、チームみたいなもんさ、基本はみんな、自分に合ったクランでデッキを組んでる」
「へぇ………」

「ジェットライザー(10000)でサークル・メイガス(8000)にアタック!」
「あれ?何でパワーが上がってるの!?」
ジェットライザーのパワーは7000のはずだが10000に上がっている
「ジェットライザーは味方が出るとパワー+3000」
「あ、ハイパワードライザーカスタムが出たから」
スグルの言葉で納得するヒトミ
「この攻撃はノーガード」
ジェットライザーの拳がサークル・メイガスに激突
更にジェット噴射を唸らせ壁にたたきつけた

2nd damage
【時運の女神 ミズノハメ】
トリガーなし

「今度は何も起きない………」
「トリガーが出ていないからな」

崩れたがれきの中で何とか体を起こそうとするサークル・メイガス
すると目の前にハイパワードライザーカスタムが迫っていた
「バトルライザー(6000)のブーストしたハイパワードライザーカスタム(15000)でサークル・メイガス(8000)に攻撃!ハイパワードライザーカスタムの攻撃が成功したとき、コストを払いリアガードをスタンド!」
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」

Drive check
【ターボライザー】
フロントトリガー
ジェットライザー=20000
ハイパワードライザーカスタム=25000
ハイパワードライザーカスタム=19000

「さっき下に置いたカードだ」
「フロントトリガーだな」
「えっ!?なにそれ?私そんなの知らないよ」
初めて聞く言葉にヒトミも思わずこちらを見た
「フロントトリガーっていうのは、前列にいるユニット全部にパワーを+10000出来るトリガーなんだ」
「えっ!?全部!?」
ハイパワードライザーカスタムの拳を受け止めようとしていたスフィア・メイガス
だが力が足りずその拳によって地面にたたきつけられてしまう
スフィア・メイガスの小さな体が地面にできたくぼみに転がるとそのままサークル・メイガスに殴り掛かる
「でも、この攻撃自体はパワーがまだ足りないから通らない」
「ほっ」
シールド2000のスフィア・メイガスのおかげで攻撃は防ぐごとが出来た
杖を横向きに構えハイパワードライザーカスタムの攻撃を受け止めることが出来たサークル・メイガス
「ありがとう、スフィア・メイガス」
気絶していたスフィア・メイガスを抱き上げてお礼を告げその姿が消えるのを見守った
「でも次は………」
「あっ!次もハイパワードライザーカスタム!」
ハイパワードライザーカスタムが拳を振り上げ向かってくるのを見たサークル・メイガスは思わず肩を震わせる
この攻撃が通るとパワーが20000になったジェットライザーが再び攻撃してくる
「オラクルガーディアン ニケ(15000)でガード!」
ニケが割って入りその攻撃を受け止める
攻撃を止めることが出来たことに安心して胸に手を当て息を漏らすサークル・メイガス
「次はお姉ちゃんの攻撃だ!」
「ライド!プロミス・ドーター!」
機械の翼を広げ毅然とした態度で構えるプロミス・ドーター
「お姉ちゃんかっこいい!」
「やりにくいなぁ」
いつの間にか熱中しているアリサの声援につい照れてしまうヒトミ
「サークル・メイガスの効果で1枚ドロー、サークル・メイガスとサイレント・トムをコール!プロミス・ドーター(14000)でアタック」
翼を広げてハイパワードライザーカスタムに向かっていくプロミス・ドーター

Drive check
【サイレント・トム】
トリガーなし

「サークル・メイガスのスキルでこのカードを山札の下へ置き、1枚ドロー」
プロミス・ドーターが空中で旋回し回し蹴りを放つとハイパワードライザーカスタムの巨体が揺らいだ

2nd damage
【トランスライザー】
トリガーなし

「いっけぇ!お姉ちゃん!
「サークル・メイガス(8000)のブースト、サイレント・トム(17000)で攻撃!」
サイレント・トムの指から放たれた空気の弾丸がハイパワードライザーカスタムのコックピットを直撃する
ぐらついていた巨体はその勢いで転倒した

3rd damage
【ライザーカスタム】
トリガーなし

「すごーい!これでお姉ちゃん、逆転したんだよね」
「ああ、ダメージは3対1、前のターン2つ止めたのが活きたな、けど、本番はここからだ」
飛び跳ねて喜ぶアリサだがヤイバは真剣な表情でファイトを見ていた

「出撃せよ!最強のバトルマシン!ライド!」
サイレンが鳴り響き巨大なマシンがコンベアでカタパルトへと移送される
オペレーターたちが機械を操作し異常がないかを確認していた
「各システムオールグリーン、カタパルト異常なし、パーフェクトライザー、発進してください」
放送と共にシグナルが点灯し誘導灯がカタパルトで光を放つ
ブースターを唸らせライザーシリーズ最強を誇る機体が勢いよく飛び出した
スライディングしながら飛び込んできたその期待は力を込めて拳を鳴らす
「パーフェクトライザー!イマジナリー・ギフト!アクセル!」
自陣の左上にギフトのカードを置くスグル
「アクセル?」
「アクセルサークルって言って、攻撃に使うサークルを増やすことが出来るの、しかもそのサークルにいるユニットはパワー+10000」
「ええっ!?」
ミライの説明を聞いたヒトミが思わず驚きの声を上げる
「アクセルサークルにバーストライザーをコール」
「あ~、面倒なの出てきたな」
スグルが置いたカードを見てヤイバも声を漏らす
「まずはジェットライザー(10000)でプロミス・ドーター(9000)に攻撃」
ジェットライザーが勢いよく突っ込んでプロミス・ドーターの腹に強烈なパンチを浴びせる

3rd damage
【ウェザーフォー キャスター ミス・ミスト】ドロートリガー
パワー=プロミス・ドーター(19000)
1枚ドロー

「これでパワーが上がって」
「でもバーストライザーはまだ届く」
「バーストライザー(19000)でプロミス・ドーター(19000)に攻撃!」
バーストライザーがエネルギーを拳に集めるとそのエネルギーで拳が光輝いた
そのままプロミス・ドーターに殴り掛かってくる
「イエローウィッチ メメ(5000)でガード!」
メメが割って入るとバーストライザーの拳に集まったエネルギーがその全身に伝わり悲鳴を上げながら消えていった
「バトルライザー(6000)のブースト、パーフェクトライザー(18000)で攻撃」
「オラクルガーディアン ニケ(15000)でガード」

「え?届いてないのにガード?」
「トリガーが出たらパーフェクトライザーのパワーはプロミス・ドーターを超える、そうならないようにガードしたんだ」

Twin drive
1st check
【バーストライザー】
トリガーなし
2nd check
【ターボライザー】
フロントトリガー
バーストライザー=29000
ジェットライザー=20000
パーフェクトライザー=28000
ハイパワードライザーカスタム=19000

「ハイパワードライザーカスタム(19000)で攻撃」
「これが通ったら攻撃回数が増えちゃうんだよね」
「大丈夫だ」
「サイレント・トム(5000)でインターセプト」
サイレント・トムが放った弾丸がハイパワードライザーカスタムの足を止める
「カードが割り込んだ?」
「インターセプトって言って、グレード2のカードはあんなふうに味方をかばうことが出来るんだ、これでハイパワードライザーカスタムの攻撃は失敗だから」
「お姉ちゃんの番」
「そういうこと」
「光輝け、美しき女神!ライド!CEOアマテラス!」
鈴の音が響き渡る中巨大な光の柱が出現する
鈴の音とともにその光の中を降り立つ一人の女神
光が消えるとともに自らの首からかけていた鏡がその光を反射する
着物を翻しながら優雅に表れた女神は笑みを浮かべた
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
プロテクトのカードを公開したヒトミはそのカードを手札に加える
「え?手札に入れちゃった?」
「プロテクトはそうやって使うんだ、今にわかるさ」
「CEOアマテラスをコール、アマテラスのスキル、1枚ドローして山札の上を確認、これは上に」
「(上か………)」
「プロミス・ドーターとオラクルガーディアン ジェミニをコール」
ユニットたちが並び立つとリアガードのアマテラスが鏡を抱える
「アマテラスのスキル、このターン山札を確認しているのでパワー+5000、サークル・メイガス(8000)のブーストしたアマテラス(30000)でパーフェクトライザー(12000)を攻撃」
アマテラスの放った光がパーフェクトライザーに降り注ぐ

4th damage
【ジェットライザー】
トリガーなし

「ヴァンガードのアマテラス(17000)でパーフェクトライザー(12000)を攻撃」
「ツイン・ブレーダー(守護者)でガード!手札を1枚捨てて完全ガード!」
アマテラスの放った光をツイン・ブレーダーが光の剣で切り裂く
「完全ガード?」
「あのカードの効果が発動すると手札1枚と引き換えに、相手の攻撃を無効化出来るんだ」
「えー!?ずるーい」
「いや、そういうカードなんだってば」
「って言うか、それ言われちゃうと心が痛むなぁ」
「ああ、矢代のデッキはそうだよな」
Twin drive
1st check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(19000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル2)
2nd check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(29000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル2)
「だよな!そんな気はした!」
「ジェミニ(8000)のブーストしたプロミス・ドーター(33000)でパーフェクトライザー(12000)を攻撃」
「ターボライザー(15000)とバーストライザー(5000)で、ガード、あと、ハイパワードライザーカスタム(5000)でインターセプト」
ライザーのユニットたちが飛来してくるプロミス・ドーターの前に立ちはだかる
ユニットたちに阻まれプロミス・ドーターは引き返していく
「俺のターン、ドローして、アシュラ・カイザーとトランスライザーをコール」
「攻撃できるユニットを残してたか………」
「アシュラ・カイザー(12000)でアマテラス(12000)を攻撃」
アシュラ・カイザーの腕が勢いよく振られ持っていた剣に切り裂かれアマテラスがその場に倒れる
4th damage
【サイレント・トム】
トリガーなし
「トランスライザー(8000)のブースト、ジェットライザー(21000)の攻撃」
ジェットライザーが勢いよく飛んでいく
起き上がったばかりのアマテラスはジェットライザーの突撃を喰らい大きく吹っ飛ばされて地面にたたきつけられた
5th damage
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし

「ダメージ5か」
「何点で負けなの?」
「6点だから後1点だ」
「どうしよう………お姉ちゃんが負けちゃう」
「バトルライザー(6000)のブーストしたパーフェクトライザー(18000)でアマテラス(12000)を攻撃!スキル発動、パーフェクトライザーのスキルで、2枚のコストを支払いジェットライザーとアシュラ・カイザーをスタンド!」
パーフェクトライザーの放った闘気を浴びてジェットライザーとアシュラ・カイザーが起き上がる
「さらにバーストライザーのスキル、カウンターブラスト1枚とソウルブラスト1枚で自身をスタンドしてパワー+3000」

「えー!全部起き上がっちゃった!?」
「これで後3回追加攻撃が出来る、この連続攻撃がノヴァグラップラーの強さなんだ」
パーフェクトライザーが拳を振り上げアマテラスに向かっていく
が、その直前で現れた光に阻まれた
「えっ!?」
ギフトの輝きがアマテラスを守っていた
「これって………」
「これがプロテクトの能力、プロテクトは完全ガードの代用として使えるんだ」
手札を1枚捨ててパーフェクトライザーの攻撃をしのいだヒトミ、だが………
「手札は残り2枚………トリガー次第だな」
「お願い!」

Twin drive check
1st check
【バーストライザー】
トリガーなし
2nd check
【パーフェクトライザー】
トリガーなし
「やった!」
「まだだ、アシュラ・カイザー(12000)でアマテラス(12000)に攻撃」
「プロミス・ドーター(5000)でインターセプト」
アシュラ・カイザーの振り下ろした剣をプロミス・ドーターがその翼で受け止める
「ジェットライザー(13000)でアマテラス(12000)に攻撃」
「ニケ(15000)でガード!」
ジェットライザーが向かっていくもニケに激突して阻まれる
「バーストライザー(22000)でアマテラス(12000)に攻撃!」
「スフィア・メイガス(2000)でガード!」
バーストライザーの拳からほとばしる光を何とか受け止めるスフィア・メイガス
弾き飛ばされた小さな体をアマテラスが受け止めた
「ターンエンド」
「すごい………6回も攻撃されたのに守りきっちゃった」
「私のターン、スタンドアンドドロー、アマテラスをコール、ヴァンガードのアマテラスのスキルを使い1枚ドロー、山札の上を確認して、上に、ヴァンガードのアマテラス(17000)で攻撃」
「ノーガード」
Twin drive check
1st check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
パワー=CEOアマテラス(27000)
クリティカル=CEOアマテラス(クリティカル2)
アマテラスが胸の前で手を掲げると光が集まっていく
集まった光が一直線にパーフェクトライザーへ向かっていきその巨体を貫いた
5th damage
【ジェットライザー】
トリガーなし
6th damage
【パーフェクトライザー】
トリガーなし

「やったやった!お姉ちゃんが勝った!」
自分のことのように喜ぶアリサ
「アリサったらはしゃぎすぎよ、他のお客さんの迷惑になるでしょ」
「ねえお姉ちゃん、私もこのカードやってみたい」
「えぇ~、アリサ覚えられる?」
仲の良さそうなヒトミたち姉妹の様子を見たヤイバはどこか遠くを見るような眼でその光景を眺めていた
「(妹か………)」 
 

 
後書き
次回予告
「対戦しているときのお姉ちゃんすごくかっこよかったよ」
「ありがとう………でもやっぱり照れ臭いなぁ」
「褒められたんだから素直に受け取っておけよ」

turn:07 武装ゲージ

「そう言えば宮導君、アリサとずいぶん馴染んでいたけど」
「ん、ああ、実は………」 

 

Turn:08 武装ゲージ

 
前書き
強くなるため可能性を模索し続けたヤイバ
そんなヤイバが自らの答えに賭け出場したショップ大会
彼の前に思わぬ強敵が立ちはだかった 

 
「うーん………」
3種類のギフトマーカーを前にアリサが唸っていた
「まだ悩んでるのか?」
そんなアリサに声をかけるヤイバがマーカーを覗き込む
「ねえ、このギフトマーカーってどれが強いの」

Turn:08 武装ゲージ

用事があって遅れたヒトミがショップに入るとヤイバとアリサが話しているのが見えた
「難しい質問だなぁ、基本的にどれが一番強いっていうのはないんだ、3種類のギフトはじゃんけんの関係、互いに得意不得意があって、どれが一番強いっていうのはないんだ」
そういってフォースとプロテクトのギフトマーカーを手に取るヤイバ
「例えば、フォースはプロテクトを相手にするのが苦手だ、でもプロテクトはアクセルが苦手」
「でもこの前お姉ちゃんアクセルに勝ってたよ」
「それはお前の姉ちゃんが強いの、それに、相性が悪いって言ってもそれだけで勝負が決まるほどじゃないさ」
「慣れてるよね、ちっちゃいこの扱い」
説明するヤイバにヒトミが声をかけた
「まあな、俺にも妹がいたんだ、親が離婚して離れ離れになっちゃって………今頃どうしているか」
幼い頃の思い出を頭に浮かべ小さく笑うヤイバ
「はーい、今からショップ大会の受付を始めます、参加する人はこっちのカウンターで受付をお願いします」
「っと、わるい、俺受付してくる」
「頑張ってね」
受付の方へ行くヤイバを見送るヒトミとアリサ
「お姉ちゃんは出ないの?」
「私はこういうのはいいかな」
「えー、お姉ちゃん強いのにもったいない」

「ありがとうございました」
ファイトに勝利したヤイバはデッキをまとめ始める
「(何とかここまでは勝ってきてるか………問題はまだ試せていないあのカード)」
ここまでのファイトを思い返していると突然周囲から歓声が響く
驚いてヤイバもそちらを見る
ちょうどファイトが終わったところのようでタクヤが悔しそうにしていた
相手の女性は緊張した様子もなく落ち着いて眼鏡のブリッジを上げた
「初めて見る相手だな………」
「近くでクエストしてきたんだって、彼女強いわよ」
ミライに礼を言ったヤイバは参加人数を見直してみる
「(っと………人数的に次が最後、俺の相手は………)」
先ほどタクヤを破った女性を見るヤイバ
お互い負けなしで来ているため二人が当たる可能性が高い

互いにテーブルにつきファーストヴァンガードをセットする
「初めて見る人ね………」
「最近越してきたんだ、名前は宮導ヤイバ」
「日下ツムギよ、よろしくね」
ファイトを始めるためカットを終えたデッキからカードを引く二人
1枚ずつ慎重に引くヤイバと違ってツムギは5枚のカードを一回で掴んでスムーズに手元に並べた

「相手はずいぶん慣れてるね、すっごく強そう」
「なんでお姉ちゃんが緊張してるのよ」
そわそわと落ち着かない様子にアリサが苦笑する
「実際俺なんか手も足も出なかったからな」
そこへタクヤとスグルがやってきた
「彼女、いろんなショップ大会で優勝している強豪だよ、ここにいる人のほとんどは優勝が彼女で決まりだって思ってるみたいだ」
「宮導君だって強いもん」
「それは僕たちも知ってるさ」
「てかなんでお姉ちゃんがむくれるの」

「「スタンドアップ!ヴァンガード」」
ファーストヴァンガードを開き惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの高原へと降り立つ二人のファイター
「ぐらいむ!」
「ドラゴンエッグ」
卵の中から飛び出したような小竜のユニットにツムギがライドする
小さな体で精一杯ぐらいむを威嚇していた

「たちかぜ?私あれ初めて見るかも」
「たちかぜは凶暴なディノドラゴンを中心とした野生のドラゴンたちだよ、力がすべての強靭なユニットたちだ」
初めて見るクランに戸惑うヒトミに対してスグルがわかりやすく説明を始める

「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!ぐらいむのスキルで1枚ドロー」
「ライド!ソニックノア!ドラゴンエッグのスキルで1枚ドロー、もう1枚ソニックノアをコール、ヴァンガードのソニックノア(8000)でアレン(8000)にアタック」
ソニックノアが一体ずつヴァンガードとリアガードに姿を現すとヴァンガードのソニックノアが勢いよくアレンに向かってくる
「ノーガード!」
Drive check
【翼竜スカイプテラ】
トリガーなし
勢い良く突進したソニックノアの突進でアレンが吹っ飛ばされ大きく後退する
1st damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
「リアガードのソニックノア(8000)でアレン(8000)にアタック」
何とか体勢を立て直したアレンにリアガードのソニックノアが飛び掛かる
2nd damage
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし

「今なんでヴァンガードから殴ったんだ?」
ファイトを見ていてふとタクヤが漏らした言葉にヒトミとアリサは首をかしげていた
「ああ、普通ヴァンガードとリアガードが一体ずつで相手のヴァンガードが同じパワーなら、基本的にリアガード、ヴァンガードの順からアタックして、攻撃回数が無駄にならないようにするんだ」
「多分トリガー構成の問題よ」
スグルの説明に割り込んだのはミツキだった
「確かに攻撃回数が無駄になる可能性もあるけど、トリガーの組み合わせ次第じゃヴァンガードからアタックするのも頷けるわ」
「嘘っ!?綺場ミツキ!?本物?」
「あー、アリサ会うの初めてだっけ」
「てか、お前らファイト見てなくていいのかよ」

「ライド!沈黙の騎士 ギャラティン!ういんがるとぽーんがるをコール!」
ギャラティンが鞘から剣を抜いて構えるとういんがるとぽーんがるがどこからか降りてきた
「ぽーんがるのスキルで1枚ソウルチャージ」
Soul chtage
【世界樹の巫女 エレイン】
「トリガーなのでぽーんがるのパワーを+5000!ういんがる(8000)のブーストしたぽーんがる(21000)でヴァンガードのソニックノア(8000)に攻撃!」
ぽーんがるが勢いよく駆け抜けソニックノアの腹に頭突きを喰らわせる
1st damage
【暴君 デスレックス】
トリガーなし
「ギャラティン(10000)でソニックノア(8000)にアタック!」
ぽーんがるが身を反転させ自陣に戻っていくのと入れ替わりに刀の柄に手をかけたギャラティンが向かっていく
「来なさい!サベイジ・シャーマン(20000)」
包帯のようなものを全身に巻きフードを被った女性のユニットが降り立ってギャラティンの剣を手で受け止める
Drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「ヴァンガードの攻撃は通らないか………」
「ぽーんがるのパワーアップで両方の攻撃をガードするのは無理と踏んで、ヴァンガードを確実に止めに行ったんだ、もしヴァンガードを通す選択をして、クリティカルトリガーでも出たら大変だからね」
「なるほど………」
素早く、なおかつ的確な判断
これだけでも相手が巧いことがわかる

「ライド!餓竜 メガレックス!ソニックノア、後ろへ」
メガレックスが指示するとソニックノアはジャンプして後ろに下がる
「翼竜 スカイプテラ、アテンプトマンモス、来なさい」
地面の下から現れた大きな牙をもつユニットと上空から翼をもったユニットがそれぞれ現れる
「スカイプテラ(8000)のブーストしたメガレックス(16000)でギャラティン(10000)を攻撃
「エレイン(20000)でガード!」
メガレックスが突進して尻尾を振り下ろすとそれをエレインが身を呈して受け止めた

「さっきの仕返しね、ここで20000のエレインを切ったことでトリガーが出てもメガレックスのパワーは26000どまりでギャラティンには届かない」
ミツキはヤイバのプレイングに感心していたが同時に危惧もしていた
さっきのヤイバと違って今はリアガードの攻撃が残ってる
Drive check
【草食竜 プルートザウルス】
フロントトリガー
メガレックス=26000
アテンプトマンモス=19000

「あれはフロントトリガー!?」
「そう、だから相手はヴァンガードからの攻撃にこだわったの、フロントトリガーが出ると、先にリアガードから攻撃していた場合、攻撃済みのユニットはパワーアップの恩恵が無駄になってしまう」
ミツキはツムギのデッキに眠るフロントトリガーの可能性に気付いていた
彼女の豊富な経験の裏付けだろう

「ソニックノア(8000)のブースト、アテンプトマンモス(27000)でギャラティン(10000)にアタック」
ソニックノアから力を受け取ったアテンプトマンモスは勢いよくギャラティンに向かってくる
「ソニックノアのスキル、武装ゲージ」

「武装ゲージ?」
「始まったね、タクヤはあれにやられたんだ」
聞きなれない言葉にヒトミは首をかしげるがスグルは冷や汗をかいていた

「山札の上から1枚を裏でアテンプトマンモスの下に」
裏向きのカードがアテンプトマンモスの下にソウルのように置かれた
「まるでソウルみたい………」
「武装ゲージはたちかぜのユニットがスキルを使うための弾丸みたいなものだ、あれがあると厄介だよ」
アテンプトマンモスが鼻の銃口から弾丸を放つ
「アテンプトマンモスのスキル、相手は手札からガーディアンをコールするとき2枚以上同時に出さなければいけない」
「厄介なスキルだな………」

「え!?コストは?」
「ないよ、アテンプトマンモスは常にその状態でアタックできる」
驚くヒトミとアリサにスグルが説明する
「たちかぜの強みは武装ゲージが生み出す圧倒的な攻撃力、それともう一つ………」

「さすがにこれ以上手札は削れない………ノーガードだ」
アテンプトマンモスの弾丸がギャラティンに降り注ぐ
3rd damage
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)
クリティカル=沈黙の騎士 ギャラティン(クリティカル2)
「くっ、意味がないか」
「ソニックノアのブーストしたアタックが成功したとき、他のリアガードを1枚退却させて1枚ドロー」
スカイプテラが消滅し新たにツムギがカードを引く
「そして退却したスカイプテラのスキル、自身のターン中このユニットが退却したとき、カウンターブラストしてこのカードを手札に戻せる」

「えー!?ガードに制限かけた上にドローして、さらに手札に戻して………なんなのあのデッキ!?」
「恐竜さんつよーい」
たちかぜの強力なスキルにあっけにとられるヒトミとアリサ
「でも………」
スグルの言葉と共にアテンプトマンモスが全身から煙を吹いてその場に腰を落としてしまった
「え?なにあれ?煙吹いてる?」
「アテンプトマンモスは攻撃すると自身についている武装ゲージを1枚捨てないと退却してしまう、これを絶対やらないとダメなんだ」
「なにそれ?ガス欠ってこと?」
だがこの欠点は後方に控えているソニックノアがカバーしている

「(一見力で押し切るだけのパワーデッキに見えるけど、たちかぜはかなり計算されたデッキだ………)」
カードをドローし自身の手札を確認するヤイバ
「とにかくできることを片っ端からやっていくしかない」
ヤイバの3ダメージに対してツグミはまだ1ダメージ
ここで点数を詰めなければ厳しい
「戦士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド!ソウルセイバー・ドラゴン!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ぽーんがるの体に光に祝福の光が宿る
「ギャラティンとぽーんがるをコール!」
空いていたもう片方のリアガードに新しいリアガードが出現する
ギャラティンが柄から剣を引き抜きぽーんがるが吠える
「ぽーんがるのスキルでソウルチャージ」
Soul chtage
【ういんがる】

「トリガーじゃないからパワーは上がらないか………」
「でも、今のういんがるがソウルに置かれた5枚目のカード」
「あっ!じゃあ」

「ソウルセイバー・ドラゴンのスキル発動!5枚のソウルを支払い6枚のユニットにパワー+15000!ホーリーチャージング・ロアー!」
ソウルセイバー・ドラゴンの翼から放たれる光がユニットたちに降り注ぐ
「ソウルセイバー・ドラゴン(28000)でメガレックス(9000)にアタック!」
Soul chtage
【ういんがる】
ソウルセイバー・ドラゴンの手に集まった光がメガレックスに向かっていく
「ノーガード」
Twin drive check
1st check
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカル=ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(35000)

ソウルセイバー・ドラゴンの放った光がメガレックスを貫き巨体が倒れ伏した
2nd damage check
【餓竜 ギガレックス】
トリガーなし

3rd damage check
【アークバード】
ドロートリガー
パワー=餓竜 メガレックス(19000)
1枚ドロー

「ぽーんがる(23000)のブーストしたギャラティン(58000)でメガレックス(19000)にアタック!」
ギャラティンが勢いよく突っ込んでいき剣を振るう
立ち上がったばかりのメガレックスは再び膝をついた
4th damage check
【暴君 デスレックス】
トリガーなし

「ういんがる(23000)のブーストしたぽーんがる(56000)でメガレックス(19000)にアタック」
「ノーガードよ」

「相手はこのターンのガードを捨てたね」
「どういうこと?」
「多分、今のアタックに関しては止めようと思えば止められた」

ツムギの手札を注視するヤイバ
その枚数は7枚、それだけあれば今のアタックはガードに使えたはず
「(このターン、ソウルセイバー・ドラゴンのスキルで防げないと考えて手札を温存してきたな、クリティカルトリガーが出たといってもこのターンじゃ決めきれない、それがわかっていたから無駄に手札を使わずに………)」
「今度はこちらの番よ………喰らいつくせ、荒ぶる竜 その強大なる力で眼前の敵をせん滅せよ!ライド!」
地面の下から地表を砕いて這い出た巨大なディノドラゴン
鋭い武装に身を包みながら力強い方向で周囲を威圧していた
「餓竜 ギガレックス!イマジナリー・ギフト アクセル!」
新たなサークルが出現しそこに光が宿る
「アクセルサークルに暴君 デスレックス、スカイプテラ2枚と餓竜 ギガレックスをコール」
ユニットを並べて決めに来るツムギ
それでも手札がまだ3枚残ってる
「その3枚は防御用か………」
「どうかしらね、スカイプテラ(8000)のブーストでギガレックス(20000)の攻撃、そのときスキル発動」
山札の上から素早く6枚抜き取ったツムギはそれらをリアガードに武装ゲージとしてセットする
「任意の枚数のリアガードに武装ゲージをセット、こちらのリアガード一体につきパワー+5000」
「リアガードが6枚………ってことは」
「ギガレックス(50000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)を攻撃!」
「50000!?」
「ノーガードだ」
Twin drive check
【突撃竜 ブライトプス】
トリガーなし
2nd check
【サベイジ・シャーマン】
ヒールトリガー
パワー=餓竜 ギガレックス(22000)
ダメージ回復

「暴君 デスレックスで攻撃するとき、スキル発動」
デスレックスは攻撃前にスカイプテラへと迫った
「ヴァンガード後ろのスカイプテラを退却、相手前列のリアガードを1枚選び退却させコストにしたユニットの武装ゲージ1枚につきパワー+10000」
スカイプテラには武装ゲージが一つついていた
そしてデスレックスがいるのはアクセルサークル、つまり
「デスレックス(32000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック」
「エポナ(15000)2枚でガード!」
突進してくるデスレックス目がけてエポナが2体勢いよく突っ込んでいく
デスレックスのパワーに圧倒されてしまい撃ち負けてしまうが何とか突進を止めることは出来た
「ソニックノア(8000)のブーストしたアテンプトマンモス(17000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック!ソニックノアのスキル!武装ゲージ!」
アテンプトマンモスが弾丸を放ってソウルセイバー・ドラゴンを攻撃する
弾丸を浴びたソウルセイバー・ドラゴンはゆっくりと地面に腰を落とした
5th damage check
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし

「スカイプテラ(8000)のブースト!ギガレックス(30000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック!」
ギガレックスが勢いよく突っ込んでいき大口を開けてソウルセイバー・ドラゴンへと迫る
「閃光の盾 イゾルデ(守護者)!」
イゾルデが盾をギガレックスにかませて何とか攻撃を受け止める
暴れるギガレックスを抑えて必死に抵抗して何とかソウルセイバー・ドラゴンを守り切った

「「ふぅ~」」
「みてるこっちまでハラハラしちゃうわね」
安心して今にも崩れ落ちそうなスグルとヒトミを見てクスクスと笑うミツキ
「でも見て、ヤイバさん手札がなくなってる」
「そうね、しかも前列が一つ空いてる、あそこはフォースもないし残ったリアガードもパワー不足、おまけに前列にはアテンプトマンモス」
「だとすると次がラストターンになるね、少ない枚数であの攻撃をしのぐのは難しい」
「じゃあ、欲しいのは攻撃に使えるユニットか、それとも………」
意を決して山札の上のカードを引くヤイバ
「あっ!これは………」
その手にあるのは新しく手に入れた切り札、この状況を切り抜けられる可能性を秘めたカード
「光臨せよ………戦士たちの主!ライド!」
樋爪の音を響かせ地面を掛ける青き騎士馬
フィールドの中心に降り立つとその背に跨る鎧をまとった戦士が剣を掲げる
「騎士王 アルフレッド!」
「アルフレッド!?」
「新しいグレード3………ということは!」
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
前列のぽーんがるにもう1枚のギフトを乗せるヤイバ
これでこの列はパワーが20000上がって36000
「アルフレッドのカウンターブラスト!山札より来たれ!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ブラスター・ブレード!」
「ブラスター・ブレードですって!?」
思わぬユニットの登場にツムギも驚きを隠せずにいた
「スキル発動!アテンプトマンモス!退却せよ!」
ブラスター・ブレードが突き出した剣から放たれた光がアテンプトマンモスを貫いた

「これでインターセプトできるユニットはいなくなった!」
「しかもアルフレッドの効果でブラスター・ブレードはパワー+5000、合計23000、そしてアルフレッド自身も、スキルでパワー23000」
「騎士王 アルフレッド(23000)でギガレックス(12000)にアタック!」
「(ここを防ぐなら、トリガーを考慮するとスカイプテラ(10000)とプルートザウルス(15000)の2枚を切って25000でガード、でもそれだと残りの列)
残りの手札はプルートザウルス(15000)とサベイジ・シャーマン(20000)、ブラックキャノン・タイガー(15000)に突撃竜 ブライトプス(5000)
「(ぽーんがるの列を止めるのにサベイジ・シャーマンとブライトプスを使って、残りの2枚でブラスター・ブレードは止められる、ぽーんがるにトリガーが乗っても、1枚だけならブラスター・ブレードに回す分で防げる、ただ、それをやるとこっちも手札ゼロ、確実に行くなら、ここをノーガードか、サベイジ・シャーマンをここで使って多目にシールドを割くか、どちらにしてもトリガー次第………ここは)ノーガードよ」

「ノーガードを選ぶのか」
「多めにシールドを割く場合、トリガーの結果にリアガードのガードを左右されてしまう、ここを通せば余裕をもってリアガードの攻撃を防げるし、攻撃に使うユニットも残せる、ただしそれは………」
「ツインドライブ!」
Twin drive check
1st check
【ういんがる】
トリガーなし

2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(20000)
クリティカル=騎士王 アルフレッド(クリティカル2)
「クリティカルトリガーが出なかった場合だ」
アルフレッドが愛馬に跨り剣を振り上げる
振り下ろされた剣から放たれた光がギガレックスを直撃する

5th damage
【翼竜 スカイプテラ】
トリガーなし
6th damage
【アテンプトマンモス】
トリガーなし

「(トリガー1枚、か………私がアルフレッドにシールドを割いていたら、残りのシールドは50000、片方をノーガードすれば止められた………でも、それはクリティカルトリガーが1枚だけの場合の話、2枚出た場合だと結局その方法じゃ止められない、どれが正しいなんて………言えないか)」
ため息を零しながら手札を置くツムギ
「いいファイトだったわ、機会があったらまたやりましょう」
そういって手を差し伸べたツムギにヤイバも笑顔で応じた

「アテンプトマンモスのインターセプトが残っていれば確実にガードできただろうね」
「すごい緊張感だったぁ、ね、お姉ちゃんもそう思う………あれ?」
アリサが覗き込むとツムギとデッキに関して楽しそうに話すヤイバの姿
「お姉ちゃん?」
「えっ?ああ、なに?アリサ」
「やっぱりお姉ちゃんも大会出ればよかったんじゃない?」
「ええっ!?」 
 

 
後書き
次回予告
「ツムギさんのたちかぜ、強かったなぁ」
「ありがとう、私も結構気に入ってるのよ」
「たちかぜはミリタリー色の強いクランだし、有能な女指揮官って感じがする」

turn:08 ヴァンガード普及協会

「よく言われるわ、私自身はオラクルのイメージ強いらしいけど」
「あー、確かに似合いそう」
「でもね、たちかぜの力強い姿、私は大好きよ」 

 

Turn:08 ヴァンガード普及協会

 
前書き
大会への参加を迷うヒトミ
そんな彼女をミライはある場所へと誘う
そこでは意外な出会いが待っていた 

 
「大会か………」
大会に出ることを薦められたヒトミだが踏ん切りがつかないでいた
「はぁ、どうしようかなぁ」
困ったように項垂れているとミライがエプロンから着替えて出かける支度をしていることに気付いた
「あれ?ミライさんどこか行くんですか?」
「うん、ちょっとドラゴンエンパイア支部に、何だったら一緒に来る?」

Turn:08 ヴァンガード普及協会

特徴的な赤い建物にミライに連れられ
「ここが普及協会………ヴァンガードの大会を運営しているところだけはありますね」
そういってあたりを見回すヒトミ
広いロビーを眺めて左右を見ていると
「なんかどこかのショッピングモールみたいな………うわっ!?なにあれ?」
真っ赤な竜の立像を見つけぎょっとなった
「ああ、ドラゴニック・オーバーロードっていうかげろうのユニットよ」
「いや、そうじゃなくて、なんであんなものが?」
「さっき自分でショッピングモールみたいって言ってたでしょ、ここの1階から3階は一般の人向けにアミューズメントエリアになっていて、自由に見て回れるのよ」
「それであんなものが………」

ミライが受付の人と話している間近くのベンチで座って待っていた
「はい、わかりました、では終わりましたら………ごめん矢代さん、伯父様会議が長引いてるみたいで………」
「伯父様?………」
「それは後々、あ、そこのテラスにファイトスペースあるから行ってみる?
そう言ってミライは二階の方を指さす
「………」
ファイカを握りしめしばし考えた様子のヒトミだったが………

「超次元ロボダイユーシャでヴァンガードにアタック」
「ガード!」
子供たちがにぎやかにファイトしている様子を眺める一人の女性の姿がファイトスペースにはあった
「いろんな人とファイトしてみるのも楽しいわよ」
「それもわかっているんですけど………」
「あら?ミライさん」
「あ、レイラ、あなたも来ていたのね」
女性がミライに気付き声をかけるとすぐにヒトミにも気づいた
「こちらは?」
「最近2号店に通い始めた常連さん」
「初めまして、私船本レイラと申します」
「あ、矢代ヒトミです」
優美な所作であいさつをするレイラに驚きつつあいさつを返すヒトミ
「そういえば今日はチームの子たちは一緒じゃないのね」
「ええ、今日は弟の付き添いに」
「弟さん?」
ヒトミが釣られてファイトテーブルの方を見てみればファイトで負けて落ち込む少し及び腰な少年と元気に勝利を喜ぶ少年
「えっと、あっちの喜んでる」
「いいえ、落ち込んでる方が弟です」
「お姉ちゃんごめんなさい、負けちゃった」
レイラの下へ落ち込んだ少年がデッキを握りしめながらやってきた
「ユウダイ、そんなに落ち込んではだめよ、負けるのは別に悪いことじゃないわ、ですよね」
弟を慰めながらミライたちに話を振るレイラ
「あ、えーっと………」←今のところ負けたことない人
「クスッ、ええ、その通りよ、私も何度か挫けそうになったけど、そうして得たものだってたくさんあるわ」
「ミライのお姉ちゃんすっごく強い人なのに?」
「ええ、誰だって負けることはあるわ、大事なのはヴァンガードを大好きだって気持ち、ユウダイ君だってヴァンガードが好きでしょう」
「………うん!僕諦めないよ」
「ふふっ、それでこそ私の弟よ」
「僕もう一度ファイトしてくる」
そういってユウダイはまたファイトスペースへと戻っていった
「懐かしいなぁ、私もヴァンガード始めたばっかりの頃上手くいかなくてよく泣いてたっけ」
「え!?ミライさんもですか?」
「ああ、うん、うちの場合覚えたての頃は両親とファイトしてたんだけど………ファイトのこととなると手加減するのも忘れて熱くなっちゃうから」
「ぶふっ」
頬を掻いて困った笑みを浮かべるミライと思わず吹き出してしまうレイラ
「えっと」
「ミライさんのお母様は元プロファイター、お父様も普及協会で働いていてとても素晴らしいファイターだったとか」
「えっ!?そんな相手が手加減ナシって………」
思わずドン引きするヒトミを見て遠い目で落ち込むミライ
「本当、挫けずよくここまで続いたなぁ」
「ミライさーん!帰ってきてください!」

「すいません!新導ミライさんはいらっしゃいますか」
支部の制服を着た女性が慌てた様子でミライを呼びに来る
「ミライは私ですけど」
ユウダイとヒトミのファイトを眺めていたミライが手を上げて呼び寄せる
「すいません、支部長に頼まれて呼びに来たんですけど………」
「ああ、ひょっとして新しく来た」
「はい、宮導チカゲといいます」
「えっ?宮導?」
女性が名乗って驚いたヒトミが思わず身を乗り出す
「知ってらっしゃるの?」
「ええっと、クラスメイトに同じ苗字の友達が………」
「まあ、じゃあ貴方ヤイバのお友達?」
ヒトミの言葉に嬉しそうに笑うチカゲ
「えっと、初めてのファイトの時にいろいろ教えてもらって」
「まあ、ヤイバにこんなかわいいお友達が」
「ではあなたはその子のお姉さまなんですの?」
「い~え、ヤイバは私の息子です」
チカゲの言葉に周囲の空気が一斉に凍り付く
「ず、ずいぶん若いお母さまで、失礼ながら年齢を聞いても………」
「上手なお嬢さんですね、こう見えて31歳ですよ」
「えっ!?本当に若い!?」
思わずミライも声を上げてしまった
「あっ、すいません私仕事がまだ」
「私も伯父様に用事があったんだ、このままじゃ待たせちゃう」
チカゲとミライが慌てて出ていく中でヒトミたちはただ驚き立ち尽くすのだった

「ただいまぁ~」
「おかえりお袋」
帰宅したチカゲをヤイバが出迎えた
エプロンを外しつつカバンを預かる手慣れた様子
「ごめんねぇ、もうすぐ大きなイベント控えてるから忙しくて………」
「いいよ、地方の支部からこっち移って大変なんだろ?」
「あぁいい匂い、あ、そういえば今日、あんたの友達支部に来てたわよ、ずいぶん可愛いガールフレンドじゃない」
「はぁ!?何だよそれ!?てか誰だよ!?」
「ミライちゃんと一緒に支部を見学に来てたのよ、矢代さんって言ったかな」
「ああ、あいつとはショップでファイトしてからよく一緒になるんだ、それだけだよ」
「ふーん、それだけねぇ………」
「あんまりしつこいと晩飯片付けるぞ」
「あーごめんヤイバ!お母さんが悪かったから!」
ヤイバの言葉に慌てて謝るチカゲ
「でもよかった、あんたが楽しそうで」
「まあ、矢代以外にもいろんな奴とファイトしたりしてるからな」
「支部で聞いたわよ、強豪相手に勝ったんですって?」
「まじ?そんな噂になってんのかよ」
「そのカードをくれた人に感謝しなくっちゃね」
「………ああ」
チカゲの言葉にブラスター・ブレードを取り出して笑顔で眺めるヤイバ
「ねえ、あとでお母さんとも久しぶりにファイトしよっか」
「先晩飯にしようぜ、俺だって腹ペコなんだから」
「へぇー、あんた待っててくれてたんだ」 
 

 
後書き
次回予告
「それにしても可愛い子だったわね」
「まだ言うのかよ」
「だって気になるじゃない、あんたが女の子と仲良くなるなんて」

turn:09 ドラゴンエンパイア支部

「ただのファイト仲間だよ」
「本当に?」
「てか、母さんのターンだぞ」 

 

Turn:09 ドラゴンエンパイア支部

 
前書き
毎年行われるドラゴンエンパイア支部のイベントは今年も大盛況
そのイベントの中でヤイバは支部長の安城マモルと出会う
今明かされるヤイバとブラスター・ブレードの出会い 

 
ミライが上機嫌に鼻歌を口ずさみながら生地をかき混ぜていた
「ミライさん、こっちいい感じです」
「ありがとう、ごめんね手伝わせちゃって」
「いえいえ、貰うものは貰ってるので」
「あれ、ミライさんと飛鳥?」
屋台でミライを手伝うクラスメイトの飛鳥コユキを見つけたヤイバは目を丸くしていた

Turn:09 ドラゴンエンパイア支部

「ここ、キャピタルの出店ですか?」
「うん、このイベントの時には毎回ね、元々私の両親が友達と一緒に始めたんだって」
手慣れた様子で調理を続けながら話すミライを見ていたヤイバはコユキの方へ視線を移す
「で、なんでそれを飛鳥が手伝ってんの?」
「ああ、ミツキ経由、元々小学校の頃からの幼馴染で、ミツキとミライさんはチームメイトだったんだけど、ミツキはステージの方やらなくちゃいけないから、代わりに私が頼まれたの」
新しい生地を出しながら説明するコユキは棚の下から袋を取り出す
「せっかくだから食べていかない?」
「まあ、お袋から昼飯買ってくるよう頼まれてるし、少し買っていくか」
「ありがとうございまーす」
「商売上手ねぇ」

職員用のテントでは電話をしながらメモを取るチカゲの姿が
「はい、ありがとうございました、では失礼いたします」
電話を切ったチカゲは一息つこうとするが
「宮導さん」
「あ!ハイ!」
別の職員からの呼ぶ声でそちらへ向かう

「ちょっと今手が離せそうにないみたい」
慌ただしく対応していたチカゲの様子を伝えるミツキ
「困ったなぁ、これどうすっか」
「ミツキちゃん、何かあったのかい?」
「あ、宮導さんにお昼の差し入れなんですけど、今ちょっと忙しそうで」
濃い緑色の髪の男性に声をかけられミツキが事情を説明する
「とすると、君がヤイバ君だね、チカゲ君から色々聞いているよ」
「あ、はい………えっと」
「ドラゴンエンパイアの支部長の、安城マモルさん」
「あ、支部長さんなんですね」
マモルが差し伸べた手を握って握手するヤイバ
「それと噂もね、ブラスター・ブレードを持っていると」
「あ、はい………」
マモルの言葉にヤイバはファイカを取り出して中のデッキを見せる
「良かったらこのカードを手に入れたきっかけなんかも聞かせて欲しいかな」
「あ、えっと、あれはたしかうちの両親が離婚してすぐ………」

「どうして泣いているのかな?」
父親や妹と離れるのが寂しくて公園で泣いていたヤイバに声をかける一人の男性
離れたくない気持ちや何もできない悔しさをヤイバはその男性に打ち明けた
男性の方も真摯になってヤイバの話に応えてくれた
「これを君にあげるよ、イメージは君の力になる」
そう言って男性が取り出したカードがブラスター・ブレードだった

「なるほど………ちょっとごめんよ」
そう言ってマモルは携帯を操作し始める
「ひょっとしてそのカードをくれたのはこの人なんじゃないかな?」
「えっと………」
青い髪の青年の写真を見せられたヤイバはその青年に出会った人の面影を感じた
「あ!そうです!俺が会った時より若いけど間違いありません」
「この人は先導アイチ、若い頃は優秀なファイターで、今は海外でヴァンガードに関する研究をしているんだ」
「先導アイチ………」
「私も小さい頃にあったことがあるけど………どうしてその人が………」
「さあ?僕もアイチ君とはそこまで親しいわけじゃないし、事情を知ってるとしたらもっと近しい人間じゃないかな」
「ここまで引っ張ってもったいつけないでくださいよ」
「ごめんごめん、でも僕は本当に………あ、そうだ」
そう言ってマモルは懐から白い紙を取り出すとヤイバにそれを差し出した
「これは?」
「会場でやってるスタンプラリーのカード、もうちょっとかかりそうだし、それを回ってくるといいんじゃないかな」

ボール当てゲームの近くにあったスタンプを押すヤイバ
「宮導くん?」
「ん?おお、矢代か」
どうすべきかため息をついているとヒトミとアリサが手をつないで歩いていたようで声をかけた
「お前らもスタンプラリーか?」
「うん、このスタンプラリー、全部集めると結構ポイントもらえるから」
まだグレード1のファイカをヤイバに見せる
「まあ、チャンピオンシップに出るにはグレード3以上じゃないとだめだからな」
ヤイバのファイカもグレード2
二人ともまだまだ道の途中にいる

キャピタルが出店しているドラゴンエンパイア焼きの屋台では以前ヤイバとファイトした女性がミライから商品を受け取っているところだった
「本当に久しぶりね」
「ええ、ちょっと興味があってね………」
「いつまでこっちにいるの?」
「オフシーズンの間は居ようかと思って………」
人々が集まる通りを眺める女性
「見届けてみたいの………」

後夜祭を終えたヤイバはキャンプファイヤーを眺めながら座っていた
「今日はお疲れ」
「支部長さん………」
「マモルで構わないよ、どうも肩書で呼ばれるのは慣れなくてね」
そう言って肩を鳴らすマモル
「前にいたところではただ友達同士でファイトしながら軽く話す程度だったんですけど………こうやってファイト以外を楽しむのも俺は好きです」
「気に入ってくれたならよかった………ファイトの方は?」
「もっと強くなりたいっては思いますよ………」
拳を握ってキャンプファイヤーを見つめるヤイバ
イベントの最後、お店を出していた人たちと支部長であるマモルとのファイトが行われていた
そのレベルの高さにヤイバは終始圧倒されていたのだ
「もうすぐメガラニカ支部で大きな大会がある、よかったら出てみるといい、広い世界を知るきっかけになる」
そう言って星空を見上げるマモル
「僕の妹は世界を見てきた、若い頃から僕は名の知れたファイターで、妹にとってそれが重荷になってしまったこともあったけど………世界の舞台で、自分らしくファイトを続けていたんだ、今はもう引退してしまったけどね」
「マモルさんの妹さん?」
「私のお母さんよ」
会話に割って入ってきたミライがよく冷えた缶ジュースを差し出す
「私も、私のファイトをずっと続けてきたわ、今はプロを目指して勉強中」
「(俺もいつか自分のファイトを………)」
ジュースを飲みながらキャンプファイヤーを見つめていたヤイバ
ふと視界の影に映った小さな姿に飛び上がった
「ヤイバ君?」
急いで駆け出すが人の多さにすぐ見失ってしまった
「どうしたんだい?」
「いや、今………妹の姿を見つけた気がして」
「妹さんの………」
「大丈夫、きっとまた会えるさ」
突然走ったために息を切らしていたヤイバにマモルが優しく声をかける
「ここに来たということは君の妹さんもヴァンガードをやっているということ、ヴァンガードを続ける限り、きっといつか」
「………そうですね」 
 

 
後書き
次回予告
「会えるといいね、妹さんに」
「そう言えばマモルさん、兄妹中は良かったんですか?」
「まあ、大ゲンカなんてことは滅多無かったかな」
「意外ですね、さっき聞いた話だと結構衝突してそうだったのに」

turn:10 メガラニカ支部

「気づくと本当に強くなっていてね、僕の方が焦らされたこともあるくらいさ」
「それはそれでどうなんですか」 

 

Turn:10 メガラニカ支部

 
前書き
メガラニカ支部の大会に参加することとなったヤイバたち
そこには数多くの強豪ファイターが集まっていた
果たしてヤイバたちはどんな戦いを繰り広げるのか 

 
ヴァンガード普及協会メガラニカ支部
一見すると普通のビルと変わらない建物に見えるがヴァンガードを愛する子供たちで賑わっていた
「緊張するなぁ」
「俺もさすがにこんなに大きな大会は初めてだな」
緊張した様子のヤイバとヒトミ
「最初は誰だって緊張するもんさ」
タクヤたちは慣れた様子で答える
「そうそう、それにここはいつもと違う地区なんだし慣れない相手ばかりだと思うと緊張するのは無理ないさ」

Turn:10 メガラニカ支部

メガラニカ支部職員の女性がルールを説明し開会宣言をする
「そして今回の大会はスペシャルゲストにお越しいただいています、ご紹介しましょう、蒼龍アマネさん」
落ち着いた雰囲気を纏った金髪の女性が壇上に姿を見せる

「あの人は?」
「アジアの統合リーグチャンピオン、現役のプロファイターだよ」
始めたばかりであまり知識のないヒトミにスグルが助け舟を出す
「この大会で優勝するとエキシビションマッチであの人とファイトできるんだ」

あいさつを終えたアマネが集まったファイターを見回していると
「いい風………」
「アマネさん?」
「素敵な大会になりそう」
自身の体をそよ風が吹き抜ける感覚に思わず笑みをこぼしていた

緊張が抜けないまま困り果てていたヒトミ
「うぅぅ~」
「あら………あなたはこの間の」
そんなヒトミに声をかけたのは二人の女性を引き連れたレイラだった
「レイラさん!?」
「矢代知り合い?」
「初めまして、チーム男前のリーダー、船本レイラと申します、チームメイトの白浜ミナミ、三上ルミです」
両サイドの女性がレイラの紹介に合わせて会釈する
「つかさ、チーム男前って………男居ねーじゃん」
ヤイバの指摘に周辺が一気に静まり返る
確かにチーム男前は全員女性
名前に対してなんだか矛盾している
「元々私が師匠から受け継いだんですの、以前は男性三人のチームだったんですが、私の代でなぜかこうなってしまって」
「男前というのは普段私たちの通っているショップの名前なんです」
「あ、なるほど………」
「宮導君ってこういう指摘ズバッと言うよね………」
以前タクヤのデッキの矛盾を指摘したときのことを思い出し苦笑いするスグルだった
「レイラさんたちも参加するんですか」
「ええ、ですが今日は私と、弟のユウダイの二人でエントリーしていますの」
「私たちはその応援に」
同時刻、ロビーでデッキのカードを真剣に見つめるユウダイの姿があった

いよいよ予選が始まりファイターたちが一斉に惑星クレイに降り立つ
「ライド!ジャイロスリンガー!」
惑星クレイ、ダークゾーンの球技場でぐらいむにライドしたヤイバが対戦相手のユニットを見据える
「メカトレーナーのスキルで一枚ドロー」
「(相手のクランはスパイクブラザーズか)」
スパイクブラザーズは惑星クレイ、ダークゾーンに属するギャロウズボールと呼ばれる球技の選手たちだ
ルール無用の危険な競技を戦い抜く強靭なユニットたち
「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!小さな賢者 マロンをコール!マロン(8000)でジャイロスリンガー(8000)を攻撃」
マロンの広げた本に光が集まりマロンが手をかざして光を放つ
1st damage
【指揮官 ゲイリー・ギャノン】
トリガーなし
「アレン(8000)でジャイロスリンガー(8000)を攻撃!」
アレンが剣を振り上げジャイロスリンガーに向かっていく
「ノーガードだ」
Drive check
【ういんがる】
トリガーなし
アレンの振り下ろした剣がジャイロスリンガーを切り裂く
ジャイロスリンガーは膝をついてその場にうずくまった
2nd damage
【ワンダー・ボーイ】
トリガーなし
「やってくれるじゃねえか、ライド!スパイクバウンサー!」
重圧な装備に身を包んだユニットがゆっくりと立ち上がりアレンを見据える
「スキル発動!山札の上から2枚見て至宝 ブラックパンサーをスペリオルコール!」
黒豹のユニットが身を構えながら全身を震わせた
「行くぜ、ブラックパンサーのスキル、このユニットのアタック時ソウルブラスト一枚を支払うことでパワー+5000か15000!俺は15000を選択しブラックパンサー(23000)でアレン(8000)にアタック」
「世界樹の巫女 エレイン(20000)でガード」
パンサーが勢いよく突進してくるとエレインが身を乗り出してそれを阻止しにかかる
だがパンサーの勢いに負け容易く跳ね飛ばされてしまい地面にたたきつけられた
パンサーが腕を振り下ろすとアレンがそれを剣で受け止めた
「スパイクバウンサー(10000)で攻撃!ドライブチェック」
Drive check
【サイレンス・ジョーカー】
クリティカルトリガー
パワー=スパイクバウンサー(20000)
クリティカル=スパイクバウンサー(クリティカル2)
スパイクバウンサーの装備から放たれた棘が勢いよく向かっていきパンサーと鍔迫り合いを続けていたアレンを吹っ飛ばした
1st damage
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)
2nd damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
「ターンエンドだ!」
「ライド!沈黙の騎士 ギャラティン、ういんがるをコール、マロンのスキルで1枚ドローしてパワー+3000、ハイドッグブリーダー アカネをコール」
アカネが鞭を鳴らすとぽーんがるがどこからか雄たけびを上げながら飛び降りた
「ぽーんがるのスキル」
Soul cage
【アルフレッド・アーリー】
「ういんがる(8000)のブーストしたマロン(19000)でスパイクバウンサー(10000)を攻撃!」
「ジャイロスリンガー(10000)でガード!」
「ギャラティン(10000)でスパイクバウンサー(10000)を攻撃」

マロンの放った光が消えるとともにギャラティンが剣を振り上げるが
「サイレンス・ジョーカー(15000)でガード!」
Drive check
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=ハイドッグブリーダー アカネ(20000)
「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(31000)で攻撃」
アカネが勢いよく鞭を振るいスパイクバウンサーの巨体をなぎ倒した
3rd damage
【将軍 ザイフリート】
トリガーなし
「ターン終了」
「行くぜ、俺のターンだ、吹き荒れろ漆黒の嵐!将軍 ザイフリートにライド!」
スタンドのチアガールたちが歓声を上げながら選手の名を叫ぶ
「ザイフリート!ザイフリート!ザイフリート!」
フィールドにゆっくり歩いてきたそのユニットは拳に力を込め構えた
「イマジナリー・ギフト!フォース!さらにハイスピード・ブラッキーとワンダー・ボーイをコール!」
2体のユニットがザイフリートの隣に降り立った
「ワンダー・ボーイのスキル!グレード0のサイレンス・ジョーカーをドロップゾーンから山札の下に!パワー+5000!そしてフォースサークルにジャガーノート・マキシマムをコール!」
屈強な肉体を持った巨大なユニットが叫び声をあげ腕を上げる
「ジャガーノート・マキシマム(33000)でギャラティンを攻撃!」
※ジャガーノート・マキシマムは登場時自身のパワーを+10000するスキルを持っています
屈強な肉体でぶつかってきたジャガーノート・マキシマムの攻撃にあっけなく跳ね飛ばされるギャラティン
3rd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
「続けてザイフリート(13000)でギャラティン(10000)を攻撃!」
「閃光の盾 イゾルデ(守護者)でガード!」
腕を振り上げたザイフリートの攻撃をイゾルデが盾で受け止めた
「ヴァンガードのザイフリートの攻撃が成功したとき、コストを支払って相手のリアガードを退却、更に自陣の味方をスタンド出来る」
「やっぱ知ってるか、だが」
Twin drive
【将軍 ザイフリート】
トリガーなし
2nd check
【チアガール マリリン】
ドロートリガー
パワー=ハイスピード・ブラッキー(30000)
1枚ドロー
「ブラッキーにもマキシマムと同じスキルがあるぜ!ワンダー・ボーイ(13000)のブーストしたブラッキー(43000)でギャラティン(10000)に攻撃!」
勢いよく走り抜けたブラッキーの突撃を受けギャラティンが転倒する
4th damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)
クリティカル=沈黙の騎士 ギャラティン(クリティカル2)
「どうだ!これが俺のスパイクブラザーズの力だ!」
「ああ、いいデッキだ………だから見せてやるよ!俺のロイヤルパラディンの力!」

自身のファイトを終えヤイバのファイトを観戦していたスグル
そんな彼のもとにヒトミが歩み寄った
「宮導君のファイトどう?」
「相手も結構やるよ、このターンが勝負………ところで君は」
「一応勝って予選突破」
「さすが、ぼくもなんとか突破できたよ」

「光臨せよ!戦士たちの主!騎士王 アルフレッド!」
樋爪の音を響かせ地面を掛ける青き騎士馬
フィールドの中心に降り立つとその背に跨る鎧をまとった戦士が剣を掲げる
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ギフトによる祝福の光でアカネの立つ場所が照らされる
光の加護を受けたアカネは鞭を構えた
「アルフレッドのスキル!スペリオルコール!」
青い稲妻がフィールドに降りてその場に立つ一人の剣士の姿
「ブラスター・ブレード!スキル発動!退却せよ!ジャガーノート・マキシマム!」
ブラスター・ブレードの剣から放たれた光がジャガーノート・マキシマムの巨体を容易く吹っ飛ばす

「グレード3のジャガーノート・マキシマムを!?」
「ジャガーノート・マキシマムのスキル、自分のターンのメインフェイズ開始時にこのユニットをソウルに置くことで同名のユニットを山札からコールできる」
「山札からコールって………それじゃあ」
「あのユニットが残っていると次のターンの攻撃をしのぐのが難しくなる、だから退却させたんだ、一応ブラッキーも同じスキルは持っているけど、パワーの大きいジャガーノートを優先したみたいだね」

「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(30000)でブラッキー(10000)にアタック!」
アカネの振るった鞭を浴びてブラッキーが退却する
ジャガーノート・マキシマムと同等のパワーを出せるハイスピード・ブラッキーだが元々のパワーは10000
今の攻撃を防ぐにはどうやっても手札を2枚切らなければならずそれでは非効率だった
「アルフレッド(23000)でザイフリート(13000)にアタック」
アルフレッドが愛馬に跨りながら剣を構えザイフリートに向かっていく
Twin drive
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(25000)
クリティカル=騎士王 アルフレッド(クリティカル2)
アルフレッドの振り下ろした剣でよろめいたザイフリート
そのままアルフレッドが剣を振りぬいて衝撃波で大きく吹っ飛ばした
4th damage
【ジャイロスリンガー】
トリガーなし
5th damage
【指揮官 ゲイリー・ギャノン】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(33000)!」
「チアガール マリリン(守護者)」
ザイフリートをかばうようにマリリンが腕を広げてブラスター・ブレードを阻む
ブラスター・ブレードはそれを見て剣を引く
「ワンダー・ボーイの効果で同名をコール、ジャガーノートをドロップゾーンから山札の下へ、そしてブラックパンサーをコール、ザイフリートでアタック」

「ここでコールしないってことは」
「相手は攻め手が尽きた、でもブラックパンサーがいるのはフォースサークル、まだ油断は禁物だ」

「ういんがる(10000)とアレン(10000)でガード!」
Twin drive
【指揮官 ゲイリー・ギャノン】
トリガーなし
【ジャガーノート・マキシマム】
トリガーなし
「くっ」
ブラックパンサーはアルフレッドへ突撃しダメージを与える、だが
5th damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし
「届かない………」
「スタンドアンドドロー!ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(23000)でアタック!」
ブラスター・ブレードが勢いよく飛び上がり空中からザイフリートに剣を振り下ろす
6th damage
【将軍 ザイフリート】
GAME OVER

「すごいな、君は」
「いや、最後クリティカルトリガーが出ていたら、ブラックパンサーの攻撃を止められず俺は負けていたよ」
互いの健闘を称え握手するススムと対戦相手
まだ戦いは始まったばかりだ 
 

 
後書き
次回予告
「チーム男前か………」
「でも、レイラさん自体は優しそうな人だよね」
「男前って言葉とは真逆だよな」

turn:11 発動!究極次元合体!

「チーム名はともかくどんなファイトをするのかは興味あるな」
「宮導君、気にしてる感じだったしあんまりいうとしつこいって思われるよ」 

 

Turn:11 発動!究極次元合体

 
前書き
メガラニカ支部の大会を順調に勝ち進むヤイバたち
ヒトミはユウダイとのファイトに臨む
強力なユウダイのユニットにヒトミも新たな切り札で対抗する 

 
メガラニカ支部の大会を順調に勝ち進んだヤイバたち
「ひえぇぇ」
「とうとう本選、ベスト8突入か
「僕の相手は宮導君だね」
「面白いファイトになりそうだ」
「私勝ち残っちゃってる………えっと、私の相手は………え?」

Turn:11 発動!究極次元合体

ギアースのコンソールに立つヒトミ
目の前に対峙しているのはユウダイだった
「勝ち残れたんだね」
「うん、大きな大会は初めてだったんだけど、お姉ちゃんのアドバイスのおかげでね」
「レイラさんの………」
「始めてください」
ユウダイの言葉が気になったヒトミだったが審判の合図でファーストヴァンガードに手を伸ばす
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」

惑星クレイ、スターゲートのネオンサイン輝く夜の摩天楼に二人のファイターが降り立つ
「ロゼンジ・メイガス」
「次元ロボ ゴーユーシャ」
ビルの上に立ったロゼンジは正面に見える巨大なロボットを前に目を見開いた
「大きい………ノヴァグラップラーじゃない?」
「ディメンジョンポリスだよ、正義を胸に悪と戦う戦士たち、ライド!次元ロボ ダイブレイブ、ゴーユーシャの効果で1枚ドロー」
「サークル・メイガスにライド、ロゼンジ・メイガスの効果でドロー、オラクルガーディアン ジェミニをコール、ジェミニ(8000)でダイブレイブ(8000)にアタック」
ジェミニの顔が開き光線が放たれる
1sr damage
【ダイヤモンド・エース】
ドロートリガー
パワー=次元ロボ ダイブレイブ(18000)
1枚ドロー
「トリガーは出ちゃったけど………サークル・メイガス(8000)でダイブレイブ(18000)にアタック」
「ノーガード」
Drive check
【サークル・メイガス】
トリガーなし
「ライド!次元ロボ ダイドラゴン!もう1枚ダイドラゴン、その後ろに次元ロボ ダイタイガーをコール」
リアガードを並べて攻撃態勢を整えるユウダイ
「ダイタイガー(8000)のブーストしたダイドラゴン(18000)でサークル・メイガス(8000)に攻撃」
ダイドラゴンの放ったレーザーに貫かれ蹲るサークル・メイガス
1st damage
【サイレント・トム】
トリガーなし
「ヴァンガードのダイドラゴン(10000)でサークル・メイガス(8000)に攻撃!」
ヴァンガードのダイドラゴンがレーザーを放って追撃する
「うっ、サイキック・バード(15000)!お願い!」
先ほど撃たれた箇所を抑えながら手をかざすサークル・メイガス
翼を広げたサイキック・バードが身を呈してサークル・メイガスを守る
Drive check
【次元ロボ ダイマリナー】
トリガーなし

観覧席ではヤイバやスグル、そしてアリサが一緒に観戦していた
「次元ロボ ダイタイガーはヴァンガードのアタックが成功するとソウルに入って相手のリアガードを退却させることが出来る」
「退却された分を持ち直すために余計な手札を使わされるのを嫌ったのか」
「でもお姉ちゃん、ディメンジョンポリス見るの初めてなんでしょ、どうしてそんなことできたの」
「ああ、ギアースを使ってファイトしてると、システム側のサポートでそういう情報は表示して教えてくれんの」

「ライド!プロミス・ドーター!」
プロミス・ドーターが翼を広げてダイドラゴンを見据える
「サークル・メイガスの効果でドロー、ジェミニを後ろへ、サイレント・トムをコール、
プロミス・ドーター(15000)でダイドラゴン(10000)にアタック!」
プロミス・ドーターが翼を広げてダイドラゴンへ向かっていくとユウダイは手札を見る
「次元ロボ ゴーレスキュー(20000)でガード!」
Drive check
【時運の女神 ミズノハメ】
トリガーなし
突っ込んできた救急車両のようなマシン、ゴーレスキューの体当たりで吹っ飛ばされてしまうプロミス・ドーター
「ジェミニ(8000)のブースト!サイレント・トム(17000)で攻撃!」
サイレント・トムが指から放った弾丸がダイドラゴンの翼を打ち抜く
2nd damage
【次元ロボ ダイランダー】
トリガーなし
「正義の心が炎と燃える!ライド!」
『超次元ロボ ダイユーシャ!』
雄たけびを上げ剣を掲げる巨大な人型ロボット
その存在感に圧倒されるプロミス・ドーター
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
『おおうっ!』
ダイユーシャに祝福の光が宿りその力を引き上げる
「ダイドラゴンのスキル、ソウルブラストしてダイユーシャのパワーを+5000!ダイユーシャのスキル、ダイドラゴンをレストしてパワー+10000」

「フォースと合わせて、ダイユーシャのパワーは38000………」
「すっごい、ただでさえ強そうなロボットがどんどん強く」
「それがディメンジョンポリスさ、スキルによるパワーアップを繰り返して強くなる、もちろんただパワーが上がるだけじゃない」
「超次元ロボ ダイユーシャはパワーが35000以上なら自身のクリティカル+1出来るんだ」
「え!?今ダイユーシャのパワーはえっと、フォースと、さっきのスキルと、ダイドラゴンで………」
「38000、条件クリアだ」
「でも、リアガードは?ヴァンガードを強化しても………」
「まあ、今は先攻だから元々パワーは足りてるけど、マスクドポリス グレンダーはヴァンガードのクリティカルが2以上ならパワー+5000、確かダイドラゴンは………」
「ヴァンガードのパワー35000以上で自身のパワー+10000」
「10000!?そんなに上がるの!?」
「まだ序盤だからダイユーシャのアタックはスルーしていいと思うけど………」
「そうするにはあのダイタイガーが邪魔だなぁ」

「グレンダー(15000)でプロミス・ドーター(9000)に攻撃!」
「サークル・メイガス(10000)でガード!」
拳を振り上げ向かってくるグレンダー
飛び出したサークル・メイガスがかわりに殴り飛ばされその体が地面を転がった
「ダイユーシャ(38000)でプロミス・ドーター(9000)にアタック!」
「(ガードできない)」
『ライトニング・ブレイブスラッシュ!』
ダイユーシャの剣に光が宿り大きく掲げられる
Twin drive
【次元ロボ ダイランダー】
2nd check
【ジャスティス・コバルト】
クリティカル=超次元ロボ ダイユーシャ(クリティカル3)
パワー=次元ロボ ダイドラゴン(30000)
ダイユーシャの振り下ろした剣から放たれた光がプロミス・ドーターに襲い掛かる
直撃を受けたプロミス・ドーターはそのまま地面を転がって倒れ伏した
2nd damage
【サイレント・トム】
トリガーなし
3rd damage
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし
4th damage
【プロミス・ドーター】
トリガーなし
「ダイドラゴン(30000)でプロミス・ドーター(9000)にアタック!」
ダイドラゴンの放ったビームが必死に起き上がろうとしていたプロミス・ドーターを直撃しその体を大きく吹っ飛ばした
5th damage
【ウェザーフォーキャスター ミス・ミスト】
ドロートリガー
パワー=プロミス・ドーター(19000)
1枚ドロー
「強い………」
「でしょ!僕ダイユーシャ大好き!強くてかっこいい僕のあこがれなんだ」
「憧れ………」
ユウダイの言葉にヒトミも手札の1枚を眺める
「そっか、だからユウダイ君………強くなれたんだ」

「自分のユニットを愛せぬものにファイトをする資格はありませんわ」
観戦していたレイラもふとつぶやいた
「ユウダイは勝ちたいという気持ちが強すぎて、大切なことを見失いかけていた、私はその背中を叩いてあげただけ、あとはあの子の実力です」

「光輝け!美しき女神!ライド!CEO アマテラス!」
鈴の音が響き渡る中巨大な光の柱が出現する
鈴の音とともにその光の中を降り立つ一人の女神
光が消えるとともに自らの首からかけていた鏡がその光を反射する
着物を翻しながら優雅に表れた女神は笑みを浮かべた
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
プロテクトを手札に加えたヒトミはさらに手札のユニットたちを手に取った
「アマテラスとジェミニ、更に時運の女神 ミズノハメをコール」

「ミズノハメ?私あれ初めて見る」
「あのカードはヴァンガードをブーストしたとき、自身のダメージが3点以上ならパワーを+6000出来る、ダイユーシャの攻撃通したのは無駄じゃなかったな」

「イエローウィッチ メメをコール、スキルで山札の上を確認して、そのまま上に、アマテラスのスキルで1枚ドローして、山札の上を確認、これも上に」
手札を整えつつアマテラスのスキルでパワーを上げて来たヒトミ
「ジェミニ(8000)のブーストしたメメ(17000)でダイユーシャ(13000)を攻撃!」
「グレンダー(5000)でインターセプト!」
メメの放った光を飛び蹴りで断ち切ったグレンダー
「ミズノハメ(14000)のブーストしたアマテラス(36000)でダイユーシャ(13000)にアタック」
「ノーガード!」
Twin drive
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
パワー=CEO アマテラス(32000)
ダメージ1回復
2nd check
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし
アマテラスが胸元の鏡に手をかざし光を集める
解き放たれた光がダイユーシャの胸を貫いた
3rd damage
【マスクドポリス グレンダー】
トリガーなし
「ジェミニ(8000)のブースト!アマテラス(40000)でアタック!」
アマテラスの放った光が再びダイユーシャの胸を貫いた
4th damage
【次元ロボ ダイタイガー】
トリガーなし
「私はこれでターンエンド」
「僕のターンだよ、まずはコスモビークをコール、登場時のスキルでカウンターブラスト1を払ってダイユーシャにパワー+5000、ダイドラゴンのスキル、ソウルブラストしてダイユーシャにパワー+5000」

「どんどんパワーが上がってる………」
「これはこのターンで決めに来たな」

「ダイランダー、ダイマリナーをコール、ダイマリナーのスキルでこのターンダイユーシャの攻撃はガーディアン2枚以上を出さなければならない、ダイランダーとダイマリナーをレスト、ダイユーシャ(53000)!アマテラス(12000)にアタック」
ダイユーシャが剣を掲げてアマテラスに迫る
「ダイユーシャはクリティカル+1、ダイランダーの効果でインターセプトも封じられてる」
「プロテクト(守護者)とジェミニでガード!」
プロテクトの光がジェミニと共に現れる
ジェミニがレーザーを放ってダイユーシャの剣を止めようとする
あっさり破られてしまうがプロテクトの盾でダイユーシャの剣が止まった
Twin drive check
【マスクドポリス グレンダー】
トリガーなし
【次元ロボ ダイバトルス】
クリティカルトリガー
パワー=次元ロボ ダイドラゴン(30000)
クリティカル=次元ロボ ダイドラゴン(クリティカル2)

「あとはダイドラゴンを防げれば………」
「いや、まだだ」

「極限まで高められた力は………更なる進化を呼ぶんだ」
カウンターブラストを支払ったユウダイは手札の1枚を手に取った
「正義の心は永久不滅………さらに大きく燃え盛る!スペリオルライド!」
ダイユーシャの全身が金色の光に包まれていく
ディメンジョンポリスのユニットたちが集まり
フィールド全体を包み込んだその光を突き破ってその巨大な姿を現す白き勇者
「『究極次元ロボ グレートダイユーシャ!!』」
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
コスモビークに光が宿り力が高まっていく

「バトル中にライドした!?」
「グレートダイユーシャのスキルだ、パワー45000以上のヴァンガードがアタックしたバトルの終了時、カウンターブラストを支払って手札からライドできる、このスキルで登場したグレートダイユーシャはパワー+10000」
「っていうことはフォースと合わせて33000………」

「グレートダイユーシャ(43000)!アマテラス(12000)にアタック!」
「ノーガード!」

「あれ?43000?33000じゃなくて?フォースはリアガードに乗せてたよね?」
「グレートダイユーシャのスキルはもう一つ、ヴァンガードサークルに登場したとき前列のユニットすべてにパワー+10000、自身も含むから合計で43000」

Twin drive
【コスモビーク】
トリガーなし
【コスモビーク】
トリガーなし

グレートダイユーシャが剣を掲げ光を集める
「受けよ!偉大なる正義の剣!『必殺!バーニング・ジャスティスハート!』」
振り下ろした剣から放たれた光が衝撃波となって一直線に飛んでいく
アマテラスは光の直撃を受けながら勢いで空中に投げ出されビルの壁に強く叩きつけられた
5th damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
パワー=CEO アマテラス(22000)
クリティカル=CEO アマテラス(クリティカル2)

「コスモビーク(30000)でアマテラス(22000)に攻撃!」
「ニケ(15000)でガード!」
コスモビークがビルの壁にたたきつけられたままのアマテラスに弾丸を放つ
だがその弾丸をニケが全て受け止めている
「ダイドラゴン(40000)でアマテラス(22000)に攻撃」
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」
勢いよく飛来してくるダイドラゴン
だがスフィア・メイガスが杖を振るうと現れた魔法陣に激突する

「はぁ~、ドキドキしたぁ」
「ダメージトリガーが出なかったら危なかったな」
ユウダイの猛攻を見たせいかアリサは椅子に寄りかかってぐったりとし始める
「相手の手札が結構あるのが気になるね、ここから決めきれるか」
「グレートダイユーシャにライドするのに1枚使ったって言ってもそのあとのツインドライブで結果的に1枚増えてるからな」

ビルの壁にめり込んでいたアマテラスはグレートダイユーシャを見つめる
新たにカードをドローしてそのカードを見て目を見開いた
「このカード………」

メガラニカ支部の大会に出ると決めたヒトミはパックを開けていた
その中の一つから出たカードを見て驚きの表情を見せる
「これって………」

「聖なる輝きよ!守護の光となって我を導け!ライド!」
地面に現れた魔法陣から一筋の光が空へと延びていく
その光の中心に舞い降りた金色の繭のようなものがゆっくりと開いていった
光が弾けるとそこには大きな白い翼をもった女性の姿がそこにあった
「インペリアル・ドーター!」

「新しいグレード3!?」
「お姉ちゃん、いつの間に………」

「イマジナリー・ギフト!プロテクト!インペリアル・ドーターのスキル、山札の上から2枚確認し、1枚をソウル、もう1枚を山札の上へ」
アマテラスと同じように山札を確認するスキル
だが2枚見ることでトリガーの可能性はさらに上がる
「ソウルブラスト、インペリアル・ドーターにパワー+6000!そしてグレード3からライドしたインペリアル・ドーターはパワー+15000!クリティカル+1!」
堅実なファイトを繰り返してきたヒトミが初めて攻撃的な能力を使ってきた
「(パワーが上がってガードが難しく………)」
「ミズノハメ(14000)のブーストしたインペリアル・ドーター(57000)でグレートダイユーシャにアタック!」
翼を広げたインペリアル・ドーターが光を纏ってグレートダイユーシャに向かっていく
「ダイバトルス(15000)2枚、ジャスティス・コバルト(15000)でガード!」
2体のダイバトルスが並んで立ちはだかる
続けざまにジャスティス・コバルトが前に出た
Twin drive
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
パワー=インペリアル・ドーター(67000)
クリティカル=インペリアル・ドーター(クリティカル3)
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし
ガーディアンを蹴散らしたインペリアル・ドーターがそのままグレートダイユーシャに向かっていく
「うわあぁぁ」
インペリアル・ドーターが降り立つと背後のグレートダイユーシャが火花を散らして沈黙した
5th damage
【ジャスティス・コバルト】
クリティカルトリガー
パワー=究極次元ロボ グレートダイユーシャ(23000)
クリティカル=究極次元ロボ グレートダイユーシャ(クリティカル2)
6th damage
【超次元ロボ ダイユーシャ】
トリガーなし

負けてしまったユウダイは姉の前でデッキを握りしめて俯いていた
そんな彼にレイラはそっと手を伸ばす
「っ」
負けてしまったことを責められると思ったユウダイだったがレイラは彼の頭を優しくなでていた
「素晴らしいファイトだったわ………早くグレード3に上がりなさい、一緒に戦うために………」
「………うん」
その言葉でユウダイは自分が姉に認めて貰えたのだとわかり涙を流していた 
 

 
後書き
次回予告
「でもお姉ちゃん、僕がチームに入っちゃっていいの?」
「ええ、ルール上4人までなら登録は認められております」
「でも………」
「ふふっ、心配しなくとも、ミナミもルミも承諾済みよ」

turn:12 ヤイバVSスグル

「それに、もう男性がいないとツッコまれることもなくなります」
「………お姉ちゃん、案外気にしてたんだね」 

 

turn:12 ヤイバVSスグル

 
前書き
ヤイバとスグルのファイトが始まった
いつも一歩引いているスグルが本気でヤイバに挑んでくる
ノヴァグラップラーの猛攻を前にヤイバは窮地に陥ってしまう 

 
学習塾で一人勉強に励んでいた幼い頃のスグル
ふと後ろの方の机に集まっている塾生たちが盛り上がっていることに気付きそちらを気にした
「何をしてるんだい?」
「ヴァンガードだよ、お前知らないの?」
そういって塾生の一人がカードを1枚スグルに見せた

turn:12 ヤイバVSスグル

「「スタンドアップ!ヴァンガード」」
ユナイテッドサンクチュアリの白亜の城で対峙するヤイバとスグル
「ぐらいむ」
「バトルライザー」

「さっきのディメンジョンポリスもそうだったけど、ロボット系やドラゴン系ってギアースで見ると迫力あるよな」
「今日の当麻君、なんだか真剣だね」
ギアースで見るノヴァグラップラーのユニットの迫力に感嘆していたタクヤだったがヒトミに言われてスグルの雰囲気がいつもと違うことに気付いた

「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!」
「ライド、ライザーカスタム」
ライザーカスタムの操縦席からアレンを見据えるスグル
「(手札にもう1枚ライザーカスタムはあるけど………ここはコール無しだ)」
ライザーカスタムが勢いよくアレンに向かう
「ライザーカスタム(8000)でアレン(8000)を攻撃!」
「ノーガード!」
「ドライブチェック!」
Drive check
【バーストライザー】
トリガーなし
「(よし!順調だ)」
ライザーカスタムの拳を剣で受け止めようとしたアレンだが容易く跳ね飛ばされ壁に激突する
1st damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
「ライド!ブラスター・ブレード!」
ブラスター・ブレードが登場と共に剣を真っすぐ構える
「ういんがる、小さな賢者 マロンをコール、マロン(8000)でライザーカスタム(8000)を攻撃!」
「ノーガード」
マロンが本棚に手をかざし指先に集めた魔力を使い電撃を放つ
1st damage
【ターボライザー】
フロントトリガー
ライザーカスタム=18000
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(23000)でライザーカスタム(18000)をアタック!」
「(手札にあるウォールボーイで止められないこともないけどここは………)ノーガード!」
Drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

ブラスター・ブレードがライザーカスタムに斬りかかる
攻撃を受けた反動で一歩下がるライザーカスタム
2nd damage
【ジェットライザー】
トリガーなし
「今度はこっちの番だ!ライド!ハイパワードライザーカスタム!スキルでバトルライザーをスペリオルコール!さらにバーストライザー!ライザーカスタムをコール!」

「序盤から飛ばすなぁ、しかも後列にライザーカスタムか」
「どういうこと?」
普段からスグルとファイトすることの多いタクヤは彼の盤面を見て思わず零した
一方ヒトミは一度ファイトしたきりなのでよくわかっていない
「ライザーカスタムがリアガードにいると、同じ列のユニットがスタンドしたとき、自分も一緒にスタンド出来るんだ」
「そっか、再攻撃でもブーストできるんだ………ねえ、確かバーストライザーのスキルって」
「ヴァンガードがアタックしたとき、コスト払ってスタンド」
「あのユニット何とかしないと………」
「今スグルのターンだから、それにどっちみち無理」
「え?」
「えっと………あっ!そうか!」
アリサが首をかしげているとヒトミは何か気付いたようだ
「確かにブラスター・ブレードのスキルなら相手のユニットを退却できるけど」
「対象になるのは前列のユニット、ライザーカスタムは後列に居るからな、それでもバーストライザーをどうにかすることは出来るが………」

「その前に1点でも多くダメージを稼ぐ!ライザーカスタム(8000)のブースト!バーストライザー(17000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」

2nd damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし

「バトルライザー(6000)のブースト!ハイパワードライザーカスタム(15000)で攻撃!スキルでバーストライザーとライザーカスタムをスタンド!」
「エレイン(20000)でガード!」
ハイパワードライザーカスタムが拳を振り上げ向かってくる
そんな中でエレインが結界を張りブラスター・ブレードを守る

Drive check
【トランスライザー】
トリガーなし

「ライザーカスタム(8000)でブーストして、もう一度バーストライザー(17000)でアタック」

3rd damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

「騎士たちの神よ、出でて神秘の力を振るえ!ライド!ソウルセイバー・ドラゴン!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴンで来たか………」
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
何もいないリアガードサークルに光が灯った
「マロンを後ろへ、ギャラティンをコール!マロンのスキルで1枚ドロー、アルフレッド・アーリーとぽーんがるをコール」

「リアガードにアルフレッド・アーリー………初めて見るパターンだね」
「多分マロンの効果で引いたんだろうな、バーストライザー邪魔だし最初から持ってたらライドしてただろうから」

「ぽーんがるのスキルでソウルチャージ、閃光の盾 イゾルデはトリガーユニットなのでぽーんがるのパワー+5000、マロン(11000)のブーストしたギャラティン(21000)でハイパワードライザーカスタム(9000)を攻撃!」
ギャラティンの攻撃を受けハイパワードライザーカスタムの巨体が揺らぐ
3rd damage
【ジェットライザー】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたソウルセイバー・ドラゴン(21000)で攻撃、スキルでソウルチャージ」
Soul cage
【ふろうがる】
「ウォールボーイ(20000)とトランスライザー(10000)でガード!」
Twin drive
【ぽーんがる】
トリガーなし
2nd check
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「ぽーんがる(13000)のブーストしたアルフレッド・アーリー(36000)でハイパワードライザーカスタム(9000)を攻撃」
アルフレッド・アーリーの剣が振り下ろされてハイパワードライザーカスタムが転倒する
4th damage
【ライザーカスタム】
トリガーなし
「(ソウルセイバー・ドラゴンの能力は次のターンに発動する、発動させたら勝ち目はない!このターンで決める!)」

「なんだか………」
「うん」

「ライド!パーフェクトライザー!イマジナリー・ギフト!アクセル!」
パーフェクトライザーが降り立つとアシュラ・カイザー、トランスライザー、ハイパワードライザーカスタムが姿を現す
「トランスライザー(8000)のブースト!アシュラ・カイザー(20000)でギャラティン(10000)を攻撃!」
「インターセプトを潰しに来るか、ノーガード」
アシュラ・カイザーに切り裂かれギャラティンが退却する
「ハイパワードライザーカスタム(19000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)に攻撃!」
「ぽーんがる(10000)でガード!」

「二人とも………楽しそう」

ライザーカスタムのブーストを受けたバーストライザーの拳がソウルセイバー・ドラゴンに直撃する
4th damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし
「バトルライザー(6000)のブースト!パーフェクトライザー(18000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)を攻撃!アシュラ・カイザーとハイパワードライザーカスタムをスタンド!更にスキルでバーストライザーとライザーカスタムをスタンド!」
「エレイン(20000)でガード!」
Twin drive
【ツイン・ブレーダー】
ドロートリガー
パワー=アシュラ・カイザー(22000)
1枚ドロー
2nd check
【バーストライザー】
トリガーなし
パーフェクトライザーの拳を受け止めるエレイン
だが勢いに負け後方に大きく吹っ飛ばされてしまう
「ハイパワードライザーカスタム(19000)で攻撃!」
エレインの小さな体がソウルセイバー・ドラゴンの眼の前を通り過ぎると同時にハイパワードライザーカスタムが向かってくる
「(今まで勉強の息抜きとしてヴァンガードを続けてきた………ショップに通いながらも勉強を続けて、ヴァンガードを最優先にしたことなんてなかった)」

「マロン(10000)でガード!」
「(でも、キミや矢代さんがヴァンガードを楽しむ姿を見て………僕も自分のすべてを込めたファイトしてみたくなった………こんなに楽しいものだったんだ!)」
バーストライザーのパワーはスキルで上昇して20000
ヤイバの手札はシールド5000のハイドッグブリーダー アカネのみ、これでは足りない
バーストライザーの拳がソウルセイバー・ドラゴンに直撃し電流が全身を奔る
「(ありがとうヤイバ君………でもこのファイトに勝つのは僕だ!)
5th damage
【ふろうがる】
パワー=ソウルセイバー・ドラゴン(23000)
クリティカル=ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
「トリガーが乗ってアシュラ・カイザーは届かないか、ならアシュラ・カイザー(22000)でアルフレッド・アーリー(13000)にアタック!」
アルフレッド・アーリーがアシュラ・カイザーの攻撃に切り裂かれ退却する

「これで宮導君の前列ががら空きに………」
「手札のアカネを使ってぽーんがるを呼んでも、それじゃパワー不足だ、となると………」
「ドローするカード次第で勝負が決まる………」

「スタンドアンドドロー………騎士王 アルフレッドをコール!」
騎士王 アルフレッドがマロンの前に降り立つ
「ここでグレード3のアルフレッド!?」
「マロンのスキルでパワー+3000、1枚ドロー、更にアカネをコール」
これでヤイバのリアガードが埋まり万全の攻撃態勢が整った
「ソウルセイバー・ドラゴンのスキル発動!ホーリーチャージング・ロアー!ういんがる(23000)のブースト!ソウルセイバー・ドラゴン(51000)でパーフェクトライザー(12000)にアタック」
スグルはすぐに自信の手札を確認する
「(どっちのリアガードもパワーが大きすぎる………ここは通してダメージトリガーを引くしかない)」
Twin drive
【ういんがる】
トリガーなし
2nd check
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光がパーフェクトライザーを直撃する
「(ここでドロートリガーを引ければ!まだチャンスがある!)」
5th damage
【ウォールボーイ】
ヒールトリガー
パワー=パーフェクトライザー(22000)
「(よりによってこのタイミングか………)」
ヒールトリガーは出たがダメージはヤイバの方が上
回復は出来ない
「マロン(26000)のブースト!アルフレッド(54000)でアタック!」
「(次は完全ガードするとしても、シールドは全部合わせても25000、パーフェクトライザーと合わせても47000………ここまでか)」
アルフレッドが愛馬に跨りパーフェクトライザーを斬りつける
アルフレッドの着地と同時にパーフェクトライザーの巨体が崩れ落ちた
6th damage
【アシュラ・カイザー】

ファイトが終わった後スグルは一人ベンチで物思いに耽っていた
「あんなに熱くなったファイトは初めてだったな………これからは僕も君たちと同じように………ヴァンガードが大好きなんだって、胸張って言えるよ」
目元を抑え天を仰ぐスグル
その頬には涙が伝っていた 
 

 
後書き
次回予告
「にしても当麻の本気ってなんか怖いな」
「そうかな?あんまり自覚はないけど」
「俺危うくグレード3になる前に負けるところだったぞ」

turn:12 グランブルー

「お前案外怒ると怖かったりするんじゃないか」
「結構よく言われるよ………それも自覚はないけど」 

 

Turn:13 グランブルー

 
前書き
準決勝に進出したヤイバは強敵レイラとのファイトに臨む
レイラのグランブルーデッキの猛攻に苦戦するヤイバ
彼女がこのクランを選んだにはある理由があった 

 
メガラニカ支部の大会を順調に勝ち進むヤイバたち
いよいよ準決勝へと進み先に試合を行うヒトミの試合を観戦していた
「インペリアル・ドーターでマシニング・スターグビートルにアタック!」
メガコロニーの得意とする妨害スキルに苦戦しつつも何とか勝利するヒトミ
これで決勝進出となった

Turn:13 グランブルー

「これで矢代は決勝進出か………」
新たな切り札、インペリアル・ドーターを手にしたヒトミは強敵だ
デッキを握りしめ緊張した様子のヤイバ
「その前に、君にはもう一人倒さなきゃいけない相手がいるだろう」
「そうだな………船本レイラ………」
ヤイバが顔を上げると反対側のスタンドで試合を見ていたレイラと目が合った

二人がコンソールに立ち手札を揃える
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」
二人がファーストヴァンガードを開くとともにフィールドは惑星クレイ、メガラニカの海をさまよう幽霊船の船上へと変わっていた
「なんか不気味なフィールド………」
「雰囲気出るなぁ、相手はグランブルーか………」

「ぐらいむ」
「案内するゾンビ」
執事服に身を包んだユニットがランタンを掲げてぐらいむを見据える
「見せていただきましょうか、あなたの実力………」
「くっ、ライド!ナイトスクワイヤ アレン、ぐらいむの効果で1枚ドロー!」
「ライド!伊達男 ロマリオ!こちらもドローします、ロマリオ(8000)でアレンにアタック!」
ロマリオが手をかざすと人魂のようなものが集まっていく
ロマリオが指を鳴らすとともに人魂が一斉にアレンに襲い掛かる
Drive check
【ルイン・シェイド】
トリガーなし

1st damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「ライド!ブラスター・ブレード!」
白き騎士の姿を見たレイラは気持ちの高ぶりを感じていた
「(あれがブラスター・ブレード………)」
「ブラスター・ブレード(10000)でロマリオにアタック」
Drive check
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし

1st damage
【イービル・シェイド】
トリガーなし
「ルイン・シェイドにライド、ロマリオのスキルで手札のダンシング・カットラスをソウルに置いて3枚ドロップゾーンへ」
Drop zone
【大幹部 ブルーブラッド】
【突風のジン】
【伊達男 ロマリオ】
「その後1枚手札に加える、私は突風のジンを手札に」

「カードを捨てた?」
「グランブルーはドロップゾーンのカードを巧みに使うクランなんだ、今はまだ2枚だけど、ココからどんどんカードが増えていくと厄介だよ」

「ロマリオとルイン・シェイドをコール、ヴァンガードのルイン・シェイドで攻撃、ルイン・シェイドのスキル」
Drop zone
【ナイトスピリット】
【ルイン・シェイド】
「これでルイン・シェイドはパワー+4000されて13000」
「ノーガードだ」

Drive check
【不死竜 スカルドラゴン】
トリガーなし

ルイン・シェイドの振り下ろした剣を受け止めるブラスター・ブレード
だが勢いに負け大きく後退し膝をついた
2nd damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
「ロマリオのブーストしたルイン・シェイドのアタック時スキル発動!(21000)」
Drop zone
【ダンシング・カットラス】
【お化けのりっく】
「ふろうがる(15000)でガード」
ふろうがるがルイン・シェイドの前にふろうがるが立ちはだかるがあっけなく斬られてしまう
「戦士たちとともに道を切り拓く、若き日の王の姿を見よ!ライド!アルフレッド・アーリー!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ヴァンガードのアルフレッド・アーリーに光が宿った
「ソウルからブラスター・ブレードをスペリオルコール、ルイン・シェイドを退却」
コールされたブラスター・ブレードがスキルを使いルイン・シェイドを吹っ飛ばす
「ぽーんがるをコール、ソウルチャージ、ハイドッグブリーダー アカネはノーマルユニットだからパワーは上がらず」
ぽーんがるが降り立ってブラスター・ブレードの背後に立ち雄たけびを上げる
「まずはアルフレッド・アーリー(23000)でアタック!」
アルフレッド・アーリーが剣を掲げ重い鎧をものともせず勢いよくルイン・シェイドに向かっていく
「突風のジン(守護者)!手札の不死竜 スカルドラゴンを捨てスキル発動、完全ガード」
Twin drive
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(20000)
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル2)
「ぽーんがるのブーストしたブラスター・ブレード(28000)でアタック」
ジンの起こした風を受けて大きく後退するアルフレッド、その肩を借りてブラスター・ブレードが飛び上がった
マストの上に立つルイン・シェイドにブラスター・ブレードが剣を振り下ろす
2nd damage
【伊達男 ロマリオ】
トリガーなし
3rd damage
【大幹部 ブルーブラッド】
トリガーなし
「七つの海に君臨せよ、暴虐の王!ライド!」
マストから降りて甲板に立ったルイン・シェイドの周りを風が渦巻く
その風を引き裂く無数の剣筋
鞭を持った怪しい雰囲気のユニットがその場に立っていた
「魔の海域の王 バスカーク!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
プロテクトを手札に加えたレイラ
「カウンターブラスト、ソウルブラスト、スカルドラゴンをドロップゾーンからスペリオルコール」
骨だけで構成された不気味な体を持つ竜が雄たけびを上げアルフレッドを見据えた

「すっごい今更なんだけどさ、結構ミスマッチだよね」
「ん?なにが?」
唐突にアリサのつぶやいた言葉にヒトミたちは首を傾げた
「あのレイラって人、すごく優しそうな雰囲気なのに、デッキは幽霊だらけですっごい不気味、お姉ちゃんがつかってる………えっと」
「オラクル?」
「そう、そっちの方が似合いそうなのに」

レイラはふと首元に巻いたスカーフに手をかけていた
「スキルでコールしたユニットのグレード1につきバスカークはパワー+5000!バスカーク(27000)で攻撃!」
名家の長女として生まれたレイラは幼い頃から家を継ぐための勉強や習い事で多忙な日々を送っていた
それでも心から夢中になれることが見つからずにいた
「ノーガード!」
「ツインドライブ!」
Twin drive
【キャプテン・ナイトミスト】
トリガーなし
2nd check
【不死竜 スカルドラゴン】
トリガーなし
バスカークの振るった鞭がアルフレッドを船室の壁にたたきつけた
3rd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
「不死竜 スカルドラゴンのスキル!ドロップゾーンのカード1枚につきパワー+2000」

「1枚につき2000って………あの人ドロップゾーンにたくさんカードを」
「い、今何枚!?」
「9枚で合計18000のパワーアップだね」

そんな時レイラはたまたま通りがかったカードショップでヴァンガードに出会った
そこで店員をしていた女性に優しく教えてもらっていた
「スカルドラゴン(30000)でアルフレッド・アーリーにアタック」
スカルドラゴンの吐いた不気味な色の炎がアルフレッド・アーリーに襲い掛かる
4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「こんな強力なユニットをどうして完全ガードのコストに………」
「スカルドラゴンは確かに強力だけど、手札からコール出来ない制約がある、あれはライドするか、ああして能力でコールする以外では場に出すことは出来ないんだ」
「その欠点を補うだけの強さが………スカルドラゴンにはある」
「矢代さんもわかってきたね」
「そんなユニットがずっと残り続けてたら………」
「心配いらないよ、スカルドラゴンはこのアタックで消える」
「え?」
スグルの言葉にヒトミとアリサが目を丸くしているとスカルドラゴンの肉体が崩壊した
「え?なんで?」
「スカルドラゴンのデメリットはもう一つ、あれは一度アタックすると退却してドロップゾーンへ行くんだ」
「でも、次のターンにはまたバスカークの効果で………」

「光臨せよ!戦士たちの主!ライド!騎士王アルフレッド!」
樋爪の音を響かせ地面を掛ける青き騎士馬
フィールドの中心に降り立つとその背に跨る鎧をまとった戦士が剣を掲げる
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ブラスター・ブレードが祝福の光で照らされる
「(アルフレッド・アーリーでリアガードにコールしてからのアルフレッド………今まで見たファイトにはなかった)」
たった1枚しかないブラスター・ブレードをうまく使いこなしている
その姿に思わずレイラも見とれてしまう
そして自分にヴァンガードを教えてくれた人が話してくれたことを思い出していた

「私ね、好きだった人に見てもらいたくてヴァンガードを始めたの………結局フラれちゃったけど」
レイラとファイトしながら話してくれたヴァンガードと出会ったきっかけの話
「つらかったし、苦しかった………昔の私は自分勝手で、その人に振り向いてもらうことだけを考えて、ヴァンガードもその手段の一つにしか考えてなかった」
ターンを進めながらレイラに過去の出来事を話し続ける
「その人にフラれた後、ヴァンガードを辞めようとさえしたけど、吹っ切れて、ヴァンガードを続けてからは、世界が変わって見えた」
「どうして私にその話を?」
「その頃の私に似てるのよ、すべてを失って、何もなかった頃の私に………」

「ナイトスクワイヤ アレンをコール!アレンのスキルでアルフレッド・アーリーをコール」
アレンの効果は手札のユニットを1枚コールしてドローし、自身をパワーアップもできる
これでヤイバは左右のリアガードが埋まったことになる
「アレン(11000)のブースト、アルフレッド・アーリー(24000)でアタック!」
アルフレッド・アーリーの振り下ろした剣でバスカークが切り裂かれ膝をつく
4th damage
【イービル・シェイド】
トリガーなし
「アルフレッド(33000)でアタック!」
「プロテクト(守護者)!手札の不死竜 スカルドラゴンをコストに!」
Twin drive
【ソウルセイバー・ドラゴン】
トリガーなし
【幸運の運び手 エポナ】効果はブラスター・ブレードへ
「ぽーんがるのブーストしたブラスター・ブレード(38000)でアタック!」
「突風のジン(守護者)!コストはナイトスピリット」
ブラスター・ブレードが直進しようとするがジンの起こす突風に阻まれて前に進めない

そして初めて師に勝ったあの日、その人が首に巻いていた赤いスカーフを一人前として認めた証として譲り受けた
あの日の師の笑顔は今でも忘れない………
「もう一度バスカークにライド!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
ヴァンガードと出会い、師と出会い、そして仲間が出来た
家で話すこともほとんどなかった弟のユウダイとも以前より仲良くなれた
「キャプテン・ナイトミストをコール、スキルでスカルドラゴンをコール、バスカークのスキルでスカルドラゴンをコール!ダンシング・カットラスのスキル、カウンターチャージ」
Drop zone
【ダンシング・カットラス】
「カットラス(6000)のブーストしたバスカーク(33000)でアルフレッド(13000)にアタック」

「さっきよりパワーが高い!?」
「今のドロップゾーンは12枚、バスカークはドロップゾーン10枚以上だとパワーとクリティカルがプラスされるんだ」

「エレイン(20000)とエポナ(15000)でガード!」
バスカークの振るった鞭をエレインとエポナが掴んで受け止める
Twin drive
【キャプテン・ナイトミスト】
トリガーなし
2nd check
【ルイン・シェイド】
トリガーなし
「スカルドラゴン(36000)でアタック」
スカルドラゴンの吐いた炎がアルフレッドに襲い掛かる
5th damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
「ロマリオのブーストしたスカルドラゴン(50000)でアタック!」
「エポナ(15000)ふろうがる(15000)世界樹の巫女 エレイン(20000)でガード!」
3体のユニットがアルフレッドへと迫っていたスカルドラゴンを体当たりして阻んだ
「ふぅ………これでターン終了です」
「スタンドアンドドロー、ソウルセイバー・ドラゴンにライド!イマジナリー・ギフト!フォース」
アルフレッド・アーリーに祝福の光が宿った
「(今はソウルセイバー・ドラゴンのスキルを使うことは出来ない、ですが3度目のライドで左右のリアガードが強化され、満遍なくパワーが上がっている………)」
「ソウルセイバー・ドラゴン(23000)で攻撃!」
「………ノーガードです、ココは、賭けに出てみますわ」
Twin drive
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(30000)
クリティカル=ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光がバスカークに襲い掛かる
5th damage
【イービル・シェイド】
トリガーなし
6th damage
【不死竜 スカルドラゴン】
トリガーなし

「良いファイトでしたわ、決勝も頑張ってください」
「ああ、ありがとう」
ファイトを終えレイラと握手を交わすヤイバ
「あなた、ヴァンガードはお好き?」
「ん?もちろん」
「ふふっ」
ヤイバの答えにレイラは満足そうに笑っていた 
 

 
後書き
次回予告
「決勝戦、どちらも応援しておりますわ」
「ありがとう、本当にあんたって出来た人間だよな」
「ふふっ、褒め言葉として受け取っておきます」

turn:14 ヤイバVSヒトミ

「弱点とかなさそう………」
「そうでもありませんわ、こう見えてもホラーの類が大の苦手で」
「グランブルー使いなのに!?」 

 

Turn:14 ヤイバVSヒトミ

 
前書き
いよいよ始まる決勝戦
以前ファイトした時よりも強くなった二人
互いの全力が今ぶつかり合う 

 
ヤイバとヒトミの決勝戦が近づいていた
「ふぅ………」
緊張した様子のヤイバに背後からそっと近づく影が
「ほーら!シャキッとしなさい!」
「うわぁっ!?あっ、お袋?」

Turn:14 ヤイバVSヒトミ

「ったく脅かさないでくれよ」
「ごめんごめん、それにしてもあんたがそんなに緊張するのも珍しいわね」
両手を合わせて謝るチカゲに肩を落とすヤイバ
「俺だって緊張はするさ、向こうじゃこんな大きな大会はなかったし、決勝戦ともなるとな」
「でも相手は矢代ちゃんでしょ?普段からファイトしてるんじゃない」
「だから余計にだよ、俺矢代に勝ったことねーもん」

「お姉ちゃん」
一方ヒトミ側の控室にはアリサが訪ねて来ていた
アリサに気付いたヒトミは笑顔で迎え入れた
「えっと………お姉ちゃんなんだか落ち着いてるね」
「私もね、最初は緊張してたんだけど………今はそれよりワクワクしてる」
自分のデッキをにぎりしめ笑顔を零すヒトミ
「こんな大きな舞台でファイトできることが………私がここまで来れたことが」
「私もうれしいな、お姉ちゃんに友達がいっぱいできて」
「みててねアリサ、お姉ちゃん頑張るから」

控室でこれまでの大会の様子をモニタリングしていたアマネ
「今日はいい風が吹いているわね………」
そういって席から立ち上がるとちょうど支部の職員と鉢合わせた
「アマネさん?どちらへ?」
「決勝戦は自分の目で確かめておきたいの………どっちもいい風だったから」
「風………ですか?」

コンソールへと向かうヤイバを見送るチカゲ
「緊張ほぐれた?」
「ああ、もう大丈夫だ」
「お母さん観客席で見てるから、頑張ってきなさい」

二人がコンソールに立ってギアースが起動する
「不思議だね、いつもファイトしている相手のはずなのに………いつもと全然違う」
「ああ、でも………この雰囲気は悪くないな」

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
ユナイテッドサンクチュアリの光の神殿で二人のファイターが対峙する
「ぐらいむ」
「ロゼンジ・メイガス」
あの時と同じフィールド、あの時より強くなった二人が再び相まみえる
「ライド!サークル・メイガス!」
「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!アレン(8000)でサークル・メイガス(8000)にアタック」
Drive check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)

アレンの振り下ろした剣の直撃を受けサークル・メイガスはその場で膝をつく
1st damage
【ウェザーフォーキャスター ミス・ミスト】
ドロートリガー
パワー=サークル・メイガス(18000)
1枚ドロー
2nd damage
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし

「ライド!プロミス・ドーター、サークル・メイガスの効果で1枚ドロー、プロミス・ドーターとラック・バードをコール、ラック・バードのソウルブラスト、1枚ドロー、パワー+6000」

「リアガードを2枚展開しても、まだ手札が7枚もある………」
「でも、ヤイバさんのブラスター・ブレードでまたバーン!ってやられちゃうんじゃ………」
「その心配はいらない、リアガードのプロミス・ドーターは相手のカード効果で退却しない、ブラスター・ブレードの効果を使ってもプロミス・ドーターを退却することが出来ないんだ」
凛と立つプロミス・ドーターを見ながら説明するスグル
ヤイバが勝つならまだ守りの薄い序盤のうちから攻めに行くのが最も早い
だがプロミス・ドーターが並んだことでそれは難しくなった
それにヒトミの手札も多い
「ヴァンガードのプロミス・ドーター(15000)でアレン(8000)にアタック」
翼を広げアレンに向かっていくプロミス・ドーター
Drive check
【インペリアル・ドーター】
トリガーなし

「インペリアル・ドーター!」
「これで矢代は切り札を手に入れた」
「でも悪いことばかりじゃない、あるってわかってるんだったら対処法もある」

1st damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「ラック・バード(11000)のブースト、プロミス・ドーター(26000)でアレン(8000)にアタック!」

2nd damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)

「ライド!ブラスター・ブレード!」
剣を構え力強く現れたブラスター・ブレードだが退却できないプロミス・ドーターの存在が大きい
「けど、ブラスター・ブレードにできることはそれだけじゃない!来い!ギャラティン!ういんがる!」
ギャラティンはブラスター・ブレードの隣へ、ブラスター・ブレードの後ろにういんがるが控えた
「ハイドッグブリーダー アカネ!ぽーんがるを呼んでくれ!」
コールされたアカネが口笛を吹くとともにぽーんがるがその後ろに降り立った
「ソウルチャージは小さな賢者 マロン、トリガーではないのでパワーは上がらず」
「(けど………)」

「ブラスター・ブレードのスキル!クリティカル+1!ギャラティン(10000)でプロミス・ドーター(9000)を攻撃!」
ギャラティンが勢いよく剣を振るい、納刀と共にプロミス・ドーターが崩れ落ちた

3rd damage
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(19000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル2)

「ここでのトリガーは大きいな」
「ブラスター・ブレードのスキルで短期決戦狙いだったんだろうけど、トリガーが出て攻撃が通りにくくなった」

「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(23000)でプロミス・ドーター(19000)を攻撃!」
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」

Drive check
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=ハイドッグブリーダー アカネ(20000)
1枚ドロー

「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(31000)でプロミス・ドーター(19000)をアタック!」
「ラック・バード(10000)とジェミニ(10000)でガード!」

「完全に長期戦の流れだな………」
「長期戦ではオラクルに分がある………宮導君には苦しい展開だな」

「光輝け!美しき女神!CEOアマテラスにライド!」
鈴の音が響き渡る中巨大な光の柱が出現する
鈴の音とともにその光の中を降り立つ一人の女神
光が消えるとともに自らの首からかけていた鏡がその光を反射する
着物を翻しながら優雅に表れた女神は笑みを浮かべた
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!アマテラス、サークル・メイガス、ミズノハメをコール」
ユニットを展開し攻守ともに準備万端のヒトミ

観客席の後方で一人試合を観戦していたアマネ
そっと目を閉じて髪に手を添える
「………風はいま彼女に吹いている………あなたはどう出るのかしら」

アマテラスのスキルで確認したカードを下に置き攻撃の準備に入るヒトミ
「ラック・バード(5000)のブースト!プロミス・ドーター(20000)でブラスター・ブレード(1000)を攻撃!」
プロミス・ドーターの蹴りがブラスター・ブレードに決まる
剣で何とか受け止めてはいるものの大きく後退する
3rd damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
「ミズノハメ(14000)のブーストしたアマテラス(31000)でブラスター・ブレード(10000)に攻撃!」
Twin drive
【サイレント・トム】
トリガーなし
【サークル・メイガス】
トリガーなし
「リアガードのサークル・メイガスの効果、この子をデッキに戻して1枚ドロー」

「ここで戻すのか」
「もう少し手札に余裕が欲しいんだろう、全力でアタックした分枚数が減ってきているからね、サイレント・トムは次のアタックで使うとして、残りの手札がノーマルユニットだと考えるとちょっと辛い」

4th damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
「「サークル・メイガス(8000)のブースト、アマテラス(25000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック!」
「ういんがる(10000)でガード!ギャラティン(10000)でインターセプト!」
「これでターンエンド」

試合を観戦していたアマネはわずかに感じた気配に思わず目を丸くした
「風向きが少し変わってきたかしら」

「戦士たちとともに道を切り拓く、若き日の王の姿を見よ!ライド!アルフレッド・アーリー!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
空いたリアガードサークルにフォースが置かれる
「アルフレッド・アーリーのスキルでブラスター・ブレードをスペリオルコール!1枚ドロー」

「今日はブラスター・ブレードのスキル全然使わないね」
「使っても退却できるのはグレード3のアマテラスだしなぁ」
「まあ、居たらいたで次のターンめんどくさそうだけど………」

「マロンをコール!ういんがる(8000)のブーストしたアルフレッド・アーリー(21000)でアマテラス(12000)にアタック!」
アルフレッド・アーリーが勢いよくアマテラスに向かっていくが
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」
スフィア・メイガスが魔法で壁を張って阻む

「これでトリガー2枚でない限りアルフレッド・アーリーの攻撃は通らない」
「プロテクトの残った状態でこれはきついな………」

Twin drive
【ぽーんがる】
とりがーなし
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ハイドッグブリーダー アカネ(20000)
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル2)

「トリガーの効果を散らして手札を削りに来たか」
「でもお姉ちゃんはまだプロテクトを残してるよ、パワーを上げたって………」
「それはわかってる、このターンで決着をつけるつもりは宮導君もないさ」

「マロン(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(33000)でアマテラス(12000)にアタック!」
「ノーガード!」
4th damage
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし
5th damage
【ラック・バード】
とりがーなし
「(やっぱりパワーの高いブラスター・ブレードは無理に止めないで通してくるか)」
「(このターンなんとしても守り切って次で決める!)」
ハイドッグブリーダー アカネが鞭を振るうがサイレント・トムとラック・バード
そしてインターセプトしたプロミス・ドーターに阻まれる
「聖なる輝きよ!守護の光となって我を導け!ライド!インペリアル・ドーター」
地面に現れた魔法陣から一筋の光が空へと延びていく
その光の中心に舞い降りた金色の繭のようなものがゆっくりと開いていった
光が弾けるとそこには大きな白い翼をもった女性の姿がそこにあった
「(来た!インペリアル・ドーター!)」
初めて対峙するヒトミの新たな切り札
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!インペリアル・ドーターのスキル、山札の上から2枚確認し、1枚をソウル、もう1枚を手札へ」
「山札に置かない………見た中にトリガーはなかったか」
「サイレント・トムをコール!」
「げ!?」

「もう1枚持ってたのか!?」
「前のターン最初から持っていたならコールしているはず………となるとサークル・メイガスのドローで………」
「いっけー!お姉ちゃん」
「ぐえっ」
勢いよく身を乗り出したアリサはタクヤの背に乗っかる形になってしまった

「インペリアル・ドーターのスキルでサイレント・トムにパワー+6000!ミズノハメ(14000)のブーストしたインペリアル・ドーター(41000)でアルフレッド・アーリーにアタック!」
「イゾルデ(守護者)でガード!」

Twin drive
【プロミス・ドーター】
とりがーなし
2nd check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=サイレント・トム(クリティカル2)
パワー=サイレント・トム(25000)

「ここでクリティカルトリガーはでかい!」
「このまま決まるか!?」

「ラック・バード(5000)のブーストしたサイレント・トム(30000)でアルフレッド・アーリー(13000)にアタック!」
「エレイン(20000)でガード!」
サイレント・トムの放った弾丸がエレインの放つ光に阻まれる
「なら、サークル・メイガスのブーストしたアマテラス(25000)でアカネ(10000)にアタック!」
「っと、そう来るのかよ」
アマテラスの放った光を浴びて退却するアカネ

「どうしてアカネを?」
「どうせこのターンは決めきれない、なら少しでも相手の戦力を削ごうってことだろう、ココを止めるなら最低2枚手札を使うから」

「(さて、耐えきったはいいけど、こっちもユニット足りないから決め手に欠ける………このドロー次第か………)」
意を決してカードを引いたヤイバは思わず目を丸くした
「ここでお前が来るのか………」

「この風は………どうやら勝負あったようね」

「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!」
「なっ!そのカード………」
「ライド!ソウルセイバー・ドラゴン!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した

「ここでソウルセイバー・ドラゴン!?」
「これ以上ないタイミングだ………しかも、前のターンのドライブチェックで宮導君の手札にはあのカードがある!」

「来い!ぽーんがる!」
アカネのいた場所に置かれたフォースサークルにぽーんがるが雄たけびを上げる
ソウルに入ったのはトリガーではない騎士王 アルフレッドだったが今は特に関係ない
「ソウルセイバー・ドラゴンのスキル!ホーリーチャージング・ロアー!」
5枚になったソウルのカードがすべてドロップされすべてのユニットがパワーアップを果たす
「ういんがる(23000)のブーストしたソウルセイバー・ドラゴン(51000)」
「(ここを完全ガードしても、止められるのはあと一回だけ………なら!)ノーガード!」
Twin drive
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=ぽーんがる(43000)
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光がインペリアル・ドーターを包み込む
「くっ、うぅっ」
「お姉ちゃん!」
6th damage
【CEO アマテラス】
トリガーなし
光に飲み込まれたインペリアル・ドーターの姿はやがて消えていった

試合が終わりベンチに座るヒトミとヤイバ
「負けちゃった………でも不思議、悔しいはずなのに………全然そんな感じがしない………」
「今にして思うと結構皮肉だよな、これ、お前がくれたカードだし」
「そうだったね………またやろうよ、ファイト」
「いつでも相手してやるよ」
「あ、二人ともこんなところに居たんだね」
スグルやタクヤに連れられたアリサがずっと泣いてるのを見て慌ててヒトミが駆け寄る
「ちょっと、なんでアリサが泣いてるよ」
「だって、だってぇ」
アリサを抱き上げて宥めるヒトミ
「矢代さんが今日ずっと頑張っているのを見ていたからね、でも、こんな大きな大会で準優勝だったんだ、十分誇っていい」
スグルの言葉にみんな笑っているとどこからか拍手が聞こえてきた
「彼の言う通りよ、二人とも素晴らしいファイトだったわ」
「蒼龍アマネ………」
「私もとても楽しみ………あなたの風をこれから直に感じることが出来るのだから」 
 

 
後書き
次回予告
「アリサもう落ち着いた」
「うん、お姉ちゃんもお疲れ様」
「ずーっとファイトしっぱなしで疲れちゃった」

turn:16 蒼龍アマネ

「じゃあ、お姉ちゃんの大好きなファンタジー小説でも読んでたら?」
「それもいいんだけど、先に宮導君の応援」
「って言うか、矢代そういうの好きなんだな」
「わっ!聞いてたの!?」 

 

Turn:15 アクアフォース

 
前書き
ヤイバとアマネのエキシビションが始まった
アマネの使うアクアフォースは絶対正義を掲げる強力なユニットたち
ヤイバははたしてどのように立ち向かうのか 

 
表彰式が行われ上位入賞したファイターたちにポイントが進呈された
「こ、こんなにもらえるんだ………」
グレードのあがったファイカを見てあっけにとられるヒトミ
「お二人ともっと大きな舞台で出会えるのを楽しみにしていますね」
そういってレイラが引き上げていく

Turn:15 アクアフォース

「もっと大きな舞台?」
「矢代、そろそろ戻らないとエキシビションが」
「あ、すいません、すぐ出ます」
ヤイバに耳打ちされて慌てて飛び出していくヒトミ
入れ違いでアマネがステージにやってくる
「優勝おめでとう………あなたの起こす風がどこまで強くなるのか………確かめさせてもらうわ」
自身のデッキを取り出し笑うアマネ
「風?………」

惑星クレイ、メガラニカの海中神殿に降り立つ二人
いよいよエキシビションマッチの幕が切って落とされる
「「スタンドアップ」」
「マイ」
「「ヴァンガード」」
「ぐらいむ」
「士官候補生 エリック」
アマネがライドしたのは将校のような装いに身を包む人型のユニットだった

「あれがアクアフォース?」
「そう、絶対正義を掲げる海の艦隊、それがアクアフォース」
「なんか堅苦しい感じがするかも………」

「ティアーナイト テオにライド」
「ナイトスクワイヤ アレンにライド!アレン(8000)でテオ(8000)にアタック」
Drive check
【ぽーんがる】
トリガーなし
水中を勢いよく進んだアレンがテオに斬りかかる
1st damage
【ストームライダー ステリオス】
トリガーなし
「ライド、潮騒の水将 アルゴス、戦場の歌姫 ドロテア、ティアーナイト テオをコール」
ユニットを展開し攻撃の態勢を整えるアマネ
「テオ(8000)でアレン(8000)にアタック」
「ぽーんがる(10000)でガード!」
向かってきたテオの腕にぽーんがるが噛みつく
「ドロテア(7000)のブーストしたアルゴス(16000)でアレン(8000)にアタック」

「最初から2回も攻撃してくるなんて」
「いや、3回だ」
「えっ?」

「アタックした時アルゴスの効果、コストを支払いテオをスタンド」
Drive check
【ストームライダー ディアマンテス】
アルゴスの銃から放たれた攻撃がアレンに襲い掛かる
1st damage
【ソウルセイバー・ドラゴン】
トリガーなし
「リアガードをスタンドしてもう一度攻撃してくるなんて………」
「まるで当麻君のノヴァグラップラーみたい………」
「スキルで連続攻撃を仕掛ける点で言えば一緒だね、大きく違う点で言えば、パワー抜群のノヴァグラップラーに対して、アクアフォースは数で攻めてくる点だ」
「数?」

「スタンドしたテオ(8000)でアレン(8000)にアタック」
テオの剣による攻撃も決まりアレンが遺跡の壁にたたきつけられる
2nd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「闇を切り裂け、光の剣!ライド!ブラスター・ブレード!」
ブラスター・ブレードが剣を構えると飛び上がって相手のユニットたちを見据える
「ブラスター・ブレードのスキル!退却せよ!ティアーナイト テオ!」
剣を振るって放った衝撃波でテオが吹っ飛ばされ退却する
「ギャラティンとハイドッグブリーダー アカネをコール、アカネのスキルでぽーんがるをコールし、ソウルチャージ」
Soul cage
【小さな賢者 マロン】
ヤイバもユニットを揃え攻撃の構えに入る

「どうでもいいけど、ヤイバさんぽーんがるのスキルよく外すよね」
「確かにパワーアップも捨てがたいけど、ドライブチェックでトリガーが出る可能性がその分上がるから一概に外れとは言えないよ」

「ギャラティン(10000)でアルゴス(9000)にアタック!」
ギャラティンが剣を振るってアルゴスを攻撃する
2nd damage
【ストームライダー ディアマンテス】
トリガーなし
「ブラスター・ブレード(10000)でアルゴス(9000)にアタック!」
「高速遊撃のイルカ兵(15000)でガード!」
アルゴスに向かっていくブラスター・ブレードをイルカ兵が放つ魚雷が阻む
Drive check
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ハイドッグブリーダー アカネ(20000)
ダメージ回復
「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(31000)でアルゴス(9000)にアタック」
3rd damage
【ティアーナイト ラザロス】
トリガーなし

「やった!逆転した!」
「まだだ………勝負はココからだ」

「見せてあげる、あらゆる悪徳を洗い流す激しき潮の流れを、その名は正義!ライド!」
水面を揺らす風が少しずつ強くなっていく
風が一か所に集まっていき水をまき上げ嵐と変わっていった
その嵐の中心を突き破り青い体を持った竜が姿を現す
「蒼嵐竜 メイルストローム!イマジナリー・ギフト!アクセル!」
新たなサークルが追加され光が宿った
「ストームライダー ディアマンテス、潮騒の水将 アルゴス、発光信号のペンギン兵をコール」
次々現れるユニットがすべてブラスター・ブレードを見据える
「メイルストロームのスキル、カウンターブラストを支払い、前列のユニットすべてのパワー+3000」
「アルゴス(12000)でギャラティン(10000)にアタック」
アルゴスの放った銃弾がギャラティンを貫く
「アルゴスのスキル、バトルの終了時にカウンターブラストを支払いスタンド」

「今度はアルゴスがスタンドした!?」
「アルゴスはヴァンガードの時とリアガードの時で能力が違うんだよ、ヴァンガードの時は味方を立ち上がらせ、リアガードの時は自ら攻めに行くユニットだ」

「ドロテア(8000)のブースト、メイルストローム(23000)でアタック」
Twin drive
【虹色秘薬の医療士官】
ヒールトリガー
パワー=ストームライダー ディアマンテス(25000)
2nd check
【バトルシップ・インテリジェンス】
クリティカルトリガー
クリティカル=蒼嵐竜 メイルストローム(クリティカル2)
パワー=ストームライダー ディアマンテス(35000)
メイルストロームの双肩から放たれたミサイルがブラスター・ブレードに襲い掛かる
2nd damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
3rd damage
【ういんがる】
トリガーなし

「あっという間に追いつかれちゃった………」
「しかもまだ攻撃は残っている」

「続けてペンギン兵(8000)のブースト、アルゴス(20000)でヴァンガードにアタック」
「頼む!ふろうがる(15000)」
アルゴスの放った攻撃をふろうがるが受け止める
「ストームライダー ディアマンテス(35000)でアタック、ペンギン兵のスキル発動、カウンターチャージ」
ペンギン兵がライトを振るって合図をしたのちお辞儀をして退場する
「そしてその表になったダメージを使いカウンターブラスト!ディアマンテスのスキルで、手札を1枚、バトルシップ・インテリジェンスを捨てて自身をスタンド、パワー-3000」

「またユニットがスタンドした!?」
「そっか、数で攻めるってそういうことだったんだ………」
「下がった分はメイルストロームのスキルで上がっていた数値」
「それでも32000あるな」

「世界樹の巫女 エレイン(20000)!ハイドッグブリーダー アカネ(5000)!」
「守った!」
「でもディアマンテスはもう一度攻撃できる」
ディアマンテスが再び剣を振るってブラスター・ブレードを攻撃する
4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「戦士たちとともに道を切り拓く、若き日の王の姿を見よ!ライド!アルフレッド・アーリー!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ヴァンガードのアルフレッド・アーリーに光が宿った
そのまま剣を構えメイルストロームを見据える
「アルフレッド・アーリーのスキル!ソウルのブラスター・ブレードをスペリオルコールし、1枚ドロー!」
アルフレッド・アーリーの隣に立ったブラスター・ブレードが並び立つように剣を構える
「退却せよ!潮騒の水将 アルゴス!」
ブラスター・ブレードが放った光でアルゴスが貫かれて退却する

「いいぞ!連続攻撃の起点になるユニットを潰した」
「ディアマンテスも処理したいところだけどそこはしょうがない、インターセプトを持ってるアルゴスを優先したのは正解だ」

「まずはぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(21000)でメイルストローム(12000)を攻撃!」
「高速遊撃のイルカ兵(15000)でガード」
「アルフレッド・アーリー(23000)でメイルストローム(12000)を攻撃」
「ノーガード」
Twin drive check
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
パワー=ブラスター・ブレード(30000)
3rd damage
【戦場の歌姫 ドロテア】
トリガーなし
4th damage
【翠玉の盾 パスカリス】
ドロートリガー
パワー=蒼嵐竜 メイルストローム(22000)
1枚ドロー
「ふっ、いい風向きね………」
アルフレッド・アーリーの姿となったヤイバは相手のヴァンガードを見据えた
ダメージは4枚で攻撃は残り一回………、しかもトリガーが出ている
「なら、ういんがる(8000)のブースト!ブラスター・ブレード(43000)でストームライダー ディアマンテス(12000)を攻撃!」

「リアガードを狙った!?」
「どうせこのアタックじゃ決めきれない、次のターン確実に守るなら連続攻撃の要になってるディアマンテスを潰すのはありだ

「翠玉の盾 パスカリス(守護者)、手札の虹色秘薬の医療士官をドロップして完全ガード」
ブラスター・ブレードが振り下ろした剣はパスカリスの盾によって受け止められた

「リアガードを完全ガードで守った!?」
「数を揃えなければアクアフォースはフルパワーを出せない、次の攻撃のために思い切ったね」

「ライド、蒼嵐竜 メイルストローム」
水面を揺らす風が少しずつ強くなっていく
風が一か所に集まっていき水をまき上げ嵐と変わっていった
その嵐の中心を突き破り青い体を持った竜が姿を現す
「イマジナリー・ギフト、アクセル」
「2つ目のアクセルサークル!?」
「タイダル・アサルトをコール、ドロテアのスキル発動、タイダル・アサルトにパワー+8000」

「え!8000も上がるの?」
「その分カウンターは2つ使うけどな」

「タイダル・アサルト(27000)でアルフレッド・アーリー(13000)へ攻撃」

「止めようと思えばさっきのふろうがるで止められるけど」
「タイダル・アサルトも連続攻撃可能なユニット、次はメイルストロームが来るしそのスキルのことを考えたら………」

「ノーガード」
タイダル・アサルトが振るった剣がアルフレッド・アーリーを切り裂く
5th damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし

「ドロテア(8000)のブーストしたメイルストローム(20000)でアルフレッド・アーリー(13000)を攻撃」
「イゾルデ(守護者)でガード!」
メイルストロームの放ったミサイルをイゾルデの盾が受け止める
「ツインドライブ………どうやら風は私に味方したようね
Twin drive check
【蒼嵐竜 メイルストローム】
トリガーなし
2nd check
【高速遊撃のイルカ兵】
フロントトリガー
ストームライダー ディアマンテス=32000
蒼嵐竜 メイルストローム(30000)
タイダル・アサルト(37000)

「ここでフロントトリガーが出るか」
「残ったリアガードがどっちも30000越え!?」
「さすがに防ぎきれないか………」

「タイダル・アサルト(37000)でアルフレッド・アーリー(13000)にアタック」
タイダル・アサルトが迫る中闘志を燃やしメイルストロームを見据えるヤイバ
「まだ………何か糸口があれば………!」
ヤイバはここでアマネの手札を見た、先ほどドライブチェックでめくった2枚
すぐさまギアースに写るメイルストロームの情報を見直す
「よし!ふろうがる(15000)とぽーんがる(10000)でガード!」
「なるほど、まだあきらめていないようね………さて、ココの選択肢、どうするべきか」
「(ここが勝負だ!)」

「まだあきらめてないって………どういうこと?」
「なるほど………そういうことか、相手の手札は2枚、メイルストロームのスキルは3回目か4回目のリアガードの攻撃が通ったとき、手札を2枚捨ててスタンド」
「そうか!ディアマンテスもスキルで手札を捨てちゃうから………」
「スタンドすることを選んだ場合、メイルストロームのスキルは使えなくなる」

「ディアマンテスのスキルで手札のメイルストロームをドロップしてスタンド、ディアマンテス(29000)で攻撃」
スタンドすることを選んだアマネは手札1枚を残し全力で攻撃を仕掛けてきた

「ここを止めてもあと一回攻撃が残る………しかも」
手札のギャラティンを見るヤイバ
そのシールドは10000あり両方のリアガードでインターセプトすればこの攻撃は防げるが
「ノーガード」
「(そういうこと………最後まであきらめないのね)」
6th damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし

ファイトが終わってすぐアマネはギアースで今のファイトを確認した
「(最後の手札はギャラティン、もしヒールトリガーが出ればインターセプトに使うユニットは1枚で済む、そうなれば次のターンはまた3列で攻撃、そうすれば私に勝てた………)」
ギアースがシャットダウンし手元に戻ってきたデッキをしまったアマネはヤイバに歩み寄った
「素晴らしいファイトをありがとう、あなたの風はいずれ多くのファイターと共に嵐を呼び起こす………そんな気がするわ」
とても柔らかな笑顔で手を差し出すアマネ
その手を握りながらヤイバが訝しげに口を開く
「つかずっと気になってたんだけど………その風って言いまわしなんなの?」
ヤイバの問いかけに目を丸くしたアマネは思わず吹き出す
「ごめんなさい、これ父の口癖なの、小さい頃から聞いてたからうつっちゃって」
「はあ、なるほど………」
改めて握手した二人に盛大な拍手が送られメガラニカ支部の大会は幕を閉じた 
 

 
後書き
次回予告
「負けちまったか………」
「しょうがないよ、相手はアジアチャンピオンだもの」
「ま、しばらくはのんびりクエストでもこなしていくか」

turn:16 宮導チカゲ

「でもまたドラエン支部でイベントあるみたいだよ」
「あそこイベント多いなぁ」 

 

Turn:16 宮導チカゲ

 
前書き
今日もドラエン支部はイベントの準備で大忙し
そんな中チカゲは強くなっていくヤイバの様子が気になっていた
そして開かれたイベントでヤイバは思わぬ強敵と対峙する 

 
ドラゴンエンパイア支部では週末のイベントに向けた準備が進められていた
「そっちの区画遅れてるわ、だれか手の空いてる人手伝ってあげて」
「お袋」
「っと、ヤイバ、来てくれたのね、ちょうどいいわ、そっちの設置手伝ってあげて」
「わかった」
指示を出していたチカゲがヤイバに気付くとすぐさま指示を出した

Turn:16 宮導チカゲ

「宮導君、ちょっとこっち手伝って!」
「ん、おお、飛鳥も来てたのか」
「ほら、そっち持って」
コユキと共に備品を運ぶヤイバ
「メガラニカ支部での活躍は聞いたよ、すごいじゃん」
「結局勝てなかったけどな」
「勝つつもりでいたんだ………」
「当たり前だろ、っと、どこ置くんだこれ」
その様子を見ていたマモルはふとヤイバの様子を気にした

その日の仕事が終わった後のオフィスでチカゲとマモルがファイトしていた
「アタック」
「うぅ、負けたぁ」
「ヤイバ君、メガラニカ支部の大会頑張っていたようじゃないか………」
「ええ、まぁ、嬉しそうに話してましたよ………私も映像見せてもらいましたけど、本当に楽しそうで………」
嬉しそうに語るチカゲの様子にマモルも口元を緩めた
「イベントクエストにも来てくれるようだしね」
「私は仕事ですから、影ながら応援させていただきますよ」

ドラゴンエンパイア支部に集まったたくさんのファイターたち
今日のクエストは迷路を抜けながら途中のヴァンガードクイズに正解して先に進んでいくものだ
「えっと、グレード3のヴァンガードがいるときにパワー+3000………これ前に見たスキルだな………確か綺場とファイトした時………」
扉にかかれたイラストは2つ。文武の騎士 ジャーロンと至誠の騎士 ベルギウス
「綺場が使ってたのはベルギウス!」

観覧席でヒトミとアリサが観戦していた
「隣、いいかしら?」
「ミライさん!それに飛鳥さんも」
ミライとコユキが二人の隣に座って一緒に観る
「それにしても、矢代さんは出なくてよかったの?」
「体力に自信がなくて………カードの知識もあんまり」

「アタックした時ソウルブラスト1でスタンド………ディアマンテスかタイダル・アサルト………」

「うわ、意地悪な問題ですね」
「どっちもアタック時にスタンドするユニットだからねぇ、でも決定的な違いがあるからちょっと考えればわかるわよ」
「えっと………あっ!手札捨てないから」
「そう、答えは」

「タイダル!」
タイダル・アサルトの扉に入っていくヤイバ

迷路を無事に突破したヤイバは息を切らしていた
「俺の相手は………」
「私です」
階段のスロープに腰かけ滑るように降りてくる小さな少女
「君が?」
「はい、志野田ナズナといいます」
「俺は宮藤ヤイバ、よろしくな」
握手を交わすヤイバとナズナ
スロープに手を置きゆっくりと登っていくヤイバに対してナズナは数段飛ばしで余裕の様子で上がっていく

「身軽な子ね」
「あんな小さい子が迷路をトップで抜けたんだ………」
コユキとヒトミが驚いていると脱落したらしいタクヤがやってきた

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」
「ぐらいむ」
「忍獣 キャットデビル」
霊体が煙に包まれ忍装束を纏った猫のユニットに変化する
「キャットデビル………むらくもか」

「むらくも………忍者のデッキか、どんなカードなんですか?」
「むらくもはドラゴンエンパイアの隠密集団よ」
観戦していたヒトミはミライに問いかけようとする
だがその問いかけに答えたのは意外にもコユキだった
「受け継いできた技を駆使したトリッキーな戦術を得意とするデッキなの、いろいろできるからなにをしてくるかは今はまだ予想つかないかな」
「詳しいね」
「私もむらくも使いだから」
「え!?そうなの?」

「ライド!ナイトスクワイヤ アレン、ぐらいむの効果で一枚ドロー」
「ライド、忍獣 ミリオンラット、キャットデビルの効果で一枚ドロー、ミリオンラット(8000)でアレン(8000)にアタック」

Drive check
【レフト・アレスター】
トリガーなし
「ゲッ、あのユニットって確か………」
「どうしたんですか?」
むらくも使いのコユキが青ざめているのを見て首をかしげるヒトミ
「ちょっとね、このファイト結構ヤバいかも………」
「そんなに強いカードなんだ、今見えたの」
「むらくも使い………そしてあの身軽さ………まさかあいつ本物の忍者!?」
「さすがにそれはないんじゃないかな」
「違うと思う」
「それはそれで面白いけど………」
「漫画の読みすぎじゃないですか?」
女性陣にざっくり言われたタクヤはその場で落ち込んでしまった
「年下にバカにされた………」
特に最後のアリサの発言に傷ついたようで心なしか泣いているように見える

ミリオンラットの投げた手裏剣がアレンを切り裂く
1st damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
「ライド!沈黙の騎士 ギャラティン、ハイドッグブリーダー アカネをコール、スキルでぽーんがるをコール」
アカネの口笛に呼ばれたぽーんがるが雄たけびを上げる
Soul cage
【ナイトスクワイヤ アレン】
「ギャラティン(10000)でミリオンラット(8000)にアタック!」
「ノーガードです」
Drive check
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=ハイドッグブリーダー アカネ(20000)

ギャラティンの剣に切り裂かれ目を回して倒れるミリオンラット
1st damage
【双剣士 MUSASHI】
トリガーなし
「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(28000)でミリオンラット(8000)にアタック」
「それもノーガードです」
なんとか起き上がりつつもふらふらしていたミリオンラットにアカネの鞭が巻き付いた
アカネが思いっきり鞭を振るうと蓑巻にされたミリオンラットがそのまま振り回されて目を回している
2nd damage
【忍獣 ムーンエッジ】
クリティカルトリガー
パワー=忍獣 ミリオンラット(18000)
クリティカル=忍獣 ミリオンラット(クリティカル2)
「ライド、早矢士 FUSHIMI」
まだ目を回したままだったミリオンラットがバク宙と共に煙に包まれ新たな姿に変わった
「レフト・アレスター、忍竜 アマツスナイプをコール、FUSHIMI(9000)でギャラティン(10000)にアタック」
「ノーガードだ」
Drive check
【忍獣 ムーンエッジ】
クリティカルトリガー
パワー=レフト・アレスター(19000)
クリティカル=早矢士 FUSHIMI(クリティカル2)
2nd damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
3rd damage
【ういんがる】
トリガーなし
「アマツスナイプ(7000)のブースト、レフト・アレスター(26000)で攻撃」
「エレイン(20000)でガード」
レフト・アレスターが鎖を振り回しその先の鉄球をギャラティンに投げつける
割って入ったエレインだが鎖の直撃を腹部に受ける
大きく吹っ飛ばされたエレインをギャラティンが受け止めた
「光臨せよ!戦士たちの主!ライド!騎士王アルフレッド!」
樋爪の音を響かせ地面を掛ける青き騎士馬
フィールドの中心に降り立つとその背に跨る鎧をまとった戦士が剣を掲げる
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ユニットの居ないサークルにギフトの光が宿った
「アルフレッドのスキルでブラスター・ブレードをスペリオルコール!スキルでレフト・アレスター退却!」
ブラスター・ブレードの放った衝撃波でレフト・アレスターが吹っ飛ばされる
「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(21000)でアタック!」
「ムーンエッジ(15000)でガード」
アカネがFUSHIMIに向かって鞭を振るう
だがその直後に背後に現れたムーンエッジに羽交い締めにされて止められる
「アルフレッド(23000)でアタック」
アルフレッドが剣を構え愛馬と共に駆け抜ける
Twin drive check
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(25000)
ダメージ回復
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(35000)
クリティカル=騎士王 アルフレッド(クリティカル2)
3rd damage
【忍竜 ソウコクザッパー】
トリガーなし
4th damage
【決闘龍 ZANBAKU】
トリガーなし
「ブラスター・ブレード(35000)でアタック」
ブラスター・ブレードの剣に切り裂かれ倒れるFUSHIMI
5th damage
【ライト・アレスター】
トリガーなし

「順調だね」
「問題はここからよ、相手の動きに警戒しないと」
「でもダメージに差があるし………」

「忠実なる影の竜よ、我がもとに現れ出でよ!ライド!」
FUSHIMIが煙玉を投げて姿を隠す
その影の中から不気味な目がこちらを睨みつけた
地面から突如出現した鎖がユニットたちを囲むように伸びていく
煙の晴れた中心で鎧をまとった竜がその鎖を自在に操っていた
「決闘龍 ZANBAKU、イマジナリー・ギフト、アクセル」
ギフトの光が灯りナズナの攻撃態勢が整う

「むらくもはアクセルなんだ」
「ええ、でも、むらくもが得意とするのはスキルを駆使した変幻自在の攻撃、特にあのZANBAKUは厄介よ………」

「アクセルサークルに双剣士 MUSASHI、レフト・アレスターをコール」
ZANBAKUの左隣に2体のユニットが控える
「ZANBAKUのスキル、ライト・アレスターをコール、パワー+5,000、相手の次のグレード3からのライドを封じる」
ZANBAKUから放たれた手錠がアルフレッドの体を固定する
この手錠がライドを阻害しているのだろう
「相手のライドを封じるスキル!?」
「そう、そしてココで問題になるのが今コールされたライト・アレスター」

「ライト・アレスターのスキル、2つのカウンターブラストを支払い手札のシジママルをソウルへ、ZANBAKUとレフト・アレスターがいることで、相手ヴァンガードのスタンドを封じる!」

「ヴァンガードのスタンドを封じる!?」
「コストは重いし、効果も1ターンだけ、それでも相手の動きを封殺できる強力なスキルよ」

「レフト・アレスターのスキル、このユニットがアタックする時、ソウルブラストしてパワー+5000!レフト・アレスター(14000)でアルフレッド(13000)にアタック!」
レフト・アレスターが鎖を引きながら鉄球をアルフレッドに投げつける
抵抗できずアルフレッドの側頭部に鉄球が直撃する

3rd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし

「ZANBAKU(17000)でアルフレッド(13000)にアタック!」
「エレイン(20000)でガード」
ZANBAKUの振るった剣をエレインが受け止める

Twin drive
【忍竜 アマツスナイプ】
トリガーなし
2nd check
【狐使い イズナ】
フロントトリガー
双剣士 MUSASHI=32000
レフト・アレスター=19000
決闘龍 ZANBAKU=27000
ライト・アレスター=19000
「アマツスナイプ(7000)のブーストしたライト・アレスター(16000)でアルフレッド(13000)にアタック」
「エレイン(20000でガード」
「MUSASHI(33000)でアルフレッド(13000)にアタック、MUSASHIのスキルで2枚でないとガードできない」
「そんなスキルが………ノーガード」
4th damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし

「これがZANBAKUとアレスターの力………」
「ヴァンガードがスタンド出来ずライドも出来ない………そんな状態でどうすれば」
「できることはあるわ」

「ナイトスクワイヤ アレンをコール、スキルを使い小さな賢者 マロンをコールして1枚ドロー」
「なるほど………スキルでドローして次のターンのこちらの攻撃に備えるわけですね」
「今はこれが精いっぱいだけどな、ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(21000)でアタック」
「イズナ(15000)でガード」
「アレン(11000)のブーストしたブラスター・ブレード(21000)でアタック」
「忍妖 ユキヒメ(20000)でガード」
左右から向かっていったアカネとブラスター・ブレードだがイズナとユキヒメに阻まれてしまう

「やっぱりリアガードだけじゃパワーが足りない」
「でも、このターンをしのいでフルパワーで攻撃出来れば………」
「コール、ライト・アレスター」
「うっそぉ………」
ZANBAKUの後ろに現れたライト・アレスターが勢いよく投げた鎖でアルフレッドを拘束する
「スキルでアマツスナイプをソウルに置きヴァンガードを拘束、ソウルブラスト、レフト・アレスター(14000)でアルフレッド(13000)にアタック」
「アカネ(5000)でインターセプト」
レフト・アレスターが鉄球を投げつけるのを鞭を使ってアカネが阻止する
「ZANBAKU(12000)でアタック」
「マロン(10000)でガード!」
アルフレッド目掛けて向かってくるZANBAKU
そこに立ちあがったマロンが防御のための魔法陣を広げる

Twin drive
【早矢士 FUSHIMI】
トリガーなし
2nd check
【忍妖 ユキヒメ】
パワー=ライト・アレスター(19000)
ダメージ1回復
「アマツスナイプ(7000)でブースト、その時ブースト対象と同名のユニットにパワー+3000、ライト・アレスター(29000)でアルフレッド(13000)にアタック」
※アマツスナイプのスキルはブーストされたユニットも対象になります
5th damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし

「残っているのはアクセルサークルのMUSASHI、あのユニットは………」
「MUSASHI(22000)でアルフレッド(13000)にアタック」
「エポナ(15000)とふろうがる(15000)でガード!」
「まさかこの攻撃をしのぐなんて………」

ステージの裏手で作業していたチカゲは気付くとヤイバのファイトに見入っていた
「宮導君、手が止まっているよ」
「わわっ、すいません」
「なんてね、気になる気持ちはわかるよ、でも、手はちゃんと動かしてくれよ」
「はい、失礼しました」
マモルに声をかけられ作業を気にしながらもファイトするヤイバを気にかけていた
「(ヴァンガードはスタンド出来ず前列も一つ空いてる………2枚の手札であれを補わなきゃヤイバに勝ち目はない)」

「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴン!フォースは空いているリアガードへ」

「ソウルセイバー・ドラゴンのスキルは自陣のパワーアップ………でもその能力のコストはソウル5枚」
「今宮導君のソウルは4枚………1枚足りない!」
「でも………残りの手札があのカードなら」

「ぽーんがるをコール!スキル発動!ソウルチャージ」
「やはりありましたか………ソウルセイバー・ドラゴンのスキルでそちらの陣営は大幅パワーアップ………ここまでですね」
「アレン(23000)のブースト!ソウルセイバー・ドラゴン(51000)でZANBAKU(12000)にアタック!」
「ノーガードです………」
Twin drive
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ぽーんがる(33000)
クリティカル=ソウルセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光の球がZANBAKUを飲み込んでいく
5th damage
【忍獣 ミリオンラット】
トリガーなし
6th damage
【決闘龍 ZANBAKU】
トリガーなし

撤収作業をすべて終えた後のドラエン支部のオフィスでマモルとチカゲがファイトしていた
「ダメージチェック………あぁ、また私の負けですね」
「そろそろ切り上げようか………宮導君は赴任以来頑張ってくれてるし、そろそろ休ませてあげたいけど………」
「そんな、私ここの仕事気に入って………うぅっ」
デッキを片付けていたチカゲが突然蹲って倒れてしまう
「宮導君!?救急車だ!急げ!」 
 

 
後書き
次回予告
「それにしてもナズナの身のこなしは凄いな」
「ファイトでは使えなくても、こういうイベントでは役に立ってます」
「実際あれってどうやって身に着けたんだ?」

turn:17 再会

「小さい頃から新体操をやっていたので………」
「いや新体操だけであの身のこなし!?それはそれですげぇ」 

 

Turn:17 再会

 
前書き
仕事中に倒れてしまったチカゲを見舞うヤイバたち
そこで思わぬ出会いを果たすことに
そして始まったのはヤイバとチカゲのファイトだった 

 
ホームルームが終わり生徒たちが帰り支度をする
「っと、宮導」
石田先生が帰り支度をするヤイバに声をかけた
「お前のところのお袋さん、倒れたって聞いたけど大丈夫なのか」
「盲腸だそうです、これから見舞いに行くんで」
「そっか、先生もあとで顔出させてもらうな」
「ありがとうございます」

Turn:17 再会

「なんで矢代たちも来てるんだ?」
ヒトミとアリサと共に病院の廊下を歩くヤイバが肩を落とす
「だって………私も心配だったから」
「ま、いいけど………あれ?マモルさん」
病室から出てくるマモルとミライ
「やあ、ヤイバ君」
「あの………大丈夫なんですか?」
「今はもうなんともないよ………新しい職場に移ったばかりで頑張りすぎていたからね」
「伯父様ったら仕事熱心過ぎてそういうところに気付けないのはよくないですよ」
「ハハッ、耳が痛いよ………」
ミライに注意されて困り果てた様子のマモル
「僕はこれで失礼するけど、退院した後もしばらくは休んでもらうことになったから」
「ありがとうございます」
「そう言えば、先客が来ていたよ」
「先客?」
マモルの言葉が気になったヤイバが病室を覗き込むとチカゲと楽しそうに話し込むアリサぐらいの年頃の少女の姿
その少女を見たヤイバは目を丸くして驚いた
「あ、ヤイバ、ほら、こっちいらっしゃい」
「………ルカ」
名前を呼ばれた少女はヤイバの姿を見るとにっこりと笑いかけた
「「………誰?」」

「宮導君の妹さん!?」
「ああ、そういやルカ、お前何年生になったんだっけ?」
「3年生よ………」
「じゃあ私の1個下か………あ、あなたもヴァンガードやるんだよね、見せて見せて」
「ごめんなさい、今日はお見舞いだけのつもりだったからデッキを持ってきていないの」
アリサを制しつつ笑うルカ
ヤイバとヒトミはその表情にわずかな違和感を覚えた
「ところでお兄ちゃん、どうして私がヴァンガードしてること知ってるの?」
「お前この前ドラエン支部の祭に来てただろ、ちらっと見かけて声かけようとしたんだ」
「あ、あの時………」
「ねえ、だったら私のデッキ見る?」
そういって話に割り込んだチカゲがデッキを取り出す
「ヤイバ、あんたは持ってきてるでしょ」
「持ってきてるけど入院患者がファイトする気かよ」
「いいじゃん暇なんだから」
「ったくしょうがねえな」

ダークゾーンの劇場ステージで対峙するヤイバとチカゲ
「「スタンドアップ!ヴァンガード」」
「ぐらいむ」
「エンターテイン・メッセンジャー」
玉乗りしている少年のようなユニットにライドするチカゲ

「あれって………ピエロ?」
「へぇ、ペイルムーンなんだ、お母さんのデッキ」
「ぺいるむーん?」
「ダークゾーンの闇のサーカス団、トリッキーなデッキだから使いこなすのはちょっと難しいの」

「ライド、スターティング・プレゼンター、エンターテイン・メッセンジャーのスキルでドロー、更にスターティング・プレゼンター登場時のスキルでソウルチャージ」
Soul cage
【パープル・トラピージスト】
「ドロー、ナイトスクワイヤ アレンにライド!ぐらいむのスキルでドロー、アレン(8000)でスターティング・プレゼンター(8000)にアタック」
Drive check
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
マントで身を庇うスターティング・プレゼンターだがアレンの剣に切り裂かれ大きく後退する
1st damage
【アーティラリーマン】
トリガーなし
「ライド!ジャンピング・ジル!」
バネの着いたブーツを着た少女のユニットが陽気に跳ね回る
「スターティング・プレゼンターのスキル、手札のマジカルボックス・トリマーをソウルに置き、ソウルチャージ」
Soul cage
【パープル・トラピージスト】
「またソウルにカードを置いた?」
「ペイルムーンの戦い方はあのソウルが重要になってくるの、にしても………」

「なんだか今日はソウルの入りがいいわね、ソウルチャージされたパープル・トラピージストをそのままリアガードにコール」
「え?なんでソウルから」
「そこまでがスターティング・プレゼンターのスキルなんだ、この効果でソウルに置かれたカードは、そのままソウルからリアガードに出せるんだよ」
「ダンシング・ナイフダンサーをコール、ジャンピング・ジル(9000)でアレン(8000)にアタック」
Drive check
【ジャンピング・ジル】
トリガーなし
ジルのキックで吹っ飛ばされるアレン
1st damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし
そのままダンシング・ナイフダンサーも向かってくる
「トラピージスト(7000)のブースト、ナイフダンサー(16000)でアレン(8000)にアタック!」
「止めれるうちに止めるぜ、マロン(10000)でガード」
「ターンエンド」
「闇を切り裂け、光の剣!ライド!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ブラスター・ブレード!」

「来た!ブラスター・ブレード!」
「あれがお兄ちゃんの………実際に見るの初めて」
剣を構え相手を真っすぐ見据えるブラスター・ブレード
ちらりとリアガードのダンシング・ナイフダンサーを見る
「(さて、ここでコストを支払ってあいつを退却することも出来るんだが………ぶっちゃけ今あんまり意味ねえんだよな、あれほっといても別にいいユニットだし、それより………)」
グレード1のカードが多めの今の手札を見て唸るヤイバ
「(この手札どうにかするか)アレンをコール、スキルでういんがるをコール、1枚ドローして………」
手札にはいったギャラティンを見て口元を緩めた
「よし、ギャラティンをコール」

「アレンのパワーは8000、そのままだとジャンピング・ジルには届かない………」
「でもスキルを使えばパワーが+3000されて合計は………」

「アレン(11000)でジル(9000)にアタック!」
「(インターセプトもありな場面だけど、ここは)ノーガード」
アレンの振り下ろした剣がジルを直撃する
2nd damage
【スターティング・プレゼンター】
トリガーなし

「ブラスター・ブレード(10000)でジル(9000)にアタック!」
「守って!ダイナマイト・ジャグラー(15000)」
飛び上がったブラスター・ブレード目がけて樽が飛んでくる
その樽が爆発しブラスター・ブレードは立ち止まるしかなかった
Drive check
【ういんがる】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でジル(9000)にアタック」
「それは通すわ」
ギャラティンの振り下ろした剣がジルを直撃し倒れた
3rd damage
【ゴールデン・ビーストテイマー】
トリガーなし

「今の、止めようと思えば止められたよね?」
「でしょうね、でもユニットも手札もお兄ちゃんの方が多い」
「そうね………宮導君の方が優勢な状況で無理に手札を減らしたくはないかな、しなきゃいけない盤面でもないし」

「ライド!ゴールデン・ビーストテイマー!イマジナリー・ギフト!アクセル!ジルをアクセルサークルにコール!」
3列にユニットを並べるとゴールデン・ビーストテイマーが鞭を構える
「まずはジャンピング・ジル(19000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
「ギャラティン(10000)でインターセプト」
勢いよく飛び上がったジルの蹴りをギャラティンが剣で受け止める
そのまま剣を振るってジルを撥ね退けるギャラティン
「パープル・トラピージスト(7000)のブースト!ダンシング・ナイフダンサー(16000)でアタック!」
「ういんがる(10000)でガード」
ナイフダンサーが手に持ったナイフを振り下ろそうとする
だが飛び出したういんがるの攻撃によって押し返された

「ここ、ガードする必要あったのかな?」
「ユニットに余裕があるのと、この後の攻撃のことを考えたんだと思う」
「この後って言ってもゴールデン・ビーストテイマーしか………」

「ゴールデン・ビーストテイマーのスキル、アタックする時手札を1枚ソウルへ置き、ソウルから2体スペリオルコール、ジャンピング・ジル!マジカルボックス・トリマー!」
「ユニットが増えた!?あれ………でもアクセルサークルじゃなくていいのかな?」
登場したユニットはゴールデン・ビーストテイマーの左右に並び立った
「ジャンピング・ジルがソウルから登場した時スキル発動、パープル・トラピージストをソウルに置き、ソウルから1体スペリオルコール!さらにトラピージストはソウルに置かれたとき、同名のカードをソウルブラストすることでソウルから1体スペリオルコール!アクセルサークルにスターティング・プレゼンター!そして後列にもう1枚スターティング・プレゼンター」

「あれ?なんでスターティング・プレゼンター2枚あるの?1枚だよねソウルにあったの」
「ゴールデン・ビーストテイマーのコストで手札にあったスターティング・プレゼンターをソウルに入れたの」
「そしてお母さんのユニットがこれで5枚」

「ゴールデン・ビーストテイマーのスキル、前列のユニットすべてパワー+3000」
スターティング・プレゼンター=21000
マジカルボックス・トリマー=12000
ゴールデン・ビーストテイマー=15000
ジャンピング・ジル=12000
「ゴールデン・ビーストテイマー(15000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
「ノーガード」
Twin drive
【ダイナマイト・ジャグラー】
クリティカルトリガー
クリティカル=ゴールデン・ビーストテイマー(クリティカル2)
パワー=ジャンピング・ジル(22000)
2nd check
【フープ・マジシャン】
フロントトリガー
スターティング・プレゼンター=31000
マジカルボックス・トリマー=22000
ゴールデン・ビーストテイマー=25000
ジャンピング・ジル=32000
ゴールデン・ビーストテイマーの振るった鞭がブラスター・ブレードに襲い掛かる
何とか剣で受け止めるブラスター・ブレードだったがゴールデン・ビーストテイマーがもう一度鞭を振り上げるとその勢いに負け吹っ飛ばされてしまう

2nd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
3rd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし

「残りの攻撃は3回………どれか一つでも守れないと終わりね」

「スターティング・プレゼンター(8000)のブースト!マジカルボックス・トリマー(30000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
マジカルボックス・トリマーが振り下ろした杖の攻撃を受けるブラスター・ブレード
4rh damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「さらにスターティング・プレゼンター(31000)で攻撃!」
追撃したスターティング・プレゼンターの攻撃も決まってしまう
5th damage
【ういんがる】
トリガーなし
「これで………」
「5ダメージ」
「これでおしまいよ!ジャンピング・ジル(32000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃!」
勢いよく飛び上がったジャンピング・ジルがブラスター・ブレードに向かっていくが
「閃光の盾 イゾルデ(守護者)!」
イゾルデが盾を使いそれを受け止めた

「イゾルデを持っていたのね………」
「次のターンで決めないと、でも………」
「お兄ちゃんの手札は1枚だけ………」

「ライド!アルフレッド・アーリー!」
鼓笛隊の音色が鳴り響き戦士たちが剣を掲げる
鎧を鳴らしながらその中心を歩く一人の王がいた
目を見開いて駆け出したそのユニットは降り立つとともに持っていた大剣を地面に突き刺した
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
アレンにヴァンガードからの祝福の光が宿った
「(あそこのパワー不足を解消するためにフォース………そして次の手は)」
「アルフレッド・アーリーのスキル!ソウルのブラスター・ブレードをスペリオルコールし、1枚ドロー!」
白い剣士が剣を構え敵陣を見据える
「ブラスター・ブレードのスキル発動!ジャンピング・ジルを退却!」
ブラスター・ブレードの剣から放たれた光に貫かれジャンピング・ジルが退却する
「ういんがるをもう一枚コール」
「本当ならグレード2を引きたかったところでしょうね」
「悪かったな、気を取り直して、アルフレッド・アーリー(13000)でゴールデン・ビーストテイマー(12000)に攻撃」
アルフレッド・アーリーが剣を構え真っ直ぐゴールデン・ビーストテイマーに向かっていく
「ノーガード(手札には残り2回のリアガードのアタックを防ぐのに十分なシールドがある、私のダメージは3、ヤイバが勝つ方法は………ダブルクリティカルトリガーのみ)」
Twin drive
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ナイトスクワイヤ・アレン(28000)
クリティカル=アルフレッド・アーリー(クリティカル2)
2nd check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

アルフレッド・アーリーによって切り裂かれるゴールデン・ビーストテイマー
4th damage
【パープル・トラピージスト】
トリガーなし
5th damage
【ゴールデン・ビーストテイマー】
トリガーなし
「ういんがる(8000)のブースト!アレン(36000)でゴールデン・ビーストテイマー(12000)にアタック」
「フープ・マジシャン(15000)、ダイナマイト・ジャグラー(15000)でガード」
「ういんがる(8000)のブースト、ブラスター・ブレード(28000)でアタック!」
「冥界の催眠術師(守護者)」
手札を使い切ったもののチカゲはヤイバの攻撃をしのぎ切った
「ターンエンド」
「スタンドアンドドロー、コール、アーティラリーマン」
砲を構えたガンマンのようなユニットがリアガードに現れる
「ソウル一枚につきパワー+3000するアーティラリーマン………これでこのターンも攻撃は4回」
「ブラスター・ブレードのインターセプトと合わせてもシールドは3~4回分、ギリギリだから」
「ゴールデン・ビーストテイマー(15000)でアルフレッド・アーリー(13000)にアタック」
「ノーガード」
Twin drive
【スターティング・プレゼンター】
トリガーなし
2nd check
【ミッドナイト・バニー】
トリガーなし
ゴールデン・ビーストテイマーの振るった鞭がアルフレッド・アーリーを直撃する
6th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】

トリガーなし

「ルカ!」
病院の入り口前でヤイバがルカを呼び止める
「今度はファイトしようぜ」
「………私、強いよ?」
「望むところさ」
ヤイバが笑顔で告げるとルカもわずかに口元を緩め歩いていった
「あの子、なんかちょっと違和感が………」
「ああ、それは俺も感じた………でも今は聞かないさ、ヴァンガードを続ける限り、きっとまた会える、そのときにファイトで聞くよ」
そんなヤイバたちを屋上で眺める人影があったことに、彼らは気付いていなかった 
 

 
後書き
次回予告
「やっぱファイトするといい気分転換になるわ」
「悪くなるといけないから程々にしてくれよ」
「あ、そうだ、矢代ちゃんもファイトしていかない?」

turn:18 オーバーロードを持つ少年

「いえ、私もデッキを持ってきてないので」
「ちぇ」
「おとなしく静養する気があんのかよ」 

 

Turn:18 オーバーロードを持つ少年

 
前書き
ヤイバのクラスに新しい仲間がやってきた
クールなその少年を伴っていつものようにカードキャピタルで
そこでヤイバたちは驚くべきものを目撃する 

 
いつもと変わらぬ学校生活
ところがこの日はいつもと違った
「と、言うわけで、今日からこのクラスでお前たちと一緒に勉強することになる」
「暁シュン」
「ま、みんな仲良くしてやってくれ」
ヤイバに続いてやってきた転校生を石田先生が紹介していた

Turn:18 オーバーロードを持つ少年

「宮導、今日もカードキャピタル行くだろ?」
その日の授業が終わり帰り支度をするヤイバにタクヤたちが声をかけた
「ああ」
「今日は私も行くよ、お仕事もないし」
「っと、そうだ、よければキミも一緒にどうだい」
スグルがシュンに声をかける
シュンは黙って立ち上がるとヤイバたちの集まる場所で止まった
「案内してくれ」
「了解」

「いらっしゃい、今日はミツキも一緒なのね」
エプロン姿でレジに立つミライがまとまってやってきたヤイバたちに声をかけた
「今日はお仕事ないので」
「あら?その子は?」
後ろの方に控えていたシュンに気付いたミライがその様子を気にかける
「今日うちのクラスに来た転入生です」
「へぇ………よろしく、私は」
「新導ミライさんですよね………有名ですから」
軽く流したシュンがファイトテーブルの前に立つ
「誰か相手をしてくれないか」
「あ、それじゃあ僕が」
そういって名乗りを上げるスグル
「当麻が自分からファイトするなんて言い出すの珍しいな」
「彼がどんなデッキを使うか気になるし、僕もファイターだからね」

「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
惑星クレイ、スターゲートの闘技場で向き合う二人
「バトルライザー!」
「リザードランナー アンドゥ」

「かげろう………」
「別に珍しくないだろ?俺だってかげろう使いだし」
「いや………あいつスタンドアップの時ザってつけてただろ?前にそんな感じの相手に手ひどくやられてさ」
「じゃあお前あいつとファイトしたことあるのか?」
「いや………俺がやったのは女の人だったし」
「(ザをつける女の人?)」
「私もザってつけてるけど?」
「いやいや綺場じゃなくて」

「ライザーカスタム(8000)で鎧の化身 バー(8000)にアタック!」
ライザーカスタムが勢いよくバーに向かっていく
Drive check
【ハイパワードライザーカスタム】
トリガーなし

バーが剣でライザーカスタムの拳を受け止めるが後方に大きく体が動く
1st damage
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし
「ライド!バーサ―ク・ドラゴン!」
バーサ―ク・ドラゴンが咆哮を上げライザーカスタムを威嚇する
「スキル発動で一枚ドロー、リザードソルジャー ラオピアと希望の火 エルモをコール」
ラオピアとエルモが縦一列に並んで戦闘態勢に入る
「(エルモはスキルを発動すると自身を退却させる、で、前列にラオピア、いかにも退却させるぜって感じのこの布陣、こっちをけん制する狙いか)」
「バーサーク・ドラゴン(10000)でライザーカスタム(8000)を攻撃」
「キャノン・ボール(15000)でガード!」
球体のような体を持ったロボットがバーサーク・ドラゴンの行く手を阻む
Drive check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
パワー=リザードソルジャー ラオピア(18000)
クリティカル=リザードソルジャー ラオピア(クリティカル2)
「エルモ(11000)のブースト、ラオピア(29000)でライザーカスタム(8000)をアタック」
槍を手に一直線に突撃するラオピア
そのままライザーカスタムが貫かれ転倒する
1st damage
【パーフェクトライザー】
トリガーなし
2nd damage
【バーストライザー】
トリガーなし
「ライド!ハイパワードライザーカスタム、ジェットライザー、バーストライザーをコール、バトルライザー(6000)のブースト、ハイパワードライザーカスタム(15000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)にアタック」
「ノーガード」
ハイパワードライザーカスタムが真っすぐバーサークに向かっていく
Drive check
【バーストライザー】
トリガーなし

ハイパワードライザーカスタムの拳がバーサ―ク・ドラゴンの腹に決まり衝撃がその胴を貫く
2nd damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
「ジェットライザー(10000)のブースト、バーストライザー(19000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)にアタック
さらにバーストライザーの追撃でバーサ―ク・ドラゴンは膝をついて倒れる
3rd damage
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし

「ここまでは互角だな………」
「次でグレード3………お互いの切り札が出始めてファイトが動く」

ドローしたカードを見たシュンはわずかに笑みを浮かべる
「この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎………ライド・ザ・ヴァンガード!」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!」
その姿を見てミライさえも思わず立ち上がった
「あれってドラゴンエンパイア支部のエントランスにあった………」
「ドラゴニック・オーバーロード………かげろうで最強を誇る黙示録の炎を操るドラゴンだ」

「イマジナリー・ギフト、フォース」
オーバーロードに祝福の光が宿る
「ドラゴンナイト・ネハーレンをコール、スキル発動、退却せよ、ジェットライザー」
ネハーレンの槍から奔った雷がジェットライザーに襲い掛かる
「エルモのスキル、自身を退却し1枚ドロー、カウンターチャージ、相手リアガードを退却したことにより、ラオピアはパワー+5000、オーバーロードをコール」
2体のドラゴニック・オーバーロードが真っ直ぐハイパワードライザーカスタムを見据え咆哮を上げる
「オーバーロードのソウルブラスト、パワー+10000、リアガードのオーバーロードも同じスキルを使用、ヴァンガードのドラゴニック・オーバーロード(33000)でハイパワードライザーカスタム(9000)にアタック」
「くっ、ノーガード」
Twin drive
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
2nd check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
パワー=ドラゴニック・オーバーロード(33000)
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)
オーバーロードの振り下ろした剣がハイパワードライザーカスタムを切り裂く
3rd damagae
【ジェットライザー】
トリガーなし
4th damage
【トランスライザー】
トリガーなし
「オーバーロードのスキル、アタックが成功したとき、手札を2枚捨てスタンドする………ドラゴニック・オーバーロード(39000)でハイパワードライザーカスタム(9000)を攻撃、焼き尽くせ、エターナルフレイム!」
Drive check
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし
オーバーロードの口から放たれた炎がハイパワードライザーカスタムの全身を焼き尽くしそのシルエットさえも見えないほどの炎が上がる
5th damage
【ハイパワードライザーカスタム】
トリガーなし
6th damage
【アシュラ・カイザー】
トリガーなし

「強い………」
シュンの実力に思わず驚くヤイバたち
スグルの実力もまた高いはずなのにあっという間に倒してしまった
するとどこからか拍手の音が聞こえる
「すごいね君、ねえ、よかったら次は私とファイトしてみない?」
腰まで伸ばした赤い髪が特徴的な少女がそういってデッキを掲げる
「………いいだろう」

「はぁ………」
先ほどの敗北が堪えた様子のスグルがベンチに座って暗い空気を纏う
「おーい、大丈夫か?」
「にしても見かけない顔だなぁ」
「そうかな?私どっかで見たような気がするんだけど………」
「雑誌でも読んで気分転換しよう………」
よろよろと店置きの雑誌に手を伸ばすスグル

「「スタンドアップ」」
「ザ」
「「ヴァンガード」」

惑星クレイ、ダークゾーンの古城に降り立つ二人
「リザードランナー アンドゥ」
「ヴァーミリオン・ゲートキーパー」

「ダークイレギュラーズか………」
「なんだか不気味………」
「知らないの?あのクラン意外と女の子にも人気あるのよ?」
初めて見るダークイレギュラーズのユニットにヒトミが驚いているとミツキが声をかける

「鎧の化身 バーにライド、アンドゥのスキルでドロー」
「ライド、プリズナー・ビースト、ゲートキーパーのスキルでドロー、そしてプリズナー・ビーストの効果でソウルチャージ」
Soul cage
【ヒステリック・シャーリー】
「プリズナー・ビースト(8000)でバー(8000)をアタック」
「ノーガード」
Drive check
【ヒステリック・シャーリー】
ドロートリガー
パワー=プリズナー・ビースト(18000)
1枚ドロー

プリズナー・ビーストの振り下ろした前脚の攻撃がバーを直撃する
1st damage
【バーサ―ク・ドラゴン】
トリガーなし
「ライド、バーサ―ク・ドラゴン、スキルに寄り1枚ドロー、希望の火 エルモとベリコウスティ・ドラゴンをコール」

「動きはほぼ僕の時と一緒か」
雑誌から目を離さないままスグルがファイトを気にし始めた
「お、当麻復活か?」
「まだちょっと堪えてるけどね」

「バーサ―ク・ドラゴン(10000)でプリズナー・ビースト(8000)にアタック」
「ブリッツ・リッター(15000)でガード」
Drive check
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(20000)
1枚ドロー
「エルモ(11000)のブースト、ベリコウスティ・ドラゴン(31000)でプリズナー・ビースト(8000)を攻撃」
1st damage
【ブラッドサクリファイス ルスベン】
トリガーなし

「やるようだな………」
「ええ、でも本番はここからよ、ライド!ヴェアヴォルフ・ズィーガー!」
黒い身体を持つ魔狼が咆哮を上げながらバーサ―ク・ドラゴンを見据えそのまま飛び上がる
「バトルフェイズ」
「ヴェアヴォルフのパワーは9000じゃねえか、10000のバーサークに届くのかよ?」
「いや、あのユニットのスキルは」
「ヴェアヴォルフのアタック時、ソウルチャージ2枚」
Soul cage
【ドリーン・ザ・スラスター】
【カースド・ドクター】
「そしてソウルが5枚でなおかつこちらのターンならヴェアヴォルフはパワー+5000」
「ソウルはちょうど5枚………」
「ヴェアヴォルフ(14000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)にアタック!」
「ノーガード」
Drive check
【ブリッツ・リッター】
クリティカルトリガー
パワー=ヴェアヴォルフ・ズィーガー(24000)
クリティカル=ヴェアヴォルフ・ズィーガー(クリティカル2)
ヴェアヴォルフ・ズィーガーの振り下ろした爪がバーサ―ク・ドラゴンを切り裂く
2nd damage
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし
3rd damage
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし

「私はこれでターンエンド、さあ、あなたの番よ………」
「ふっ………ライド・ザ・ヴァンガード!この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎!」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!」 
 

 
後書き
次回予告
「派手に負けたなぁ………」
「どんまいどんまい、そういう日もあるって」
「綺場さんもそういうことあるの」

turn:19 ドラゴニック・オーバーロード

「うん、なかなか勝てなくて一人で泣いてることもあったくらい」
「意外だなぁ………綺場さんもそういうことあるんだ」
「昔の話だけどね、誰だって一度は悩むものよ」 

 

Turn:19 ドラゴニック・オーバーロード

 
前書き
突然現れた謎の少女とファイトを続けるシュン
圧倒的な実力を持つシュンとそれに食らいつく少女
激しい攻防を制するのは果たして……… 

 
「イマジナリー・ギフト、フォース」
オーバーロードに祝福の光が宿り咆哮を上げる
「ソウルブラスト、オーバーロードのパワーを+10000、オーバーロード(33000)でヴェアヴォルフ・ズィーガー(9000)を攻撃!」
オーバーロードが吐いた炎が一直線にヴェアヴォルフ・ズィーガーに向かう

Turn:19 ドラゴニック・オーバーロード

「ブリッツ・リッター(15000)、ヴリコラカス(10000)、ヴェアヴォルフ・フライビリガー(10000)でガード」
少女は一気に3枚の手札を使ってオーバーロードのアタックを止めに来た
「ここは通したかったんだがな」
Twin drive
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(20000)
クリティカル=ベリコウスティ・ドラゴン(クリティカル2)

「ヴリコラカスはガーディアンから退却する時ソウルへ」

「通したかった?………」
ヤイバは旬のつぶやいた言葉に首をかしげる
「どういう意味だ………」

「エルモ(11000)のブースト、ベリコウスティ・ドラゴン(31000)でヴェアヴォルフ・ズィーガー(9000)を攻撃」
ベリコウスティ・ドラゴンのブレスがヴェアヴォルフ・ズィーガーを焼き払う

2nd damage
【デーモン・イーター】
トリガーなし
3rd damage
【ヴェアヴォルフ・ズィーガー】
トリガーなし

「あの女の子も結構やるな………」
「今のところあの娘が優勢………って言うかあの子どっかで見たような………」

「ライド!デーモン・イーター」
噴き上がった黒い闇を切り裂いてグリーンのワンピースに身を包んだエルフの女性が姿を現す
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!」

「プロテクト!そうか………あれを手に入れられる前にダメージを与えておきたかったんだ」
プロテクトを持っているとヒットしたときに発動するドラゴニック・オーバーロードのスキルを狙いに行けない
そうなる前にシュンはオーバーロードを攻撃でダメージを与えておきたかったのだ
それが先ほどの言葉の意味

「プリズナー・ビーストをコール、スキルでソウルチャージ」
Soul cage
【悪夢の国のマーチラビット】
「更にグウィン・ザ・リッパーをコールしてソウルチャージ」
Soul cage
【ブリッツ・リッター】
「プリズナー・ビースト(10000)のブースト、グウィン・ザ・リッパー(19000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)を攻撃」
「魔竜導師 ラクシャ(15000)でガード」
「デーモン・イーター(22000)でオーバーロード(13000)にアタック、スキルでプリズナー・ビーストをソウルに置いて1枚ドロー」
※デーモン・イーターのアタック時リアガード1枚をソウルに置くことでドローした後パワー+10000されます
「ドラゴンモンク ゲンジョウ(20000)でガード」

「徹底してガードしてくるな」
「何か攻撃を通したくない理由があるのかな………」
「あるいは………」

Twin drive
【デーモン・イーター】
トリガーなし
【ブラッドサクリファイス ルスベン】
トリガーなし

「オーバーロードとバーをコール、バーのスキル発動、グウィン・ザ・リッパーを退却」
バーの振るった剣から放たれた炎がグウィン・ザ・リッパーを焼き払う
「エルモのスキル、自身を退却し1枚ドロー、カウンターチャージ、再びエルモをコール」
盤面を揃えて攻撃態勢を整えるシュン

「長期戦はつらくなってくる、ここで決めたいところだな」
「ソウルも結構溜まってきたからね………長引くと不利になる
「ネハーレン対策で後列を開けてたのは良かったんだけど、暁君の方が上手だったわね」
「(ううぅ………話についていけない)」
ヤイバたち3人が落ち着いてファイトを見ている中ヒトミは話についていけず少しへこんだ

「エルモ(11000)のブースト、ベリコウスティ・ドラゴン(26000)でデーモン・イーター(12000)を攻撃」
「ブリッツ・リッター(15000)でガード!ブリッツ・リッターはソウルへ」
ガードに使われたブリッツ・リッターがソウルに入ったのを見てヒトミは首をかしげる
「えっと………今のスキルは」
「デーモン・イーターがヴァンガードにいるとき、ガーディアンサークルから退却したカードをソウルに置くことが出来るんだ」
「今のブリッツ・リッターがちょうど10枚目だな………」

「(私のダメージは4………この後のトリガーも考慮すると今のを止めて………)」
「ドラゴニック・オーバーロード(23000)でデーモン・イーター(12000)にアタック」
「プロテクト(守護者)でガード!」

Twin drive
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし
2nd check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「バー(13000)のブースト、ドラゴニック・オーバーロード(26000)でデーモン・イーター(12000)にアタック」
オーバーロードの剣がデーモン・イーターに振り下ろされる
5th damage
【ブラッドサクリファイス ルスベン】
トリガーなし

「ライド!デーモン・イーター!」
噴き上がった黒い闇を切り裂いてグリーンのワンピースに身を包んだエルフの女性が姿を現す
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
プロテクトを手札に加え目の前の相手を見据えるデーモン・イーター
「ヴェアヴォルフ・ズィーガー、ヒステリック・シャーリー、グウィン・ザ・リッパーをコール」
ユニットを並べ攻撃の準備を整える、だが………
「最後まであきらめるつもりはないから………」
「ふっ………」

「えっ!?どういうこと?」
「確かに手札が少ないが………まだ長期戦のルートが………ん?ヒステリック・シャーリー?」
後列に居るユニットをみてヤイバとスグルが思案する
「えっと、さっきガードに使ってソウルに1枚、その前にも使ってドロップゾーンに………」
「何を数えてるの?」
「そういうことね………」
ヒトミは訳が分からないといった感じだがミツキはわかったようだ

グウィン・ザ・リッパーのスキルで後列のエルモが切り裂かれ退却する
「ヒステリック・シャーリー(5000)のブースト!グウィン・ザ・リッパー(14000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)を攻撃!」
「ベリコウスティ・ドラゴン(5000)でインターセプト」
「デーモン・イーターのスキル!アタックする時ヒステリック・シャーリーをソウルへ!1枚ドローして10枚をソウルブラスト!」

「ソウルブラスト10枚!?」
「本来なら終盤で力を発揮する効果だ、あれが発動すると守護者でガード出来ない」
「じゃあ、もしこの攻撃でクリティカルトリガーが出たら………」
「俺たちも最初はそう思ってたんだが………」

Twin drive
【ヴリコラカス】
トリガーなし
2nd check
【グウィン・ザ・リッパー】
トリガーなし

デーモン・イーターの放ったいくつもの闇が鋭い形状になってドラゴニック・オーバーロードに突き刺さる

4th damage
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

「マーチラビットとヒステリック・シャーリーが入ってるってことはあのデッキはドロー優先、ドロップゾーンに2枚、ソウルに2枚のブリッツ・リッターがある」
「じゃあ………暁君がダメージを少なく見積もっていたのはそのことに気付いていたから………」

「ファイナルターン!再び現れよ、黙示録の炎!」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト、フォース」
空いているリアガードサークルに光が宿る
「バーサ―ク・ドラゴンをコール、退却せよ、ヴェアヴォルフ・ズィーガー」
バーサ―ク・ドラゴンの放った炎がヴェアヴォルフ・ズィーガーを焼き払う
「バーサ―ク・ドラゴン(23000)でデーモン・イーター(12000)を攻撃」
バーサ―ク・ドラゴンの吐いた炎に焼かれデーモン・イーターは手を伸ばしながら崩れ落ちる
6th damage
【ドリーン・ザ・スラスター】
トリガーなし

「あーあ、負けちゃったなぁ」
「だがいいファイトだった」
「ふふっ、ありがとう、キミもすっごく強いね」
そういって明るい笑顔で立ち去る少女
去り際ヤイバのそばに歩み寄り
「今度は君のブラスター・ブレードとも戦ってみたいな」
と言い残した
「なんだったんだろうあの子………」
「あー!」
雑誌を読んでいたスグルが突然大きな声を上げ全員が彼のもとに集まった
「どうしたんだ?」
「こ、これ………」
スグルが指さしたページは普及協会ダークゾーン支部の江西サトル支部長
彼の休日に密着したものだった
そしてその支部長の隣で笑顔でうつってるのは先ほどの………
「「「あー!」」」

「やはりそうか」
「あー、面白かった」
途中で正体に気付いていたシュンと実は最初から知っていたがあえて黙っていたミツキを除いた面々はしばらく驚愕の感情が残り続けたのだった
 
 

 
後書き
次回予告
「まさか支部長の娘だったなんて」
「ファイトしたかったの?」
「それもあるけど、てかなんで綺場のやつ黙ってたんだ」

turn:20 もう一つのブラスター

「まあ、偏見持たずに見たお陰でファイト観戦も楽しかったでしょ」
「それは双ですけど………」  

 

Turn:20 もう一つのブラスター

 
前書き
以前戦ったアマネのファイトを観戦するヤイバ
そこで思わぬユニットを目にすることになる
そしてこの先の目標を目指す先で思わぬ出会いが……… 

 
年端も行かぬ少年がテレビで見ているのは海外のプロリーグの試合
そのファイトで圧倒的な存在感を見せるのはかげろうの頂点に立つ赤きドラゴン
ドラゴニック・オーバーロードの雄姿に少年は瞳を輝かせた
当時を思い返しデッキの一番上のドラゴニック・オーバーロードのカードを眺め口元を緩めるシュン

Turn:20 もう一つのブラスター

カードキャピタルのモニターでプロリーグの試合中継が行われていた
以前ヤイバとファイトした蒼龍アマネがファイトしている
そして対するは青い髪の青年
「雀ヶ森ジンか………あんまり聞かない名前だよな」
「ジンはあまり試合に出たがらないからね」
中継を見ていたヤイバのつぶやきにミライが答えた
「ミライさんこいつ知ってるんですか?」
「アマチュア時代に何度かね………本当に興味のある相手としかやりたがらなくて………アマネとは前にチームメイトだったし、ちゃんとやる気はあるみたいね」

「今日こそ勝たせてもらうから」
「いいえ、今日も勝つのは僕たちですよ」
「「スタンドアップ」」
「マイ」
「ザ」
「「ヴァンガード」」

惑星クレイの海底神殿で対峙する二人のファイター
「士官候補生 エリック」
「フルバウ」

「シャドウパラディンか………俺も初めて見る」
「もっと面白いものも見れるかもよ」
意味ありげな言葉を残して仕事に戻るミライ
入れ違いにシュンが中継を見にやってきた
「シャドウパラディンか………」

「ターンエンド」
後攻のアマネの攻撃が終わりジンの2ターン目となる
「スタンドアンドドロー、すべてを闇に包み込む、我が分身!ライド!」
噴き上がった闇を切り裂いて黒き鎧をまとった剣士が敵を見据える
「ブラスター・ダーク」

「ぶ、ブラスター・ダーク!?」
「本物を見るのは初めてか?」
「お前はあるの?」
「いや、ブラスター・ダークは表舞台にはほとんど出ないからな………」

「ブラスター・ダークで、蒼嵐竜 メイルストロームを攻撃」
ブラスター・ダークの攻撃が決まりメイルストロームの巨体が倒れる

「すっげぇ………」
かつて自分を倒したアマネを圧倒するジンの実力
思わず全身の毛が逆立つのを感じた
「そういえばあなたたちはチャンピオンシップはどうするの?」
「っと、そういえば俺まだグレード2のままだったな………どっかでポイント稼がないと」
「俺もだ、U-20 でもいいんだが敷居が高い」
「え?暁グレード2なの?」
ヤイバの問いかけにシュンは自分のファイカを見せる
「ファイトばかりであまりクエストをやってこなかったからな」
「なら、良いクエストがあるんだけど」

「ユナサン支部のトリオファイトか………」
ミライに渡されたクエストのチラシを見ながらため息をつくヤイバ
「自信がないのか………」
「いや………俺チーム戦の経験なくってさ」
「そんなもの俺だってない、期間に若干の余裕があるとはいえどのみち地区大会などの大きな大会はチーム戦になる、ここでチーム戦の経験を積む意味も兼ねてこのクエストを勧めてくれたんだろう」
「となると………あと一人をどうするかだなぁ」
「当麻で構わないだろう、あいつの実力なら問題ない」
「意外だな、この間コテンパンにしておいて………」
「クランの性質的にも俺にかなり分があった、あいつの実力自体は認めている」
「んじゃ声かけてみるか………」
クエストの相談をするヤイバとシュンをヒトミが見ていた

そして大会当日、クランリーダーの明日川タイヨウの開会のあいさつから始まりヤイバたちは順調に勝ち進んでいった
「焼き尽くせ、ドラゴニック・オーバーロード!」
「ブラスター・ブレードでアタック」
「ゲット!フロントトリガー!」
好調な様子で勝ち進むヤイバたちを上のラウンジから見ている人影があった
「兄さん、またこんなところでさぼって………」
「きょうはちゃーんと許可を取って抜けてきましたよ、面白いファイターがいるといいなぁって」
「そう都合よく………」
「いました」
「ほら………え!?」
思わず駆け寄る女性が男性の指さす方を見る
男性の指さす先にはヤイバとシュンが話している様子が

「ドラゴニック・オーバーロード!」
オーバーロードの口から放たれた炎がマシニング・スターグビートルを焼き尽くす
決勝戦も危なげなく勝利した三人
ヤイバとスグルが拳を合わせているとシュンが横から拳を伸ばした
「俺だってチームの一員なんだが」
三人で改めて拳を合わせる

「これでチャンピオンシップに出られるな」
「まだしばらく期間があるが、その間どうする気だ?」
「そうだな………」
グレード3に上がった自分たちのファイカを見て楽しそうに話すヤイバたち
そんな彼らに拍手しながら先ほどの男性が近づいてきた
「素晴らしいファイトでしたよ、僕も君たちに興味が出てきました」
「雀ヶ森ジン!?」
思わず身構えるヤイバたち
「僕のブラスター・ダークが君たちのユニットに会いたいって言ってるんです、やってくれますよね」
不敵な笑みを浮かべながらブラスター・ダークのカードをヤイバたちに見せるジン

ファイトテーブルのある部屋に案内されるヤイバたち
「すいませんタイヨウさん、兄さんのわがままで」
「アヤカも大変だね………」
ため息を零すアヤカとタイヨウ
日頃から苦労している様子がうかがえる
「僕は好きな食べ物は後にとっておくタイプなんです………なのでまずは君から相手してもらっていいですかね?」
「………後悔しても知らないぞ」
指名されたシュンがテーブルに立つ
「「スタンドアップ、ザ、ヴァンガード」」
惑星クレイの荒野で対峙する二人の体を光が包む
「リザードランナー アンドゥ!」
「フルバウ」
互いのファーストヴァンガードが降り立ちファイトの幕が下ろされる
「鎧の化身 バーにライド、1枚ドローしてターン終了」
「ライド、ブラスター・ジャベリン、こちらも一枚ドローして、髑髏の魔女 ネヴァンをコール、ネヴァンのスキルで、自身をレストして山札からもう一枚ネヴァンをコール」

「いきなり3体並べてきた」
「ネヴァンの効果でターンに1度だけパワー5000のユニットを山札からコールできる、リアガード2体ならバーサ―ク・ドラゴンで1体退却されても問題ないというわけか」

「ネヴァン(5000)のブースト、ブラスター・ジャベリン(13000)でバー(8000)を攻撃」
「ノーガード」
Drive check
【ブラスター・アックス】
トリガーなし

ブラスター・ジャベリンの槍がバーの鎧に突き刺さる
1st damage
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「ライド、バーサ―ク・ドラゴン」
ライドしたシュンは相手の布陣をよく見た
「バーサ―ク・ドラゴンのスキル、ヴァンガード後ろのネヴァンを退却」
「なるほど、そう来ますか」
バーサ―ク・ドラゴンの放った炎にネヴァンの体が焼かれる

「リアガード後ろのネヴァンを残しておけば、スキルを使った場合あの位置でレストするわけだからリアガードの火力が落ちる、彼は冷静だね」
シュンのファイトを見た太陽が感心したようにつぶやく

「ベリコウスティ・ドラゴンと希望の火 エルモをコール」
リアガードを展開し攻撃の態勢を整えるシュン
「バーサ―ク・ドラゴン(10000)でアタック!」
Drive check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル=バーサ―ク・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(20000)

バーサ―ク・ドラゴンの放った炎が今度はブラスター・ジャベリンに襲い掛かる
1st damage
【漆黒の乙女 マーハ】
トリガーなし
2nd damage
【暗黒の盾 マクリール】
ドロートリガー
パワー=ブラスター・ジャベリン(18000)
「エルモ(11000)のブースト、ベリコウスティ・ドラゴン(31000)でブラスター・ジャベリン(18000)にアタック」
「秘薬の魔女 アリアンロッド(10000)とブラスター・ジャベリン(10000)でガード」
アリアンロッドとブラスター・ジャベリンを蹴散らすベリコウスティ・ドラゴン
ヴァンガードめがけてその腕を振り下ろすが槍で受け止められてしまう
「いきなりやってくれますねぇ、今度は僕の番です、すべてを闇に包み込む、我が分身!ライド!」
噴き上がった闇を切り裂いて黒き鎧をまとった剣士が敵を見据える
「ブラスター・ダーク」 
 

 
後書き
次回予告
「兄さんにも困ったものね」
「アヤカがしっかり者なのがせめてもの救いだよ」
「迷惑ばかりかけてごめんなさい」

turn:21 シャドウパラディン

「気にしてはいないよ」
「自由が好きっていうのもわかるけど周りの迷惑も考えて………」
「あの………アヤカ、長くなるからその辺で………」
「大体いくら実力があるからってタイヨウさんも………」
「飛び火した!?ちょっとアヤカ!?」 

 

Turn:21 シャドウパラディン

 
前書き
雀ヶ森ジンとのファイトに挑むシュン
強力なシャドウパラディンのユニットを相手に必死に立ち向かう
そしてついに光と影の騎士団が対峙する 

 
ブラスター・ダークの剣から放たれた衝撃波がベリコウスティ・ドラゴンを退却させる
「ネヴァンのスキルでもう一度ネヴァンをコール、ブラスター・アックス、漆黒の乙女 マーハをコール」
早くもユニットを並べ攻撃態勢に入るジン
「マーハのスキルで手札の黒の賢者 カロンをスペリオルコール、一枚ドローしてパワー+5000」
剣を構えながらマーハがバーサ―ク・ドラゴンを見据える

Turn:21 シャドウパラディン

「手札のユニットをコールしながらドローとパワーアップ………アレンのスキルに似てるな」
「能力まで似通っているんだね」
スグルの言葉にヤイバは何かが引っかかった
「(待てよ………ブラスター・ダークのスキルは登場時にカウンターブラストを一つ払って相手リアガードを退却………本当にそれだけか?)」
ブラスター・ブレードは退却の効果に加えヴァンガードの時リアガードが揃っていればクリティカルが上がる能力を持つ
もし、ブラスター・ダークにも似たようなスキルがあるとしたら
「(ここまでやって………まだ何かある?)」

「カロンのスキル、能力で登場したのでカウンターチャージ………んー」
盤面を見ながらジンは思案していた
「(エルモが邪魔ですねぇ………けどこれ以上出来ることはないですし)」
ブラスター・ダークが剣先をバーサ―ク・ドラゴンに向けるとブラスター・アックスが飛び出した
「ブラスター・アックス(10000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)を攻撃」
斧を振り下ろしたブラスター・アックスの攻撃がバーサ―ク・ドラゴンの二つの頭部うちの一つを直撃する
2nd damage
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル=バーサ―ク・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=バーサ―ク・ドラゴン(20000)
「ネヴァン(5000)のブースト、ブラスター・ダーク(15000)でバーサ―ク・ドラゴンん(20000)に攻撃」
「ター(15000)でガード」
ドライブトリガーを警戒してかシュンはブラスター・ダークのアタックを守りに行った
Drive check
【ダークサイド・トランぺッター】
クリティカルトリガー
クリティカル=漆黒の乙女 マーハ(クリティカル2)
パワー=漆黒の乙女 マーハ(25000)
「カロン(11000)のブーストしたマーハ(36000)でバーサ―ク・ドラゴン(20000)にアタック」
「(一枚では止まらないか………)」
飛び上がったマーハがバーサ―ク・ドラゴンを剣で一閃
その剣を収めるとともにバーサ―ク・ドラゴンが倒れる
3rd damage
【ドラゴニック・ガイアース】
トリガーなし

「ライド・ザ・ヴァンガード!この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎!」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト、フォース」
オーバーロードに光が宿ると力強い咆哮が響く
「(こんなにぞくぞくするのはいつ以来でしょう………)」

「ジンが本気になったね」
「実際あのファイターすっごく強いですよ、見ていてわかります」

「来い、ベリコウスティ・ドラゴン、ドラゴンナイト・ネハーレン、ネハーレンのスキルでヴァンガード後ろのネヴァンを退却、エルモのスキルでカウンターチャージ、一枚ドロー」

「ベリコウスティ・ドラゴンのスキルでパワーアップ、エルモのスキルでコスト管理も完璧」
「一気に攻めに入るつもりだ………」

「さらにバーをコール、スキル発動、ブラスター・アックスを退却」
シールドの高いブラスター・アックスを退却させ攻撃を通しやすくするシュン
「オーバーロードのスキルでパワー+10000!オーバロード(33000)でブラスター・ダーク(10000)を攻撃!」
オーバーロードの放った炎がブラスター・ダークに迫る
だが………
「暗黒の盾 マクリール(守護者)完全ガード」
オーバーロードの炎をマクリールが遮る
Twin drive
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「スタンドするスキルを発動から止めに行ったか」
「オーバーロードのようなスキルはあえて発動させる選択肢もありますけど………」
「手札を維持しながら守り切るためさ」
最初の攻撃から止めに行ったジンのプレイングをタイヨウがアヤカに説明していた
「確かにジンのダメージは2、今の攻撃にクリティカルは出ていなかったから受けても3、だけどジンがやったように最初からガードした場合、ツインドライブでクリティカルトリガー1枚までなら両方の攻撃をノーガードで通せる」
「そうか、兄さんの手札は2枚で、そのうち1枚はさっきトリガーでめくったダークサイド・トランぺッターだから」
「それでネハーレンのアタックまでは止められる、けれどもリアガードが薄くなってしまうから」
「結果的に攻撃力が落ちてしまう………」

「ネハーレン(15000)でマーハ(10000)を攻撃」
ネハーレンの槍から放たれた電撃がマーハに襲い掛かる
悲鳴を上げながら倒れたマーハはそのまま消滅する

「ここでリアガード叩き?」
「このターンではどのみち決めきれない、マーハは展開の起点になるユニットだからここで退却させるのはありだ」

「バー(13000)のブーストしたベリコウスティ(33000)でブラスター・ダーク(10000)を攻撃」
ベリコウスティ・ドラゴンの振り下ろした足を剣で受け止めるブラスター・ダーク
3rd damage
【ブラスター・ダーク】
トリガーなし

「ふふっ、いい攻撃でしたよ、もし完全ガードが無ければ危なかったかもしれませんね、けれどここまでです」
これまでの柔らかい雰囲気を一変させ不気味なまでの笑みを浮かべるジン
「ファイナルターン!」
ドローしたカードを手札に加えると元々手札にあったカードを手に取った
「呪われし竜よ、出でて邪悪な力を振るえ!ライド!」
黒い風が渦巻いて周囲を暗雲が包み込む
不気味な色の稲妻が光る中黒い闇を纏った竜が風を突き破って咆哮を上げる
「ファントム・ブラスター・ドラゴン、イマジナリー・ギフト、フォース」
ファントム・ブラスター・ドラゴンに祝福の光が宿り再度咆哮を上げてオーバーロードを威嚇する
「ネヴァンのスキル、暗黒の盾 マクリールをスペリオルコール、手札よりダークサイド・トランぺッターとアビス・ヒーラーをコール」
リアガードを埋めるジンだがほとんどがパワー5000のグレード0
一見すると盤面はボロボロだが………
「ファントム・ブラスター・ドラゴンのスキル、ネヴァン、アビス・ヒーラー、ダークサイド・トランぺッター………呪われし竜にその身を捧げよ!」
不気味な目を光らせながら自身のユニットを見つめるファントム・ブラスター・ドラゴン
「ダムドチャージング・ランス!」
次の瞬間ファントム・ブラスター・ドラゴンの持つ槍が味方のはずのリアガードを次々貫いていく
悲痛な声を上げながら貫かれたユニットはその場で倒れ黒い靄のようなものが槍に集まっていく
「相手が選んだリアガードを3体退却」
「くっ!?」
シュンのリアガードは3体のみ、必然的にすべてのユニットが退却することになる
槍から放たれた衝撃がシュンの布陣に襲い掛かり一気にリアガードを消し飛ばした
「くっ」
余波で怯んだオーバーロードにファントム・ブラスター・ドラゴンが迫る
「さらにファントム・ブラスター・ドラゴンのパワーを+15000、クリティカル+1」
咆哮を上げながらファントム・ブラスター・ドラゴンが槍を振り上げる
「ファントム・ブラスター・ドラゴン(38000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)を攻撃」
「くっ………ノーガード」
この攻撃を防ぐには最低でも35000のシールドが必要になる
トリガーチェックの可能性を考えるとシュンはガードせずノーガードするしかなかった
Twin drive
【ブラスター・ジャベリン】
トリガーなし
【ダークサイド・トランぺッター】
クリティカルトリガー
クリティカル=ファントム・ブラスター・ドラゴン(クリティカル3)
パワー=暗黒の盾 マクリール(15000)

ファントム・ブラスター・ドラゴンの槍がドラゴニック・オーバーロードを貫く
悲痛な声が辺りに響き渡った

4th damage
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)
パワー=ドラゴニック・オーバーロード(23000)
5th damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
6th damage
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「くっ………」
であって間もないがシュンの実力の高さはヤイバたちもよく知っている
にもかかわらずジンには手も足も出なかった
「一つだけ訂正します………次に君たちの中から選べと言ったらどちらからにするか迷ってしまいそうですね」
「………ふっ、そのときは俺が勝つさ」
「いえいえ、僕も負けません、ですが今は………」
そういってジンがヤイバの方を見る

「フルバウ」
「ぐらいむ」
2体のハイドッグが惑星クレイ、ユナイテッドサンクチュアリの影の闘技場で睨み合っていた
「ライド、ブラスター・ジャベリン」
「ライド!ナイトスクワイヤ・アレン!」
ヤイバの手札には追加でコールできるユニットがあった、だが………
「(ブラスター・ダークのスキルで退却させられることを考えるとうかつにコール出来ない、このままいく!)
ブラスター・ダーク登場時のスキルは相手リアガードの退却
それを警戒してヤイバはコールしない選択肢を取った
「アレン(8000)でブラスター・ジャベリン(8000)にアタック!」
「ノーガードです」
Drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

アレンの剣が振り下ろされブラスター・ジャベリンが後退する

1st damage
【ブラスター・ダーク】
トリガーなし

「すべてを闇に包み込む、我が分身!ライド!」
噴き上がった闇を切り裂いて黒き鎧をまとった剣士が敵を見据える
「ブラスター・ダーク」
姿を現した漆黒の騎士を前にアレンは剣を構えつつもかすかに恐怖を感じていた
「漆黒の乙女 マーハをコール、スキルによりカロンをコールしドロー、更にカロンのスキルでカウンターチャージ、そして髑髏の魔女 ネヴァンをコール、スキルにより新たなネヴァンをコール」
ユニットを並べ序盤から攻めに入るジン
「………来る!」
「ブラスター・ダーク、スキル発動」
 
 

 
後書き
次回予告
「認められはしたが引き立て役にさせられた感じが否めないな」
「僕の気持ちがわかったかい?」
「お前、実は俺に負けたことを根に持ってるな」

turn:22 ブラスターVSブラスター

「いやいや、ほんの冗談だよ」
「目が笑っていないぞ」 

 

Turn:22 ブラスターVSブラスター

 
前書き
ヤイバのロイヤルパラディンとジンのシャドウパラディン
光と影の騎士団の戦い
その果てにあるものは一体……… 

 
「相手のリアガードがいない時、手札を一枚捨てることでブラスター・ダークはツインドライブとなる」
「そうか………俺の時は後列のエルモが残っていたから」
ブラスター・ダークのスキル発動条件は相手がいない時
シュンの時はエルモを退却させる手段がなかったため使いたくても使えなかったのだろう

Turn:22 ブラスターVSブラスター

「ネヴァン(5000)のブースト、ブラスター・ダーク(15000)でアレン(8000)に攻撃」
「くっ、ノーガード」
Twin drive
【ダークサイド・トランぺッター】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・ダーク(クリティカル2)
パワー=漆黒の乙女 マーハ(25000)
2nd check
【ダークサイド・トランぺッター】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・ダーク(クリティカル3)
パワー=漆黒の乙女 マーハ(35000)

ブラスター・ダークの振り下ろした剣から放たれた衝撃波がアレンに襲い掛かる
更に突き立てた剣によって吹っ飛ばされたアレンが壁に激突する
1st damage
【ういんがる】
トリガーなし
2nd damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
3rd damage
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)

「トリガーでパワーアップした、けど………」

「カロン(11000)のブーストしたマーハ(41000)でアレン(18000)を攻撃」
「これも受けるしか」
マーハの剣に喉元を疲れるアレンそのままゆっくりとその場に崩れ落ちる
4th damage
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(28000)
ダメージ1回復

エレインが現れアレンの傷をいやしていく
マーハが驚いているとアレンの体が光に包まれた
「闇を切り裂け!光の剣!ライド!ブラスター・ブレード!」
光が消えブラスター・ブレードが真っ直ぐ目の前を見据えていた
「スキル発動!漆黒の乙女 マーハを退却!」
ブラスター・ブレードの登場に驚いていたマーハに剣が振り下ろされる
「小さな賢者 マロン、沈黙の騎士 ギャラティンをコール、マロンのスキルでドロー」
手札にカードを加えたヤイバはジンの4枚の手札を見た
「ここは一気に攻める!更にギャラティンとぽーんがるをコール!ぽーんがるのスキルでソウルチャージ」
山札の一番上にあった騎士王 アルフレッドのカードをソウルに置く
トリガーではないためパワーアップはない

「ファントム・ブラスター・ドラゴンのスキルを警戒してコールしない、というのもアリな場面だが………」
「いや、これでいい」

「ブラスター・ブレードのスキル、リアガード4枚以上でクリティカル+1」
「なるほど、そちらも一気に攻めるために………」
「ぽーんがる(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でブラスター・ダーク(10000)を攻撃」
ブラスター・ブレードの隣から飛び出したギャラティンが勢いよくブラスター・ダークに剣を振り下ろした
「くっ」
ダメージでブラスター・ダークが小さく揺らぐ
2nd damage
【秘薬の魔女 アリアンロッド】
トリガーなし

「ブラスター・ブレード(10000)でブラスター・ダーク(10000)を攻撃」
「ダークサイド・トランぺッター(15000)でガード」」
Drive check
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)
一枚ドロー
ブラスター・ブレードの振るった剣がダークサイド・トランぺッターを切り裂く
そのままブラスター・ダークにも向かっていく
互いの剣がぶつかり合って大きな音が響く
「マロン(11000)のブーストしたギャラティン(31000)でブラスター・ダーク(10000)にアタック」
鍔迫り合いの果てに互いの剣が弾かれて一歩ずつ下がる
後ろから飛び出したギャラティンがブラスター・ダークに剣を振り下ろした
3rd damage
【漆黒の乙女 マーハ】
トリガーなし

「呪われし竜よ、出でて邪悪な力を振るえ!ライド!」
黒い風が渦巻いて周囲を暗雲が包み込む
不気味な色の稲妻が光る中黒い闇を纏った竜が風を突き破って咆哮を上げる
「ファントム・ブラスター・ドラゴン、イマジナリー・ギフト、フォース」
空いている前列に祝福の光が宿る

「空いているリアガードに?」
「今回はジンの手札が少ない状態………リアガードが不十分な状態で攻め手が足りないんだろう」

「ネヴァンのスキル、山札からさらにネヴァンをコール」
これでネヴァンが三体リアガードに揃ったことになる
「あのネヴァンにはフォースが………」
「ジンがそんな手に出るとは思えない、あれはたぶん」
「呪われし竜にその身を捧げよ!ダムドチャージング・ランス!」
三体のネヴァンをまとめて貫いたファントム・ブラスター・ドラゴンがそのままヤイバのリアガードに襲い掛かる
ギャラティンが一体だけ残ったままヤイバのリアガードも壊滅状態になってしまう
「ブラスター・ジャベリンをコール、スキルでグレード1のほかのリアガードがいるのでドロー、ドローしたブラスター・レイピアをそのままコール」
退却したリアガードをあっという間に整えてしまった
「しかもブラスター・レイピアがアタックする時………」
「ブラスターの名を持つユニットが3体いればパワー+5000」
咆哮を上げファントム・ブラスター・ドラゴンがブラスター・ブレードを見据える
「ファントム・ブラスター・ドラゴン(28000)、ブラスター・ブレード(10000)を攻撃」
「イゾルデ(守護者)」
Twin drive
【ファントム・ブラスター・ドラゴン】
トリガーなし
【デスフェザー・イーグル】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・レイピア(クリティカル2)
パワー=ブラスター・レイピア(19000)
「ブラスター・ジャベリン(21000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
ブラスター・ジャベリンが真っ直ぐ突っ込んでいく
ヤイバも手札に余裕がない
「ここはノーガードだ」
ブラスター・ジャベリンに斬りつけられ膝をつくブラスター・ブレード
そのままレイピアが狙ってくる
4th damage
【ういんがる】
トリガーなし

「カロン(8000)のブーストしたブラスター・レイピア(27000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
「マロン(10000)でガード、ギャラティン(10000)でインターセプト」
なんとかダメージ4で持ちこたえたヤイバが反撃の構えをとる
「騎士たちの神よ!出でて神秘の力を振るえ!ライド!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴン!」
リアガードにフォースが乗り騎士王 アルフレッドとういんがるがコールされる
「ういんがるか………できればアルフレッド・アーリーにライドしたかった場面だな」
「ないものねだりをしてもしょうがないよ、できる範囲でやるしかない」

「ぽーんがるをコール、ソウルチャージ」
アルフレッド・アーリーがソウルに置かれるとすぐさまヤイバは攻撃の構えに入る
「ぽーんがる(8000)のブーストしたういんがる(16000)でファントム・ブラスター・ドラゴン(13000)に攻撃」
ういんがるの咥えた剣がファントム・ブラスター・ドラゴンを切り裂く
4th damage
【秘薬の魔女 アリアンロッド】
トリガーなし
「ソウルセイバー・ドラゴン(13000)でファントム・ブラスター・ドラゴン(13000)に攻撃!」
「デスフェザー・イーグル(13000)でガード」
Twin drive
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=騎士王 アルフレッド(33000)
「アルフレッド(33000)でファントム・ブラスター・ドラゴン(13000)を攻撃」
アルフレッドが剣を振るい放たれた斬撃がファントム・ブラスター・ドラゴンを直撃する
5th damage
【ブラスター・アックス】
トリガーなし

「惜しい、クリティカルトリガーが出ていれば」
「だが悪くない展開だ、手札を使い切ってシールドが少ないと言っても、それは向こうも同じ、宮導のダメージは3………ファントム・ブラスター・ドラゴンのスキルを使って全力で攻めたとしてもクリティカルトリガーが出なければ」
「いいえ、ここで終わりです………ファイナルターン」
静かに告げるジンの眼から放たれる光はひどく冷たく感じた
「ライド、ファントム・ブラスター・ドラゴン」
再び姿を現したファントム・ブラスター・ドラゴンがソウルセイバー・ドラゴンと対峙する
「スキル発動、呪われし竜にその身を捧げよ!」
互いのリアガードがファントム・ブラスターの振るった槍で一掃される
「そして………ファントム・ブラスター・ドラゴンの更なるスキル!」
「なっ!?まだスキルが………」
「グレード3をソウルブラスト、相手のダメージ4以下でリアガードがいない時、相手のヴァンガードに1ダメージ!」
ファントム・ブラスターの槍がソウルセイバー・ドラゴンを貫く
4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「アビス・ヒーラーをコール、アビス・ヒーラー(5000)のブースト、ファントム・ブラスター・ドラゴン(33000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)を攻撃」
「だめだ………ガードできない」
Twin drive
【黒の賢者 カロン】
トリガーなし
【ブラスター・ダーク】
トリガーなし
ファントム・ブラスター・ドラゴンが再び振り下ろした槍の一撃を受け聖なる光を帯びたソウルセイバー・ドラゴンの羽が辺りに散る
5th damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
6th damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

ユナイテッドサンクチュアリ支部を後にするヤイバたち
ヤイバの手にはジンから手渡された1枚のカードが

「これを俺に?」
「ええ、近いうちにそのカードが君の運命を分ける………そんな気がするんです」」

「俺の運命を………?」
ジンの言っていた意味が分からずカードを見ながら困惑するヤイバだった 
 

 
後書き
次回予告
「それにしてもお前ってなんだか不思議だよな」
「そうですか?僕は普通にしてるつもりなんですけど」
「いやいや、ファイトの時とのギャップとかさ」
「まあ、変わってるとはよく言われます」

turn:23 光を受け継ぐ者

「あとなんか意味ありげなこと言ってたけど………」
「そんな気がするだけですよ、まさかカードと会話してると思ってたんですか?」
「いや、さすがにそんなおとぎ話みたいな………」 

 

turn:23 光を受け継ぐ者

 
前書き
ちょっとしたことがきっかけの小さな偶然
その中で思わぬ人物と再会するヤイバ
そして始まる宿命のファイト 

 
閉店直前のカードキャピタルでミライが一人店の片づけをしていた
「いらっしゃい………あっ」
そんな時にカードキャピタルに訪れたのは以前ヤイバとファイトしたキャスケットの女性

turn:23 光を受け継ぐ者

翌日いつものようにヤイバたちはカードキャピタルに集まってファイトしていた
「そういえば最近矢代見かけないな」
強だけではない、ここ数日ヤイバたちはショップでヒトミに会うことはなかった
「先週私別のショップで見かけたわよ」
そんなヤイバの疑問に答えたのはたまたま今日来ていたミツキだった
「別のショップって?」
「うん、ここじゃなくて隣町の………その前の日にスタジオの近くのショップでも見かけたしあちこち転戦してるのかも」
「誰かさんたちに触発されちゃったのかしらね」
ミライが小さく笑いながら話に割って入る
「んー、でも矢代ってそういうタイプじゃないし………」
「(さあ、それはどうかしら………)」

「それにしても………別のショップか、考えたことなかったな」」
「僕は何度か別のショップに行ってみたことあるけどね」
ヤイバとスグルが話しているとミツキがまた会話に興味を持った
「それなら行ってみる?うちの近くにここの系列店あるからさ」
「系列店?それにうちの近くって………」
「あ、そっか、宮導君知らなかったっけ、私ちょっと離れてるから電車通学してるの」

数日後
地下鉄の駅でヤイバがミツキと落ち合うとそこにはシュンとヒトミの姿もあった
「色々声かけたんだな」
「まあね、当麻君にも声はかけたんだけど今日は塾のテストだって」

「フリーバトル形式か………」
やってきたカードキャピタル3号店ではちょうどショップ大会が催されていた
「お、ミツキいらっしゃい」
店の奥から段ボール箱を抱えた髪の長い男性が出てくる
「後ろのやつらは初めてだな、俺は葛木カムイ、一応ここの店長な」
「カムイさんまず段ボール置いた方がいいんじゃないですか?」

「せっかくだから競争してみたら?三人のうちだれが一番勝ち星を取れるか」
今日のショップ大会は同じ人と戦おうが何度撒けようが関係ないフリーバトル形式
ミツキの提案に三人は顔を見合わせた
「暁とはファイトしたことないし、こういう勝負も面白れぇかもな」
「いいだろう、ファイトする機会はいくらでもあるからな」
「じゃ、矢代は………」
「わ、私もやる」
予想外にやる気満々の返答にヤイバは目を丸くした
「どうかしたのか?」
「ああ、シュンは知らないかもしれないけど矢代ってあんまりこういうの乗るタイプじゃないんだ」
「それで気になったわけか、とにかく受付をするぞ、でないと勝負が始まらない」

「ジェミニのブースト、インペリアル・ドーターでアタック」
「焼き尽くせ、ドラゴニック・オーバーロード」
順当に勝ち星を挙げていくシュンやヒトミ
そしてヤイバも………」
「ライド!ブラスター・ブレード!」
「ブラスター・ブレード………そうか、あいつが」
そんなヤイバの様子を見てカムイは目を細める
同時刻ショップに入った姿には気付く様子がない

表彰式が終わりヤイバたちは休養をとっていた
「そういえば矢代はなんで最近いろんなショップを回ってたんだ?」
「それは………
「ヤイバ、お前にお客さんだ」
そんな中カムイがふとヤイバに声をかけた
そこにいたのはあのキャスケットの女性
「いきなりなんで………」
「実はこのお店の関係者さんたちとは古い知り合いでね………後のこたえは」
それ以上は口に出さずデッキを見せる女性
「ファイトの中で見つけてみなさい」

突然始まったにもかかわらずヤイバは落ち着いてファイトに臨んでいた
惑星クレイの高原に二人のファイターが降り立っている
「「スタンドアップ」」
「ザ」
「「ヴァンガード」」
「ぐらいむ」
「スパークキッド・ドラグーン」
「なるかみ!?かげろうじゃない!」
「そうよ、これが私の本当のデッキ………ライド・ザ・ヴァンガード!リザードソルジャー リキ」
赤い鱗を持つリザードソルジャーがぐらいむを睨む
「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!アレン(8000)でリキ(8000)にアタック!」
「ノーガード」
Drive check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ナイトスクワイヤ アレン(クリティカル2)
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)
アレンの剣がリキに振り下ろされる
気にせず腕でその攻撃を受け止めるリキ
1st damage
【ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン】
トリガーなし
2nd damage
【レッドリバー・ドラグーン】
トリガーなし

「ライド・ザ・ヴァンガード!レックレスネス・ドラゴン」

「危なかったな」
「えっ?」
「レックレスネス・ドラゴンには登場時に相手前列のリアガードをバインドする能力があるの、もしリアガードを展開していたら………」
「バインド?」
「なるかみが得意とする能力だ、バインドされるとバインドゾーンに送られてしまう、ドロップゾーンに送られた場合は能力で回収することも出来るがなるかみはそれを許さない」

「レックレスネス・ドラゴン(9000)でアレン(8000)にアタック」
レックレスネスが翼を広げてアレンに向かっていく
Drive check
【グレートコンポウジャー・ドラゴン】
トリガーなし
レックレスネスが前脚を振り下ろしアレンを切り裂く
1st damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
「ライド!ブラスター・ブレード!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「小さな賢者 マロン!沈黙の騎士 ギャラティンをコール、マロンのスキルで1枚ドロー」
リアガードを並べて一気に攻撃に移るヤイバ
「ブラスター・ブレード(10000)でレックレスネス・ドラゴン(9000)に攻撃!」
「風伯童子 ハヤテ(15000)でガード」
ハヤテが舞ってブラスター・ブレードの振り下ろした剣を両手に握った布で受け止める
Drive check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=沈黙の騎士 ギャラティン(クリティカル2)
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)
「マロン(11000)のブースト、ギャラティン(33000)でレックレスネス・ドラゴン(9000)に攻撃」
3rd damage
【サンダーストーム・ドラグーン】
トリガーなし
4th damage
【ワイバーンガード ガルド】
ドロートリガー
パワー=レックレスネス・ドラゴン(19000)
1枚ドロー
「これでダメージは4対1………宮導の方が優勢に見えるが………」
「これで終わりとは思えないよね………」
「(!?こいつも気づいたか………序盤得に動く様子がなかった、手札事故でないなら明らかな様子見だ)」
「轟け………私の分身、ライド・ザ・ヴァンガード!」
青白く輝く稲妻が迸る
その中心から姿を現した真紅のドラゴンが雄たけびを上げた
「封印の檻を突き破り光臨せよ!ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン!」 
 

 
後書き
次回予告
「ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン………」
「どんな強力なユニットなんだろ」

turn:24 その先の運命

それにしても………すこく作為的なものをの感じる」
「何のことかな?」 

 

Turn:24 その先の運命

 
前書き
1枚のカードから始まった少年の物語
そして、あったかもしれない可能性
乗り越えた先にあるのは果たして……… 

 
「ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン………」
「あれが………あの人の切り札」
稲妻を帯びた真紅のドラゴンを見据えるブラスター・ブレード」
「イマジナリー・ギフト!アクセル!」
祝福の光が輝くとともにヴァーミリオンが再度咆哮を上げた

Turn:24 その先の運命

「アクセルサークルにグレートコンポウジャー・ドラゴン、サンダーストーム・ドラグーン、リザードソルジャー リキをコール」
ユニットを並べ攻撃の態勢が整ってきた
警戒して身構えるブラスター・ブレードとギャラティンだが………
「リキのスキル、ソウルブラストして相手の前列と後列を入れ替える」
「なっ」
気が付くとギャラティンとマロンの位置が入れ替わってきた
「そしてドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオンのスキル、カウンターブラストを2つ払ってパワー+5000、クリティカル+1」
「(クリティカル2か………)
「アタックに入るタイミングでグレートコンポウジャー・ドラゴンのスキル、相手の前列にある、ユニットのいないサークル一つにつきパワー+5000」

「コンポウジャーはアクセルサークルにいる、合計で15000のパワーアップ」
「リアガードにいるサンダーストーム・ドラグーンも、確か似たような条件のスキルだったな………」
「ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン(17000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃」
「(両方のリアガードはパワーが20000を超えている………ここは)ノーガード!」
Twin drive check
【サンダーストーム・ドラグーン】
トリガーなし
2nd check
【レックレスネス・ドラゴン】
トリガーなし

「ダメージトリガーをダブルチェック」
「そっか、この攻撃で6点になることはないし、ダメージトリガーも出やすくなる」
「なるほど、それでノーガードか………」

2nd damage
【アルフレッド・アーリー】
トリガーなし
3rd damage
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=ブラスター・ブレード(20000)
1枚ドロー
「リキ(11000)のブースト、サンダーストーム・ドラグーン(25000)でブラスター・ブレード(20000)にアタック」
「ふろうがる(15000)でガード」
サンダーストーム・ドラグーンが槍から放った電撃をふろうがるが受け止める
ふろうがるのシールドは15000
もしダメージトリガーが無ければこの攻撃は防げなかった
「グレートコンポウジャー・ドラゴン(27000)でブラスター・ブレード(20000)にアタック」
「止めれるうちに止める、エポナ(15000)でガード」
重厚な体で向かってくるグレートコンポウジャー・ドラゴン
エポナが特攻を仕掛けその進撃を止める
「ターン終了よ」
「今度はこっちの番だ、騎士たちの神よ、出でて神秘の力を振るえ、ライド!」
上空に掛かった黒雲の隙間から一筋の光が差し込む
その光が翼のように大きく広がったかと思うと神々しい輝きを放つ竜が光の中から姿を現した
「ソウルセイバー・ドラゴン!イマジナリー・ギフト、フォース」
ソウルセイバー・ドラゴンを照らす祝福の光
だが………
「ギャラティンとマロンの位置を交換、ハイドッグブリーダー アカネをコール!スキルでぽーんがるをスペリオルコール!」
ぽーんがるのスキルでソウルチャージされるもののソウルは4枚
フルパワーには届いていない
「ソウルセイバー・ドラゴン(23000)でドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン(12000)を攻撃」
「蟲毒の抹消者 セイオウボ(20000)、イエロージェム・カーバンクル(15000)でガード」
Twin drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
【小さな賢者 マロン】
トリガーなし
ソウルセイバー・ドラゴンの放った光球はヴァーミリオンに届かない
「くっ、マロン(8000)のブースト、ギャラティン(18000)でヴァーミリオン(12000)を攻撃」
ギャラティンが剣を振り上げヴァーミリオンを攻撃する
5th damage
【グレートコンポウジャー・ドラゴン】
トリガーなし
「ぽーんがる(8000)のブーストしたアカネ(21000)でアタック!」
「レックレスネス(5000)、サンダーストーム(5000)でガード」
アカネがヴァーミリオンに向かっていくが2体の巨大なユニットに道を阻まれてしまう
「くっ、ターンエンド」
「こちらのターンね、見せてあげる、ヴァーミリオンの真の力、カウンターブラスト!」
コストを支払い先ほどのスキルを発動する
だが………
「相手の前列にユニットが2体以上いるとき、クリティカルが上昇しない代わりに相手の前列すべてのユニットと同時にバトルを行う!」
「前列すべてと!?」
「さらにレッドリバー・ドラグーンとドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオンをコール!ヴァンガードのドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン(17000)でアタック!」

「これってガードどうなるの?」
あまりに特殊なスキルに混乱するヒトミ
「一体ずつそれぞれにガードを割り振るんだ、ま、そこまでしてリアガード守ってもあんまり意味ないし、ヴァンガードへのアタックだけ止めるのが定石だな」
レジ越しにカムイが助け舟を出したことでようやくヒトミも理解する

「ヴァンガードへの攻撃はイゾルデ(守護者)でガード!」
Twin drive check
【レックレスネス・ドラゴン】
トリガーなし
【ワイバーンガード・ガルド】
ドロートリガー
パワー=サンダーストーム・ドラグーン(24000)
一枚ドロー

「ここでドロートリガー………完全ガードを手に入れるか」
「手札を増やせたのも大きいな」
次のターンはソウルセイバー・ドラゴンのスキルが控えている
ここで手札を増やしたことでその攻撃に備えることができるが………
「(とはいえ手札は増えても4枚か………ギリギリ足りないか?)」
シュンが横目で見てみると表面上は冷静だが手札と山札を気にして見える
「(やはりソウルセイバー・ドラゴンを凌ぎきるには足りないか………ヴァーミリオンのスキルに圧倒されて周りは気づいていないが………)」
シュンが様子をうかがってみるとヤイバは落ち着いた様子で相手を見ている
「(こいつはおそらく気づいている)」

ギャラティンとアカネを稲妻が貫く
ソウルセイバー・ドラゴンへと向かっていた稲妻をイゾルデが盾で受け止める
「(今の盤面………本当に欲しかったのはクリティカルトリガーのはず、俺のダメージは3、2ダメージまでなら耐えられる)」
「レッドリバー・ドラグーン(9000)のブースト、ヴァーミリオン(21000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック」
リアガードのヴァーミリオンが放った電撃がソウルセイバー・ドラゴンに直撃する
煙が晴れた後のソウルセイバー・ドラゴンは特に気にしている様子はない

4th damage
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし

「グレートコンポウジャー・ドラゴン(22000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック」
「マロン(10000)でガード」
グレートコンポウジャーが放った雷をマロンが放った光が相殺する
「リキ(7000)のブースト、サンダーストーム(31000)でソウルセイバー・ドラゴン(13000)にアタック」
サンダーストーム・ドラグーンが槍を手に突貫する
ソウルセイバー・ドラゴンは膝をついたもののすぐに持ち直した
5th damage
【ういんがる】
トリガーなし

「ターンエンドよ」
「(確かにこのターン、ソウルセイバー・ドラゴンのスキルを使えばガードしきれない、でも手札に完全ガードと、リアガードにインターセプト、たぶん2回までは止められる、つまりヒールトリガーが出たら)」
相手の目は一切あきらめていない
迷いながらもドローしたヤイバが引いたカードは
「(!これは………このスキルならもしかして………)」
ドローして動きの止まったヤイバに周囲は困惑する
「光を超え、顕現せよ!新たな輝き!ライド!」
ドローしたカードを掲げるヤイバに相手の女性は目を見開いた
「ここでそのカードが来るのね………やっぱり」
一筋の光の柱が戦場を照らす
その中心に立つ影が腕をかざし光がそこへ集まっていき巨大な剣を形作る
「グレード4、エクスカルペイト・ザ・ブラスター!」

「ぐ、グレード4!?そんなカード初めて見た!」
「あのカードはまさか………」

あの時ジンから手渡されたカード
この瞬間で来たことにきっと何か意味があるはず
そう考えたヤイバはこのカードを使うことを選んだ
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ギフトの輝きが空いていた前列を照らす
「エクスカルペイト・ザ・ブラスターのスキル、ソウルを1枚だけ残し、カウンターブラスト!相手のユニットすべてとバトルすることができる」

「すべてのユニットとバトル!?」
「ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオンのスキルと似ている」
「ういんがると世界樹の巫女 エレインをコール、さらにギャラティンをコール!マロンのスキルを起動」
「エレインはフォースでパワー15000、万が一決めきれなくても、ユニットが全滅するこの状況………」
「エクスカルペイト・ザ・ブラスター(24000)!すべてのユニットに同時アタック!」
エクスカルペイトが巨大な光の剣をかざし敵陣めがけて振り下ろす
「ノーガード!」

「ここでノーガード!?」
「手札を温存して、次のターンに備える気だ」

Twin drive
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=沈黙の騎士 ギャラティン(クリティカル2)
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)

エクスカルペイト・ザ・ブラスターの振り下ろした剣が敵陣すべてを飲み込みリアガードを退却させる
膝をついていたヴァーミリオンはなおも立ち上がりこちらを見据えていた
6th damage
【蟲毒の抹消者 セイオウボ】
ヒールトリガー
パワー=ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン(22000)
ダメージ回復

「(ソウルセイバー・ドラゴンだったら残りの攻撃を防がれて終わっていた、だがそれはこのユニットでも同じこと、一体)」
「アタック終了時、エクスカルペイト・ザ・ブラスターの更なるスキル!手札二枚をソウルに置き、このユニットを退却!」
力を使い果たしたエクスカルペイト・ザ・ブラスターはゆっくりと消滅していく
「ヴァンガードが退却って………それじゃ負けちゃう!」
「いや………まさか」
「ソウルより再び立ち上がれ!勇気の剣!ブラスター・ブレード!」
消滅したエクスカルペイトのいた位置に立ち上がったブラスター・ブレードは剣を構えヴァーミリオンを見据える

「ブラスター・ブレードが再びヴァンガードに!?」
「しかもスタンドしてるってことは………」

「ういんがる(13000)のブースト!ブラスター・ブレード(38000)でヴァーミリオン(22000)にアタック!」
「セイオウボ(20000)でガード!」
Drive check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル3)
パワー=ブラスター・ブレード(48000)
ブラスター・ブレードの放った剣から放たれた光が一直線に飛んでいく
セイオウボを貫きその先のヴァーミリオンにも攻撃が届いた
6th damage
【ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン】
トリガーなし

ヴァーミリオンが悲鳴を上げて消滅していく
息を切らしテーブルに手をつくヤイバ
そんな彼に女性が近づく
「イメージはあなたの力になる………」
「えっ?」
女性のつぶやいたその言葉はあの日ブラスター・ブレードをくれた先導アイチがかけてくれたのと同じ言葉
「ブラスター・ブレードを受け取って、イメージがあなたをここまで強くしてくれたのね」
キャスケットを取った女性の素顔はまるでカードをくれたあの人のよう
「ああーー!」
驚いたヤイバは思わず大きな声で女性を指さす
「ありがとう、父のカードを引き継いでくれて」
「父………お父さん………宮導君にカードをくれた人の娘さん!?」
その事実にしばらく驚いたヤイバは置きっぱなしのブラスター・ブレードを手に取る
「あの………このカード」
「いいえ、それはあなたが持つべきよ、私はそのカードに込められた思いを知っている、知っているからこそ、あまりに重い………私が持っていても君のようにはできなかったわ」
「じゃ、当てつけとかじゃなかったんですね」
ヤイバの言葉に女性はしばらく目を丸くするが
「プっ、何?もしかして私が嫉妬してると思ったの?やだぁ、私そんな心の狭い人間に見える?」
言葉の意図に気づいて大笑いし始めた
「君の背中を押してあげたかったのよ、ブラスター・ブレードを、父の分身だったそのカードを、大事に使ってくれてるみたいで安心したわ」
「じゃ、あのかげろうデッキでのファイトは偶然ですか?」
「あれは君のあの時の力を知りたくなったから………今も同じかな」
「(ああ、俺に初めて会ったとき言ってたのこの人だったのか………)」
意外な形で知った事実にシュンが遠い目をしている
ヒトミは突然の出来事に先ほどから驚きっぱなしだ
「これからもブラスター・ブレードをよろしくね、応援しているわ」
そういって女性はヤイバに近づき頬にキスをした
「え?」
「ええーーー!」
困惑していたヤイバに対して先ほどのヤイバ以上の大声をあげるヒトミ
「なぜおまえが驚く」
「………おっ、なるほど、気にすんな、海外暮らしが長いんだ、ただの挨拶だよ」
耳をふさいでヒトミをにらむシュンに対しカムイは手をたたいて納得したように補足していた 
 

 
後書き
次回予告
「私、勝ち目あるのかな?」
「何の話だ?」
「あ、ううん、何でもないの」
「まったく、驚いたりため息ついたり忙しいやつだ」
「うじうじ悩んでも仕方ないし、ファイトでもして………」

turn:25 新導ミライ

「えっ?あの人とファイト?」 

 

Turn:25 新導ミライ

 
前書き
最近思うように成果の出ない事に悩むヒトミ
そんな彼女をミライがファイトに誘う
見慣れぬ能力に戸惑うヒトミだったが……… 

 
「えー、当麻チャンピオンシップでないのかよ」
「すまない、塾の時間帯的に間に合いそうになくってね、応援にはいくよ」
「そういうことならしょうがないか」
困ったようにため息をこぼすヤイバとシュンを横目にヒトミは大きくため息をこぼした

Turn:25 新導ミライ

「俺はどうよ、習い事もやってねえしグレード3だぜ」
そういってタクヤが自分のファイカを見せるが
「だめだ、お前のデッキは俺と同じかげろう、大会の規約の中にチーム内で同じクランを2名以上使えないルールがある」
「んー、あと残ってるのは………」
そういってヤイバはヒトミの方を見るが
「え?あ、わ、私は………」
「グレード2か………」
「えっ、あ、うん………」
「おっしいなぁ、矢代が一緒にやってくれれば」
ヤイバが困ったように頭を掻くとヒトミはまた大きくため息をついた
そんなヒトミをレジからミライが見ていた

一人お店に残ってクエストボードを見ているヒトミ
「さすがにこの時間から受けられるクエストはないか………」
また大きくため息をこぼすヒトミ
「そんなため息ばっかりついてると、幸せが逃げちゃうよ」
そんな彼女にミライが声をかけた
「ミライさん………あれ?今日はもう上がりですか?」
「うん、その前にちょっとファイトしていこうかなって、ちょうどいいしお願いできる?」
「私でよければ………」
「決まり、じゃあちょっと貸してね………ここをこうしてっと」
自身のファイカとヒトミのファイカを操作して何かするミライ
「なにを………」
「ファイトが終わってからのお楽しみ」

様々な花が咲き誇るフィールドに立つ二人
初めて見る光景にヒトミが見とれていると
「そろそろ始めようか」
「あっ、はい」
ミライに声をかけられハッとなった
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
「ロゼンジ・メイガス!」
「菜の花の銃士 キーラ」
バンダナを巻いた少女のユニットにライドしたミライがこちらに笑いかける
「ネオネクタール?………」
「そう、大自然の国家、ズーに住まう植物のクラン、かわいい見た目に騙されないようにね」
先攻のミライがそういってカードをドローする
「ライド、鈴蘭の銃士 レベッカ、キーラの効果で一枚ドロー」
「ライド、サークル・メイガス、ロゼンジの効果で一枚ドロー、ジェミニとミズノハメをコール、ジェミニ(8000)でレベッカ(8000)にアタック」
「ノーガードよ」
ジェミニの放ったレーザーがレベッカを直撃する
1st damage
【鈴蘭の銃士 レベッカ】
トリガーなし
「ミズノハメ(8000)のブースト、サークル・メイガス(16000)でアタック」
「ノーガードよ」
Drive check
【プロミス・ドーター】
トリガーなし
サークル・メイガスの放った光に襲われ悲痛な声を上げるレベッカ
2nd damage
【ダンガン・マロン】
クリティカルトリガー
パワー=鈴蘭の銃士 レベッカ(18000)
クリティカル=鈴蘭の銃士 レベッカ(クリティカル2)
「けど、ここでのパワーアップは意味ないか」
「私はターンエンドです」
「じゃ、スタンドアンドドロー………うん、いい感じ、ライド!」
花を象った大きな帽子と細く鋭い剣を携えたユニットにライドしたミライ
「パンジーの銃士 シルヴィア」
剣を構えながら笑いかけるシルヴィア
続けて剣の先を自身のリアガードに向ける
「登場時の効果、プラントトークンをスペリオルコール」
「ぷ、プラントトークン?」
ヒトミが困惑していると剣を向けた先の地面から少しずつ蔓が伸びていく
「い、一体何が………」
やがて花が開くとその花の中から小さな花の精のようなユニットが姿を現す
「えっ!?」
「これがプラントトークン、私たちの持つ生命の力が植物に宿った姿って言えば………わかるかな?」
「えっと………大体は」
「グレードは0、パワー5000のユニット、決して強力とは言えないけど………」
「手札を消費せずリアガードを展開した………」
「正解、それじゃあ続けてタンポポの銃士 ミルッカをコール、ミルッカのスキルで自身と同じ縦列にプラントトークンをスペリオルコール」
「またプラントトークンが………」
「さらにリアガードのミルッカは同じ縦列に他のユニットが登場したときパワー+3000、それから鈴蘭の銃士 カイヴァントをコール、カイヴァントはグレード0のリアガード1枚につきパワー+5000」
「えっ!?パワー+10000!?」
あまりのパワーに言葉をなくすヒトミ
「プラントトークン(5000)でブーストしたミルッカ(16000)でサークル・メイガス(8000)にアタック」
手に持った大きな綿毛をつかんで浮かびながら空中からサークル・メイガスに攻撃を仕掛ける
1st damage
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし
「プラントトークン(5000)のブースト、シルヴィア(15000)でサークル・メイガス(8000)を攻撃」
Drive check
【カローラ・ドラゴン】
トリガーなし
ミルッカの攻撃でふらついていたサークル・メイガスを刺突で攻撃するシルヴィア
攻撃を受けたサークル・メイガスはその場に倒れた

2nd damage
【ウェザーフォーキャスター ミス・ミスト】
ドロートリガー
パワー=サークル・メイガス(18000)
1枚ドロー
「カイヴァント(20000)でサークル・メイガス(18000)を攻撃」
「ジェミニ(10000)でガード!」
倒れたサークル・メイガスに剣を向けるカイヴァント
だ割って入ったジェミニがレーザーでカイヴァントの攻撃を阻んだ
「ターン終了」
「スタンドアンドドロー………プロミス・ドーターにライド、サークル・メイガスの効果で一枚ドローして、ジェミニを下げてもう1枚コール」
2体のプロミス・ドーターが並び真っすぐ相手を見据える
「ジェミニ(8000)のブースト、プロミス・ドーター(23000)でシルヴィア(10000)をアタック」
羽を広げ向かっていくプロミス・ドーターだが
「カローラ・ドラゴン(10000)でガード、カイヴァント(5000)でインターセプト」
2体のユニットに阻まれ攻撃を通せない
「なら、ミズノハメ(8000)のブースト、ヴァンガードのプロミス・ドーター(23000)でシルヴィア(10000)を攻撃」
「ノーガード」
Drive check
【ラック・バード】
トリガーなし
プロミス・ドーターの蹴りを受けて大きく後ずさるシルヴィア
3rd damage
【タンポポの銃士 ミルッカ】
トリガーなし
「ターン終了です………」
「強くなれてる実感がない、あなたの悩みはそんなところかな?本当は出たいんでしょ、チャンピオンシップ」
ミライの言葉に胸が苦しくなるヒトミ
「ヒトミちゃんはまだ始めてそんなに経ってないものね、でもね、そうやって悩むのも悪いことじゃないよ」
カードを見つめるミライの目はどこか優しげだった
「みんないっぱい悩んだり悔しい思いをしたりして、頑張って強くなろうとしている、私だってそう」
ミライはヒトミより年上で経験も豊富だ
何よりそう告げる彼女の目に偽りはない
なぜだかヒトミはそう感じる気がした
「咲き誇れ、煌く大輪の花、ライド!メイデン・オブ・トレイリングローズ!」
赤い花が吹雪のように舞う
その中心に踊るように降り立つ女性の姿があった
手を振るうとともに舞っていた花が一斉に舞い上がった
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
トレイリングローズに光が宿ってその力を高める
「トレイリングローズのスキルでプラントトークンをスペリオルコール」
空いていた列にプラントトークンが2体現れる
「トレイリングローズのスキル、ソウルブラストしてプラントトークン3体にパワー+5000、ミルッカの後ろの子と、逆の列の2体、それぞれ5000ずつアップ、プラントトークン(10000)のブースト、ミルッカ(18000)でプロミス・ドーター(9000)にアタック」
「ラック・バード(10000)でガード」
「プラントトーク(5000)のブースト、トレイリングローズ(28000)でアタック」
「(ここは防げない………)」
Twin drive
【鈴蘭の銃士 レベッカ】
トリガーなし
【月下美人の銃士 ダニエル】
クリティカルトリガー
パワー=プラントトークン(30000)
クリティカル=メイデン・オブ・トレイリングローズ(クリティカル2)
トレイリングローズの放った花たちの攻撃を受け空中に投げ出されるプロミス・ドーター
3rd damage
【サイレント・トム】
トリガーなし
4th damage
【サークル・メイガス】
トリガーなし
「プラントトークン(10000)のブーストしたプラントトークン(40000)でプロミス・ドーター(9000)にアタック」
「(ダメ………これも防げない)」
なんとか起き上がったプロミス・ドーターだったがプラントトークンに体当たりされて吹っ飛ばされる
5th damage
【イエローウィッチ メメ】
トリガーなし
「(まだこっちはグレード2なのにダメージ5………ミライさんのデッキ、すごく早い………)」
プラントトークンとパワーアップの組み合わせによる速攻で追い詰められてしまうヒトミ
「すごい………ミライさん」
「まだできることはあるんじゃないかな?」
「えっ?」
ミライの言葉に戸惑うヒトミ
「そんな………私、ネオネクタール自体始めてみるし………ここから………初めて?」
戸惑いながらも自らの言葉に違和感を覚えるヒトミ
「そうか………わかりました、ミライさんが伝えたかったこと、光輝け!美しき女神!ライド!CEO アマテラス!」
アマテラスにライドしたヒトミは先ほどまでとは違う表情でトレイリングローズを見据えていた
「私がまだ見たことない戦略………ヴァンガードにはいろんなクラン、いろんな戦い方がある、私のオラクルにも、きっとまだいろんな可能性が眠っている」
アマテラスをコールしたヒトミはヴァンガードのスキルを使いデッキの上にカードを置いた
「ずっと同じデッキで戦っていたから、自分の変化が見えないままだった」
「決まったね、ヒトミちゃんのやるべきこと」
ミライの言葉にヒトミも頷いた
「アマテラス(17000)でトレイリングローズ(13000)をアタック」
「レベッカ(10000)でガード」
「ミズノハメ(14000)のブースト、アマテラス(31000)でトレイリングローズ(13000)をアタック」
「メイデン・オブ・ブロッサムレイン(守護者)」
Twin drive
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(19000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル2)
2nd check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
パワー=プロミス・ドーター(29000)
クリティカル=プロミス・ドーター(クリティカル3)
「ジェミニ(8000)のブースト!プロミス・ドーター(43000)でトレイリングローズ(13000)にアタック」
ミライは自分の三枚の手札を見た
1枚はシールドを持たないトレイリングローズ
残りはシールド15000のダンガン・マロンとダニエル
だがこの両方を出してもパワーは43000
「ノーガードよ」
プロミス・ドーターの蹴りがトレイリングローズに決まる
4th damage
【タンポポの銃士 ミルッカ】
トリガーなし
5th damage
【パンジーの銃士 シルヴィア】
トリガーなし
6th damage
【メイデン・オブ・トレイリングローズ】
トリガーなし

ファイトを終えたヒトミは新しく買ったパックを開けていた
「どう?いいカードは出た?」
「はい、でもこれ………」
そういってみせたカードを見てミライは納得したようにうなずいた
「確かにこれを入れるとなるとガラッとデッキが変わっちゃうね」
「そうなんですよね、これ………お気に入りのカードなんですけど………よし」
しばらく悩んだのちヒトミはデッキから数枚のカードを抜き取って傍らに置いた
デッキから外したのはアマテラスとインペリアル・ドーター、これまで彼女を支えてきたユニットたちだった
「よく決断したわね」
「今は………きっとまたこの子たちも必要になると思うので」
「うん、あ、忘れるところだった、ファイカ貸して」
「そういえばミライさんさっき何してたんですか?」
「ん?クエストを発注したのよ、つまりさっきのファイトはクエスト扱い、てことでクリア報酬」
「………え!?こんなに!?」
ファイカに贈られたポイントを見て目を見開くヒトミだった 
 

 
後書き
次回予告
「ミライさんもしかしてわかってて………」
「まあ、私もいろいろ悩んでたりした時期はあったからね」
「へえ………なんだか意外ですね」

turn:26 深紅の魔女

「昔はもっと暗い性格してたし、一度悩んだらうじうじしちゃって抜け出せなかったし」
「それは………もっと意外です」
 

 

Turn:26 深紅の魔女

 
前書き
ついにファイトデビューすることになったアリサ
初めてということもありどこかぎこちない様子
だが彼女はとんでもない切り札を持っていた
それに対するヤイバは果たしてどう迎え撃つのか
 

 
「じゃーん!みてみて!」
テンションの高いアリサがカードキャピタル2号店でみんなにファイカを見せていた
「それ、アリサのデッキ?」
「そう、やっとできたの!私のデッキ!」
嬉しそうな様子でファイカを握って舞い上がるアリサ

Turn:26 深紅の魔女

「それでね、誰かファイトお願いしたいんです!」
「矢代はやらないのか?」
「私は家で出来るし………」
「じゃ、俺がやるよ、俺もデッキを改良してみたんだ」
ファイカを見せて椅子から立ち上がるヤイバ

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
「ぐらいむ」
「ロゼンジ・メイガス!」
ユナイテッドサンクチュアリの光の神殿で向き合うユニットたち
「矢代と同じオラクルシンクタンクなんだな」
「でも中身は結構違うんだよ」

「矢代はどんなデッキか知らないのか?」
「アリサってば自分でやるんだーって見せてくれないのよ」

「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!ぐらいむの効果でドロー」
アレンが剣を構え相手を見据えた
「ライド!スプラウトウィッチ ロロ!えっと、ロゼンジ・メイガスの効果で、1枚引いていいんだよね」
慎重にデッキからカードを引くアリサ
「で、ロロ(8000)でアレン(8000)にアタック!」
ロロが杖を掲げて光を集めていく
「………」
「………あれ?」
光が集まったまま沈黙がその場に流れる
「アリサ、ドライブチェック」
「あ!忘れてた!えっと!」
Drive check
【ウェザーフォーキャスター ミス・ミスト】
ドロートリガー

「っていうことは………えっと?」
めくれたミス・ミストのカードを見ながら首をかしげるアリサ
「1枚ドローして、ユニット一体にパワー+10000」
「えっと、ドローして」
ロロの杖から放たれた光がアレンに襲い掛かる
1st damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「今度はこっちだな、ライド!忠義の騎士 ベティヴィア!」

「ベティヴィア?」
「新しいユニットか………」

「ういんがると、沈黙の騎士 ギャラティンをコール、まずはういんがる(8000)でロロ(8000)にアタック」
「え!?いきなり?」
ういんがるが短剣を咥えロロに斬りかかる
切り裂かれたロロはその場に悲鳴を上げながら倒れた
1st damage
【ウィスタリアウィッチ ゾゾ】
トリガーなし

「ベティヴィア(10000)でロロ(8000)に攻撃!」
Drive check
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)
1枚ドロー
ベティヴィアの振るった剣で発生した衝撃波がロロに襲い掛かる
壁にたたきつけられその場にうずくまったロロ
2nd damage
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
パワー=スプラウトウィッチ ロロ(18000)
ダメージ回復
「やった!」
「でもまだ攻撃は通るぜ、ギャラティン(20000)でロロ(18000)に攻撃」
「バトルシスター しゅーけっと(5000)でガード!」
ギャラティンが剣を振り上げロロに向かっていく
だが突然放たれたレーザーで進路を阻まれる
石柱の上に立つしゅーけっとが銃を担ぎ上げる
「これでターン終了、そっちの番だ」
「よーし!ライド!トパーズウィッチ ピピ!そのままアタック!」

「お?パワー8000のピピでアタック?」
「あ………」
タクヤのつぶやきを聞いてハッとなるピピ
「大丈夫、トパーズウィッチ ピピは自分のターン中、手札が4枚以上ならパワー+2000されてパワー10000になる」
「そう!だから大丈夫!」
スグルの説明で持ち直すが全員あっといったのを聞き逃さなかったので思わず小さく笑う
「ああ、ノーガードだ」
Drive check
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし
ピピの放った光がベティヴィアを飲み込む
2nd damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし
「光臨せよ!戦士たちの主!騎士王 アルフレッド!」
樋爪の音を響かせ地面を掛ける青き騎士馬
フィールドの中心に降り立つとその背に跨る鎧をまとった戦士が剣を掲げる
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
アルフレッドに祝福の光が宿る
「ういんがるを後ろへ!アルフレッドのスキル!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「スペリオルコール!ブラスター・ブレード!」
「わわっ!リアガードがやられちゃう!」
「アリサ今リアガード居ないでしょ」
「あっ………そうでした」
ヒトミの指摘で照れくさそうにしながら自分の頭を小突くアリサ
「ギャラティン(10000)でピピ(8000)を攻撃」
勢いよく向かっていったギャラティンが素早く抜刀してピピを切り裂く
2nd damage
【ウィスタリアウィッチ ゾゾ】
トリガーなし

「アルフレッド(33000)でピピ(8000)にアタック!」
「ちょ!?パワーでかっ!?ノーガード………」
Twin drive
【忠義の騎士 ベティヴィア】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(25000
クリティカル=騎士王 アルフレッド(クリティカル2)
アルフレッドの振り下ろした剣から放たれた衝撃波がピピに襲い掛かる
3rd damage
【ウィスタリアウィッチ ゾゾ】
トリガーなし
4th damage
【トパーズウィッチ ピピ】
トリガーなし
「ういんがる(8000)でブラスター・ブレード(33000)でピピ(8000)にアタック!」
「結局パワー変わんないの!?えっと………ピピが8000だから………30000で………サイキック・バード(15000)2枚でガード!」
ブラスター・ブレードの放った衝撃波をサイキック・バードが体を張って阻止する
「今度はこっちの反撃!えーっと………」
カードを掲げて反撃をしようとしていたアリサだったが目を点にして首をかしげる
「うーん………赤、魔法使い………うーん」
「ちょっとごめんね………ごにょごにょ」
困った様子のアリサを見て何か気付いたミライが断りを入れてからアリサに耳打ちする
「ふかきくれないのいくさおとめ、あんうんをひきさけ!ライド!」
「思いつかなかったのね………」
「しかも、ちゃんと言えてないし………」
反応を見て大体の事情を察したヒトミが頭を抱えてため息を零した

赤い髪をなびかせる真紅の魔法使いが杖を握りくるくると回す
真っすぐ構えて目の前の相手を見据える
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!えっと、手札に入れて、えーっとこの後は………」
「おいおい………」
「しょうがないわよ、ここの処理ちょっと複雑だから………えっと?」
「いいですよ、教えても」
「ありがとう、まずはココがグレード2からライドしたから1枚ドロー、次にトパーズウィッチ ピピの効果、ウィッチのカードがピピにライドしたから、ソウルを1枚ドロップして1枚ドロー、あ、ドロップするのはロゼンジ・メイガスね」
「えっと、ロゼンジをドロップして………ドロー」
「そのあと、ソウルのロロの効果、グレード3以上のウィッチが登場したから、ソウルブラストしてリアガードへ」
「えっと、残っているピピをソウルブラストして、リアガードに………これでいいんですか?」
「うん、これで全部」
「じゃあ、次はしゅーけっととジェミニをコール!ロロ(8000)のブーストしたココ(20000)でアルフレッド(13000)を攻撃!」
「エポナ(15000)でガード!」
ココの杖から深紅の光が放たれる
エポナがその光目がけて突撃し受け止める
「さらに、ブラスター・ブレード(5000)でインターセプト!」
「「えっ!?」」
エポナが受け止めていた光をブラスター・ブレードが剣を振り下ろして引き裂いた
Twin drive
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし
【スカーレットウィッチ ココ】
トリガーなし
「ジェミニ(8000)のブースト!しゅーけっと(17000)でアルフレッド(13000)を攻撃」
「ギャラティン(10000)でインターセプト」
しゅーけっとのレーザーをギャラティンが剣で受け止める
「どうしてブラスター・ブレードでインターセプトを………」
「見せてやりたかったのさ、みんなにこいつの力をな………ライド!」
アルフレッドの体が光に包まれる
一筋の光が降り注ぎその中心からゆっくりと歩いてくるユニットがいた
重厚な鎧を見に纏い目の前を鋭い眼光で真っすぐ見据えていた
「モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース」
ギャラティンの居たサークルを光が照らす
「さらにモナークのスキル、コストを支払いドロップゾーンからブラスター・ブレードを手札に加え、自身のパワーを+15000!」
「ちょ!またデカッ!」
「この効果を使ったとき、ソウルにアルフレッドの名を持つカードがあるならクリティカル+1」
「ひえぇぇ」
「ベティヴィアをコール!そのスキルで手札の友誼の騎士 ケイをコールして1枚ドロー」
「モナーク(38000)でココ(12000)にアタック!」
モナークの両肩の装甲が開きそこから光が放たれる
「ミス・ミスト(守護者)でガード!」
ミス・ミストが身を伏せながらモナークの攻撃を受け止める
Twin drive
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(35000)
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル2)
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=忠義の騎士 ベティヴィア(20000)
クリティカル=忠義の騎士 ベティヴィア(クリティカル2)
「………ってなんでブラスター・ブレードのパワー35000もあるの!?」
「モナークのスキルで、ブラスター・ブレードのパワーは+10000されてるからな」
強力なモナークのスキルに驚かされっぱなしのアリサ
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(43000)でココ(12000)にアタック!」
「えっと、スフィア・メイガス(20000)とニケ(15000)でガード!」
ブラスター・ブレードがココに斬りかかる
ニケとスフィア・メイガスがそれを阻止するため向かっていくが
「はぁっ!」
振り下ろされた剣の攻撃であっけなく切り裂かれてしまう
「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(44000)でココ(12000)にアタック!」
ケイとベティヴィアは共に攻撃するとき自身のパワーを上げるユニット
両サイドのリアガードが高いパワーで攻撃してくる
「さっきのダブルクリティカルが効いてるなぁ」
「えっと、これはプロテクトで完全ガード、手札のジェミニを捨てるよ」
「みろ、ココとピピのスキルで増やした手札があっという間になくなってる」
真剣な様子で悩むアリサ
「えっと、ドローして、ライド!スカーレットウィッチ ココ!プロテクト獲得!」
これでまたアリサはヤイバの攻撃を一度防ぐことが出来る
「さらにココのスキル!ソウルのグレード3をソウルブラストして、カウンターブラストも払って、2枚ドロー!手札からウィッチの名を持つピピを捨て、もう1枚プロテクトを獲得!」
「イマジナリー・ギフトを同じターンで2度!?」
「あっちも頑張ってはいるが………」
「ロロ(8000)のブーストしたココ(20000)でモナーク(13000)に攻撃!」
「ブラスター・ブレード(10000)でインターセプト!さらにふろうがる(15000)でガード」
※モナークのスキルでブラスター・ブレードのシールドが5000上がっています
Twin drive
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし
2nd check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
パワー=バトルシスター しゅーけっと(19000)
クリティカル=バトルシスター しゅーけっと(クリティカル2)
「よーし!まだ追いつける、ジェミニ(8000)のブーストしたしゅーけっと(26000)で攻撃!」
「いや、そこは攻撃しない方が………」
スグルの忠告も遅くしゅーけっとのレーザーがモナークを直撃する
3rd damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
「ターンエンド!ん?ブラスター・ブレードがいなくなったってことは………」
「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!」
「あっ!」

「気づいたか………まあ、初めての実戦だ、気づいただけ上々だろう」
「それにダメージ差きついからアタックしたのも間違いではないし………」

「ブラスター・ブレードのスキルでしゅーけっとを退却!」
三度登場したブラスター・ブレードのスキルでしゅーけっとが吹っ飛ばされる
「モナーク(38000)でココ(12000)にアタック!」
「プロテクト(守護者)でガード!手札のジェミニを捨てる!」
Twin drive
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(35000)
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル2)
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(45000)
クリティカル=忠義の騎士 ベティヴィア(クリティカル2)
「この光景さっきも見た!」
「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(44000)でココにアタック!」
「えっと、サイキック・バード(15000)でガード!それからニケ(15000)を2枚出してガード!」
「ういんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(53000)でココ(12000)にアタック!」
「もう1枚のプロテクト(守護者)を使ってガード!」
何とか守り切ったアリサだったが
「ううぅ、手札いっぱいあったのに………」
たくさんあった手札があっという間に1枚
「でも大丈夫!立て直せる!ココにライド!」
「おお!三枚目を持っていたか」
アリサが追加のココを持っていたことにはシュンも珍しく感心した
「まずはプロテクト獲得、そしてココのスキルで2枚ドロー!手札のロロを捨てて1枚獲得!メメをコールして山札の上を確認!これは下にっと、ロロ(8000)のブーストしたココ(20000)でアタック!」
「ういんがる(10000)とふろうがる(15000)でガード!」
Twin drive
【ウィスタリアウィッチ ゾゾ】
トリガーなし
2nd check
【スプラウトウィッチ ロロ】
トリガーなし
「何もせずこのまま、モナーク(13000)でココ(12000)にアタック!」
真剣な様子で手札を見るアリサ
「ノーガード!」
Twin drive
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(35000)
クリティカル=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(クリティカル2)
モナークの放ったレーザーがココに襲い掛かる
追撃でココは吹っ飛ばされ壁に激突して崩れ落ちた
5th damage
【スプラウトウィッチ ロロ】
トリガーなし
6th damage
【トパーズウィッチ ピピ】
トリガーなし
「負けたぁ~、初めてでいきなり勝てるとは思ってなかったけどやっぱり悔しい~」
落ち込んだ様子で項垂れるアリサ
「っと」
「わっ!?ヤイバさん大丈夫!?」
デッキを片付けていたヤイバが躓いて転んだ
「つ、疲れたぁ~、プロテクトやら完全ガードやらガードやたら堅いし、途中もうだめかと思った」
「2ターン連続でクリティカルが2枚出て、ごっそり手札を削れたおかげだな」
「正直自分でもちょっと引いた、持久戦じゃ勝ち目ないし」
「ヤイバさんも危なかったんだ………」
「そう言えばアリサ、最後なんでノーガードだったの?ガード出来たよね?」
「うーん、でもリアガードどっちか通すことになるしまたクリティカルが2枚でたらやだなぁって思って………だったら出ない方に賭けようかなぁって思ったんだけど」
「いや、おれもそうすると思う、ぶっちゃけると出ると思わなかった」
「あってあと1~2枚でしょ?出る方がおかしいと思う………」
「とりあえず帰り道気を付けることにする………」 
 

 
後書き
次回予告
「それにしても、宮導君いつの間に新しいデッキを?」
「まあ地区大会も近いしもっと頑張りたいと思ってさ」
「そうなんだ………」

turn:27 ヒトミVSシュン

「まあ、その前にチームメンバー探さなきゃいけないんだけど」
「あ、それなんだけど………」
「惜しいな、矢代がグレ3に上がってたら………」
「(いわなきゃ………でも、うぅ)」 

 

Turn:27 ヒトミVSシュン

 
前書き
ある覚悟を胸にシュンとのファイトに臨むヒトミ
実力で上回るシュンを相手に互角以上のファイトを繰り広げる
果たしてこのファイトの先にあるものは……… 

 
自室で一人デッキの調整をしていたヒトミ
「46………47………」
組みあがったデッキの枚数を確認し50枚のカードをそろえた
「できた………あとは」

Turn:27 ヒトミVSシュン

チームの3人目が見つからず困った様子のヤイバとシュン
「まいったなぁ、あと一人………」
「宮導君」
そんな中真剣な表情で声をかけるヒトミ
そんな彼女の様子を不思議そうに思うヤイバだったが
「今日、久しぶりにキャピタルでファイトしてもらってもいいかな?」
「お、おお、そういえばしばらく矢代とやってなかったな」
そんな二人の会話を聞いていたシュンが間に入った
「少し待て、そのファイト、俺にやらせてもらえないか?」
「え?なんで?」
「矢代のファイトは見たことないからな」

キャピタルのファイトスペースで向き合うヒトミとシュン
「(このファイト………絶対に負けられない)」

「今日のお姉ちゃんいつになく真剣だなぁ」
そんな姉の様子を不思議に思うアリサ
一方事情を知るミライはレジで仕事をしながら密かにヒトミにエールを送っていた

「リザードランナー アンドゥ」
「ロゼンジ・メイガス」

「鎧の化身 バーにライド、アンドゥのスキルで1枚ドロー、ターン終了だ」
「ライド!クォーレ・メイガス」
ヒトミがライドしたのはハートを象った衣装を身にまとったユニット
「クォーレ・メイガス?新しいデッキを組んできたのか」
「クォーレ・メイガスのスキル、登場時山札の上から2枚確認して、好きな順番で戻す、そのあとロゼンジの効果で1枚ドロー、クォーレ・メイガス(8000)でバー(8000)にアタック」
「ノーガードだ」
Drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=クォーレ・メイガス(クリティカル2)
パワー=クォーレ・メイガス(18000)

クォーレ・メイガスの杖から放たれた光がバーを貫く
1st damage
【鎧の化身 バー】
トリガーなし
2nd check
【槍の化身 ター】
クリティカル=鎧の化身バー(クリティカル2)
パワー=鎧の化身 バー(18000)
「ライド・ザ・ヴァンガード!バーサーク・ドラゴン」
双頭の竜が吠えるも怯まずクォーレ・メイガスは相手を見据えている
「スキルによりドロー、希望の火 エルモ、ベリコウスティ・ドラゴン、リザードソルジャー ラオピアをコール」
ユニットが並び序盤から攻撃態勢を整えるシュン
「エルモ(11000)のブースト、ばーさーく・ドラゴン(21000)でクォーレ・メイガス(8000)にアタック」
「ノーガード」
バーサーク・ドラゴンの放った炎がクォーレ・メイガスに襲い掛かる
Drive check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=バーサーク・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(20000)
炎の中で苦しんでいたクォーレ・メイガスにバーサーク・ドラゴンが襲い掛かる
そのまま腕を振るい殴り飛ばされる
1st damage
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし
2nd damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=クォーレ・メイガス(クリティカル2)
パワー=クォーレ・メイガス(18000)
「ラオピア(8000)のブースト、ベリコウスティ・ドラゴン(28000)でクォーレ・メイガス(18000)にアタック」
「オラクルガーディアン ニケ(15000)でガード!」
起き上がろうとするクォーレ・メイガスにベリコウスティ・ドラゴンが炎を吐くが現れたニケが盾となってクォーレを庇う
「ターン終了だ」
「ライド!レクタングル・メイガス!コール!ステラ・メイガス、テトラ・メイガス」
帽子をかぶった少女のユニットと杖と盾を持った少女のユニットがリアガードで並び立つ
「メイガスシリーズで揃えてきたのか………そういえば」
「サークル・メイガスもコール」
「うん、あれもメイガスだな」
「サークル・メイガス(8000)のブースト、レクタングル・メイガス(17000)でバーサーク・ドラゴン(10000)にアタック!」
「ノーガード」
Drive check
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし
「ここはサークル・メイガスのスキルを使わない」
レクタングル・メイガスの放った箱状の光がバーサーク・ドラゴンに襲い掛かる
3rd damage
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし

「サークル・メイガスを使わなかった理由は………なるほどな」
ヤイバが気にしたのはまだ空いたままの列
「暁のデッキは退却スキルの多彩なかげろう、引いてたカードはグレード2、今は少しでもアタックに参加できるユニットが欲しいのか」
「テトラ・メイガス(8000)のブースト、ステラ・メイガス(19000)でバーサーク・ドラゴン(10000)にアタック」
※ステラ・メイガスがブーストを受けてアタックするとスキルによりパワーがプラス2000されます
「ラクシャ(15000)でガード!」
「ターン終了………」
「ライド・ザ・ヴァンガード!この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト、フォース」
空いていたリアガードに光が灯る
「コール、ドラゴンナイト ネハーレン、スキルによりサークル・メイガスを退却」
ネハーレンが槍から放った電撃がサークル・メイガスを直撃する
「退却によりベリコウスティ・ドラゴンとラオピアはパワー+5000、ソウルブラスト、オーバーロードはパワー+10000、ネハーレン(25000)でレクタングル・メイガス(9000)にアタック」
再び放たれた電撃が今度はレクタングル・メイガスに襲い掛かる
3rd damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし
「オーバーロード(23000)でレクタングル・メイガス(9000)にアタック!」
「ノーガード」
Twin drive check
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
2nd check
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし
オーバーロードの放った炎がレクタングル・メイガスに襲い掛かる
「っ!」
4th damage
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=レクタングル・メイガス(クリティカル2)
パワー=レクタングル・メイガス(19000)

「パワー上がったか、ツインドライブじゃなくなるし、ここスキル使うか微妙………」
「オーバーロードのスキル発動」
「あ、使うんだ」
「手札のベリコウスティ・ドラゴンとバーサーク・ドラゴンをドロップしてスタンド!オーバーロード(23000)で………ステラ・メイガス(9000)を攻撃」
攻撃宣言でステラ・メイガスが驚いたような表情になる

「ここでステラ・メイガスにアタック?」
「ダメージトリガーが出てこの攻撃は15000一枚で止められる、たとえクリティカルトリガーが出ても今のパワーじゃ通りにくいからな、リアガードをアタックして退却させればベリコウスティ・ドラゴンのパワーは合計で38000、それならスフィア・メイガスがあればギリギリ止まるけど、クリティカルトリガーが出れば48000、クリティカル2になって」
「お姉ちゃんは今4ダメージだから………」
Drive check
【ドラゴニック・ガイアース】
トリガーなし
オーバーロードの炎がステラ・メイガスに襲い掛かる
炎を浴びたステラ・メイガスはその場に倒れて消滅した
「トリガーなし………でも」
「ラオピア(18000)のブーストしたベリコウスティ(38000)でレクタングル・メイガス(19000)にアタック」

5th damage
【ステラ・メイガス】
トリガーなし

「ターンエンドだ」
「スタンドアンドドロー………手繰り寄せた運命のその先へ!ライド!」
手を広げながら姿を現す青い衣装の女性ユニット
「ヘキサゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」

「ヘキサゴナル・メイガス?」
「メインのG3も新しいものに変えてきたか、あのデッキ相当作りこんできたらしいな」

「ヘキサゴナル・メイガスのスキル、山札の上2枚を確認し、好きな順番で戻したあと一枚ドロー」
確認し、順番を操作した後でドローできる
つまり欲しいカードを確実に加えることができるのだ
「ステラ・メイガス!ロンバス・メイガスをコール」
「ロンバス………あれってさっきドライブチェックの時にキープしてた」
「これでアタックフェイズ!ロンバス・メイガスがアタックする時、ヴァンガードがメイガスの名を持つならパワー+5000!ロンバス・メイガス(14000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)をアタック、こちらのヴァンガードがグレード3なのでロンバス・メイガスの更なるスキル!相手はこのバトル中インターセプトできない」
ロンバス・メイガスが杖を掲げオーバーロードめがけて光を放つ
「ノーガードだ、ダメージチェック」

4th damage
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

ロンバス・メイガスの放った光がオーバーロードを直撃する
「続けてヘキサゴナル・メイガス(12000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)にアタック!」
「だめだー!パワーが足りてない………」
「ガード、ワイバーンガード バリィ(守護者)」
「え!?ここで守護者使うの!?ヘキサゴナル・メイガスのパワー足りてないのに!?」

「知ってたんだ………」
「ああ、ヘキサゴナル・メイガスはドライブチェックでトリガーが出ればパワー+5000、下手に数値で守るよりこちらの方が確実だ、コストはドラゴニック・ガイアース」

Twin drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ステラ・メイガス(クリティカル2)
パワー=ステラ・メイガス(19000)
2nd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ステラ・メイガス(クリティカル3)
パワー=ステラ・メイガス(29000)

「テトラ・メイガス(8000)のブースト!ステラ・メイガス(39000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)にアタック!」
「ゲンジョウ(20000)とエルモ(10000)でガード」
「っ、ターンエンド」

「あー!惜しい!」
「つってもきついのは暁の方だな」
「え?そうなの?」
「矢代は1枚プロテクトを持ってる、その上ダブルトリガーでシールドを確保しつつ暁の手札を削った」

「(このターンで決めなければ、こちらに勝ち目はないが………どう考えてもユニットが足りないか………)」

「ネハーレンでリアガードをたたいてベリコウスティとラオピアをパワーアップさせても、プロテクトをそっちに回せばいいだけの話だからな」
「じゃあ、このターンを守り切れば………」

「スタンドアンドドロー………ふっ、ライド!」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト、フォース」
ベリコウスティ・ドラゴンがフォースの輝きを受け咆哮を上げる
「(大丈夫………まだ凌げる)」
「そしてネハーレンを後ろに下げ、バーサーク・ドラゴンをコール!」
「っ!」
「退却せよ!ロンバス・メイガス」
バーサーク・ドラゴンの放った炎がロンバス・メイガスを退却させる
「オーバーロードのソウルブラスト、バーサーク・ドラゴン(23000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)を攻撃」
「オラクルガーディアン ニケ(15000)でガード!」
ヘキサゴナル・メイガスめがけて炎を吐くバーサーク・ドラゴンだがニケに阻まれ炎が届かない
「オーバーロード(23000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
「プロテクト(守護者)!手札のもう1枚のヘキサゴナル・メイガスを捨てて完全ガード」
オーバーロードの放った炎をギフトの光が遮る
「(この手札なら残りの攻撃も………)」
ヒトミの手札はニケとサイキック・バード、そしてグレード1のクォーレ・メイガスの3枚
ステラ・メイガスのインターセプトも併せてシールドは十分に確保できているが………
Twin drive check
【ドラゴンモンク ゲンジョウ】
ヒールトリガー
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(35000)
2nd check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ベリコウスティ・ドラゴン
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(45000)
「ラオピア(13000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(58000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)を攻撃!」
ベリコウスティ・ドラゴンの放った炎がヘキサゴナル・メイガスに向かう
ヒトミのシールドの合計は45000
この攻撃を防ぐのにギリギリ5000足りない
「残念だなぁ………あと少し、本当にあと少しだったのに」
ヘキサゴナル・メイガスの頬を涙が伝う
そのままベリコウスティ・ドラゴンの放った炎が彼女を飲み込んでいった
6th damage
【テトラ・メイガス】

「あー、残念」
ヒトミが負けてしまったことに落胆し方を落とすアリサ
「(バーサーク・ドラゴンが引けなかったら危なかったな………)」
ファイトを終えてもまだ手が震えているシュン
「矢代、ファイカを見せろ」
シュンの問いかけにもヒトミは答えずどこか上の空だった
負けてしまったことがよほど堪えたのだろう
「矢代」
「え?な、なに?」
「ファイカだ、今グレードは」
「えっと………」
「えっ!?3に上がってたのか?」
ヒトミが取り出したファイカを見てヤイバも声を上げた
「決まりだな」
「決まりって………何が?」
シュンの態度に戸惑うヒトミ
一方シュンはヤイバに絡みに行っていた
「なぜ教えなかった」
「いや、矢代最近忙しそうだったし、俺もグレ3になってること知らなかったから」
シュンににじり寄られ戸惑うヤイバ
ヒトミも頭の上に疑問符ばかりが増えていく
「えっと、何の話を………」
「鈍いやつだ、お前が3人目のチームメンバーということだ」
「俺も矢代に入ってもらうのは考えてたんだけど、グレ3上がってるの知らなかったしグレード上げるためにハードスケジュールになったらやなおもいさせると思って………」
「えっ?………」
「なんだ、お前そのためにファイトを挑んできたんじゃないのか?」
「だって………私負けちゃったし」
「誰も結果だけで決めようとは思っていない………それに、今のファイトは俺がほぼ負けていたようなものだ」
「ま、矢代の実力は俺も知ってるし、参加条件をクリアしてるなら問題ないよ」
二人が自分を歓迎してくれてることを知ったヒトミはその場に思わず涙を流していた 
 

 
後書き
次回予告
「でも人が悪いぜ、グレード3になったんなら教えてくれればよかったのに」
「あ、偶然たくさんポイントが手に入って………」
「まあ、でなければあそこまで本気のファイトは挑まんだろうが」
「でも、私のグレードが足りなかったらどうするつもりだったの?」

turn:28 ヴァンガード地区大会

「その時はぎりぎりまでかかるのを覚悟でクエストを手伝うまでだ、お前にはそうするだけの価値がある」
「………うっ、ぐすっ」
「ちょ!何泣かせてるんだよ!」
「俺のせいか!?」 

 

Turn:28 ヴァンガード地区大会

 
前書き
目前へと迫ったヴァンガード地区大会
チーム名も決まり練習にも熱の入るヤイバたち
そして訪れた地区大会当日
そこで思わぬ人物と出会うこととなった 

 
「ヴァラーギフト?」
ヤイバたちのチーム名を聞いたミライは首を傾げた
「ええ、矢代が考えてくれたんです」
「えへへ」
「ヴァラーって勇気とか勇敢なとかって意味だっけ?」
「ええ、あとはこうして2つの単語の頭文字をとると………」
メモに2つの単語を掻いたヒトミは単語の一番最初の二文字を丸で囲んで書き写した
「ほら、こうなるんですよ」
VG。ヴァンガードを略す時にたまに使われる言葉だ
「そんな意図があったのか」
「やるじゃん矢代」
「えへへ」

Turn:28 ヴァンガード地区大会

「ブラスター・ブレードでトレイリングローズにアタック」
ブラスター・ブレードが剣を振り上げトレイリングローズへと向かっていくが
「ガード」
ダンガン・マロンが勢いよくぶつかってきて阻まれる
「うっ、ターンエンド」
「それじゃ、私のターンね」
少ない手札を見つめミライの攻撃に備えるヤイバだったが
「トレイリングローズのスキルでプラントトークンのパワーを+5000、プラントトークンのブーストしたシルヴィアでアタック」
「うっ、ノーガード」
ミライの攻撃でヤイバのダメージゾーンに6枚目のカードが置かれる
「まいりました」
「ふふっ、でも悪くはなかったわよ、それじゃあ私はそろそろ仕事に戻るわね」
そういって戻っていくミライを見送るヤイバ
「んー、ソウルの管理を何とかしないとなぁ………アカネとぽーんがる増やすか?でもデッキの枠が………」
ミツキとファイトしているシュンもコユキとファイトしているヒトミもまだ終わりそうにない
「よかったら僕が相手しようか?」
「お、当麻?いいのか、お前テスト前だろ?」
「仕上げ前の息抜き位させてくれよ、僕だって力になりたいんだ」
そういってスグルがテーブルに立つ
ヤイバもテーブルに立ってデッキを置く
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」

「とうとう明日は地区大会か………」
「なんでお袋が、それ俺のセリフだろ」
自宅のリビングでデッキを眺めていたヤイバがチカゲの言葉にため息をこぼしているとチャイムが鳴る
「お、来たな」
それに気づいたヤイバが立ち上がり玄関へと向かう

「お、お、お、お、お、邪魔します」
「硬くなりすぎだ」
大きな紙袋を持ったシュンと震えた様子のヒトミがそこにいた
ヒトミも何か箱を持っているようだが
「硬くならなくていいから、さ、上がってくれ、というか、それ何?」
「招いてもらった手前手ぶらというわけにもいかないからな、どら焼きだ」
「私も………ケーキを」
「気を使わなくてよかったのに………」

「いらっしゃいヒトミちゃん、そっちの子は初めてよね」
「暁シュンです、今日はお招きいただきありがとうございます」
「ご丁寧にどうも、ヤイバの母の宮導チカゲです」
「ドラゴンエンパイア支部の職員さんなんだよ」
ヒトミが付け加えるとシュンも納得したように声を漏らす

食後にヒトミとチカゲがファイトをしている
「バイコーンのブースト、アーティラリーマンでヘキサゴナル・メイガスを攻撃」
「うぅ………ノーガード」
ファイトはチカゲの勝利で決まったようだ
「でも今の、ヒトミちゃんが完全ガード持ってたら危なかったなぁ、それに、まだ何か切り札隠してるでしょ」
「えっ?そうなのか?」
「一応………でもまだ引けたことないんだぁ………それに………」
カードを片付ける準備をしながら山札の上のカードを確認するヒトミ
「あっ………」
それを見てすぐさま山札に戻すとデッキをまとめてシャッフルする
「………あれ?あぁ!ロゼンジも一緒に混ぜちゃった」

地区大会の会場へとやってきたヤイバたち
たくさんのファイターたちで会場内はにぎわっていた
「すっげぇ、これみんな参加者なんだな」
「ああ、緊張してきた」
「ふっ………」
これだけのファイターが一堂に集う大会に参加するということで武者震いするのを感じるヤイバ

組み合わせ表を見るため移動していたヤイバたち
「どんな相手とファイト出来るんだろうな」
「どんな相手でも負けるつもりはないさ」
「ううっ、まだ緊張が………あれ?」
緊張が解けないまま歩いていたヒトミだったがふと目の前にある何かに気づいて足を止める
「どうした?」
「いや、あそこ………組み合わせ表のところにいるのって………」
ヒトミに言われヤイバもそちらを見てみると見覚えのある姿がそこにはあった
「ルカ!」
名前を呼ばれたルカもこちらに気づき近づいてくる
「お兄ちゃん………」
「同じブロックだったんだな」
「誰だ?」
「離れて暮らしている宮導君の妹さん」
「妹………ずいぶん雰囲気が違うんだな」
「えっ?」
シュンに言われて二人の様子を見るヒトミ
ヤイバは楽しげだがルカはどこか遠くを見ているような………
「本当だ………私全然気づかなかった」
「ま、離れて暮らしている分色々あるんだろう、詮索するだけ野暮だ」

ルカと別れると改めて対戦表を確認する
「えっと………あった、Bブロック」
「ルカちゃんのチームはどこだろう」
「あっ、聞くの忘れてた」
「まあ、お互い勝ち進めばそのうち当たるだろう」
「また会ったわね」
ふと声をかけられてヤイバたちが振り返るとレイラ達チーム男前のメンバーが揃っていた
ユウダイも一緒だ
「チーム男前………」
「レイラさんたちも組み合わせ表を見に?」
「ええ、えっと………」
「あそこだな、俺たちとはベスト8で当たる」
シュンに言われてみてみると確かにチーム男前の名前があった
「それじゃ、お互いそれまで勝ち進められるよう頑張らなきゃね」
「メガラニカ支部では負けちゃったけど、今度は負けませんから!」

三人そろってファイトテーブルに立つヤイバたち
ベスト16まではチームの3人が同時にファイトを行うことになる
「「「スタンドアップ!」」」
「ザ!」
「「「ヴァンガード」」」

「立ち上がれ!勇気の光!ブラスター・ブレード!」
「オーバーロードのスキルによりスタンド、再びアタック」
「ライド!ヘキサゴナル・メイガス!」

「ま、間に合ったぁ」
観客席にいるタクヤとコユキのもとへ駆けてくるアリサ
「あれ?二人だけ?」
「ああ、当麻は塾のテストだってさ、あとからくるってさ」
「そうなんだ………あ!お姉ちゃんたちの試合は」
「あそこ、だけどもう終わりかな」

「モナークサンクチュアリ・アルフレッド!」
「ドラゴニック・オーバーロード!」
「ヘキサゴナル・メイガス!」
「「「アタック!」」」
勝利を収めて1回戦を無事突破した
「ああ、終わっちゃった………あれ?」
姉のファイトを見逃してがっくりしているとちょうど近くのエリアでファイトしていたらしいルカの姿を見つけるアリサ
「あの子、確かヤイバさんの………」
「くっ、強い………」
敗北したショックでうなだれる対戦相手に目もくれずさっさとテーブルを離れるルカ
「なんだか………怖い」

順当に勝ち進んでいくヤイバたち
ついにベスト16まで進んでいた
「次勝てばチーム男前と直接対決か………」
「ベスト16からは1試合ずつやって先に2勝した方が勝ちだったな」
「ギアースも使うんだよね………相手は」
「私たちよ」
声のした方にヤイバたちが振り返ると以前ショップ大会で対戦した日下ツムギ
そしてドラエン支部のイベントで出会った志野田ナズナがいた
「お前ら同じチームだったのか」
「誰だ?」
「二人とも前に宮導君が対戦したことがあるの、どっちもすごい強くて」
「なるほど、相手にとって不足はないというわけか」
強敵の出現にシュンも笑みを浮かべる
「ひゃー、私は緊張してきた」

観覧席で見学していたコユキとタクヤ、それにアリサのそばに石田先生がやってくる
「よお、飛鳥に秋吉」
「先生!?どうしてここに」
「俺もヴァンガードファイターのはしくれだぜ、生徒たちの晴れ舞台観に来るくらいいいだろう、そしたらそこでこいつに会ってな」
「間に合ってよかったよ」
石田先生の指さす先にはテストを終わらせて駆け付けたスグルの姿があった

「それで、順番はどうする?」
「これで決めよう」
そういってシュンがみせたのはグレード1から3のカード
「えぇっ!?グレードじゃんけんで決めるの?いいのそんなで」
「日下ツムギも志野田ナズナもやりがいのある相手であることに変わりはない」
「なら、どっちと当たっても問題ないってことで」
そうして3人が勢いよく引いたカード
「えっ、ええー!」
同時に表にした結果1を引いたのはヒトミだった
「なんで私なのー!?」 
 

 
後書き
次回予告
「ひえぇ~、強い人との対戦って緊張する」
「慣れてもらわないと困る、これに勝ったら次は男前だ」
「うぅ~、わかってるんだけど………」

turn:29 ヒトミの試練

「大丈夫だって、矢代の実力は本物だって、俺たちはよく知ってる」
「そ、そう?それなら頑張ってみようかな」
「いざとなったら手のひらに人とかいて飲み込め」
「あ、もうやった」  

 

Turn:29 ヒトミの試練

 
前書き
準決勝が迫る中ヒトミはある出会いをする
そして始まったチームホーリーブレインとの試合
驚きの展開がヒトミを待っていた 

 
試合を控えベンチで大きくため息をこぼすヒトミ
「どうしたの?元気なさそうだけど」
そんな彼女に声をかけてきた眼鏡をかけた落ち着いた雰囲気の女性
ヒトミより少し年上くらいだろうか

Turn:29 ヒトミの試練

「なるほど、それで緊張しちゃってるんだ」
「まあ、もともと緊張しやすい性格なのは自覚してるんですけど」
「でも、気持ちわかるなぁ、私もこの大会に初めて出たときは緊張したなぁ」
女性が伸びをしながら告げた言葉にヒトミは首をかしげる
「貴女も………」
「ここまで勝ち進んだんだもの、自信をもって大丈夫よ」
「あ、ありがとうございます」
「さて、私もう行かなきゃ」
「あの!名前は………」
ヒトミの問いかけに女性は振り返って微笑んだ
「すぐにわかるわ、矢代ヒトミさん」
「えっ………どうして私の名前を………それにすぐわかるって?」
女性が立ち去ってからも呆然としていた
「いけない!私ももう行かなきゃ!」

「さあ、チームヴァラーギフト対チームホーリーブレイン、先鋒戦の開始です」
「ブレインはわかるけどツムギもナズナもホーリーって感じはしねーよな」
獰猛なたちかぜに闇に生きるむらくも
二人のクランは確かにホーリー(神聖)とは遠く感じてしまうかもしれないが
「いつもながらざっくりいうなぁ………」
「チームヴァラーギフトからは矢代ヒトミ選手」
「それじゃ、行ってくるね」
「矢代」
立ち上がったヒトミがヤイバに呼ばれ振り返る
「頑張れよ」
「………うん!」

コンソール前に立つヒトミ
胸に手を置き大きく息を吐く姿はすでに緊張を感じない
「そしてチームホーリーブレインは、チームリーダーの綾崎ヨシノ選手」
「(知らない人………そっか、3人一組なんだからもう一人いるよね)」
実況の声と共に入場してきたのは先ほどヒトミにやさしく声をかけてくれた女性
「あ!」
「ふふっ、また会ったわね」

「あの人がチームリーダーか」
「ホーリーの要素はここにあるんだろう」
ヒトミが驚く中控室ではヤイバとシュンが微妙にずれた会話をしていた

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
「ロゼンジ・メイガス!」
「ホワイトネス・ラビット」
「!」
ヨシノがライドしたウサギの姿のユニットに再び驚かされるヒトミ
ホワイトネス・ラビット、グレード0のオラクルシンクタンクのユニットだ

「オラクル使い!?」
「同じデッキ同士のファイトか………難しいファイトになるな」
観客席のアリサも驚いて声を上げていた
デッキのクランが同じということは構築によって違いはあれど大筋の動きも大体同じ
あとはファイターの力量次第
「矢代にはきついファイトになるな」

「ライド、クォーレ・メイガス、山札の上から2枚確認し、好きな順番で戻して、ロゼンジの効果で1枚ドローして、ターン終了」

「後攻ならこの後ドライブチェックでもう1枚も手札入れられたんだけどな」
「まあ、毎回後攻になるわけがない、ねだってもしようのないことだ」

「ライド、雅趣の斎女 フミノ」
釣り人のような少女のユニットにライドするヨシノ
「フミノのスキル、ソウルブラストして、山札の上から7枚確認して、グレード3のカードを1枚山札の上に、宝刀の斎女 シヅキを山札の上に、残りを山札の下に置き、パワー+2000、ホワイトネスのスキルで1枚ドロー」

「へぇ、もうソウルにホワイトネスないのにドローできるんだ」
「フミノがライドされた時点でスキルの発動は確定しているからな、ホワイトネスがソウルからいなくなっても確定したスキルがなくなるわけじゃない」
アリサの疑問に石田先生が優しく答えてみせる
わかりやすい解説に思わずタクヤも声を上げていた

「フミノ(10000)でクォーレ・メイガス(8000)にアタック」
「ニケ(15000)でガード」
フミノの釣り竿から放たれた光がニケに当たってはじける
Drive check
【オラクルガーディアン ジェミニ】
トリガーなし

「ガードするのか」
「考えられる理由は2つ、クォーレで積み込んだのが両方重要なカードだった場合」
「もう一つは?」
「単純に手札が悪くて守れるうちに守っておきたい場合、しかしシヅキか………」
「どうかしたのか?」
ヨシノの公開したカードにシュンが考え込んでいることにヤイバが首をかしげる
「いや………シヅキはリアガードで有効なユニットだ、ヴァンガードにはおそらく別のユニットを置きたいはず………」
シヅキはリアガードで使えるスキルを持つがヴァンガードサークルでは効果を使えない
おそらくヨシノがメインに据えているのは何か別のユニットのはず
シュンはそう考えていた

「ライド!レクタングル・メイガス。続けてクォーレ・メイガスをコール」
レクタングルにライドしたヒトミの隣にクォーレが並び立ち杖を掲げる
「クォーレの効果で山札の上2枚を確認し、好きな順番で元に戻す、レクタングル・メイガス(9000)でフミノ(8000)にアタック!」
「ノーガード」
Drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=レクタングル・メイガス(クリティカル2)
パワー=クォーレ・メイガス(18000)
レクタングルの放った光がフミノを包み込む

1st damage
【鳳翼の斎女 チヅル】
トリガーなし
2nd damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=雅趣の斎女 フミノ(クリティカル2)
パワー=雅趣の斎女 フミノ(18000)

「クォーレ・メイガス(18000)でフミノ(18000)にアタック」
「ジェミニ(10000)でガード」
クォーレが杖を振るい光を放つ
だがその光をジェミニが放った光線が相殺する
「ターンエンド」

「ダメージトリガーがなかったらこのターンだけで3点持っていかれてた」
「強いわねえ彼女、前にショップで見かけたときはそんな雰囲気なかったけど」
「そういえば私もあの子のファイトは初めて見る」

「ライド!鳳翼の斎女 チヅル!寛容の女神 オオミヤノメ、霊光の斎女 キヌカ、オラクルガーディアン ジェミニをコール」

「ヴァンガードの後ろにもコールしてきたか」
「点差がついたから無理やりにでも追いつきに来たな、出してきているユニットからして本来は序盤でペースを取るタイプのデッキなんだろう」
「チヅルもキヌカも詰めの局面で活きるユニットだからな」
「加えて序盤を固めるフミノも入っている、かなり考えられてデッキだ」

「オオミヤノメ(6000)のブースト、チヅル(15000)でレクタングル(9000)にアタック」
「ノーガード」
Drive check
【鳳翼の斎女 チヅル】
トリガーなし
チヅルの舞で発生した風でレクタングルが攻撃を受ける

1st damage
【ステラ・メイガス】
トリガーなし

「ジェミニ(8000)のブースト!キヌカ(16000)でレクタングル(9000)にアタック」
キヌカの手のひらに現れた人を模した紙が無数に増えレクタングルに襲い掛かる

2nd damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし

「(手札があれだけあって防げないとも思えない………わざと通したわね)」
「スタンドアンドドロー!手繰り寄せた運命のその先へ!ライド!ヘキサゴナル・メイガス!」
手を広げながら姿を現す青い衣装の女性ユニット
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!さらにヘキサゴナルのスキルで山札の上2枚を確認し、1枚ドロー」
これでヒトミの手札は7枚、この枚数なら一気に攻撃に出ることができる
「さらにクォーレを後ろに下げ、レクタングル・メイガスをコール!レクタングル・メイガスのスキル、カウンターブラスト、ソウルブラストを支払って山札の上を2枚確認」

「あのユニットも同じスキルがあったんだ………あれ?だったらなんでライドした時?」
「レクタングル・メイガスが登場時能力を使えるのは、リアガードの時」
「あ、なるほど」

「これはこの順番で戻して………ロンバス・メイガスとサークル・メイガスをコール」
更に開いていた左列にもユニットをコールして攻撃態勢を整える
「ヘキサゴナル・メイガス(12000)でチヅル(9000)にアタック」
「ノーガード」

Twin drive check
【サークル・メイガス】
トリガーなし
「サークル・メイガスのスキルでこのカードは一番下へ」

「なるほど、それでサークル・メイガスを呼んでおいたんだ」
「さてはあいつ、レクタングル・メイガスで見た2枚両方はずれだったな」

2nd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ロンバス・メイガス(19000)

ヘキサゴナル・メイガスの放った光がチヅルに襲い掛かる

3rd damage
【霊光の斎女 キヌカ】
トリガーなし

4th damage
【雅趣の斎女 フミノ】
トリガーなし

よろめいたチヅルにさらにレクタングル・メイガスが襲い掛かる
「クォーレ・メイガス(7000)のブースト、レクタングル・メイガス(22000)でチヅル(9000)をアタック!」
「ニケ(15000)でガード」
レクタングル・メイガスの放った光をニケが体当たりして止める
これでこのターンには決めきれない
「それでも、サークル・メイガス(7000)のブースト、ロンバス・メイガスでチヅル(9000)にアタック」

5th damage
【時運の女神 ミズノハメ】
トリガーなし

「やったぁ!これでダメージ5」
「相手が動き出す前にコレだけ差をつけられたのは大きい!」
「逆に言えば………」
アリサとスグルの言葉を石田先生が遮った
「相手の本気はここからってことだ」

「スタンドアンドドロー」
「(来る………グレード3)」
「光り輝け、美しき女神!ライド!」
「!!」
「CEO アマテラス!」
鈴の音が響き渡る中巨大な光の柱が出現する
鈴の音とともにその光の中を降り立つ一人の女神
光が消えるとともに自らの首からかけていた鏡がその光を反射する
着物を翻しながら優雅に表れた女神は笑みを浮かべた

「あれってお姉ちゃんと同じ!?」
「いや、矢代さんデッキ変えてからはアマテラス使ってないし、デッキの軸を変えたときに外したんじゃないかな?」
「とはいえこれは精神的に来るぞ」

「アマテラス………」
ついこの間まで自分が愛用していたユニット
「あなたも使っていたことがあるのよね、このユニット」
「ええ………伸び悩んでデッキを変えたので、今は使ってないんですけど」
ヨシノの問いかけにヒトミは静かにそう答えた
「イマジナリー・ギフト、プロテクト、鳳翼の斎女 チヅル、宝刀の斎女 シヅキをコール」
ユニットを一気に並べてきたヨシノだがその代償として手札が減ってきてしまっている
ダメージ5の状態でこの手札の枚数はきついはずだが
「シヅキのスキル、カウンターブラスト2枚とソウルブラスト1枚で2枚ドロー、前列のパワー+5000、チヅルのスキル、カードをドローした時カウンターブラストしてパワー+10000、ブーストを得る、キヌカも同じようにパワー+10000、続けてジェミニをソウルへ、カウンターチャージ」

「アマテラスのスキルって確か………」

「アマテラスのスキル、カウンターブラストを支払い1枚ドロー、山札の上を確認し、これは下に、再びキヌカのスキル」

「+20000!?あのユニットのスキルって何度でも使えるの!?」
「手札も5枚に増えてる、カウンターブラストを使い切っても、追いつきたい局面でこの手札とパワーは大きい、ダメージが劣勢な分ヒールトリガーの線もある」

「オオミヤノメ(6000)のブースト、アマテラス(28000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
「ノーガード」

Twin drive check
【霊光の斎女 キヌカ】
トリガーなし

2nd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=CEO アマテラス(クリティカル2)
パワー=霊光の斎女 キヌカ(38000)

アマテラスの鏡から放たれた光がヘキサゴナル・メイガスに降り注ぐ

3rd damage
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

4th damage
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし

「チヅル(20000)のブースト、シヅキ(32000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
シヅキが剣の柄を握りまっすぐ突っ込んでくる
そのまま抜刀してヘキサゴナル・メイガスを切り伏せた

5th damage
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし

「キヌカ(38000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック!」
キヌカの放った光がヘキサゴナル・メイガスに向かっていく

「うわぁぁ!?お姉ちゃん!?」
「いや、大丈夫だ」

「プロテクト(守護者)でガード!」
プロテクトの輝きがヘキサゴナル・メイガスを攻撃から守った
光に当たってキヌカの攻撃が後方に直撃し大きく煙が上がる
「すごい………アマテラスにはこんな可能性もあったんだ………」
「どうしたの?あなたのターンよ」

「そっか、お姉ちゃんまだプロテクトが残ってたんだっけ」
「アマテラスの攻撃の時に切らなくて正解だったな、序盤のガードも利いてる」

「(すごかった………私がこのデッキで見つけた可能性は、たくさんあるうちのほんの一つでしかない、でも………)」
同じクランで新たな可能性に触れたことで気持ちが高鳴るヒトミ
「今は、その可能性を信じたい、そして、もっといろんなことに触れてみたい」
意を決してドローしたカードを見て口元を緩める
「ヨシノさん!」
突然声を掛けられ驚くヨシノだったがヒトミのその表情を見て彼女もまた口元を緩めた
「今日、ヨシノさんと会えて、ファイト出来てよかったです」
「ふふっ、私はまだあきらめてないわよ」
「いいえ、ここで決めてみせます!」
手に取ったカードを掲げるヒトミ、その表情は晴れやかだった
「降り注げ!聖なる守護の光!ライド!」
空からの光に包まれながら一人の女性がゆっくりと降り立つ
「ペンタゴナル・メイガス!」

「出た!矢代の新しい切り札か!?」

「この局面でペンタゴナル・メイガス………」
「イマジナリー・ギフト!プロテクト!さらにテトラ・メイガスをコール!」
テトラ・メイガスが現れるとペンタゴナル・メイガスは真後ろの彼女に笑いかけ
テトラ・メイガスもそれに応じた
「テトラ・メイガスのスキルで1枚ドロー、サイキック・バードを山札の上に」
「これでドライブチェックの1枚目は確定………」
「テトラ・メイガス(8000)のブースト!ペンタゴナル・メイガス(20000)のアタック!そしてアタック時の効果!グレード3をソウルブラストして、2枚の手札を捨てる!これによってペンタゴナル・メイガスはクインテットドライブを得る!」

「クインテット………5枚ドライブ!?」
「それだけじゃねえぜ、ヴァンガードのペンタゴナル・メイガスはトリガーで上昇するパワーを15000に上げる効果を持ってるんだ」
「デッキの一番上はテトラ・メイガスで置いたサイキック・バード、下手にガードすれば突破される」

「なら!プロテクト(守護者)で完全ガード!」
Quintet drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ロンバス・メイガス(クリティカル2)
パワー=ロンバス・メイガス(24000)

2nd check
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし

3rd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=レクタングル・メイガス(クリティカル2)
パワー=レクタングル・メイガス(34000)

4th check
【ステラ・メイガス】
トリガーなし

5th check
【テトラ・メイガス】
トリガーなし

「クォーレ・メイガス(8000)のブースト!レクタングル・メイガス(42000)でアタック!」
「(この攻撃を防ぐことはできても………次のロンバス・メイガスのパワー32000のアタックは止められない………)ノーガードよ」
レクタングル・メイガスの杖に集まっていた光がアマテラスを貫く
6th damage
【CEO アマテラス】

「やったぁ!」
勝利した喜びで大きく跳ねるヒトミ
きっとこの一勝は彼女にとって大きな自信につながることだろう
 
 

 
後書き
次回予告
「同じオラクルでもずいぶん違うんだなぁ」
「どちらかっていうと前に矢代が使ってたデッキに近いかな」
「アリサのウィッチとも似た防御寄りの構築とも思える

turn:30 二人の竜使い

「そういえば矢代はアリサとはファイトしねえの?」
「あ、大会に向けての準備で忙しくて………」
「口には出さないけど拗ねてたりしてな」
「終わったらファイトしよう………」
 

 

Turn:30 二人の竜使い

 
前書き
チームホーリーブレインとの第二戦
シュンはたちかぜ使いの日下ツムギとのファイトに臨む
優れた戦術眼を持つツムギを前に苦戦を強いられるシュンだったが 

 
「いぇーい!」
嬉しそうにハイタッチを交わすヒトミとヤイバ
「この調子で俺も続かせてもらおう………」
そういってベンチから立ったシュンがコンソールへと向かう
「俺の相手は…………」
一方ホーリーブレイン側のコンソールにはツムギが立っていた
「日下ツムギか」
ツムギもまた真剣な表情でシュンを見る
「「スタンドアップ!」」
「ザ」
「「ヴァンガード」」

Turn:30 二人の竜使い

「鎧の化身 バーにライド」
「ライド、ソニックノア」
ライドしたツムギは手札を見る
もう一枚ソニックノアを使いアタックすることはできるが
「ソニックノア(8000)でバー(8000)をアタック」

「コールしない?」
「相手の手の内を分かったうえでの戦術、日下ツムギとはそういうファイターです」

「ノーガード」
「でしょうね」

Drive check
【アシストプテリクス】
トリガーなし

ソニックノアがバーに体当たりする
何とか受け止めていたバーだが大きな尻尾で薙ぎ払われてしまった

1st damage
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「ライド・ザ・ヴァンガード!バーサーク・ドラゴン!登場時のスキルで1枚ドロー」
このタイミングで相手にリアガードがいれば退却させることもできた
ツムギはこれを見越して展開を抑えたのだ
「ベリコウスティ・ドラゴン、リザードソルジャー ラオピアをコール」
「来ますか!」
「バーサーク・ドラゴン(10000)でソニックノア(8000)を攻撃」
「ノーガードです」

Drive check
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし

バーサーク・ドラゴンの放った炎がソニックノアを飲み込む

1st damage
【突撃竜 ブライトプス】
トリガーなし

「ラオピア(8000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(18000)でソニックノア(8000)を攻撃」
ベリコウスティ・ドラゴンが勢いよくソニックノアに飛び掛かる
2nd damage
【餓竜 メガレックス】
トリガーなし

「ライド!餓竜 メガレックス」
メガレックスが咆哮を上げバーサーク・ドラゴンをにらむ
「突撃竜 ブライトプス、ソニックノア、翼竜 スカイプテラ、アシストプテリクス、烈爪竜 ラサイトレックスをコール」

「一気にリアガードを埋めてきた」
「暁君が動き出すより早く決める気なの?」

「ラサイトレックスのスキル!武装ゲージ!アシストプテリクス(9000)のブーストしたラサイトレックス(17000)でベリコウスティ・ドラゴン(10000)をアタック!」
指定されたベリコウスティ・ドラゴンが驚いてうめき声をあげる

「え!?あんなに並べてリアガードをアタック!?」
「なんかもったいなくね?せっかく並べたのに」
「ヴァンガードはメガレックス、ソニックノア………スカイプテラ………そういうことか!」

「(こちらの手札を削る算段か、ガードしなかった場合、退却したリアガードの穴埋めに手札を使わせられる、もちろんそれはガードしても同じこと、しかもあのユニットは………)」
シュンが注目したのはラサイトレックスとブライトプス
そしてヴァンガードのメガレックス
ラサイトレックスの頭突きの直撃を受けベリコウスティ・ドラゴンが倒れこんで退却する
「続いてスカイプテラ(8000)のブーストしたメガレックス(17000)でバーサーク・ドラゴン(10000)にアタック、メガレックスのスキルでラサイトレックスを退却、一枚ドロー」

「攻撃を終えたラサイトレックスを………」
「フロント入りのデッキでリアガードから殴ったからなんかあるとはおもったけど」
「それに、確かラサイトレックスのスキルって」

「ラサイトレックスのスキルで武装ゲージのカードをそのまま手札に、そしてメインのアタック!」
「ノーガードだ」

Drive check
【暴君 デスレックス】
トリガーなし

「(厄介なユニットが手札に入ったな)」
メガレックスの尾がバーサーク・ドラゴンにたたきつけられる

2nd damage
【ドラゴニック・ガイアース】
トリガーなし

「続けてソニックノア(8000)のブーストしたブライトプス(17000)でバーサーク・ドラゴン(10000)を攻撃!」
「ター(15000)でガード、ソニックノアのスキルは使わせない」
「あら、お見通しだったのね」
「お互い様だ」

「ガードされるのも織り込み済みか、あのファイターうまいな」
「どういうことですか」
ツムギのプレイングに感心する石田先生を見てスグルが思わず問いかける
「盤面をよく見てみろ、お互いグレード2にライドして手札はどっちも5枚、だがリアガードは………」
「!4体と1体!差が開いてる」
「ソニックノアのブーストしたアタックがヒットしたら、リアガード一体退却してもう一枚ドローできた、そうさせないために暁はガードしたが、手札は並んじまった」
「そっか、一枚ドローされて手札は6枚、リアガードと手札で差が」
「いや、7枚だ、ヒットしていたらおそらくスカイプテラを退却していた」

「スカイプテラのスキルは自分のターンに退却した時、コストを支払って手札に戻せるスキル」
「スカイプテラはシールド10000のグレード1、リアガードの枚数で勝ってる状態でそのうえシールドも固められたら」

「それだけではない、か………」
「ええ、私の狙いはもう一つ」
ドローしたカードを見たシュンは小さく肩を落とした
「ライド・ザ・ヴァンガード!ドラゴニック・オーバーロード!」
炎の中から現れたオーバーロードがメガレックスを威嚇する
だがメガレックスに怯む様子はない
「イマジナリー・ギフト、フォース!ベリコウスティ・ドラゴンを2体コール」
「ですが、そこまでですね」

「どういうことだ?」
「このターン暁にこれ以上の手はない、コストが足りねえからな」
「コスト………あ!ダメージの表のカードが」

「あなたのデッキにカウンターブラストを使わずリアガードを退却させる手段はない、そしてオーバーロードのスキルもまた、カウンターブラストを使用するカード」
「リアガードへのアタックはそのための布石でもあったか、だが手はある、オーバーロードのソウルブラスト、オーバーロード(33000)でブライトプス(9000)を攻撃」
「っ!?そう来ますか、思い切りましたね」

「無茶するなぁ、ブライトプスもラサイトレックスと同じで武装ゲージを回収できるカードだぞ」
「けどそのスキルでくわえられるのは2枚、今ブライトプスの武装ゲージは1枚しかないから狙うなら絶好のタイミングですよ」

「この攻撃が成功すればスタンドしたうえで左右のリアガードを強化できる」
「スタンドするのに手札は減っちゃうけど、この攻撃が成功した時のメリットは大きい」

「させませんよ、草食竜 プルートザウルス(15000)、サベイジ・シャーマン(20000)でガード」
「だろうな」

Twin drive check
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし

2nd check
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
1枚ドロー
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(20000)

「っしゃあ!手札を増やせた!これでブライトプスも」
「いや、このターン決めきれないうえ武装ゲージの中身が怖ぇ、これ以上ブライトプスを狙ってもデメリットしかねえな」

「ラオピア(8000)のブーストしたベリコウスティ・ドラゴン(18000)でメガレックス(9000)を攻撃」
ベリコウスティ・ドラゴンの振り下ろした前足がメガレックスを直撃する

3rd damage
【アテンプトマンモス】
トリガーなし

「ベリコウスティ・ドラゴン(20000)でメガレックス(9000)を攻撃」

4th damage
【翼竜 スカイプテラ】
トリガーなし

「喰らいつくせ、荒ぶる竜 その強大なる力で眼前の敵をせん滅せよ!ライド!」
地面の下から地表を砕いて這い出た巨大なディノドラゴン
鋭い武装に身を包みながら力強い方向で周囲を威圧していた
「餓竜 ギガレックス!」
「来たか。ギガレックス」
「アクセルサークル展開!さらに突撃竜 ブライトプス、暴君 デスレックスをコール」
空いていたリアガードにデスレックスをコールしただけではなくブライトプスが追加され攻撃可能な列が埋まった
「ギガレックスのスキルにより武装ゲージをチャージ」

「ギガレックスはリアガード一体につきパワー+5000、今のパワーは」

「スカイプテラ(8000)のブーストしたギガレックス(50000)でヴァンガードにアタック!」
「ここはノーガードだ」

Twin drive check
【烈爪竜 ラサイトレックス】
トリガーなし
2nd check
【ブラックキャノン・タイガー】
クリティカルトリガー
クリティカル=餓竜 ギガレックス(クリティカル2)
パワー=突撃竜 ブライトプス(29000)

ギガレックスが突撃してオーバーロードの肩に噛みつく
そのまま力任せになぎ倒した

3rd damage
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし
4th damage
【ドラゴニック・ガイアース】

「続けてソニックノア(8000)のブーストしたブライトプス(17000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)へ攻撃!ソニックノアのスキルで武装ゲージをチャージ」
「ター(15000)でガード!」
ブライトプスの突進を受け止めようとするターだがあっけなく吹っ飛ばされてしまう
「ブライトプス(29000)でオーバーロード(13000)を攻撃」
「ノーガード」
ブライトプスの突進が直撃し大きく後退するオーバーロード

5th damage
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)
パワー=ドラゴニック・オーバーロード(23000)

「デスレックスの攻撃時、ソウルブラストを支払い、ブライトプスを退却!ベリコウスティ・ドラゴンを退却させ、ブライトプスの武装ゲージ1枚につきパワー+10000、さらにブライトプスのスキルで、武装ゲージのカードを2枚手札に」

「ブライトプスの持っていた武装ゲージは3枚………」
「と、言うことは…………」
「アシストプテリクス(9000)のブースト!デスレックス(51000)でオーバーロード(23000)にアタック!」
「ガード!鎧の化身 バー(10000)!ドラゴンモンク ゲンジョウ(20000)!」
デスレックスがバーとゲンジョウを薙ぎ払いながら突進する
だがオーバーロードに届く前に止まった

「ま、守り切った」
「ダメージトリガーが大きかったな、このターンが勝負だ」

「スタンドアンドドロー、ワイバーンガード バリィ、ドラゴンナイト・ネハーレンをコール」
守護者のバリィをコールして一気に決めに行く体制のシュン
「(しかも、このタイミングでネハーレン………)」
「ネハーレンのスキル発動!ソニックノアを退却!」
ネハーレンの放った攻撃でソニックノアが悲鳴を上げる
「オーバーロードのソウルブラスト!パワー+10000したオーバーロード(33000)で餓竜 ギガレックス(12000)を攻撃!」
「(この攻撃は通せない………でも、ここで完全ガードを使ってしまったら、ベリコウスティ・ドラゴンを止められない)烈爪竜 ラサイトレックス(10000)、ブラックキャノン・タイガー(15000)でガード!」

Twin drive check
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし
2nd check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)
パワー=ドラゴニック・オーバーロード(43000)

オーバーロードの炎がギガレックスをガーディアンもろとも焼き払う
5th damage
【アテンプトマンモス】
トリガーなし
6th damage
【暴君 デスレックス】
トリガーなし

「負けちゃった………」
コンソールからデッキを取り出し大きく息を吐くツムギ
するとシュンが彼女に歩み寄り手を差し伸べた
「素晴らしいファイトだった、出来ることならもう一度ファイトしてみたいものだ」
シュンの言葉にツムギは頬を赤らめ差し伸べられた手を握る
「私も………あなたとまたファイトしたいかな」

「今回はファイト出来ませんでしたが、近いうちに」
「ああ、きっとファイトしよう」
ヤイバもナズナと握手を交わす
「さて、これからどうするか………」
「隣の会場で今、チーム男前が試合してるよ」
「そっか、順当にいけば次は男前とだもんな、行ってみるか」
ヒトミの提案を受け隣の会場へ向かうヤイバたち

大急ぎでやってきたヤイバたちは息を切らしながら観客席へと飛び込んだ
「試合………案外もう終わってたり………えっ?」
スカルドラゴンが無機質な体を持つ銀色の竜へと向かっていく
「完全ガード」
だがその攻撃を白い服に身を包んだ少年のユニットが阻んだ
「っ………ターンエンドです」
そして必死な様子でファイトするレイラの対戦相手は………
「ルカ!?男前の相手ってルカのチームだったのか!?」
「え!?宮導君!スコアみてスコア!」
掲示板に表示されているスコアは先鋒戦でルカのチームメイトがユウダイを倒したことを表示していた
「シュバルツシルト・ドラゴン、バスカークをアタック!」
ルカのユニット、シュバルツシルト・ドラゴンの放った黒い稲妻がバスカークを貫いた
そのまま6枚目のダメージが置かれレイラの敗北が決まってしまった 
 

 
後書き
次回予告
「いいファイトだったわね」
「ああ、あそこまで純粋に楽しめたのは久しぶりかもしれない」
「私たち、案外相性よかったりして」

turn:31 ルカのチーム

「ふっ、そうかもな」
「あっ、ひ、否定しないんだ………」
「どうした?顔が赤いぞ」 

 

Turn:31 ルカのチーム

 
前書き
ルカのいるチームと対戦することとなったヤイバたち
ヤイバはルカの冷たい雰囲気が気になってしまう
そんな中始まった先鋒戦
ヒトミは序盤から苦戦を強いられてしまい………
 

 
ベスト8の対戦相手が決まったヤイバたちヴァラーギフト
だがヤイバの表情は晴れなかった
チーム男前を圧倒したルカが纏っていた冷たい雰囲気
「ルカ………チーム………レボリューションか?これ」
「いや、レボリューションだと綴りが………えっと」
「リノベーションだな、革新とか再生って意味だ」

Turn:31 ルカのチーム

「それで順番はどうする?向こうが順番を変えないならルカちゃんは次鋒で出てくると思うんだけど………」
「俺が………」
「俺がやる」
ヤイバの言葉を遮ってシュンが名乗りを上げた
「でも………」
「ファイトに私情を挟んでもらっては困る、今のままファイトしても集中できるとは思えない」
「………わかった、じゃあ」
「矢代と俺がファイトする間に頭を冷やしておけ」
「ってそうなるの!?」

先鋒戦が始まりヒトミがコンソールに立つ
相手はルカと同い年くらいの少年だ
「(そういえば相手のチームは小さい子ばかり………それで勝ち上がってきたんだ)」
「ほら、さっさと始めようぜ」
対戦相手の少年が落ち着きのない様子で進行を急がせる
「矢代選手、準備は?」
「あ、大丈夫です」
「では始めます、チームリノベーション、荒木ケンタ、チームヴァラーギフト、矢代ヒトミ、試合開始」

「「スタンドアップ!ヴァンガード」」
ドラゴンエンパイアの高原に二人のファイターが降り立つ
「ロゼンジ・メイガス」
「スパークキッド・ドラグーン」
小さな竜に跨ったケンタのユニットを見るヒトミ
「(あれって確かなるかみ………バインドしてくるアクセルの………アクセル!?じゃあ!)」

「まずい組み合わせになったな、アクセル………それもよりによってなるかみが相手か」
プロテクトとアクセルでは基本的にアクセルが優勢
特になるかみは高い攻撃力とリアガードを退却させるスキルでプロテクトに対して強く出れる
「ライド!リザードソルジャー リキ!1枚ドロー」
「ライド!クォーレ・メイガス、スキルで山札の上を2枚確認して、好きな順番で戻し、ロゼンジ・メイガスのスキルで1枚ドロー」
ドライブチェックでトリガーを出す確率を上げることのできるスキルだが
「(迷ってたな、どっちもはずれか)」
「クォーレ・メイガス(8000)でリキ(8000)にアタック!」
「ノーガードだよ」

Drive check
【サークル・メイガス】
トリガーなし

クォーレ・メイガスの放った光がリキに降り注ぐが気にした様子はなく揺るがない

1st damage
【ハンマーナックル・ドラゴン】
トリガーなし

「ライド!ハンマーナックル・ドラゴン!レッドリバー・ドラグーン!デモリッション・ドラゴン!来やがれ!」
ユニットを並べ攻めの体勢に入るケンタ
どこか強引ささえ感じる力任せのファイトスタイルのようだ
「レッドリバー・ドラグーン(9000)でクォーレ(8000)にアタック」
稲妻をまとった槍による突撃を受けたクォーレ・メイガスが大きく吹っ飛ばされる

1st damage
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

「ハンマーナックル(9000)でクォーレ(8000)にアタック!」
空中に投げ出されたクォーレに飛び掛かるような勢いでハンマーナックル・ドラゴンが迫る
そのまま空中でハンマーを振り上げるが
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」
スフィア・メイガスがそれを受け止める
力任せに振られたハンマーの勢いに負けて吹っ飛ばされてしまったが

Drive check
【蟲毒の抹消者 セイオウボ】
ヒールトリガー
パワー=デモリッション・ドラゴン(18000)
ダメージ回復

「レッドリバー・ドラグーン(9000)のブースト!デモリッション・ドラゴン(27000)でクォーレ・メイガス(8000)をアタック」
デモリッション・ドラゴンの角から放たれた電撃がクォーレ・メイガスに襲い掛かる

2nd damage
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし

「ライド!レクタングル・メイガス!サークル・メイガスとステラ・メイガスをコール」
レクタングルにライドしたヒトミの横にステラ・メイガスが降り立って笑いかけてくる
「更にレクタングルをコール、スキル発動」
「好きにしてくれや」

「ここで展開するのちょっとまずくないか」
「回復された分のダメージを追いつかなければならない、次のターンアクセルサークルが展開されてからだと守りがきつくなる、攻めれるときに攻めるのは無しじゃない」

「レクタングルをコール、スキルで2枚確認して、1枚ドロー、さらにクォーレをコール!」
レクタングルとクォーレの連続コールで山札を繰り返し操作するヒトミ
「ヴァンガードのレクタングル(9000)でハンマーナックル(9000)にアタック」
「ノーガードだよ」

Drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=レクタングル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ステラ・メイガス(19000)

レクタングル・メイガスの放った光を得物の槌を使い受け止めるハンマーナックル

1st damage
【リザードソルジャー リキ】
トリガーなし

2nd damage
【イエロージェム・カーバンクル】
クリティカルトリガー
クリティカル=ハンマーナックル・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=ハンマーナックル・ドラゴン(19000)

「今のは矢代のミスだな」
石田先生の言葉にアリサが不服の声を上げる
「どうして!?一気に2点ダメージを与えたのに」
「2点ってのが問題だ、ダメージトリガーでリアガードの攻撃が通りにくくなった」
「じゃあどうするっていうの~!トリガーも出てるし」
「この場合はクリティカルをリアガードのレクタングル・メイガスに与えてダメージを少なく見積もるべきだった」
「そうか、レクタングル・メイガスはスキルでパワーが上がっているから」
「クリティカルが活きる、その上で矢代は本命であるステラ・メイガスのアタックを通しやすくなる」

「クォーレ・メイガス(8000)のブースト!レクタングル・メイガス(22000)でハンマーナックル(19000)にアタック」
「ノーガードだっての………お?」

3rd damage check
【ワイバーンガード ガルド】
ドロートリガー
パワー=ハンマーナックル・ドラゴン(29000)
1枚ドロー

「そんな!またダメージトリガー!?」
「(ステラ・メイガスもパワーは29000あるが………手札5枚、ヒットは望めない)」

ヴァンガードへのヒットが望めない中ヒトミはリアガードのレッドリバー・ドラグーンを見た
「(あのユニットがいると次のターンのガードが難しくなる………ここは)サークル・メイガス(8000)のブースト、ステラ・メイガス(29000)でレッドリバー・ドラグーン(9000)をアタック」
ステラ・メイガスの放った光にレッドリバー・ドラグーンが飲み込まれる

「通らないとみてリアガードへの攻撃に切り替えたか………通らないの承知でヴァンガード攻撃して手札斬らせてもよかったけどな」
序盤の焦りからか今回は小さなミスが目立つヒトミ
プレッシャーに弱い性格がここにきて裏目に出た

「ライド!デトニクス・スティンガードラゴン!」
地面から稲妻が走り天へと昇っていく
その中心で起き上がった竜が力強く咆哮を上げた
「イマジナリー・ギフト!アクセル!デトニクス・スティンガーの登場時能力!ステラ・メイガスをバインド!」
デトニクス・スティンガーが得物から放った稲妻がステラ・メイガスを貫く
そのまま全身を走る稲妻に苦しめられ消滅していくステラ・メイガス
「更にレックレスネス・ドラゴンをコール」
っ!?あのユニットって確か!」
レックレスネス・ドラゴンの放った稲妻がリアガードのレクタングル・メイガスに放たれる
前列のリアガードをすべて失ったヒトミは4枚の手札を見る
相性の悪さから焦って攻めに出た結果攻撃に使えるユニットは使い切ってしまって残っていない
「アクセルサークルにサンダーストーム・ドラグーンをコール、デトニクス・スティンガー(12000)でレクタングル(9000)にアタック」
「ノーガード………」

Twin drive check
【風伯童子 ハヤテ】
フロントトリガー
レックレスネス・ドラゴン=19000
デトニクス・スティンガードラゴン=22000
デモリッション・ドラゴン=21000
サンダーストーム・ドラグーン=34000
2nd check
【イエロージェム・カーバンクル】
クリティカルトリガー
クリティカル=デトニクス・スティンガードラゴン(クリティカル2)
パワー=レックレスネス・ドラゴン(29000)

デトニクス・スティンガードラゴンのドリルがレクタングル・メイガスに突き刺さる
そこから流れる電流が更にレクタングルを苦しめた

3rd damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし
4th damage
【ペンタゴナル・メイガス】
トリガーなし

「レッドリバー・ドラグーン(9000)のブースト、デモリッション・ドラゴン(30000)でレクタングル(9000)にアタック」

よろめいたレクタングルにデモリッション・ドラゴンが追撃の雷撃を放ち直撃を受けて悲痛の叫びをあげる

5th damage
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=レクタングル・メイガス(クリティカル2)
パワー=レクタングル・メイガス(19000)

「レックレスネス(32000)でレクタングル(19000)にアタック」
※リアガードのレックレスネス・ドラゴンがヴァンガードにアタックした時相手前列のリアガードが1枚以下ならパワー+3000

レックレスネス・ドラゴンがレクタングルに襲い掛かろうと向かってくる
「サイキック・バード(15000)でガード!」
だが上空から飛び掛かったサイキック・バードによってレックレスネスの突撃が止まる
「サンダーストーム・ドラグーン(34000)でレクタングル(19000)にアタック」
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」
このターンは何とか耐えきったヒトミだが………

「ここまでだな………」
「そんな!どうして!?」
「手札もリアガードも足りてない、この状態からひっくり返すのは無理だ」

「ライド!ヘキサゴナル・メイガス、イマジナリー・ギフト、プロテクト」
折れそうな心を振るいたてながらファイトを進めるヒトミだが………
「ヘキサゴナル・メイガスのスキルで山札の上2枚を確認し、1枚ドロー、ステラ・メイガスとヘキサゴナル・メイガスをコール、ヴァンガードのヘキサゴナル(12000)でデトニクス・スティンガー(12000)にアタック」
「セイオウボ(20000)でガード」
Twin drive check
【テトラ・メイガス】
トリガーなし
2nd check
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし
「クォーレ・メイガス(8000)のブースト!ステラ・メイガス(20000)でデトニクス・スティンガー(12000)にアタック!」
「風伯童子 ハヤテ(15000)でガード」
ステラ・メイガスが放った光をハヤテが広げた布が跳ね返す
「サークル・メイガス(9000)のブーストしたヘキサゴナル・メイガス(20000)でデトニクス・スティンガー(12000)に攻撃」
「そいつはノーガードだ」
ヘキサゴナル・メイガスの放った光が直撃しながらもデトニクス・スティンガーは鼻息を荒げてヘキサゴナルを睨んだ
5th damage
【レッドリバー・ドラグーン】
トリガーなし

「ライド!デトニクス・スティンガードラゴン!」
二枚目のデトニクス・スティンガーが勢いよく雄たけびを上げる
「アクセルサークル展開!まずはライドしたデトニクス・スティンガーのスキル、ステラ・メイガスをバインド」
再び稲妻に貫かれるステラ・メイガス
「更に元々いたデトニクス・スティンガーのスキル、ライドされた時このユニットをリアガードサークルにコールして、ヴァンガードにパワー+10000!」
アクセルサークルにもう1枚のデトニクス・スティンガーが現れたことでこのターン5回の攻撃が可能になった
ヒトミの手札では止めることが出来ない
「ヴァンガードのデトニクス・スティンガー(22000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)に攻撃!」
「………ノーガード」
Twin drive check
【デトニクス・スティンガードラゴン】
トリガーなし
2nd check
【レックレスネス・ドラゴン】
トリガーなし
デトニクス・スティンガードラゴンの槍がヘキサゴナル・メイガスを貫く
槍から流された電流がヘキサゴナル・メイガスの全身を飲み込んでいく
6th damage
【ペンタゴナル・メイガス】
トリガーなし

「いえーい、楽勝楽勝」
ケンタが余裕の表情でベンチへと戻っていく中ヒトミは一目散にその場から走り去っていった
「矢代!」
声をかけたヤイバに目もくれず控室も通り過ぎて行った
「準備しておけ………俺が取り返す」 
 

 
後書き
次回予告
「お姉ちゃん………」
「心配すんな、ああいうのを乗り越えて強くなるもんなんだよ」
「石田先生………」

turn:32 御導ルカ

「なんか不思議と説得力が………」
「痛いとこついてくるな、まあ俺にも経験はあるんだけどよ………」 

 

Turn:32 御導ルカ

 
前書き
チームのためにルカとのファイトに臨むシュン
だが序盤から強力なスキルに苦戦を強いられる
それでも諦めずチャンスを狙っていくが……… 

 
「お姉ちゃん………」
走り去っていったヒトミの姿を見ていたアリサは心配そうにヒトミの向かった方を見ていた
何も言わずに石田先生がその頭を優しく撫でる
「今はそっとしてやろう、それより次の試合だ」

ルカとシュンが対峙する
「ずいぶんと乱暴なファイトだったな、対戦相手に敬意のかけらもない」
シュンの問いかけにルカは答える様子もなくデッキをコンソールにセットする
「俺がお前たちの性根を叩き直してやる、来い」
「次鋒戦、チームリノベーション、御導ルカ対チームヴァラーギフト、暁シュン」
「「スタンドアップ」」
「ザ」
「「ヴァンガード」」

Turn:32 御導ルカ

広大なスターゲートの星空に浮かぶ惑星に降り立つシュンとルカ
「リザードランナー アンドゥ」
「マイクロホール・ドラコキッド」
小さな竜のユニットがアンドゥを睨む

「あのユニットは………」
「リンクジョーカーだな、一応スターゲートに所属するクランってことにはなってるが、元は異星からの来訪者だ」
アリサに説明しながら目を細める石田先生
リンクジョーカーがただの来訪者ではなかった過去を、それによって起きた出来事を思い返してだろうか………

「ライド、グラヴィティボール・ドラゴン」
「鎧の化身 バーにライド!リザードソルジャー ラオピアをコール、ラオピア(8000)でグラヴィティボール・ドラゴン(8000)を攻撃」
槍を構え突撃していくラオピア
振り下ろされた槍の一撃がグラヴィティボールを切り裂く

1st damage
【重力場を操る者】
トリガーなし

「バー(8000)でグラヴィティボール・ドラゴン(8000)を攻撃」
「震脚のパルスモンク(15000)でガード」

バーが振り下ろした剣をパルスモンクが蹴りで跳ね飛ばす

Drive check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「ライド、グラヴィティコラプス・ドラゴン、さらに黒門を開く者をコール」
グラヴィティコラプスの後ろで目元をバイザーで隠した少女のようなユニットが構える
「黒門を開く者のスキル、相手のリアガードが2体以下の時、山札の上から相手ヴァンガードのグレードと同じ枚数確認し、リアガードサークルへコール、グラヴィティボール・ドラゴン」
空いていた前列にグラヴィティボールが姿を現す

「なんかもったいなくない?もう1~2ターンあれば確認できる枚数が増えてもっと強いユニット呼べたかもしれないのに」
「どうだろう………条件が厳しいからね、使えるうちに使っておきたかったのかも」
「それに手札1枚でリアガード2体なら損はしてねえ、しかも呼べたのは最高のユニットだ」
「え?」

「グラヴィティボール・ドラゴン(8000)でバー(8000)を攻撃」
「ドラゴンナイト ネハーレン(5000)でガード!」
グラヴィティボールが体当たりを仕掛けるがネハーレンが騎乗する竜の巨体に力負けし落下する
次にアタックに参加するグラヴィティコラプスはブーストを受ける前からその力が高まっているような雄たけびを上げていた

「あれは?」
「グラヴィティボールのスキルだ、相手のリアガードが2体以下の時、同じ横列にいるほかのサイバードラゴンにパワーが+4000される」
「黒門を開く者のブーストもついてそのパワー、序盤ではキツイですね」

「黒門を開く者(8000)のブーストしたグラヴィティコラプス・ドラゴン(22000)でバー(8000)を攻撃」
「ノーガード」

Drive check
【震脚のパルスモンク】
クリティカルトリガー
クリティカル=グラヴィティコラプス・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=グラヴィティコラプス・ドラゴン(32000)

1st damage check
【ドラゴンナイト ネハーレン】
トリガーなし

2nd damage check
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=鎧の化身 バー(18000)
1枚ドロー

「(問題はこの後だ)」
「グラヴィティコラプス・ドラゴンのスキル、アタックがヒットした時山札の上5枚の中にグレード3のサイバードラゴンがあればレストでライド出来る」

「そんなスキルがあるのにどうして」
「難しいな、このアタックを通さないためにはガードを2枚切らなきゃならねえ、序盤にそんだけ使っちまうのは損だからな、知ってて通したんだろうぜ」

5枚確認した中にあった1枚を手に取るルカ
「スペリオルライド、シュバルツシルト・ドラゴン」
チーム男前のレイラを倒したルカのドラゴンが無機質な雄たけびを上げる
「そんなっ!シュンさんはまだグレード1なのに!」
アリサの驚きの声を聴きながら石田先生はルカの方を見た
「(強いな、あいつ………あの歳で信じられねえくらいに………何があったらあそこまで)」

「イマジナリー・ギフト、フォース」
グラヴィティボールがギフトの輝きを受け咆哮を上げる

状況は明らかにシュンが不利だった
直接ファイトしたことはないがシュンの実力はヤイバと同じかそれ以上
ジンなどの格上のファイターでもないのにここまで押されているシュンは初めて見た
ヤイバの脳裏にはかつて病院で出会った時のルカの言葉が浮かんだ
「………私、強いよ?」
「(あの言葉は本当だった………でも今のルカは………)」
優勢にもかかわらず眉1つ動かさずファイトを続けている
ルカのファイトは氷のように冷たく感じるものだった

「ライド!バーサ―ク・ドラゴン!スキル発動!グラヴィティボール・ドラゴンを退却!」
バーサーク・ドラゴンの吐いた炎がグラヴィティボールを焼き払う
これで次のターン以降のパワーアップは封じた
「ラオピアを後ろへ!ネハーレンをコール!黒門を開く者を退却!バーサ―ク・ドラゴン(13000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック!」
「パルスモンク(15000)でガード」
バーサーク・ドラゴンの吐いた炎をパルスモンクが蹴りで薙ぎ払った

Drive check
【ベリコウスティ・ドラゴン】
トリガーなし

「ラオピア(18000)のブーストしたネハーレン(33000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック」

2nd damage check
【崩壊の陰極 マグノティア】
トリガーなし

「ライド、シュバルツシルト・ドラゴン、イマジナリー・ギフト、フォース」
フォースが置かれていない方のリアガードに新たに光が灯る
これでルカは左右の列を強化できる
「アロマトルバー・ドラゴンをコール、スキル発動、ネハーレンを裏向きでバインド」
ネハーレンが黒い雷を受け消滅する

「相手のリアガードを裏向きでバインド………なるかみのスキルに似ているな」
先ほどの黒門を開く者やグラヴィティボール・ドラゴンのスキルはこの特性と合わさったゆえのものだろう
「ルカは強い………多分俺よりも」

「シュバルツシルト・ドラゴンのカウンターブラスト、ラオピアを裏でバインド、グラヴィティボール・ドラゴンとルメートルコード・ドラゴンをコール」
一気に展開して攻撃の体勢に入るルカ
先にライドした利点を生かしシュンを引き離しにかかるためだろう
「ルメートルのソウルブラスト、こちらの方がリアガードが多いからパワー+10000、アロマトルバー(23000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)を攻撃」
「魔竜導師 ラクシャ(15000)でガード!」
アロマトルバーが振り下ろした得物をラクシャが受け止める
「シュバルツシルト・ドラゴン(13000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)攻撃」
「ノーガード」

Twin drive check
【グラヴィティコラプス・ドラゴン】
トリガーなし
2nd check
【真空に咲く花 コスモリース】
ドロートリガー
パワー=ルメートルコード・ドラゴン(40000)
1枚ドロー

3rd damage check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「グラヴィティボール・ドラゴン(8000)のブーストしたルメートルコード・ドラゴン(48000)でバーサ―ク・ドラゴン(10000)を攻撃」

4th damage check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

「ライド・ザ・ヴァンガード!この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト、フォース」
リアガードサークルに光が灯る
「(このターンで詰める)」
先ほどのドライブチェックで完全ガードのコスモリースが見えている
その上ダメージもまだ2枚
このターンで決めきることは難しいと考えたシュンは次のターンを見据えて少しでもダメージを与えておこうと考えた
「オーバーロードとベリコウスティ・ドラゴンをコール、両方のオーバーロードでソウルブラスト、リアガードのオーバーロード(23000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)に攻撃」

3rd damage
【ルメートルコード・ドラゴン】
トリガーなし

「ヴァンガードのオーバーロード(23000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)に攻撃
「ノーガード」

Twin drive check
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし
2nd check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)
パワー=ベリコウスティ・ドラゴン(30000)

オーバーロードの炎がシュバルツシルトを包み込む
4th damage
【アロマトルバー・ドラゴン】
トリガーなし
5th damage
【黒門を開く者】
トリガーなし

アタックがヒットしたことによりオーバーロードはスキルでスタンドすることが出来るが………
「オーバーロードのスキルは使わない、ベリコウスティ・ドラゴン(30000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)に攻撃!」

「えっ!?なんで使わないの!?」
「相手は完全ガードを持ってる上に暁は手札が少ない、もともとこのターンは決めきれないと踏んでたんだろう」

「重力場を操る者(10000)とグラヴィティコラプス・ドラゴン(5000)でガード、ルメートルコード・ドラゴン(5000)でインターセプト」
「でもルカはダメージ5、次のターン持ちこたえることが出来れば………」
完全ガードを持っているとはいえそう何度も止められない
それにルカは今のガードにかなりの枚数つぎ込んだ
ようやくシュンにもチャンスが回ってきた

「スタンドアンドドロー」
「(来い、このターン守り切る!)」
「黒門を開く者をコール、スキルでアロマトルバー・ドラゴンをコール、スキルでベリコウスティ・ドラゴンをバインド」
インターセプトできるユニットをバインドされた
だがそれはシュンも織り込み済み、インターセプト出来なくともまだ手札がある
「シュバルツシルト・ドラゴンのスキルでドラゴニック・オーバーロードをバインド、そしてシュバルツシルト・ドラゴンのスキル」

「ここでもう一つのスキル!?」
シュバルツシルト・ドラゴンにはまだスキルが残っていた
このタイミングでそれを使ってくる理由は………

「グレード3をソウルブラスト、相手のバインドされてるカードを全て表に、そしてあなたはバインドゾーンに置かれているカードと同名のカードを次のターン終了時までノーマルコール出来ない」
「しまっ」
バインドされた中にあるリザードソルジャー ラオピアのカード
前のターンのドライブチェックでそのカードがシュンの手札にある
ガードするという行為はガーディアンサークルへのユニットの“コール”に該当する
これではすべての攻撃をガードしきることは出来ない
「シュバルツシルト・ドラゴン(13000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)にアタック」
「ノーガード」
ガードできるカードが足りない以上ドライブチェックを控えたヴァンガードの攻撃をガードすることはできない
ルカの左右のリアガードはフォースで強化されている、ダメージトリガーに賭けるしかシュンには残されていなかった

Twin drive check
【激変星のビッグガンナー】
トリガーなし
2nd check
【アステロイド・ウルフ】
クリティカルトリガー

シュバルツシルト・ドラゴンの黒い雷に襲われるドラゴニック・オーバーロード

5th damage check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし
6th damage check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「そんな………暁がこんな一方的に負けるなんて」
ルカは初めからシュバルツシルト・ドラゴンのスキルで勝負を決めるつもりだった
前のターンにも使えたはずなのに1ターン待ったのは確実に決めるタイミングを待つため
結果を見ればルカの圧勝だった

2連敗で敗退の決まってしまったヤイバたち
放送でそれを知り会場の隅で落ち込んでいたヒトミは涙をこぼした 
 

 
後書き
次回予告
「お姉ちゃんたち、負けちゃった………」
「派手にやられたから心配だな」
「何とか元気づけてあげられないかな」
「俺たちにできることはほとんどない、こういうのはあいつらで解決しないとな」

turn:33 意外な訪問者

「俺も何度か見た光景だしな」
「石田先生………それって実体験も入ってます?」
「黙秘させてくれ」 

 

Turn:33 敗北を超えて

 
前書き
地区大会に敗れてしまったヤイバたち
ヒトミとシュンのショックは大きくヤイバもどうすればいいのかわからない
そんな中大会でできなかったファイトを果たすためナズナがやってきた 

 
地区大会で敗れてしまったヤイバたち
負けてしまったショックが大きかったのかヒトミもシュンもあれからどこか元気がなかった
「だからってそんなところでずっとため息ついてても困るんだけど」
ミライに言われて項垂れるヤイバ
カードショップの片隅で暗い雰囲気をまとっていても正直営業妨害にしかならない
「わかってるんですけど、俺………」
「あのね………あ、いらっしゃい………あら?」

Turn:33 敗北を超えて

行く当てもなくデッキを手に一人で歩くシュン
憧れていたあの人のように強くなりたくて………そんな思いから使い始めたかげろう
だがルカに惨敗し力不足を思い知らされた
シュンの心は激しく疲弊していた

自宅でアリサとファイトしていたヒトミだったがその結果は悲惨だった
「どうしちゃったのおねえちゃん、あんなに頑張ってたのに」
初心者のアリサを相手に5連敗、ファイト中もどこか上の空でミスも目立った
「私にもどうしたらいいのかわからなくて………」

一方カードキャピタル2号店には珍しい来客が来ていた
「ナズナ?どうしてここに?」
「ツムギさんからこのお店に通っていることを聞きまして、大会ではファイト出来ませんでしたから」
そういってデッキを取り出すツムギ

公園のベンチで一人自身のデッキを見つめるシュン
「どうしたの、こんなところで」
そんな彼にツムギが声をかけた

「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
ドラゴンエンパイアの古城で対峙する二人
ぐらいむと忍獣 キャットデビル
以前にもファイトしたことがあった
「(あの時からもう一度ファイトしたいと思っていた………)」
「ライド、ナイトスクワイヤ アレン」
「ライド!忍獣 ミリオンラット!ミリオンラット(8000)でアレン(8000)にアタック」

Drive check
【忍獣 リーブスミラージュ】
ドロートリガー
パワー=忍獣 ミリオンラット(18000)
1枚ドロー

ミリオンラットの手裏剣を手に持った剣で受け止めるアレン

1st damage
【友誼の騎士 ケイ】
トリガーなし

「ライド、ブラスター・ブレード、アレンをコール、スキルでギャラティンをコールして、1枚ドロー、ブラスター・ブレード(10000)でミリオンラット(8000)にアタック」
「ユキヒメ(20000)でガード」

Drive check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=沈黙の騎士 ギャラティン(クリティカル2)
パワー=沈黙の騎士 ギャラティン(20000)

「アレン(11000)のブーストしたギャラティン(31000)でミリオンラット(8000)にアタック」
ギャラティンの攻撃を受け転がるミリオンラット
目をまわしながらもなんとか立ち上がる

1st damage
【決闘龍王 ZANGEKI】
トリガーなし
2nd damage
【決闘龍 ZANBAKU】
トリガーなし
「ライド!早矢士 FUSHIMI!続けてジャミング・インピーダーをコール」
ナズナのデッキには何枚か見覚えのないカードがある
以前会った時よりデッキを強化しているのだろう
「ジャミング・インピーダー(8000)のブースト、FUSHIMI(17000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
ここでジャミング・インピーダーのスキルが発動しソウルブラスト1枚で山札の上5枚の中からライト・アレスターかレフト・アレスターを手札に加えることが出来る
このスキルでナズナはライト・アレスターを手札に加えた
「ノーガード」

Drive check
【忍獣 ミリオンラット】
トリガーなし

FUSHIMIの矢がブラスター・ブレードを射抜く

2nd damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド、イマジナリー・ギフト、フォース」
空いていたリアガードにフォースの光が灯される
「カウンターブラスト、ソウルブラスト、モナークのスキルでブラスター・ブレードを手札に、そのままコール、アレン(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でFUSHIMI(9000)にアタック」
「ノーガードです」
城の天井を駆け抜けながら一太刀でFUSHIMIを斬るギャラティン
攻撃を終えるとともにその場から飛び降りる

3rd damage
【ジャミング・インピーダー】
トリガーなし

「モナーク(28000)でFUSHIMI(9000)にアタック」
「ノーガードです」

Twin drive check
【騎士王 アルフレッド】
トリガーなし
2nd check
【ぽーんがる】
トリガーなし

モナークの攻撃でFUSHIMIが怯む
だが平然と立て直しモナークを見据えた
4th damage
【忍妖 ユキヒメ】
ヒールトリガー
パワー=早矢士 FUSHIMI(19000)
ダメージ回復

「ブラスター・ブレード(30000)でFUSHIMI(19000)にアタック」
「狐使い イヅナ(15000)でガード」
FUSHIMIへと向かっていくブラスター・ブレードだったがイヅナの放った狐の式神に翻弄され立ち止まる
「忠実なる影の竜よ、我がもとに現れ出でよ!ライド!」
FUSHIMIが煙玉を投げて姿を隠す
その影の中から不気味な目がこちらを睨みつけた
地面から突如出現した鎖がユニットたちを囲むように伸びていく
煙の晴れた中心で鎧をまとった竜がその鎖を自在に操っていた
「決闘龍 ZANBAKU、イマジナリー・ギフト、アクセル」
前回も苦しめられたZANBAKUの登場に身構えるヤイバ
「まずはアクセルサークルにFUSHIMI、リアガードにレフト・アレスターと2体のミリオンラットをコール、続けてZANBAKUのスキル発動、山札よりライト・アレスターをコールし、ライト・アレスターのスキル」
モナークに手錠が巻き付けられスタンドを封じられる
相手の動きを徹底して封じる決闘龍の得意パターンだ
「ジャミング・インピーダー(8000)のブーストしたZANBAKU(25000)でモナーク(13000)にアタック」
ここでもジャミング・インピーダーのスキルを使うがここでは何も加えられなかった
「(今ある手札で2ターン分のシールドを確保しなきゃいけない………ここは)ノーガードだ」

Twin drive check
【ジャミング・インピーダー】
トリガーなし
2nd check
【忍獣 ムーンエッジ】
クリティカルトリガー
クリティカル=決闘龍 ZANBAKU(クリティカル2)
パワー=レフト・アレスター(19000)

身動きの取れないままZANBAKUの剣で斬られるモナーク
倒れることさえ許されずただ無防備に受け止めるしかなかった

3rd damage
【ういんがる】
トリガーなし
4th damage
【忠義の騎士 ベティヴィア】
トリガーなし

「ミリオンラット(8000)のブースト、ライト・アレスター(17000)でモナーク(13000)にアタック」
「ふろうがる(15000)でガード」
ライト・アレスターの鎖にふろうがるが噛みついて攻撃を阻止する
「FUSHIMI(24000)でモナーク(13000)にアタック」
「エポナ(15000)でガード」
FUSHIMIの矢をエポナが受け止めてこれも阻止する
「ミリオンラット(8000)のブースト、レフト・アレスター(27000)でモナーク(13000)にアタック」
「くっ」
後のターンのことを考えるとこれ以上シールドを割くことはできずヤイバはここを通すしかなかった
レフト・アレスターの鎖がモナークに突き刺さる

5th damage
【ハイドッグブリーダー アカネ】
トリガーなし

「スタンドアンドドロー」
ターンは回ったもののモナークはスタンド出来ずアタックに参加できない
「ぽーんがるをコールしてソウルチャージ」

Soul cage
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】

「アレン(8000)のブーストしたギャラティン(18000)でレフト・アレスター(9000)にアタック」
ダメージよりも次のターンのガードを優先することとしたヤイバだが
「ジャミング・インピーダー(10000)でガードです」
これは阻止されてしまう
「(リーブスミラージュ………ナズナの手札にあったよな、ここはどこアタックしても止められる………追いつくの優先するか)ぽーんがる(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(38000)でZANBAKU(12000)にアタック」
ブラスター・ブレードの攻撃が決まりZANBAKUが揺らぐ
4th damage
【静寂の忍鬼 シジママル】
トリガーなし

「(手札にあるシールドとインターセプトで次のターン持ちこたえることはできる………あとは)」
「どうしてしまったんですか」
ナズナの言葉に驚くヤイバ
彼女の眼はどこか悲しげだった
「ライド、決闘龍王 ZANGEKI」
新たなグレード3が咆哮を上げる
「新しいグレード3」
「イマジナリー・ギフト!アクセル!シジママルをコール!ZANGEKIのスキルで自身のパワー+5000!クリティカル+1!相手は手札からグレード0でしかガードできない」
「なっ!?しまっ」
ヤイバの手札にガードに必要なグレード0は何枚かある
だがナズナの5回の攻撃を全て凌ぐにはシールドがギリギリだ
「ZANGEKI(25000)でモナーク(13000)にアタック!」
「イゾルデ(守護者)でガード!」
とはいえクリティカル2のZANGEKIのアタックを受けるわけにはいかずこの場は完全ガードで切り抜けようとするヤイバ

Twin drive
【レフト・アレスター】
トリガーなし
2nd check
【狐使い イヅナ】
フロントトリガー
静寂の忍鬼 シジママル=27000
レフト・アレスター=19000
決闘龍王 ZANGEKI=35000
ライト・アレスター=19000
早矢士 FUSHIMI=34000

フロントトリガーが出たことでヤイバのシールドが足りなくなってしまう
「シジママル(27000)でモナーク(13000)にアタック」
シジママルに切り裂かれたモナークはゆっくりとその場に倒れた

6th damage
【ぽーんがる】
トリガーなし

「失礼します」
ファイトを終えたナズナはすぐに支度をして帰ってしまった
元々敗退してしまったヤイバを激励する意味も込めて尋ねたナズナ
だが思った以上にヤイバの状態はひどくファイトも散々なものになってしまった
「あーっ!」
突然ヤイバが大きな声を上げるのでレジにいたミライが驚く
「いろいろ悩む前に、一から出直さないとな」
ヤイバも今のファイトで吹っ切れたようでそれを見たミライも笑みを浮かべた
 
 

 
後書き
次回予告
「それでこれからどうするの?」
「ルカのことはいったん置いて、次の目標を決めます」
「その心は?」
「ヴァンガードを続けていれば、あいつとファイト出来る機会はきっとくる」

turn:34 もう一度前に

「そのためにもやることがある」
「ふふっ、頑張ってね、私も応援してる」 

 

Turn:34 もう一度前へ

 
前書き
地区大会の敗戦から立ち直れずにいるシュンとヒトミ
そんな二人のために何かできないか探すヤイバ
そんな中かつてないほど憔悴していたシュンをファイトに誘ったのは……… 

 
ドラエン支部のオフィスでマモルとチカゲが仕事をしていた
「それにしても、今回は驚かされたなぁ」
マモルの一言にチカゲの手が止まる
「チームリノベーション、ですか?」
「うん、まさか小学生チームが優勝するなんて」
にこやかに話すマモルとは対照的にチカゲの表情は晴れなかった
「何があったのかは聞かないでおくよ」
そんなチカゲの意図を読み取ってかマモルはそれ以上何も言わなかった

Turn:34 もう一度前へ

「オーバーロードでギガレックスにアタック」
ツムギに誘われるままカードキャピタル3号店で彼女とファイトするシュン
「アークバードで完全ガード」
勝負をかけたアタックが決まらず唇をかみしめるシュン
「アタック」
ツムギのアタックが決まり負けてしまうシュン
「なんからしくなかったんじゃない、今のファイト」
ツムギの言葉に大きくため息を零すシュン
「宮導に………妹とファイトしたがっていたアイツを制止して出て言ったのにあの様だ………もしあいつの望み通りにファイトさせていればと思うとな」
「そんな………妹?え?誰と誰が!?」
「うちのチームの宮導とリノベーションの御導ルカがだ、離れて暮らしていると聞いた」
シュンから聞いた言葉に目を丸くして身を乗り出すツムギ
「そっか………御導ルカねぇ、地区大会での対戦は私も見てたわけじゃないけど、対戦したファイターの話は小耳にはさんだよ」
そういってスマホで地区大会の記事を開くツムギ
「あんまり他人の事情に首突っ込んじゃいけないのはわかってるんだけど、心配になっちゃうのもわかるよ」

「じゃあ、親父は何も関係ないんだな」
ドラゴンエンパイア支部へとやってきていたヤイバはチカゲから話を聞いていた
「うん、あたしも気になって電話してみたんだけど、あの人との間に何かあったわけじゃないみたい、もうちょっと掘り下げれば何かわかると思うけど」
「いや、それだけ聞けりゃ十分だ、あとは………」

「スキル発動、アテンプトマンモスを退却」
「あっちゃぁ、ここでインターセプト潰されるのはきついなぁ」
もう一度ファイトを始めるシュンとツムギ
今度はシュンの肩の力もだいぶ抜けてきていた
「小さい頃」
「ん?」
オーバーロードのカードに触れながらふと過去を思い返すシュン
「親の仕事の都合で海外へと渡った俺は、言葉も通じない場所で不安になっていた」
「なんか意外ね、あなたっていつもクールで、そういうのとは無縁に思えるんだもの」
「そうなったのはこいつと出会ったからだ」
そういってオーバーロードのカードを見せるシュン
「向こうのプロリーグでみたこいつの強さに惹かれて、俺はヴァンガードを始めた、一刻も早くあの人のように強くなりたいと………そう思い続けて今までファイトを続けてきた」
「そうだったんだ………ねえ、あとでカムイさんに話聞いてみようよ、あなたの憧れって櫂トシキでしょ?カムイさん昔一緒にチーム組んでたんだって」
「そうだったのか?………ふっ」
「どうしたの?」
「お前とのファイトはいつもそうだ、不思議と心が躍る」
地区大会でのツムギとのファイト、互いの心が通じ合った素晴らしいファイトだった
「なぜ忘れてしまっていたんだろうな………続けるぞ」

ドラエン支部にいたヤイバはフリースペースにいた子供たちとファイトに興じていた
「ブラスター・ブレードでアタック」
「うわぁ、負けたぁ」
双剣士 MUSASHIにアタックが決まりヤイバの勝利が決まる
「っしゃ」
「やっぱ地区大会に出るファイターは違うなぁ」
落ち込む少年に対してヤイバは彼のデッキを見ていた
「(むらくもか………今度は俺が挑戦する番だな)」
ルカのことが気になってしまい実力を出し切れず負けてしまったナズナとのファイト
いつかもう一度ファイトして取り返さなければならない

ツムギのダメージゾーンに6枚目のカードが置かれる
「もう、大丈夫みたいだね」
「ああ、まさかお前に励まされるとは思わなかったがな」
そういって席を立つシュン
「もういいの?」
「ああ、この借りはまた別の形で返さなくてはな」
「仮なんて思わなくていいのに」
そう言って店を出ようとするシュンだったが
「ありがとう、ツムギ」
「あ、うん………」
素直に礼を言われて驚き半分照れ半分のツムギは顔を赤くしたまましばらく固まっていた

「すまない」
翌日、学校でシュンはヤイバに頭を下げた
突然のことにヤイバは戸惑っていた
「お前の望む通りにファイトさせてやれなかったこと、本当に」
「ああ、いいって、結局お前の言ったとおりだったんだから」
ヤイバの言葉に頭を上げて首を傾げた
「いや、実はさ………」

ナズナとのファイトのことを語るヤイバとシュン
「そんなことがあったのか」
「ああ、あいつともまたファイトしなくちゃな………」
「ファイトで受けた傷はファイトで癒すのが一番だ、俺がそうだったようにな………」
「んじゃ、矢代とも………お前誰とファイトしてきたの?」
意を決して立ち上がろうとしたヤイバだったがふとシュンの様子が気になり彼を見る
だがシュンは答えずにそっぽを向いていた
「おーい、なんで無視すんだ、おーい」

放課後、帰り支度をしていたヒトミはカバンの中のデッキに気が付く
地区大会のことを思い出し
「矢代」
「ふぇっ!?えっ?何」
突然ヤイバが声をかけてきたことに驚き身を震わせるヒトミ
「今日、これからキャピタルでファイトしようぜ」
「えっ、でも………」
「矢代、ちょっといいか?」
「あ、はい」
悩んでいたヒトミだったが石田先生に呼ばれ席を立つ
「俺、先行って待ってるからな」

カードキャピタルへの道を急ぐヤイバ
すると目の前に思わぬ人影があることに気づく
「っと、ルカ」
眼鏡をかけた少女とファイカを持って二人で話しているルカの姿を見つけ立ち止まるヤイバ
ルカの方もこちらに気づいた
「お兄ちゃん?」
「まさかこんなところで会うなんてな、クエストか?」
「ええ」
一緒にいる少女の方にも軽く手を振って挨拶するヤイバ
ふと、この少女に見覚えがある気がして考えてみると
「(あ、この子俺の対戦相手になるはずだった………)」
ルカと一緒にいるのがチームリノベーションの最後のメンバーであることを思い出した
「もう一人の奴は居ないのか?」
ヤイバの問いかけにルカは少女と目を合わせる
「彼は大会メインだから………」
「そっか、でも安心したよ、ちゃんと友達の仲良くできてんだな、じゃ、俺先急ぐから」
そういってヤイバはキャピタルへの道を急ぐ
「行きましょう」
「うん………」
少女はヤイバが立ち去った方をずっと見ていた

一方ヒトミは石田先生と話していた
「悪いな、呼び止めちまって」
「いえ、私も行くかどうか悩んでたから………」
俯くヒトミの肩に石田先生は優しく手を乗せる
「俺はブラスター・ブレードの前の持ち主を知ってる」
「えっ?」
「小さい頃のアイツはいつも悲しそうで、苦しそうで………」
そう言って先生は懐から自分のデッキを取り出す
「そんなアイツがブラスター・ブレードと………ヴァンガードと出会って変わることが出来た、それを見て、俺も変わってみたいと思ったんだ、矢代、お前はどうしたい?」
 
 

 
後書き
次回予告
「こんにちは~」
「あれ、日下ツムギ?なんで」
「来たか、待っていたぞ」
「え?暁?お前が誘ったの?」

turn:35 ヒトミの決意

「ただ待っているだけというわけにもいかないからな」
「ふふっ、誘ってくれてありがとう」
「何この孤独感、っていうかいつの間に連絡先交換したんだよ」 

 

Turn:35 ヒトミの決意

 
前書き
共に壁を乗り越えるためファイトすることとなるヤイバとヒトミ
ファイトを通して自分を見つめなおすヒトミ
二人の再起を賭けたファイトの行方は果たして……… 

 
カードキャピタルのテーブルでデッキの調整をするヤイバ
「お前も随分と気合を入れているな」
ツムギとファイトしながらシュンが問いかける
「これは俺にとっても重要なファイトになるからな」
そう呟いてブラスター・ブレードを見つめているとデッキを手にヒトミがやってきた
「始めよう」
「ああ」

Turn:35 ヒトミの決意

「ライド、ナイトスクワイヤ アレン」
アレンにライドしたヤイバが目の前のロゼンジを見据える
「ライド!クォーレ・メイガス、スキルで二枚確認、好きな順番で戻し、ロゼンジのスキ
ルで一枚ドロー、そしてもう一枚クォーレをコール」
再び登場したクォーレのスキルで山札を確認するヒトミ
「(わっ!?こんなことあるんだ)」
確認したカードを見て驚くヒトミだったが気を取り直してカードを戻す
「リアガードのクォーレ・メイガス(8000)でアレン(8000)にアタック」
クォーレ・メイガスの放った光がアレンを貫く

1st damage
【忠義の騎士 ベティヴィア】
トリガーなし

「続けてヴァンガードのクォーレ・メイガス(8000)でアレン(8000)にアタック」
「ノーガード」

Drive check
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

「ロンバスか」
強力なアタッカーとなるロンバス・メイガスが見えたことで警戒するヤイバ

2nd damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「立ち上がれ!勇気という名の光の剣!ライド!ブラスター・ブレード!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
その姿を見たヒトミは胸に手を当て大きく深呼吸する

「こんにちはー!あれ?お姉ちゃんとヤイバさんがファイトしてる」
「いいタイミングで来たな」

「まずはブラスター・ブレードのスキル!リアガードのクォーレ・メイガスを退却」
大きく剣を振り下ろし放った衝撃波がクォーレ・メイガスを切り裂いた
「ういんがると友誼の騎士 ケイをコール、ケイのスキルで山札からベティヴィアをコール」

「友誼の騎士 ケイってあんなこともできるんだ」
「友誼の騎士 ケイが手札から登場した時のスキルだ、一応ベティヴィアにも似たようなスキルがある」
ケイとベティヴィアはお互いがブーストした時、された時のスキルを持ちその力を最大限引き出すことが出来る
「ベティヴィアの場合は手札からケイをコール、両方揃ってなければいけないがその分一枚ドローできる恩恵がある、と言ってもカウンターブラストを一つ使うからケイを優先して使うかと言われるとそうでもない」
「なるほど~」
シュンの説明に感心するアリサ
「手数が足りないな………さっきダメージに落ちたギャラティンがあればよかったんだが」
先ほどのアタックをガードしていた場合ブラスター・ブレードとケイ、どちらかのスキルがコスト不足で使えなくなってしまう
「その場合どっちをあきらめるんですか?」
「まあ、ブラスター・ブレードのスキルを使わない方向で進めるのが無難だろうな、クォーレ・メイガスは放っておいても問題ないユニットだしな」
「でもお姉ちゃんの手札にはロンバス・メイガスが………」
「ロンバスならまだいい、悪いパターンは矢代の手札にステラ・メイガスがある場合だな、ブーストが残っている状態だとキツイ」
「(ぎくっ)」
表情に出さないように努めたがシュンの言うとおりヒトミの手札にはステラ・メイガスがあった
「(って、外野のこと気にしてる場合じゃないよね、まずはこのターン)」
「ういんがる(8000)でクォーレ・メイガス(8000)にアタック」
「ノーガード」

1st damage
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

「そこにロンバスがいるっていうことは………」
「うん、宮導君の思ってる通り」
先ほど2枚目のクォーレ・メイガスで見た2枚
あの2枚は両方ともロンバス・メイガスだった
とはいえどうにかできる状況でもなかったのでヒトミはそのままにしていた
「ブラスター・ブレード(10000)でクォーレ・メイガス(8000)にアタック」
「(問題はここ、ダメージトリガーが出るかどうかはわからない、次のベティヴィアのパワーは24000か34000、スフィア・メイガスがあれば止められるけど………)
ヒトミの手札にスフィア・メイガスはない
つまりこの状況で撮れる最善の手は
「ニケ(15000)でガード」
ブラスター・ブレードの振り下ろした剣がニケに受け止められる

Drive check
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし

「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(24000)でクォーレ・メイガス(8000)にアタック」

2nd damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=クォーレ・メイガス(クリティカル2)
パワー=クォーレ・メイガス(18000)

「あー!もったいない!」
「とはいえ不確定要素が大きい状態だ、矢代の判断は間違っていない」
「そうね、私も彼女の立場だったら同じ選択をするわ」

「スタンドアンドドロー、レクタングル・メイガスにライド、ステラ・メイガスとロンバス・メイガスをコール」

「前列に2体コール、揺さぶりをかけてきたな」
「手札にモナークがあるのはわかってる、このターン2点与えると仮定してブラスター・ブレードのスキルで退却できるのはどちらか片方だけ」
「すでに2点裏だから放置もアリな盤面だな、お前ならどうする?」
「退却させるならロンバス・メイガスかしら、もう2枚見えてるし」
「“この先”を考えるとそうだろうな、残っていると後に響く」
「ガードして3点で止めるのはダメ?」
シュンとツムギが考察しているとアリサが割って入った
「それも手だな、ここで4点も後が辛くなる」

「ステラ・メイガス(9000)でういんがる(8000)を攻撃」
「ノーガード」
ステラ・メイガスが杖から放った光を浴びてういんがるが退却する
「レクタングル・メイガス(9000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
「ノーガード」

Drive check
【ペンタゴナル・メイガス】
トリガーなし

レクタングル・メイガスが放った光をブラスター・ブレードは剣で受け止め振り払った
パワーの足りないレクタングル・メイガスだがトリガーが出ればパワーの足りているロンバス・メイガスと合わせ2点のダメージを狙うことも出来た
「ロンバス・メイガス(14000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
ロンバス・メイガスの放った光がブラスター・ブレードを直撃する

3rd damage
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル2)
パワー=ブラスター・ブレード(20000)

「光臨せよ!戦士たちの主!ライド!」
アルフレッドの体が光に包まれる
一筋の光が降り注ぎその中心からゆっくりと歩いてくるユニットがいた
重厚な鎧を見に纏い目の前を鋭い眼光で真っすぐ見据えていた
「モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース」
空いたリアガードサークルにギフトの光が宿る
「モナークのスキルでブラスター・ブレードを手札へ、そのブラスター・ブレードをコール」
リアガードに降り立ったブラスター・ブレードが剣を構える
その姿にヒトミは初めてファイトした時のことを思い返していた
「(ずっと怖かった………ファイトすること、負けて辛い思いをすることを)」
デッキを持っていながらファイトする勇気が出せなかった
そんなヒトミを変えたヤイバとの出会い
何度もファイトして楽しさを知って、負けても笑っていられた
「(大事な試合で負けちゃって………せっかくチームに誘ってくれたのに、それで拒絶されるのが怖かったんだ)」
そんな中でもヤイバはファイトに誘ってくれた
「(もう恐れない!)」

「吹っ切れたか」
「いい表情してるわ、彼女」

「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(24000)でレクタングル・メイガス(9000)にアタック」
ベティヴィアの振り下ろした剣がレクタングルを切り裂く
よろめいたレクタングルは攻撃を受けた個所を押さえながら目の前を見据えた
「(どの列にもシールドが足りない………ここでインターセプトすると後の攻撃が辛くなる、一か八かかけるしかない)」
ヒトミの手札にあるシールドはニケ(15000)一枚のみ
ヤイバの三回の攻撃を凌ぐには心許ないが………
「モナーク(28000)でレクタングル・メイガス(9000)に攻撃!」
「ノーガード!」

Twin drive check
【友誼の騎士 ケイ】
トリガーなし
2nd check
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし

モナークのレーザー攻撃を受けて大きく吹っ飛ばされたレクタングル
ボロボロの体でなんとか立ち上がろうとする
「(このダメージチェックが勝負………お願い!)」

4th damage
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
パワー=レクタングル・メイガス(19000)
ダメージ回復

「やった!」
最高のタイミングでのヒールトリガーにヒトミも思わず歓喜の声を上げた
「ブラスター・ブレード(30000)でレクタングル・メイガス(19000)にアタック」
「ニケ(15000)でガード!」
ブラスター・ブレードが振り下ろした剣がニケに受け止められる
「矢代とのファイトはこうでなくちゃ」
「今のはトリガーのおかげだよ、今度はこっちの番」

楽しそうに笑う二人の姿にアリサも目を輝かせる
「私たちの時と同じね」
「ああ、俺たちはヴァンガードファイターだ、互いの気持ちは、ファイトの中でこそ最も通じ合う」
シュンとツムギが互いに笑顔で話していると
「(そういえばなんでツムギさん当たり前のようにいるんだろう………)」
ヒトミがもう大丈夫だと安心したことでアリサが漸くそのことに気づいた

「手繰り寄せた運命のその先へ!ライド!」
手を広げながら姿を現す青い衣装の女性ユニット
「ヘキサゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
ヘキサゴナル・メイガスの登場を見たヤイバはヒトミの残りの手札に注目する
「(あの中には切り札のペンタゴナル・メイガス………大事なのはこのターンの防御と、次のターンの攻撃!)」
ヘキサゴナル・メイガスの登場時スキルで山札を確認しドローしたヒトミは一気に攻めに出る
「サークル・メイガスをコール!ヘキサゴナル・メイガス(12000)でモナーク(13000)にアタック!」
「エポナ(15000)でガード!」

Twin drive check
【スフィア・メイガス】
ヒールトリガー
パワー=ステラ・メイガス(19000)
ダメージ回復
2nd check
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし

「サークル・メイガスのスキルでこのカードは山札の下へ、一枚ドロー、サークル・メイガス(8000)のブーストしたステラ・メイガス(31000)でモナーク(13000)にアタック!」
「ブラスター・ブレード(10000)でインターセプト、友誼の騎士 ケイ(10000)でガード!」
ブラスター・ブレードとケイが立ちはだかりステラ・メイガスの放った攻撃を食い止める
「ロンバス・メイガス(14000)でモナーク(13000)にアタック」
「ノーガード」
ロンバス・メイガスの放った光でモナークがわずかに揺らぐ

「本来なら今のアタックでインターセプトしたいところだったろうが」
「ロンバス・メイガスのスキルでそれはできない、その上ステラ・メイガスのヒット時のスキルもある」
「ってことはもしかして………お姉ちゃんが押してる!?」
「ダメージチェックでスフィア・メイガスが出たあたりで流れが傾いたな」

「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース!」
ベティヴィアがギフトの光を受ける
「ブラスター・ブレードをコール、モナーク(28000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)をアタック」
「ノーガード」

「えっ?クリティカル2なのに?」
「ツインドライブで2枚ともクリティカルでない限り矢代の負けはない、むしろここでガードして左右のリアガードに対する防御が足りなくなる方が危険だ」

Twin drive check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(クリティカル3)
パワー=ブラスター・ブレード(40000)
2nd check
【忠義の騎士 ベティヴィア】
トリガーなし

しっかりと身構えてモナークの攻撃を耐え凌ぐヘキサゴナル・メイガス

3rd damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし

4th damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし

5th damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(22000)

「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(34000)でヘキサゴナル・メイガス(22000)にアタック」
ベティヴィアが剣を構え向かっていく
「テトラ・メイガス(10000)でガード!ステラ・メイガス(5000)でインターセプト!」
テトラ・メイガスとステラ・メイガスがベティヴィアの攻撃を受け倒れる
だがヘキサゴナル・メイガスには攻撃が届かない
「ブラスター・ブレード(40000)でヘキサゴナル・メイガス(22000)にアタック!」
「スフィア・メイガス(20000)でガード!」
スフィア・メイガスが両手を広げて通せんぼの体勢を取る
ブラスター・ブレードも剣を下ろしその場から退いた

「このターンが勝負だ」

「降り注げ!聖なる守護の光!ライド!」
空からの光に包まれながら一人の女性がゆっくりと降り立つ
「ペンタゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
ヒトミの切り札であるペンタゴナル・メイガスの登場でヤイバも身構える
このファイトの行方はペンタゴナル・メイガスのアタックをどうしのぎ切るかにかかっている
「コール!サークル・メイガス!ヘキサゴナル・メイガス!」
「リアガードにヘキサゴナル・メイガス!?」
ヘキサゴナル・メイガスの登場時のスキルが使えるのはヴァンガードの時だけ
だが、パワーアップのスキルはリアガードでも有効になる
そしてヴァンガードは5枚ドライブが可能なペンタゴナル・メイガス
「ペンタゴナル・メイガスのスキル!グレード3をソウルブラストして、3枚の手札を捨てることでクインテットドライブを得る」
だが手札をすべて捨てたことでヒトミの手札はゼロになっている
「ペンタゴナル・メイガス(12000)でモナーク(13000)にアタック!」
「閃光の盾 イゾルデ(守護者)でガード!」

Quintet drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ロンバス・メイガス(24000)

2nd check
【テトラ・メイガス】
トリガーなし

3rd check
【スフィア・メイガス】
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(37000)
ダメージ回復

4th check
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし

5th check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ロンバス・メイガス(クリティカル2)
パワー=ロンバス・メイガス(39000)

「サークル・メイガス(8000)のブースト!ロンバス・メイガス(52000)でモナーク(13000)にアタック!」
「(このあともう一回パワー50000のアタック………止められないわけじゃないけど)」
ヤイバの手札とフィールドのシールドを合わせると合計で85000
手札を全て使い切りリアガードにはベティヴィアとケイが残る計算だ
「(可能性は低いが………こっちに賭ける)」
手札にある2枚のエレイン
つまりヤイバのデッキにあるエレインは残り2枚
ここを受けるということはそのうちの1枚を引くしかないが
「ノーガードだ」

5th damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

6th damage
【友誼の騎士 ケイ】
トリガーなし

「勝った?………」
「すごいすごーい!お姉ちゃんが勝った!」
自分のことのように喜んでヒトミの周りを跳ね回るアリサ
ヒトミはまだ信じられないというような表情で固まっていた
そんなヒトミにヤイバは手を伸ばす
「参った、完敗だよ」
戸惑いながらもその手を握るヒトミ
「ううん、クリティカルトリガーが2枚でなかったら危なかった………ありがとう、く………ヤイバ君!」
うれし涙と共に名前を呼ぶヒトミ
シュンとヤイバは互いに目を見合った
「っしゃ、もう一度ファイトしようぜ、今度は負けねえから」
「えー!?私もう疲れちゃったよ」
「いいからやろうぜ、ヒトミ」
ヤイバも自分を名前で呼んでくれたことを嬉しく思ったヒトミは顔を赤らめる
「じゃあ、もう一回だけ」
「よっしゃ、そう来なくっちゃ」

翌日もヤイバたちはカードキャピタルに集まってファイトしていた
「今日は負けないからな」
「それより私そろそろヤイバ君とシュン君のファイト見てみたいな」
楽しそうに話していたヤイバたちだったが
「私とも、ファイトしてくれませんか?」
そういって声をかけてきたのはルカと一緒にいたチームリノベーションの少女だった 
 

 
後書き
次回予告
「あなた達名前で呼び合うようになったのね」
「まだちょっと照れるんですけど」
「そういえばヒトミ、お前俺が名前で呼んだ時変な反応しなかったか」
「べ、別に変な意味があるんじゃなくて」

turn:36 山野ヒカル

「ただ、ヤイバ君と名前で呼び合ったらそういう流れになるよねって驚いて」
「何をぶつぶつ言ってるんだ?」
「ヒトミ俺のこと呼んだか?」
「っ!?ううん!なんでもない!」 

 

Turn:36 山野ヒカル

 
前書き
突如現れた山野ヒカルの挑戦を受けるヤイバ
ルカのことで揺さぶりをかけるヒカルに対し落ち着いてファイトに臨むヤイバ
果たしてヒカルの目的とは……… 

 
「君は………」
「山野ヒカルです、あなたとファイトするために来ました………」
真剣な表情でヤイバを見るヒカルの姿にヤイバたちは互いに見合った
「わかった、ファイトしようか」
ファイトテーブルに向かうため席を立つヤイバ
ヒカルも彼に続いてファイトテーブルに立ちデッキを置く
「ルカちゃんのお兄さんなんですよね」
「ああ、君はルカと親しいのか?」
「ええ、ヴァンガードを始めたのも同じくらいの時期で………だから私、知ってるんですよ………あなたが“知りたいこと”を」
ヒカルの言葉にデッキをシャッフルしていたヤイバの手が止まる
「私に勝てたら教えてあげます」

Turn:36 山野ヒカル

「ライド!戦巫女 ミヒカリヒメ」
銃を持った巫女のユニットにライドするヒカル
雰囲気がどこかヒトミのオラクルシンクタンクに似てる
「そのデッキ………“ジェネシス”か」
「正解です」

「ジェネシス?」
「ヒトミのオラクルと同じ惑星クレイの複合企業だ、多くの神々を抱えた謎に包まれたクランでもある」
「だから私のデッキと雰囲気似てるんだ………」

「アレン(8000)でミヒカリヒメ(8000)をアタック!」
「ノーガードです」

Drive check
【忠義の騎士 ベティヴィア】
トリガーなし

アレンがミヒカリヒメに剣を振り下ろす

1st damage
【戦巫女 ミヒカリヒメ】
トリガーなし

「ライド、戦巫女 シタテルヒメ」
桜を模したような大きな2つの髪飾りが特徴的な少女のユニットにライドするヒカル
「更にシタテルヒメをコール、スキルでヴァンガードのシタテルヒメのパワーを+3000、リアガードのシタテルヒメ(10000)でアレン(8000)にアタック」
「ノーガード」
シタテルヒメの杖から放たれた光がアレンに襲い掛かる

1st damage
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし

「ヴァンガードのシタテルヒメ(13000)でアレン(8000)にアタック」
「それもノーガード」

Drive check
【挺身の女神 クシナダ】
ドロートリガー
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(23000)
1枚ドロー

シタテルヒメの攻撃をアレンは剣で受け止める

2nd damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

2ダメージ与えながらトリガーで手札まで増やし順当な様子のヒカル
「立ち上がれ!勇気という名の光の剣!ライド!ブラスター・ブレード!」
光を背後から浴びながら一人の騎士が立つ
その手に持った剣を掲げ大きく振るう
「ブラスター・ブレード!?」
地区大会でのチームリノベーションとの試合
ヤイバは出場しないままチームが敗退してしまった
ヒカルにはブラスター・ブレードの存在は完全に想定外だったようだ
「スキル発動!シタテルヒメを退却!」
ブラスター・ブレードが剣を地面に突きさすとそこから走った光がリアガードのシタテルヒメに襲い掛かる

「今の一発は大きい、ロイヤルパラディンで退却スキルが飛んでくるとは思っていなかったんだろう」
「面を食らったみたいだね、何か狙ってたみたいだし」

「ナイトスクワイヤ アレンをコール、そのスキルで1枚ドローして手札から忠義の騎士 ベティヴィアをコール、ベティヴィアのスキルで手札からケイをコールして1枚ドロー、さらにギャラティンをコール」
4体のリアガードを展開し万全の攻撃体制を整えるヤイバ
ブラスター・ブレードのスキルで自身のクリティカルが上昇
アレンとベティヴィア、そしてケイはスキルでパワーも上昇している
「まずはアレン(11000)のブーストしたギャラティン(21000)でシタテルヒメ(10000)を攻撃」
「サイバー・タイガー(15000)でガード」
サイバー・タイガーがギャラティンに飛び掛かってその剣に噛みつく
振り払ったものの攻撃は止まってしまった
「ブラスター・ブレード(10000)でシタテルヒメ(10000)にアタック」
「サイバー・タイガー(15000)でガード」
シタテルヒメに向かっていったブラスター・ブレードにサイバー・タイガーが飛び掛かる

Drive check
【ぽーんがる】
トリガーなし

「うまいな、クリティカル2のブラスター・ブレードを交えたアタックを最低限のガードで凌いだ」
「トリガー次第では一気に5点もありえたのに、次のベティヴィアはノーガードでも問題ないよね」

「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(24000)でシタテルヒメ(10000)をアタック」
ベティヴィアの剣から放たれた衝撃波がシタテルヒメに襲い掛かる

2nd damage
【戦巫女 シタテルヒメ】
トリガーなし

「ライド、神託の女王 ヒミコ」
白い装束を見にまとった女性のユニットが裾を持って礼をしたのち目を開いて構える
「イマジナリー・ギフト、フォース」
ヒミコがギフトの光で照らされる
「戦巫女 サホヒメをコール、登場時のスキルでカウンターブラスト1、ソウルブラスト2で2枚ドロー、手札から戦巫女 ククリヒメをソウルに入れ、そのシールド分パワーを上昇させる」
サホヒメは登場時、ドローとパワーアップを同時に行えるユニット
この時上昇するパワーは手札から入れたカード、この場合は戦巫女 ククリヒメのシールド値を参照する
戦巫女 ククリヒメはシールド15000のクリティカルトリガー
よってサホヒメのパワーは15000上昇する
「サホヒメ(24000)でギャラティン(10000)を攻撃」
鈴を振り下ろしたサホヒメの攻撃がギャラティンに直撃し退却させる
「(動かないか………)」

「シールドの高いギャラティンを狙ってきた」
「ジェネシスは強力なスキルを持つ反面、コストの重いユニットが多い、今は少ないダメージを確実に与えて好機を待っているんだろう」
ヤイバも同じ考えだ
それにヒカルの手札は今5枚、まだ何枚かは出せるユニットを持ってるはずだ
「(さっきシタテルヒメが退却されたからっていうのもありそうだけどな)」
「神託の女王 ヒミコ(23000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃」
「ノーガード」

Twin drive check
【神託の女王 ヒミコ】
トリガーなし
2nd check
【戦巫女 シタテルヒメ】
トリガーなし

ヒミコの放った光をブラスター・ブレードは剣で受け止める

3rd damage
【友誼の騎士 ケイ】
トリガーなし

「光臨せよ!戦士たちの主!ライド!」
アルフレッドの体が光に包まれる
一筋の光が降り注ぎその中心からゆっくりと歩いてくるユニットがいた
重厚な鎧を見に纏い目の前を鋭い眼光で真っすぐ見据えていた
「モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース」
空いたリアガードサークルにギフトの光が宿る
「カウンターブラスト、ソウルブラスト、そしてソウルからドロップゾーンに送ったブラスター・ブレードを手札に、そのままコール!」
ギフトの光に照らされながらブラスター・ブレードが剣を構える
「ぽーんがるをコール、ソウルチャージしたカードは幸運の運び手 エポナ、トリガーなのでパワー+5000、ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(24000)でヒミコ(13000)をアタック」
「ノーガード」
ベティヴィアの剣がヒミコに振り下ろされる

3rd damage
【猫の魔女 クミン】
トリガーなし

「ぽーんがる(13000)のブーストしたモナーク(41000)でヒミコをアタック」
「ノーガード」

「今度は一転してガードしないね」
「今のタイミングならノーガードでも問題はない、次あたりで動き出すな」

Twin drive check
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし
2nd check
【友誼の騎士 ケイ】
トリガーなし

モナークの攻撃を受けたヒミコが身を庇いながら後退する

4th damage
【戦巫女 ミヒカリヒメ】
トリガーなし

「アレン(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(48000)でヒミコ(13000)を攻撃」
何とか姿勢を正したヒミコにブラスター・ブレードが剣を振り下ろす

5th damage check
【猫の魔女 クミン】
トリガーなし

「ライド、神託の女王 ヒミコ、イマジナリー・ギフト、フォース」
ヒカルがヒミコにライドすると今度はサホヒメがギフトの光に照らされる
「シタテルヒメをコール、カウンターブラストしてサホヒメのパワーを+3000」
シタテルヒメの杖から流れた光がサホヒメを包み込む
「更に猫の魔女 クミンをコール、スキル発動、カウンターブラストしてクミンをレスト、スタンド状態のリアガード一体を手札に、シタテルヒメ、そしてシタテルヒメを再度コール」
再びサホヒメがシタテルヒメの杖から流れた光に照らされる
「同じスキルを二度?………」
「続いて神託の女王 ヒミコのソウルブラスト5」

「えっ?ソウル5枚もないのに!?」
「シタテルヒメのスキルだ、+3000のほかにも次に払うソウルブラストのコストを2減らす」

「なるほど、それでシタテルヒメを使いまわしたのか」
「ええ、2回発動したことで、ソウルブラスト1、そしてソウルのククリヒメを山札の下に戻すことで、相手のヴァンガードのグレードと同じ回数、そのトリガー効果を発動する」
「ソウルからトリガー効果を発動!?」
「まずは、ヒミコのクリティカルを+1、シタテルヒメのパワーを+10000、次にシタテルヒメのパワー10000、クリティカルを+1、最後に、サホヒメのパワーを+10000、クリティカルを+1」

「これで前列はすべてクリティカル2」
「しかも、ツインドライブのトリガー次第ではさらにクリティカルの上昇もあり得る」
すべて、この必勝のタイミングへの準備

「神託の女王 ヒミコ(13000)でモナークサンクチュアリ・アルフレッド(13000)にアタック」
「閃光の盾 イゾルデ(守護者)で完全ガード!」

Twin drive check
【猫の魔女 クミン】
トリガーなし
2nd check
【戦巫女 ミヒカリヒメ】
トリガーなし

「シタテルヒメ(30000)でモナークサンクチュアリ・アルフレッド(13000)にアタック」
「ノーガード」
シタテルヒメの放った光がモナークを直撃する

4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
5th damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(クリティカル2)
パワー=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(23000)

「シタテルヒメ(35000)でモナークサンクチュアリ・アルフレッド(23000)を攻撃」
「ケイ(10000)でガード!ブラスター・ブレード(10000)でインターセプト」
二人の剣士に阻まれ攻撃をあきらめ戻っていくサホヒメ

「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース」
ギフトの光を浴びたベティヴィアが剣を構える
更にモナークのスキルで再度ブラスター・ブレードを手札に加えるヤイバ
「そしてブラスター・ブレードをコール!そのスキルでシタテルヒメを退却!」
ブラスター・ブレードが剣から放った光がシタテルヒメを飲み込み退却させる
「ぽーんがる(8000)のブーストしたモナーク(36000)でヒミコ(13000)にアタック」
「クシナダ(守護者)で完全ガード!」
モナークの装備から放たれた光線をクシナダが受け止める

Twin drive check
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカル=忠義の騎士 ベティヴィア(クリティカル2)
パワー=忠義の騎士 ベティヴィア(30000)

「(まだ、最後まであきらめない!)」
「ケイ(11000)のブーストしたベティヴィア(43000)でヒミコ(13000)にアタック」
「大鍋の魔女 ローリエ(20000)、戦巫女 ククリヒメ(15000)でガード」
ベティヴィアがヒミコに向かっていくがローリエとククリヒメが飛び出す
ベティヴィアに斬られ二人は倒れるが攻撃はヒミコには届かない
「アレン(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(38000)でヒミコ(13000)にアタック!」
ブラスター・ブレードが剣を振り上げヒミコに向かっていく
最後の攻防、ヒトミは思わずヒカルの方を見る
手札は戦巫女 ミヒカリヒメ、猫の魔女 クミン、戦巫女 サホヒメの3枚
「(サホヒメのインターセプトと合わせて35000、防がれる!)」
「ノーガードです」
「(えっ!?)」
ブラスター・ブレードの攻撃を受けたヒミコがその場に静かに倒れる

6th damage
【神託の女王 ヒミコ】

「ガードできたのにどうして………」
「勝負を捨てたわけではありません、ここで手札をすべて使ってガードしても、こちらは手札ゼロ、コストに使えるカードもほとんどない」
「ヒールトリガーに賭けて、アタックに使えるユニットを残したのか」
シュンの言葉に同意するようにヒカルは頷く
「約束通り、ルカちゃんがどうして今のようになったのか、教えてあげます」
そういってデッキを手に取って椅子の方へ歩き始めるヒカルだったが
「………どうしたんですか?」
ファイトテーブルに立ったまま呆然とするヤイバの方に振り返る
「あ、ああ、そういえばそういう約束だったな」
「忘れてたの!?」
「それだけファイトに集中してたということだ」 
 

 
後書き
次回予告
「にしてもオレがブラスター・ブレード使うこと知らなかったのか?」
「地区大会でのあなた達の試合は見れていないので」
「ヤイバ君ベスト16からはチームが二連勝で出てないから」
「それまでの試合は同時進行だったしな」

turn:37 チカゲの苦悩

「でもルカは俺がブラスター・ブレード持ってること知ってるはずだぜ、前に見てるし」
「いえ、内緒で来たので、実物が存在すること自体驚きでした」
「公式戦でブラスター・ブレードが使われた記録は先導アイチ以降まったくなかったからな」
「というか、1枚しかないカードをなんでそう毎回「それ以上はいけない!」」 

 

Turn:37 チカゲの苦悩

 
前書き
ヒカルによって知らされたルカの過去
たった一つの綻びから広がっていった亀裂
同じ頃チカゲの心にも影が差していた 

 
ヴァンガードを始めて間もない頃
ルカとヒカルはよく一緒にファイトをしていた
二人ともファイトを始めた時期は同じくらい
学校でも同じクラスで仲のいい事もあり二人はヴァンガードを楽しんでいた
「団結の守護天使 ザラキエルでアタック!」
「クシナダでガード、残念でした」
「あー!持ってたの!?」

Turn:37 チカゲの苦悩

「ルカにもそんな時期があったんだな」
「ええ、あの頃は勝っても負けても二人で笑い合って、こんな風にずっとファイト出来たらって思ってました」

すべてが変わってしまったのは、二人でカードショップに行ったあの時
「私たちも混ぜてもらっていいですか」
そういってファイトしていた同学年の男子グループに声をかけたときのこと
「えーっ、弱いやつとファイトしてもつまんないよ」
一人の少年のその言葉にルカの心に影が差した

「そんなこと………」
「たまにそういう話は聞くな、そのくらいの子は自分を大きく見せたがる、ファイトの戦績が良かったりするとそういったいざこざは発生する」
「でも、それくらいなら」
「それで終われば、よかったんですけど………」

周囲の後押しもあり何とかファイトまで持っていくことはできた
だが先ほどの言葉を真に受けたルカはそのファイトに全力で臨み、その少年に完勝した
「なっ、なっ………」
「これで私たちの実力、わかってもらえました」
握手しようとルカが手を伸ばすがその少年はルカの手を振り払った
「た、たまたま勝ったくらいでいい気になんな!」
そのまま少年はデッキを持って走り去ってしまった
「る、ルカちゃん………気にしないで」
「………ったら」
何とかルカを宥めようとするヒカルだったが時すでに遅かった
「だったら、もっと強くなればいいんだよね」

「それからです、ルカちゃんがひたすら強さを求めるようになったのは」
クランを変え、驚異的な速さで実力を伸ばしていったルカ
強くなれば、認めてもらえば、そう思うルカの気持ちとは裏腹に、周囲はどんどん強くなっていくルカを恐れ始めた
「で、あのケンタというやつはその時の相手か?」
シュンの問いかけにヒカルは首を振った
「別のグループでファイトしていた子です、実力があってグループの中心にいたんですが」
「あっ、なんとなくわかった、もしかしてルカがファイトして勝った?」
ヤイバが問いかけるとヒカルはその通りだと頷いた
「それまで彼を中心に集まっていたグループは、二人が中心になっていきました」
ケンタや彼の仲間たちが加わったことで自分の考えが間違ってないと思ったルカはそのままグループに加わり、見放されないようにとさらに実力をつけようとして、今に至っていた
「そっか、ありがとうな、それでも君は、ルカから離れなかったんだな」
ヒカルの頭を優しく撫でるヤイバ
その姿に背後でヒトミがむくれていた

その日の夜、ヤイバは自室でブラスター・ブレードのカードを眺めていた
「ヤイバ、晩ご飯の準備出来たわよ」
そんな中扉をノックしてチカゲが声をかける
ヤイバもカードを戻して部屋を出る

その頃ヒトミは自宅でアリサとファイトしていた
「アタック」
「あぁー、負けたぁ」
ヒトミの勝利でファイトが終わるとなぜかヒトミがくすくすと笑い始める
「どうしたのおねえちゃん?」
「ううん、こうして家でアリサとファイトするのも楽しいなぁって」
「え?今更?」
目を丸くしたアリサを無視してカードを片付け始めるヒトミ
ふと気になったのかアリサのヴァンガードサークルに置いてあったココを手に取った
「あ、それ私の」
「ヤイバ君もこうしてルカちゃんと気軽にファイト出来たらよかったのに、そうしたら………」
「お姉ちゃん?」

「ま、しばらく大きなイベントもないし、今はゆっくりさせてもらうさ」
夕食の席でチカゲと話しながら今後について話すヤイバ
「(何もできないのかしら………私は)」
チカゲは俯きながらこぶしを握る
「お袋?箸止まってるけど?」

翌日チカゲはドラエン支部のオフィスでいつも通り仕事をしていた
そんな中マモルが知らせを持ってきた
「聞いてくれ、年度末のGクエスト、今年は我々ドラゴンエンパイアが主導することとなった」
その言葉に支部の職員たちから歓声が上がる
「開催はまだ先だがイベントを盛り上げるために準備を進めていく、アイディアがあったら持ってきてくれ」
「Gクエスト………」

同じ頃カードキャピタルではシュンとヒトミ、ヤイバとアリサでファイトが行われていた
「やっぱりきついなぁ………」
アリサのデッキの自慢の防御をなかなか突破できず苦戦しているヤイバ
シュンの方も苦戦しているようでヒトミがペンタゴナル・メイガスのスキル発動の宣言をすると頭を抱えていた
「あ、クリティカルトリガー」
「げっ!?」
そちらに気を取られているとアリサがクリティカルトリガーを引き当てたことで窮地に陥ってしまう

オフィスで仕事していたチカゲにマモルが声をかけた
「宮導君、全然休み取ってないだろう?たまには家族とゆっくりするのもいいんじゃないかな?」
「家族とゆっくり………ねぇ」
「そうだ、こんなのはどうだろう?」

海の見えるコテージへとやってきたヤイバたち
みんなで荷物を運びこんでいる
「っかし懐かしいなぁ」
引率はチカゲのほかにカムイが来ていた
というのもチカゲは運転免許を持っていないので誰かに頼まなくてはいけなかったのだ
シュンとヒトミ、アリサやタクヤ達も一緒でなかなかの大人数だということもあり荷物運びは順調に進んだ
「カムイさんはここ来たことあるんですか?」
「おう、アイチお兄さんや櫂達とな」
カムイの話にヤイバやシュンが関心を持った
「お前たちみたいにチーム組んで大会参加してた頃は、よくこうやってみんなで合宿みたいなことしたもんだ」
「これ、支部長の提案ですけど一緒に行きました?」
「ん?マモルさんもまあ、似たようなことしたことはあるけど、それ俺は行ってないやつっすね」
チカゲの問いかけに考え込みながら答えるカムイ
「そうですか………」

コテージのそばの休憩スペースのような場所で早速ファイトに興じるヤイバたち
「ブラスター・ブレードでパーフェクトライザーにアタック!」
ブラスター・ブレードの攻撃を受けたパーフェクトライザーが転倒する
「敵わないなぁ」
困ったように頬を掻くスグル
一方でヒトミもタクヤとのファイトに圧勝していた
「シュンは………お?」
カムイとファイトしていたシュンは困ったように肩を落とした
「惜しかったな、7ターン目のアタックはいい感じだったぞ」
「それでも届かなかった………俺もデッキを改良すべきか」
ヤイバやヒトミがデッキを改良して強くなっていく中シュンのデッキはあまり変化していない
「ま、合宿はまだ始まったばかりだからな、気長にやっていけばいいさ」
「そういえばお袋はどこ行ったんだ?」

チカゲはコテージのリビングでデッキを調整していた
「(私にだって出来ることはあるはず………だって、こうなったのは全部)」
一枚のカードを手にしながら険しい表情をするチカゲ
「どうしたんだお袋?そんな顔でカード見て」
「あっ、ヤイバ!?どうしたの」
「いや、カムイさんがみんなで晩飯の支度するから探して来いって」
「そう、ありがとうね、呼びに来てくれて」

カレーを作るためにみんなで手分けして作業に取り掛かる
「むぅ………」
「シュンさん大丈夫ですか」
ニンジンの皮むきに苦戦するシュン
隣で順調にこなすアリサに心配されるほどに
「あまり慣れていないからな、ヤイバだって似たような………」
「ん?なんか言ったか?」
慣れた手つきでジャガイモを切っていくヤイバにシュンは閉口する
「まあ、あたしが仕事で遅くなるときとか、ヤイバは家のお手伝い結構してくれてるからさ………はぁ~」
「チカゲさん、なんだか元気ないですね」
「え?そんなことないよ、見ての通り元気元気」
煮込む前のお肉を軽く焼いていたチカゲとヒトミだがチカゲの様子が気になるようだ
「そこの二人、雑談するのもいいけどあんまりぼーっとしてると」
「え?………うわぁぁ!?」
鍋の支度をしていたカムイの指摘で手元のフライパンから黒い煙が上がってることに気づいた二人が声を上げる

お肉が一部焦げるハプニングがあったものの無事出来上がったカレーをみんなで食べ後片付けを終える
チカゲがヤイバに声をかけようとすると
「っしゃ宮導、俺とファイトしようぜ」
「ここでもファイトかよ、なんかいつもと変わんねえなぁ」
「あんまり遅くならないようにしろよ」
先に声をかけたタクヤとファイトを始めてしまう
デッキを見つめチカゲは部屋へと下がっていく 
 

 
後書き
次回予告
「それにしてもカムイさん、3号店の方はいいんですか?」
「ああ、大丈夫大丈夫、うちは家族でやってるし、数日抜けるくらい」
「へぇ………家族で」
「俺と奥さんと一人娘、最近じゃ娘のダチもバイト入ってくれるし」

turn:38 ヤイバVSチカゲ

「そういや、一号店も元々家族経営なんだぜ」
「アットホームすぎるでしょカードキャピタル」 

 

Turn:38 ヤイバVSチカゲ

 
前書き
合宿も大詰めを迎える中チカゲが突如ヤイバにファイトを申し込む
覚悟を胸に本気で向かってくるチカゲ
ヤイバもそれに全力で立ち向かっていく 

 
ヴァンガード合宿に来たヤイバたち
朝食後にカムイの引率で海へと言って帰ってきたところだった
「みんなお帰り」
ヤイバたちがロッジへ戻るとミツキとコユキが昼食の支度をして待っていた

Turn:38 ヤイバVSチカゲ

お昼ご飯が終わるとみんなでカードを広げてファイトしたりデッキの調整をしたりしていた
「ライド!夢幻の風花 シラユキ!」
吹雪の中を布で顔を隠しながら歩いてくる白い着物の女性
吹雪がやむとともにその布を投げ捨て構える
「イマジナリー・ギフト!アクセル!そしてシラユキのソウルブラスト!ドラゴニック・オーバーロードのパワーをマイナス10000」
シラユキの放った吹雪を浴びたオーバーロードの体が凍り付いていく
「ブラッディミストのスキル、アクセルサークルにもう一体のブラッディミストをコール、シラユキでドラゴニック・オーバーロードにアタック!」
「ノーガード………」
完全に凍り付いてしまったオーバーロードの姿が見えなくなりやがて砕け散った

「私の勝ちぃ」
「飛鳥がここまでの実力を持っていたとは………」
負けてしまったシュンは場に残ったカードを見て今のファイトの反省点を考えていた
一方ヤイバは別のテーブルでデッキを調整していたが
「ヤイバ、あたしとファイトして」
そういってチカゲがデッキを構える
いつにない真剣な表情にヤイバは驚くが
「ああ、ちょっと待っててくれ、もうちょっとで終わるから」

仲間たちに見守られながらヤイバとチカゲのファイトが始まる
「「スタンドアップ!ヴァンガード」」
惑星クレイ、ダークゾーンの劇場へと降り立つヤイバとチカゲ
「ぐらいむ」
「エンターテイン・メッセンジャー」
普段からよくファイトしている相手
だが今日のチカゲはなんだか様子が違った
「ライド!ナイトスクワイヤ アレン」
「ライド、スターティング・プレゼンター、メッセンジャーのスキルでドロー、そしてスターティング・プレゼンターのスキルでソウルチャージ」

Soul cage
【バーキング・ドラゴンテイマー】

「(バーキング・ドラゴンテイマー?あんなカード使ってるところなんて見たことない)」
「プレゼンター(8000)でアレン(8000)にアタック」
「ノーガード」

Drive check
【ダイナマイト・ジャグラー】
クリティカル=スターティング・プレゼンター(クリティカル2)
パワー=スターティング・プレゼンター(18000)

スターティング・プレゼンターの杖がアレンに振り下ろされる

1st damage
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし
2nd damage
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)
1枚ドロー

「ライド!ブラスター・ブレード!」
ブラスター・ブレードにライドしたヤイバの姿にチカゲはかつての出来事を思い返していた

ヤイバとルカ、二人の育児をしながら大好きなヴァンガードに関わる仕事をする毎日
だが、その多忙な日々に次第に疲弊していき
日常生活にも支障が出始めていた
それでも選ぶことが出来ず主人との衝突の絶えない日々
「(そう、二人を引き離してしまったのは私………ルカがああなってしまったのも)」

「沈黙の騎士 ギャラティン ブラスター・ダガーをコール、ブラスター・ブレード(10000)でスターティング・プレゼンター(8000)にアタック」
「ダイナマイト・ジャグラー(15000)でガード」

Drive check
【ブラスター・レイピア】
トリガーなし

「ブラスター・ダガー(8000)のブースト、ギャラティン(18000)でスターティング・プレゼンター(8000)にアタック」
「ノーガード」
ギャラティンの剣で切り裂かれ揺らぐもすぐに体勢を立て直した

1st damage
【ミス・ディレクション】
トリガーなし

「ライド!ジャンピング・ジル!、スターティング・プレゼンターのスキル」

Soul cage
【ニトロ・ジャグラー】

「これはそのまま、ジルと2体のミッドナイト・バニーをコール!」

「展開してきたね」
「後ろはどっちもミッドナイト・バニー………一つ止めたいところだな」
ミッドナイト・バニーのアタックを通すとソウルのユニットが1枚コールされる
ソウルにパワー12000のバーキング・ドラゴンテイマーがある以上このアタックは止めたいところだがどちらの列にもバニーがいる
「ここで手札使いすぎるのも良くないし………」
「どっちのアタックを通すか難しいところだよね」
「ニトロ・ジャグラーはなんで出さなかったの?」
周りがファイトの行方を冷静に見る中アリサが疑問を投げかける
「10000のブラスター・ブレードに通らないからでしょ、“列”を広げるならグレード3になってから」
「それにニトロ・ジャグラーは手札から出して初めて意味のあるユニットだしね、まあジャンピング・ジルを出さないって手もあったけど」

「バニー(8000)のブースト、ヴァンガードのジル(17000)でブラスター・ブレード(10000)を攻撃、バニーのスキルでソウルチャージ」

Soul cage
【マジカルボックス・トリマー】

「ノーガードだ」

Drive check
【冥界の催眠術師】
ドロートリガー
パワー=ジャンピング・ジル(19000)
1枚ドロー

ジャンピング・ジルの蹴りがブラスター・ブレードに決まる
そのままバネの反動で戻ったジルはリアガードのジルと空中ブランコの要領で交代する

3rd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし

「バニー(8000)のブーストしたジル(27000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック!」
「エポナ(15000)でガード!ギャラティン(10000)でインターセプト!」

「ライド!」
アルフレッドの体が光に包まれる
一筋の光が降り注ぎその中心からゆっくりと歩いてくるユニットがいた
重厚な鎧を見に纏い目の前を鋭い眼光で真っすぐ見据えていた
「モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース」
リアガードサークルに光が灯る
「更にモナークのスキルで、ブラスター・ブレードを手札に、ブラスター・レイピアとブラスター・ブレードをコール」
ブラスター・ブレードが出ると同時に剣を振りそこから放たれた衝撃波でリアガードのジルを退却させる
ブラスター・レイピアはフォースの光を受けながらまっすぐ剣を構える
「ブラスター・レイピア(20000)でジル(9000)にアタック」
「お菓子なピエロ(20000)でガード!」
ブラスター・レイピアの突きをお菓子なピエロが阻む
後退したレイピアを労うようにしながらモナークが一歩前へ出る
「モナーク(28000)でジル(9000)にアタック!」
「ノーガード」

Twin drive check
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

2nd check
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ブラスター・ブレード(30000)
ダメージ回復

モナークの放った光線を浴びて上っていた足場から落とされるジル

2nd damage
【ミッドナイト・バニー】
トリガーなし

空中で反転して何とか着地するがブラスター・ブレードが迫っていた
「ブラスター・ダガー(8000)のブーストしたブラスター・ブレード(38000)でジル(9000)にアタック」
ブラスター・ブレードの攻撃を受けステージの壁に激突するジル

3rd damage
【ダークメタル・バイコーン】
トリガーなし

ダメージは逆転しこれでヤイバが優勢
だが
「ライド!バーキング・ドラゴンテイマー、イマジナリー・ギフト!アクセル!そしてドラゴンテイマーのスキル、リアガード列のバニーをソウルに置いて、お互いのリアガードをすべて退却」
バーキング・ドラゴンテイマーの咆哮と共に巻き起こった衝撃で互いのリアガードがすべて吹っ飛ばされ退却する
「そして退却したユニット一体につきパワー+5000!ニトロ・ジャグラーをコール、マジカルボックス・トリマーをソウルへ、ドラゴンテイマー(32000)でモナーク(13000)にアタック」
「ノーガード」

Twin drive check
【パープル・トラピージスト】
トリガーなし
2nd check
【ジャンピング・ジル】
トリガーなし

ドラゴンテイマーの咆哮が重厚な鎧に包まれているはずのモナークの体をいともたやすく吹っ飛ばした

3rd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし

「ニトロ・ジャグラー(19000)でモナーク(13000)にアタック!」
立て直したばかりのモナークにニトロ・ジャグラーの投げた試験管が当たり爆発する

4th damage
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(クリティカル2)
パワー=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(23000)

「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!」
2枚目のモナークにライドしたヤイバ
さらに壊滅させられたリアガードを立て直しにかかる
「フォースはリアガードへ、モナークのスキルでブラスター・ブレードを手札に、アレンをコール!スキルで手札からブラスター・ブレードをコール、更にブラスター・アローをコール」
スキルを駆使して三体のリアガードをそろえるヤイバ
「ブラスター・ブレード(30000)でドラゴンテイマー(12000)をアタック」
ブラスター・ブレードが勢いよくドラゴンテイマーに剣を振り下ろす

4th damage
【ニトロ・ジャグラー】
トリガーなし

「これでダメージ4………フォースをモナークに着ければクリティカル2で勝てるんじゃ………」
「チカゲさんの手札には完全ガードの冥界の催眠術師がある、モナークは通らないわ」
「ここまで使えるタイミングはいくらでもあったが、クリティカル2のモナークに備えていたんだろう」

「モナーク(28000)でドラゴンテイマー(12000)にアタック」
「冥界の催眠術師(守護者)でガード」
予想通りモナークのアタックには完全ガードを切ってきた
だがチカゲの手札はわずか2枚、トリガー次第では可能性がある

Twin drive check
【ブラスター・ジャベリン】
トリガーなし
2nd check
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー
パワー=ブラスター・アロー(30000)
ダメージ回復

「アレン(11000)のブーストしたブラスター・アロー(41000)でドラゴンテイマー(12000)にアタック」
ブラスター・アローの放った矢が正確にドラゴンテイマーを射抜く

5th damage
【スターティング・プレゼンター】
トリガーなし

「ここで決めてあげる………ライド!」
ステージの床を突き破り巨大な竜の雄たけびが響いた
「祝砲竜 エンド・オブ・ステージ!イマジナリー・ギフト!アクセル!」
2つ目のアクセルサークルが展開されこれで6列
だがチカゲの手札は2枚しかない
「でもそれで十分!エンド・オブ・ステージのスキル!ソウルを全てドロップしパワー+5000!パープル・トラピージストをコール!トラピージスト(17000)でモナーク(13000)にアタック」
「ブラスター・アロー(5000)でインターセプト」
トラピージストの振るった鞭をブラスター・アローが跳ねのけた
「ニトロ・ジャグラー(19000)でモナーク(13000)にアタック」
「ふろうがる(15000)でガード」
試験管を投げようとするニトロ・ジャグラーにふろうがるが体当たりする
「エンド・オブ・ステージ(17000)でモナーク(13000)にアタック!このアタックは守護者ではガードできない!」
「ノーガード」

Twin drive check
【祝砲竜 エンド・オブ・ステージ】
トリガーなし
2nd check
【ダイナマイト・ジャグラー】
クリティカルトリガー
クリティカル=祝砲竜 エンド・オブ・ステージ(クリティカル2)
パワー=祝砲竜 エンド・オブ・ステージ(27000)

エンド・オブ・ステージの巻き付いた大砲から放たれた攻撃がモナークを吹っ飛ばす

4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし
5th damage
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし

「ソウルにカードがないとき、エンド・オブ・ステージの更なるスキル、手札のエンド・オブ・ステージとダイナマイト・ジャグラーの2枚をソウルへ、さらにリアガードを全てソウルに置くことで、エンド・オブ・ステージをスタンド!」
ヴァンガードがスタンドしたことにより再びドライブチェックでトリガーの可能性がある
その上で問題になるのは今ソウルに置かれたカード
「パープル・トラピージストがリアガードからソウルに置かれた時!自身と同名のカードをソウルブラストすることで、ソウルのユニットを一体スペリオルコール!エンド・オブ・ステージをアクセルサークルにコール!」
ヴァンガードがスタンドしただけではなくスキルと合わせて新たなユニットが
「これで決めるわ!ヴァンガードのエンド・オブ・ステージ(27000)でモナーク(12000)にアタック!」
モナークめがけて大砲の弾丸が飛んでいく
「(私がもっとしっかりしていれば、二人が離れ離れになることも、ルカがあんな眼をするようになってしまうこともなかった………ヤイバには背負わせない!私がルカの眼を覚まさせる!)」
「エレイン(20000)とふろうがる(15000)でガード!」
エレインとふろうがるが弾丸を受け流し上空に跳ね飛ばした
Twin drive check
【ミッドナイト・バニー】
トリガーなし
2nd check
【祝砲竜 エンド・オブ・ステージ】
トリガーなし

「エンド・オブ・ステージ(22000)でモナーク(13000)にアタック!」
「ふろうがる(15000)でガード!」
続いて放たれた弾丸もふろうがるが跳ね上げた
驚いたチカゲは思わず顔を上げる
するとヤイバと目が合った
その目は今このファイトを楽しみ、輝いていた
「(そっか………私はまた、大事なことを忘れてた)」
「舞い降りよ!聖なる竜を統べしもの!ライド!」
フィールドに一筋の光が降り注ぎその光をとおって一体の竜神が舞い降りた
「グレード4!アークセイバー・ドラゴン!」
アークセイバー・ドラゴンが翼を広げフィールドを光で照らしだす
「イマジナリー・ギフト!フォース!アレンを前へ!ブラスター・ジャベリンをコール!ブラスター・ブレード(30000)でエンド・オブ・ステージ(12000)にアタック!」
ブラスター・ブレードが剣を構えエンド・オブ・ステージへと向かっていく
それを見つめるチカゲの脳裏によみがえるあの日の記憶
主人やルカと別れ、意気消沈していた自分の前に、1枚のカードを持ってきた幼い日のヤイバ
「(また、あなたに思い出させてもらったわね)」
ブラスター・ブレードの攻撃が決まりエンド・オブ・ステージの巨体が倒れ伏す

6th damage
【バーキング・ドラゴンテイマー】
トリガーなし

合宿から戻ったチカゲはドラゴンエンパイア支部でマモルにアイディアを提出していた
「なるほどね、これが君の答えか」
「はい」
マモルの手にあるイベントの原案
Gクエストの開催を記念したスペシャルマッチの開催だった 
 

 
後書き
次回予告
「感謝しきれないわね、本当に………」
「何の話だよ」
「あんたを支えてくれてるそのカード」

turn:39 伝えたいもの

「全部、そのカードから始まったんだね」
「お袋?マジでどうしたんだ?何かあったのか?」
「あったよ、とっても嬉しい事」 

 

Turn:39 伝えたいもの

 
前書き
スペシャルマッチの開催により現実味を帯びてきたルカたちとの再戦
仲間たちの協力を得ながら準備を進めるヤイバたち
そしてその日は訪れた 

 
Gクエスト開催を記念したスペシャルマッチの開催にファイターたちは盛り上がっていた
「でも、そう都合よく出てくるかな?」
この大会でチームリノベーションとの再戦を果たせればと話していたヤイバたち
だがチームリノベーションがこの大会に出場してくる保証はない
「俺たちは出来ることをしていくだけだ、そうだろう、ヤイバ」
「ああ」

Turn:39 伝えたいもの

ミライがデッキを3つ並べて3人に見せる
「チームリノベーションのメンバーが使ってるデッキは多分こんな感じだと思う、地区大会や全国大会の中継、実際ファイトした君たちの話を総合した予測だけど」
そういって神託の女王 ヒミコが置かれたジェネシスを手に取るミライ
「まずジェネシスだけど、キーになるのはやっぱり神託の女王 ヒミコ、クリティカルトリガーを前列のユニットにメインフェイズで与えられるこの効果はかなりプレッシャーになる」
「メインフェイズに発動するスキルだから、退却による対処も難しいな、多少強引に並べてもイマジナリー・ギフトやトリガー効果で補うことが出来る」
「それじゃあ、ヒカルちゃんの相手はトリガーの乗った攻撃を確実にガードできる私になるね」
ヒトミがそのジェネシスを手に取るとシュンもヤイバも目を丸くする
「あ、ああ、その通りだが」
「ヒトミが自分から名乗りを上げるって珍しいな」
「だって私も力になりたいから」
「うんうん、青春してるね、で、残りの2つ、どっちも基本戦術はバインドでこっちの戦力を削ってくるわけだけど………」
「俺が荒木ケンタとやる、どんな結果になろうと………後悔しないために」
シュンの言葉にヤイバとヒトミも笑って頷く
「決まりだね」

ミライから借りたジェネシスのデッキを広げてどう戦うか考えるヒトミ
「こっちのユニットのスキルと、こっちでああなって………やっぱりヒミコの能力を避けるのは無理かなぁ、これとかこれとかを見ると2回来ることも考えないと」
ヤイバとのファイトでも活躍していたシタテルヒメのカードを手に取るヒトミ
「お姉ちゃん」
「あ、アリサ」
一人考え込むヒトミにアリサが声をかける
「それ貸して」
「それって?」
アリサが手を伸ばす理由がわからず首を傾げるヒトミだったが
「こーれ、一人で考えててもしょうがないでしょ」
そういってアリサはヒトミがもっていたシタテルヒメのカードを手に取った
「アリサがそれ使うの?ちゃんと使える?」
「頑張るもん」
ヒトミの問いかけにむくれながら答えるアリサ
「ふふっ、じゃあ手伝ってもらおうかな」
自身のデッキを取り出し楽しそうに笑うヒトミ
「お姉ちゃん変わったね」
「うん、ヴァンガードのおかげかな」
「それと………ヤイバさんのおかげでもあるんだよね」
アリサの耳打ちに顔を真っ赤にするヤイバ
「なっ!アリサ!」
「ふふっ、気づかないと思ってた?バレバレだよお姉ちゃん」
「もぉ………ヤイバ君とルカちゃんも、こんなふうに笑って話せるようになるといいのに」
まだ顔を赤くしながらもデッキをシャッフルしてファイトの準備を始めるヒトミ
妹と話しながらファイトする楽しい時間
こんな時間を彼らも過ごせたら
思案しながらシャッフルを続けているとテーブルの上にファーストヴァンガードが置かれていないことに気づく
「ああっ!ロゼンジも混ぜちゃった!?」

同じ頃シュンはカムイの元を訪れてた
「どうする?俺なるかみ使うか?」
「自分のデッキでいいですよ、ただ話を聞きたいだけなんで」
「あー、櫂のことだろ」
地区大会でシュンは勝ち進むことを優先しようとした
しかも言い出した自分は負けてしまい不甲斐ない結果に終わってしまう
「もう後悔はしない………だからこそ、ルカとヤイバでファイトすべきだと思うんです」
「そっか………で、それと俺に話聞きに来たことと何の関係があるんだ?」
「俺はただ憧れるばかりで、櫂さんのことを何も知らないことに気づきまして………やっぱり櫂さんもチームのために色々」
「あー、あいつはなぁ、どっちかっていうとルカの方に近い」
「えっ?」
困ったように頭を掻いたカムイの言葉に目を丸くするシュン
「まあ、そんなアイツだけど、一緒にファイトしていくうちに、変わってったんだ、仲間として、メイトとして俺たちを導いてくれた、まあお兄さんにとっちゃずいぶん前からそうだったんだけど」
そういって店の方に戻っていったカムイ
「えっと………どこやったっけな、あー、そうそう、今ヤイバが持ってるアイチお兄さんのブラスター・ブレードあるだろ」
「はい」
何かを探しながらシュンに問いかけるカムイ
「あれな、元々櫂がお兄さんにやったカードなんだ、ずっと辛くて、ひとりぼっちだったお兄さんを励ましてくれた、そんで、そっからずっと導いてくれた、ああ、あったあった」
探し当てたカードを手に戻ってきたカムイはそれをシュンに差し出した
「ほら、こいつをやるよ、同じチームの仲間、メイトとして、力になってやれよ」
「あっ!このカードは!」

そしてドラゴンエンパイア支部で行われるスペシャルマッチの予選会
参加チームを二組に分けて各ブロックで優勝した2チームが後日行われるスペシャルマッチへと出場することが出来る
「俺たちはBブロックか」
見知ったチームの名前は見当たらないが………
「あなた達も来たのね」
そういって声をかけたのはチームホーリーブレインだった
「ナズナ、今度はお互い本気でファイトしようぜ」
そういって手を伸ばしたヤイバ
ナズナは彼の表情を伺った後その手を握った
「ファイト出来ることを祈ってます」
「ああ!」
「と言っても、同じブロックにホーリーブレインの名前はない、ということは対戦できるのはスペシャルマッチ本番か」
「ええ、対戦できるのを楽しみにしてるわ」
「それじゃあシュン、お互い頑張りましょうね」
挨拶を交わし去っていく彼女たちを見送る中、ヒトミはシュンをじっと見る
「ツムギさん、シュン君のこと名指しだったね」
「なっ、俺のことはどうでもいいだろう、それよりヤイバ、来ているぞ」
赤くなりながら話題をそらすシュン
彼の示す先にはルカたちチームリノベーションの姿が
遠目だったので向こうはこっちに気づいた様子がない………
いや、正確にはヒカルだけが気づきこちらに軽く会釈をした

「ヴァラーギフトとリノベーションは別ブロックか、別に構わないけどこういうことは」
マモルの問いかけにチカゲは勢い良く手を振った
どうやら彼女は何もしていない模様
「え?なにもしていないのかい?じゃあ、運命のいたずらってやつかな」

マモルの開会宣言と共に始まった予選会
ヤイバたちは順調に勝ち上がっていく
「ペンタゴナル・メイガスのスキル発動」
「ドラゴニック・オーバーロードをスタンド!」
「アークセイバー・ドラゴンでアタック!」

ブラスター・ブレードが剣を振り下ろすとともに相手に6枚目のダメージが置かれる
「勝者!チームヴァラーギフト!」
「っしゃあ!予選会突破!」
見事予選会を勝ち上がったヤイバたち
「ヤイバ君!あれ!」
ヒトミの示す先ではルカとナズナがファイトしていた
向こうもすでに最終戦のようだ
「っ!」
ZANGEKIがシュバルツシルト・ドラゴンの放った攻撃に飲み込まれる
「勝者!チームリノベーション!」

「これでスペシャルマッチの相手はチームリノベーションに決まったか」
チームリノベーションとの対戦が決まる中ヤイバはナズナの方を気にしていた

ドラエン支部の休憩スペースでデッキを眺めていたナズナ
「残念だったな」
そんな彼女の隣に座って声をかけるヤイバ
「どうする?今からやるか?」
「いえ、本番に取っておきますよ………スペシャルマッチ後のGクエスト、私たちのファイトはそこで」
そういってデッキを構えるナズナ
「良かった、落ち込んでるわけじゃなさそうだな」
「あなたとは違いますから」
「ははっ、違いない」
「ふふっ」
休憩スペースで笑い合う二人
そんな二人を仲間たちが見ていた
「シュンは私のこと慰めてくれないの?」
「お前も落ち込むような奴ではないだろ………うぉっ!?」
シュンとツムギが話しているとふと横を見たシュンが嫉妬の感情をむき出しにしているヒトミに驚いた
「やっぱり一番の強敵はあの子………」
「お前は何の話をしているんだ?」
「まあまあ落ち着いて」
シュンがドン引きしている横でヨシノがヒトミを宥めていた
 
 

 
後書き
次回予告
「とうとう直接対決か」
「ナズナたちのためにもいいファイトにしなきゃだな」

turn:40 ヒトミVSヒカル

「そうだね、いろんな人に協力してもらったんだし」
「ああ、アリサとかも頑張ってくれてたな」
「し、知ってたの!?」
「なんでお前が赤くなる」 

 

Turn:40 ヒトミVSヒカル

 
前書き
大勢の仲間たちの協力を経てたどり着いたスペシャルマッチ
その初戦でヒトミとヒカルが対峙する
互いに拮抗したファイトの中ヒカルの戦う理由に気づいたヒトミは……… 

 
チームリノベーションとの再戦に備えヤイバの家で特訓するチームヴァラーギフト
「あ、みんないらっしゃい」
「「お邪魔しています」」
シュンとヒトミがファイトしているとチカゲが仕事から帰ってきた
「スペシャルマッチ前だからもうちょっと遅くなるかと思ったんだけど」
「みんな晩御飯は?」
「ショップから来るときに3人で済ませました、今日はぎりぎりまで頑張りたかったので」
「朝一で揃って会場入りするつもり」
チカゲの問いかけにヒトミとヤイバが答える
「そう、私は主催側だからあんまり言えないんだけど、3人には頑張ってほしいな」

Turn:40 ヒトミVSヒカル

「ヤイバ、これ」
観戦に加わったチカゲがヤイバに1枚のカードを差し出す
「ルカのこと、お願いね」
「お袋………!?このカード」
「入手経路は内密で」
チカゲの差し出したカードを見たヤイバが驚き自分のデッキを取り出す
「調整するならすぐ片付けちゃうね、ちょうど決着もついたから」
シュンが項垂れてる横でヒトミが自分のカードをまとめる
「ああ、ついでに手伝ってもらえると助かるんだけど」
「当然、私にできることで良ければ」

翌朝、チカゲが起きてくるとリビングではカードに囲まれながら寝ているヤイバたち
ヤイバの手に開きっぱなしのファイカがあること、その中にデッキがあるのが見えることからデッキを完成させた直後に寝落ちしてしまったようだ
「まったく」

スペシャルマッチ前の控室でヤイバたちは出場順の相談をしていた
「チームリノベーションはいつも荒木ケンタとルカで2連勝を狙うオーダーで来てる」
「でも、今回のスペシャルマッチは勝敗に関わらず3試合全部やることになってるから」
「となると………難しいなぁ………」

「このタイミングでギアースのバージョンアップとはね」
設営の終わった会場を眺めながらマモルが隣に座る協会本部長の伊吹コウジに声をかける
「別に面倒ごとがあるわけじゃない、むしろ今回のGクエスト開催はこの新型ギアースを披露するために決まったものだ」
「ならいいけど、一応後で調べさせてもらうから」
「別に叩いて出る埃など何もない」
「こういう時の本部長は大抵何か抱え込んでるからなぁ」
言い返せず黙り込む伊吹

結局悩んでもしょうがないという結論に至り初戦に出場するためコンソールに立つヒトミ
リノベーション側からはヒカルが出てきた

「とりあえず初戦は当たったな」
「ここでルカ出てきたりとかしたらどうしようかと思ったけどな」

「(とりあえず想定した相手と対戦出来たのはよかった)」
真剣な様子で初期手札の5枚を手にするヒトミ
「矢代ヒトミ対山野ヒカル、試合開始」
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」

ギアースが起動すると会場全体が惑星クレイの風景に溶け込んだかのようになっていた
観客席にもその光景が広がり観客たちも惑星クレイに降り立って直接見ているかのような錯覚に陥る
「おー、このギアース迫力あるな」
ユナイテッドサンクチュアリの天空の神殿で雲のように変化した座席に座りながら息をのむカムイ
「遅くなってごめん」
そういって彼に声をかけた青い髪の男性
「アイチお兄さん!大丈夫、ファイト開始には間に合いましたから」
そういってカムイがフィールドの方を示すとアイチも小さく笑いながら隣に座った

「戦巫女ミヒカリヒメ(8000)でクォーレ・メイガス(8000)を攻撃」
「ノーガード」

Drive check
【戦巫女 サホヒメ】
トリガーなし

ミヒカリヒメが乱射した弾丸がクォーレに襲い掛かる

1st damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし

「ライド!レクタングル・メイガス」
レクタングルにライドしたヒトミは目の前に浮かんだ手札を見る
まだコールできるユニットはあるが………
「(後に備えて手札は残しておく)」

カムイたちとは別の席でアリサやタクヤたちもファイトを観戦していた
「矢代は何をしているんだ?」
「多分手札を温存してるんじゃないかな?私練習に付き合ったんだけど、ヒミコのスキルってお姉ちゃんでも防ぐのが大変で」
「なるほど、手札を無駄遣いしないよう慎重に立ち回ってる、ってことはコールできるグレード1が手札にあるのをキープしてるのか」
スグルのつぶやいた言葉に石田先生が小さく笑うと
「さて、ここで問題だ、なんで当麻はグレード1って当たりをつけたと思う?」
「え?えーっと」
アリサは石田先生の問いかけに悩んでいたが

アイチやカムイにはその理由が理解できていた
「インターセプトできるグレード2ならコールしても手札にあっても変わらない、むしろコールした方が得になる」
「一方グレード1はシールド値が高く、ガードに使えるのは手札からだけ、後続のアタッカーがなきゃ場に残っても無駄になる場合がある、コールしないで温存するならグレード1の可能性が高い」

「レクタングル・メイガス(9000)でミヒカリヒメ(8000)にアタック」
「ノーガード」

Drive check
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし

レクタングルになったヒトミが杖を振るい光を放つ
その光がまっすぐミヒカリヒメを飲み込んだ

1st damage
【挺身の女神 クシナダ】
ドロートリガー
パワー=戦巫女 ミヒカリヒメ(18000)
1枚ドロー

「ライド、戦巫女 シタテルヒメ」
シタテルヒメになったヒカルはちらりと手札を見た

「なんだ?あっちも温存か?」
「カウンターブラストが足りないんじゃないかな?最初はサホヒメのスキル使いたいけど、ソウルを軽減するカードと、サホヒメでカウンターブラストを2つ使うから」
「なるほど、そういやシタテルヒメの効果はカウンターブラスト1が必要だったな」
石田先生が納得したように腕を伸ばす
シタテルヒメにはソウルブラストの必要枚数を2減らす登場時のスキルがあるが
その効果はカウンターブラスト1を必要としている
ダメージが1しかない今の状況では使えないのだろう

「シタテルヒメ(10000)でレクタングル・メイガス(9000)をアタック」
「ノーガード」

Drive check
【戦巫女ククリヒメ】
クリティカルトリガー
クリティカル=戦巫女 シタテルヒメ(クリティカル2)
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(20000)

シタテルヒメの杖から放たれた光がレクタングルを貫く

2nd damage
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし

3rd damage
【レクタングル・メイガス】
トリガーなし

「もう3点か、辛いところだな」
「今引いたククリヒメをサホヒメのスキルで手札に入れればヒミコのスキルでクリティカルは上げられる」

「一気に勝ちを狙える動きだね」
「でも、お姉ちゃんのデッキなら」

「手繰り寄せた運命のその先へ!ライド!」
手を広げながら姿を現す青い衣装の女性ユニット
「ヘキサゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」
プロテクトを手札に加え次の攻撃に備えるヒトミ
「ヘキサゴナル・メイガスのスキル、山札の上から2枚確認し、好きな順番で戻してから1枚ドロー、サークル・メイガスとヘキサゴナル・メイガスをコール」
リアガードにもヘキサゴナル・メイガスをコールして攻撃の構えを取るヒトミ

「積極的だな」
「ヘキサゴナル・メイガスで見たカードがトリガーの可能性が高いな、これだけパワーがあれば………」
ヘキサゴナル・メイガスはトリガーが出るとパワーが上昇する
トリガーが出るとわかっていれば高いパワーを見込める、グレード3に乗る前でまだヒカルの手札が不十分なこのタイミングなら
「って言いたいけど向こう手札多いんだよなぁ、さっきダメージで出たドロートリガーがでかいか」

「ヴァンガードのヘキサゴナル・メイガス(12000)でシタテルヒメ(10000)にアタック」
「ノーガード」

Twin drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(27000)

2nd check
【クォーレ・メイガス】
トリガーなし

1枚目はヘキサゴナル・メイガスのスキルで分かっていたカード
2枚目はクォーレ・メイガス
サークル・メイガスのスキルでこのカードを山札に戻す選択もできるが
「(この手札………)これはこのまま!」

「えっ?戻さないの?」
「手札になんかあるな」

2nd damage
【戦巫女 サホヒメ】
トリガーなし

「サークル・メイガス(8000)のブースト、ヘキサゴナル・メイガス(35000)でシタテルヒメ(10000)にアタック」
リアガードのヘキサゴナル・メイガスの手に集まった光がまっすぐ飛んでいきシタテルヒメを貫く

3rd damage
【挺身の女神 クシナダ】
ドロートリガー
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(20000)
1枚ドロー

「ライド!神託の女王 ヒミコ、イマジナリー・ギフト、フォース」
ヒミコにライドしたヒカルは手札を見つめる
情報不足だったヤイバの時と違い今回彼女にはヒトミの情報がある
手札が豊富とはいえ強力なペンタゴナル・メイガスが来る前に決めに行きたいところ
「シタテルヒメをコール、カウンターブラスト、次のソウルブラストを2軽減、サホヒメをコール、カウンターブラスト」
サホヒメのスキル発動に必要なソウルブラストは2
シタテルヒメのスキルで軽減できるソウルも2
よってカウンターブラストだけでサホヒメのスキルを使うことが出来る
2枚ドローして手札からククリヒメをソウルに入れるヒカル
「ミヒカリヒメをコール、次のソウルブラストを3軽減、そしてもう一度ミヒカリヒメをコール」
ミヒカリヒメのスキルでソウルブラストを3軽減しそれを2回
「ククリヒメをデッキに戻しヒミコのスキル、シタテルヒメに1つ、サホヒメに2つパワーを乗せ、前列のユニットそれぞれにクリティカルを+1」
シタテルヒメはフォースでパワーが上昇している
サホヒメのスキルを除くとこれでリアガードに平等にパワーが割り当てられることとなる
「ヒミコ(13000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
「プロテクト(守護者)でガード」
トリガーチェックを考えるとここを下手にガードすることはできない
だがここで完全ガードを切るのはリアガードに対するガードで大量の手札を消費させられるリスクがある

Twin drive check
【猫の魔女 クミン】
トリガーなし

2nd check
【大鍋の魔女 ローリエ】
ヒールトリガー
パワー=戦巫女 シタテルヒメ(40000)
ダメージ回復

「ミヒカリヒメ(8000)のブースト、シタテルヒメ(48000)でヘキサゴナル・メイガス(12000)にアタック」
手札を見たヒトミはその後山札を見る
「(このタイミングにかかってる!)ノーガード!」

4th damage
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

5th damage
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(22000)

「ミヒカリヒメ(8000)のブースト!サホヒメ(52000)でアタック」
「オラクルガーディアン ニケ(15000)スフィア・メイガス(20000)サークル・メイガス(10000)でガード!」
サホヒメの放った光を3体のユニットが受け止める

「(届かなかった………まだよ、次のターン守り切ればチャンスがある)」
ヒカルの手札は枚数が多い
シールドも潤沢で守り切りを狙うチャンスはある
「今のダメージトリガーがなかったら危なかった」
「!?」
突然ヒトミが声をかけてきたことに驚くヒカル
「ヤイバ君とファイトした時もすごく僅差だったし、ヒカルちゃんすごく強いよね、で、気づいたの、ヒカルちゃんが強くなりたい理由って何だろうって」
「そんなの………」
ヒトミの問いかけに明らかに動揺を見せるヒカル
「多分、ヤイバ君と同じ、気づいて欲しかったんだよね、それで自分を見て欲しくて、置いて行かれないように、強くなりたかった」
ヒトミの言葉に胸を押さえるヒカル
「(私は………)」

「降り注げ!聖なる守護の光!ライド!」
空からの光に包まれながら一人の女性がゆっくりと降り立つ
「ペンタゴナル・メイガス!イマジナリー・ギフト!プロテクト!」

「(忘れて欲しくなかった………)」
かつて共にファイトしていた日々を、楽しい思い出を
ルカが強さばかりを求めるようになり、そのことを忘れてしまっていることが
「(忘れたくなかった)」
そして何より、ヒカルにとっても遠い思い出となってしまうことが

「コール!クォーレ・メイガス、スキルで山札の上2枚を確認!」

「さっきキープしたカードだ」
「登場時のスキルで山札を確認して………そうか!」

「そして………コール!テトラ・メイガス!」
テトラ・メイガスのスキルでヒトミは1枚ドローして手札から公開したサイキック・バードを山札の上に置く
これによってトリガーが最低1枚確定することとなる
リアガードにはヘキサゴナル・メイガスもいる
トリガーによって左右の列は大きく強化されることとなる
「ペンタゴナル・メイガスのスキル(12000)で攻撃!スキル発動!」
ソウルのグレード3と残った手札をすべて捨てることで得るクインテットドライブ
反撃を恐れない必殺のスキル
「私はもう恐れない!だから!貴女も恐れないで!」
ヒカルは手札を見る
完全ガードのクシナダはない、シールドは豊富にあるがここをガードしようとすれば多めの枚数が失われてしまい左右のガードが困難になる
クリティカルのリスクはあるがダメージに余裕がある、取れる選択肢は一つ
「ノーガード」

Quintet drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=ペンタゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=テトラ・メイガス(23000)

2nd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ペンタゴナル・メイガス(クリティカル3)
パワー=テトラ・メイガス(38000)

「ダブルクリティカル!」
「もし残りの3枚の中にクリティカルがあれば………」

3rd check
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

4th check
【ステラ・メイガス】
トリガーなし

5th check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ペンタゴナル・メイガス(クリティカル4)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(42000)

「トリプルクリティカル!?」
ペンタゴナル・メイガスの放った無数の光がヒミコに降り注ぐ

3rd damage
【大鍋の魔女 ローリエ】
ヒールトリガー
パワー=神託の女王 ヒミコ(23000)

「ここでヒールトリガー!?」
「まだ矢代の方がダメージが多い、このトリガーでの回復はない」

4th check
【蛙の魔女 メリッサ】
トリガーなし

5th damage
【戦巫女 サホヒメ】
トリガーなし

6th check
【神託の女王 ヒミコ】
トリガーなし
控室へと戻り席に座るヒカル
「ったく、何敗けてんだか………」
そういってケンタが次の試合に出るため席を立つ
「ルカちゃん………私、このチーム辞めるつもりないから」
ただ一言そう告げるヒカル
ルカの方は訳が分からないといった様子だった
 
 

 
後書き
次回予告
「っかし矢代妹はジェネシスよくわかってんじゃねえか」
「えへへ、お姉ちゃんとの練習でいっぱい使ったから」
「当麻たちもうかうかしてられねえぞ」

turn:41 シュンVSケンタ

「ほっといてください」
「あれ?」
「タクヤ君この間アリサちゃんとファイトして負けてるんです」 

 

Turn:41 シュンVSケンタ

 
前書き
スペシャルマッチ第2戦、シュンがケンタへと挑む
かつてルカに敗れたシュンを侮るケンタ
だがシュンの成長はケンタの予想を上回っていた 

 
コンソールに立ったシュンがケンタと対峙する
「なんだ、俺の相手はお前かよ、俺はブラスター・ブレードの使い手と遊びたかったんだがな」
「余裕でいられるのは今のうちだけだ、このファイト俺が必ず勝つ」
「いうね………ルカに手も足も出なかったやつが」
「もうあの時の俺じゃない」

Turn:41 シュンVSケンタ

「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
ドラゴンエンパイアの荒野で対峙する二人のファイターを光が包み込む
「スパークキッド・ドラグーン!」
「リザードランナー アンドゥ」
アンドゥが目の前のスパークキッド・ドラグーンを睨みつけるとスパークキッド・ドラグーンは挑発するようにボーガンを向けた
「ライド!リザードソルジャー リキ」
リキはアンドゥを睨みつけ挑発的に指を立てる
「さあ、来いよ」
「ライド!サーベル・ドラゴニュート」
剣を持った竜のユニットを見てリキは目を細める
「(サーベル・ドラゴニュート!?地区大会で見たのと違うな、デッキを強化してきやがったか………)」
「サーベル・ドラゴニュート(8000)でリキ(8000)にアタック!」
「ノーガードだ」

Drive check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル=サーベル・ドラゴニュート(クリティカル2)
パワー=サーベル・ドラゴニュート(18000)

サーベル・ドラゴニュートの振り下ろした剣でリキが悲鳴を上げる

1st damage
【ハンマーナックル・ドラゴン】
トリガーなし

2nd damage
【レッドリバー・ドラグーン】
トリガーなし

「くそっ、あ?」
サーベル・ドラゴニュートの体の周りで炎がかすかに揺らめいているのに気づきいぶかしげな眼で見るリキ
「サーベル・ドラゴニュートの攻撃が成功したとき1枚ドローできる」
「チッ、その位構いやしねぇよ、ライド!ハンマーナックル・ドラゴン!もう一体だ」
ヴァンガードのハンマーナックルが得物を肩に担ぐとリアガードにも同じハンマーナックルが現れた
「ヴァンガード(9000)でサーベル・ドラゴニュート(8000)にアタック!」

Drive check
【イエロージェム・カーバンクル】
クリティカルトリガー
クリティカル=ハンマーナックル・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=ハンマーナックル・ドラゴン(19000)

ハンマーナックル・ドラゴンが振り下ろしたハンマーがサーベル・ドラゴニュートに向かっていく
ジャンプして何とか避けようとするが振り上げられたハンマーの追撃を喰らい吹っ飛ばされる

1st damage
【希望の火 エルモ】
トリガーなし

2nd damage
【ドラゴニック・ネオフレイム】
トリガーなし

「リアガードのハンマーナックル・ドラゴン(19000)でサーベル・ドラゴニュート(8000)にアタック!」
「ター(15000)でガード」
振り下ろされたハンマーをターが受け止める
槍が折れてターが押しつぶされてしまうがサーベル・ドラゴニュートはジャンプして難を逃れた
「ライド!ドラゴンフルアーマード・バスター!スキル発動!」
空中でフルアーマード・バスターに姿を変えると剣を振るって炎を放ちリアガードのハンマーナックルを退却させる
「さらに山札の上から7枚確認しその中からオーバーロードの名をもつユニットを1枚手札に、来たれ!リザードソルジャー ラオピア!ドラゴニック・ネオフレイム」
長い胴体を持った炎の化身が姿を現しハンマーナックルへと向かっていく
「ぐっ!」
ハンマーを真っすぐ構えてその攻撃を受け止めた

3rd damage check
【レッドリバー・ドラグーン】
トリガーなし

「フルアーマード・バスターのスキル、相手のリアガードがいないならパワー+3000!フルアーマード・バスター(13000)でヴァンガードにアタック!」
「イエロージェム・カーバンクル(15000)止めろ!」

Drive check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴンフルアーマード・バスター(13000)
パワー=ドラゴンフルアーマード・バスター(23000)

「だめか!」
「クリティカルトリガーが出ても、パワーが足りない………」

「にしても静かだな、もっとガンガンぶつかり合うと思ったけど」
「どっちも相手リアガードを削ることを得意としたクランだからね、お互いにリアガードを削りあったらこうなる」
「シュンさーん!頑張って!そんな人やっつけちゃって!」

地面から稲妻が走り天へと昇っていく
その中心で起き上がった竜が力強く咆哮を上げた

「来た、ヒトミをやったデトニクス・スティンガードラゴン」
ヘキサゴナル・メイガスをデトニクス・スティンガーが貫く姿が脳裏に蘇る
「私はあいつのスキルに圧倒されて手も足も出なかったけど、シュン君なら………」

「イマジナリー・ギフト!アクセル!さらにアクセルサークルにスティンガーをコール」
稲妻の中心で咆哮を上げるスティンガー

「「また出た!」」
「あれ?でもあの人何やってるんだろう」

「………っち」
指をトントンと鳴らしてイラついた様子のケンタ

「手札を見ろ、4枚、少ないわけじゃねえけどアクセルならリアガードを展開するためにもうちょっと欲しいな」
「そっか、さっきシュンさんがハンマーナックル・ドラゴンをやっつけたから、攻撃に使えるユニットが足りないんだ」

「ヴァンガードのデトニクス・スティンガーでアタック!(17000)」

Twin drive check
【リザードソルジャー リキ】
トリガーなし

2nd check
【ライジング・フェニックス】
トリガーなし

デトニクス・スティンガーの槍がフルアーマード・バスターの鎧と激突する

3rd damage check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし

「リアガードのデトニクス・スティンガー(22000)でアタック!」
「ラクシャ(15000)でガード」

「やったぁ!少ないダメージで抑えた!」
「けど油断は出来ない、相手の手札に1枚、気をつけなきゃいけないカードがある」

「イメージしろ、これが俺の本当の姿だ、ライド・ザ・ヴァンガード!この世のすべてのものを焼き尽くす黙示録の炎!」
炎が立ち上りその中から深紅の龍が姿を現す
咆哮を上げその迫力に大地が震えた
「ドラゴニック・オーバーロード!イマジナリー・ギフト!フォース!」
ヴァンガードのドラゴニック・オーバーロードに光が宿る
「ドラゴニック・オーバーロード、更にフルアーマード・バスターをコール、リアガードのオーバーロードのソウルブラスト」

「え?リアガードでソウルブラスト?」
「相手に10000シールドのカードを使わせないためさ、あとは………」

「ドラゴニック・オーバーロード(23000)でリアガードのデトニクス・スティンガー(12000)にアタック!エターナルフレイム!」
オーバーロードの放つ黙示録の炎がデトニクス・スティンガーに向かっていくが
「甘ぇんだよ!ワイバーンガード ガルド(守護者)でガード!コストとして手札からライジング・フェニックスを捨てる」
割って入ったガルドによって阻止されてしまう

Twin drive check
【槍の化身 ター】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴンフルアーマード・バスター(クリティカル2)
パワー=ドラゴニック・オーバーロード(33000)

2nd check
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=ドラゴンフルアーマード・バスター(33000)
一枚ドロー

「オーバーロード(33000)でアタック」

4th damage
【ライジング・フェニックス】
トリガーなし

「ラオピア(8000)のブースト!フルアーマード・バスター(41000)でヴァンガード(12000)アタック!」
「セイオウボ(20000)とリキ(10000)でガードだ!」
フルアーマード・バスターが剣を振るい炎を纏わせながら振り下ろすとセイオウボとリキがそれを受け止めた
「ターンエンド」
「(ふぅ、あぶねえあぶねえ、とはいえ、アタックに使うはずだったリキまでガードに使っちまったか………)」
ルカに負けた時とは違う
シュンの強さには胸の奥から熱くなるのを感じていた
「認めてやるよ暁シュン、だからこそ………俺の全力でお前をぶっ潰してやる!ライド!」
ヴァンガードサークルに稲妻が落ちる
その稲妻を引き裂いて赤い竜が姿を現して咆哮を上げた
「デトニクス・ドリルドラゴン!」

「私の時にはなかったユニット!?」
「奥の手を出してきたか」

「イマジナリー・ギフト!アクセル!」
アクセルサークルが追加され展開が苦しくなってきた
「デトニクス・スティンガーのスキル!このユニットに新たなユニットがライドした時、自身をリアガードサークルにコールし、ヴァンガードのパワーを+10000!さらにスティンガーのスキル」
デトニクス・スティンガーの槍から放たれた電撃がアーマードバスターに炸裂する
「ライジング・フェニックスのスキル!相手のリアガードがバインドされたときパワー+3000してドロップゾーンから自身をコール!」
全身に炎を纏った鳥がデトニクス・ドリルドラゴンの後ろに控える
「行くぜ!フェニックス(11000)のブーストしたデトニクス・ドリルドラゴン(33000)でドラゴニック・オーバーロード(13000)にアタック!デトニクス・ドリルドラゴンのスキル!」
デトニクス・ドリルドラゴンの槍が回転しながら稲妻を纏う
その電撃が一直線に走りリアガードのオーバーロードを吹っ飛ばした
「またリアガードをバインド!?」
「でも、グレード3のオーバーロードをバインドして何の意味が」
「暁のアタックできるユニットを削れる点、それともう一つ、あのユニットのスキルは」
「デトニクス・ドリルの更なるスキル、相手のリアガードと同じ数手札を捨てる」
手札のデモリッション・ドラゴンを捨てるケンタ
「そうか!このスキルで捨てる枚数を減らすためにリアガードを」
「デトニクス・ドリルドラゴンはバトルの終了時にスタンドする!」

「「ええっ!?」」
「その代わりドライブチェックは1枚減るけど、スティンガーのパワーアップもある、きついところだな」
アリサとスグルが驚きの声を上げる

「ノーガードだ」

Twin drive check
【デトニクス・スティンガードラゴン】
トリガーなし

2nd check
【イエロージェム・カーバンクル】
クリティカルトリガー
クリティカル=デトニクス・ドリルドラゴン(クリティカル2)
パワー=デトニクス・スティンガードラゴン(22000)

ドリルドラゴンの槍がオーバーロードの腹に突き立てられる
電撃がフレイムドラゴンの屈強な体さえも苦しめていた

4th damage
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

5th damage
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし

「こいつでしまいだ!デトニクス・ドリルドラゴン(22000)で再攻撃!」
電撃で傷ついたオーバーロードはゆっくりと腰を落とす
そんなオーバーロードにデトニクス・ドリルドラゴンが再び得物を突き立てるが
「ゲンジョウ(20000)でガード!」
「なに!?」

「よっし!これでトリガーが乗ってもデトニクス・ドリルのパワーは32000止まり!」
「33000のオーバーロードには通らない!」

「まだだ!ドライブチェック」

Drive check
【風伯童子 ハヤテ】
フロントトリガー
デトニクス・スティンガードラゴン=32000
デトニクス・ドリルドラゴン=32000
デトニクス・スティンガードラゴン=27000

「だぁー!ここでフロントトリガーかよ!」
「でも、シュン君は手札に余裕がある」
27000のデトニクス・スティンガーが突っ込んでいくがターに止められる
「こいつはどうだ!」
もう一体のデトニクス・スティンガーがオーバーロードに向かっていくが
「バリィ(守護者)でガード!手札のネオフレイムを捨ててスキル発動」
バリィがスティンガーを食い止めてオーバーロードを守り抜いた
「よく耐えてくれた」
「くそっ、なんでこんな短い期間で」
「仲間がいたからだ………ルカに負けて俺は、自分の無力さを知った、だが、共に戦う仲間がいる限り、俺は何度でも立ち上がる………消えることない黙示録の炎のように、俺は何度だって戦える!」
「(仲間と掴んだ強さ………だが、オーバーロードのスキルはこのターン発動することはない、リアガードの攻撃だけ注意していれば)」
ケンタの手札は4枚、そのうちシュンに見えていない最後の1枚は完全ガード能力を持つガルド
オーバーロードはアタックがヒットしたときスタンド出来るが、ガルドに止められてはそれも出来ない
「(暁シュン、お前の力は本物だ、だがこの勝負は俺の勝ちだ)」

シュンがカードをドローすると小さく笑みがこぼれた
「きっとこのタイミングで来てくれると信じていた」
そう呟いてドローしたカードに手を伸ばした
「煉獄の灼熱に焼かれ、幾度も蘇る帝国の竜皇よ!炎の中で奮い立て!ライド・ザ・ヴァンガード!」
オーバーロードの瞳が輝き、その咆哮と共に炎が身を包む
その炎を突き破って力を増した竜皇が咆哮を上げた
「ドラゴニック・オーバーロード・ザ・グレート!」
「ザ・グレートだと!?」

「シュンの新しいグレード3!?」
「オーバーロードの進化した姿………」

その姿を見たカムイとアイチは小さく笑った
「懐かしいユニットでしょう、今のアイツにぴったりだと思って」
「そうだね、あのユニットは一つの大きな分岐点にいたから………」
かつてを懐かしんで自然と笑顔になるアイチ
あのユニットがいなければ、きっと今の自分はない

「イマジナリー・ギフト!フォース!」
ザ・グレートの咆哮と共に空いていた列に光が灯る
「ザ・グレートのスキル!ドロップゾーンよりドラゴニック・ネオフレイムをスペリオルコール!」
グレートの周りで渦巻いていた炎を遡りネオフレイムが光の灯ったサークルへ降り立った

「あれはさっきバリィでドロップゾーンに送ったカード!」
「狙ってドロップゾーンに送ったんだ!新しい切り札を活かすために」

「ネオフレイム(20000)でデトニクス・ドリルドラゴン(12000)にアタック」
ネオフレイムの周囲で渦巻く小さな炎がデトニクス・ドリルドラゴンに向かっていく
無数の炎がデトニクス・ドリルドラゴンに命中しその力を削っていく
5th damage
【デトニクス・スティンガードラゴン】
トリガーなし
「オーバーロード・ザ・グレート(28000)でデトニクス・ドリルドラゴン(12000)を攻撃!」
「なんだ!?ザ・グレートのパワーが」
「ザ・グレートのアタック時、ネオフレイムの効果でパワー+5000、更に2枚のコストを支払い、クリティカルプラス1!」
「(どんなにパワーアップしようと関係ねえ………ここを完全ガードすれば)」
「ザ・グレートのスキル、アタック終了時、自身とネオフレイムをスタンドする」
「(なっ!)」

「ヒットを要求せずスタンド!」
「しかもネオフレイムまで、これならあと3回攻撃できる!」

「風伯童子 ハヤテ(15000)、イエロージェム・カーバンクル(15000)でガード!」
Twin drive check
【ドラゴンフルアーマード・バスター】
トリガーなし
2nd check
【バーサ―ク・ドラゴン】
トリガーなし

「オーバーロード・ザ・グレートのスキル、再び立ち上がれ!オーバーロード!ネオフレイム」
スタンドしたネオフレイムが勢いよくデトニクス・ドリルドラゴンに突進する
「まだだ!俺は負けねえ!」

6th damage
【蟲毒の抹消者 セイオウボ】
ヒールトリガー
パワー=デトニクス・ドリルドラゴン(22000)
ダメージ1回復

「オーバーロード・ザ・グレート(23000)でデトニクス・ドリルドラゴン(22000)を攻撃」
「ガルド(守護者)でガード!」
手札をすべて使いきって守りに行く
「リアガードのオーバーロードはラオピアのブーストと合わせて21000、今のままじゃ通らない………」
「勝負を決めるのは………」

Drive check
【槍の化身 ター】クリティカルトリガー
パワー=ドラゴニック・オーバーロード(23000)
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード(クリティカル2)

「ここまでか………最期に聞いていいか?」
「なんだ………」
「俺にも………お前と同じことが、できると思うか?」
「俺にできたんだ、きっと………」
オーバーロードが放った黙示録の炎がデトニクス・ドリルドラゴンを焼き尽くす

6th damage
【デトニクス・ドリルドラゴン】

控室に戻る途中でルカとすれ違うケンタ
戻った控室ではヒカルが待っていた
「いやー、負けた負けた、今回は完全にやられたよ」
「でも、いいファイトだったわ」
「あ、さっきは生意気言って悪かったな、偉そうなこと言って負けてちゃ世話ねえや」
「ふふっ、別に気にしてないわ」
今までのケンタならきっと謝らなかった
シュンとのファイトで彼は確実に変わっている
「(無理言ってこの大会に出てよかった………きっとルカちゃんも)」
 
 

 
後書き
次回予告
「やったなシュン」
「あとはお前だけだ」
「ああ、ばっちり決めてくるぜ」

turn:42 ヤイバVSルカ

「すべてが終わったら、ルカに借りを返したいところだな」
「というか俺との直接対決はどうなるんだよ」
「ヤイバ君とシュン君、ファイトしようとしても結局先送りになってばっかりだもんね」 

 

Turn:42 ヤイバVSルカ

 
前書き
いよいよ始まるヤイバとルカの直接対決
ファイトを通じ自らの思いを伝えるべく全力で臨むヤイバ
ヤイバの思いはルカへと届くのか? 

 
想定外の二連敗にルカには動揺が見て取れた
「落ち着いていこうぜ、ルカ」
そういってコンソール越しに声をかけるヤイバ
「別にこの試合どっちが勝っても関係ないんだ」
「………お兄ちゃんたちは勝ってるからそう言えるのよ」
手札を揃えながら突き放すルカ
「ははっ、一本取られちまったな、じゃ、やっぱファイトで伝えるしかないか」
そう言ってヤイバも手札を構える
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」

Turn:42 ヤイバVSルカ

惑星クレイ、スターゲートの小宇宙空間で二人が対峙する
「ぐらいむ!」
「マイクロホール・ドラコキッド」
「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!」
アレンが手に持った券を構えルカの攻撃に備える
「ライド、グラヴィティボール・ドラゴン、グラヴィティボール(8000)でアレン(8000)を攻撃」
「ノーガード」
グラヴィティボールの放ったエネルギー球がアレンに襲い掛かる

Drive check
【グラヴィティコラプス・ドラゴン】
トリガーなし

グラヴィティボールの攻撃がアレンを直撃する

1st damage
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし

「立ち上がれ!俺たちの分身!ブラスター・ブレード!」
ブラスター・ブレードが剣を手にグラヴィティボールへ向かっていく
「ブラスター・ブレード(10000)でグラヴィティボール(8000)に攻撃!」
「ノーガード」

Drive check
【ブラスター・アロー】
トリガーなし

1st damage
【黒の光鞭 フリックヒッター】
トリガーなし

「ライド!グラヴィティコラプス・ドラゴン!絶命の衝撃 ジェットシャフトをコール!」
ブーストできるユニットをコールし攻撃態勢を整えるルカ

「ブーストできるユニットを呼んでグラヴィティコラプス・ドラゴンの攻撃をヒットさせに来た」
「グラヴィティコラプスの攻撃が成功すればスペリオルライド出来る………狙うつもりなのね」

「グラヴィティボールとグラヴィティコラプスをコール、ジェットシャフト(8000)でブースト、グラヴィティコラプス(18000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」
「エレイン(20000)でガード!」
グラヴィティコラプスがブラスター・ブレードに飛び掛かるがエレインが手を広げ立ちはだかる

「シールド20000のエレインならこの攻撃は通らない」
「でも、リアガードにトリガーが乗ったら………」
「ライドされるわけじゃないからな、ここだけ防げばひとまず何とかなるはず」

Drive check
【黒の光鞭 フリックヒッター】
トリガーなし

「グラヴィティボール(8000)のブースト、グラヴィティコラプス(18000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック!」
リアガードのグラヴィティコラプスがブラスター・ブレードに飛び掛かる

2nd damage
【ブラスター・アロー】
トリガーなし
「グラヴィティコラプスのスキルで、アロマトルパー・ドラゴンをスペリオルコール、ターン終了」

「とりあえず最悪のパターンは防いだな」
「前のターン展開しなかったからアロマトルパーのスキルでバインドもされなかった」

「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!」
一筋の光が降り注ぎその中心からゆっくりと歩いてくるユニットがいた
重厚な鎧を見に纏い目の前を鋭い眼光で真っすぐ見据えていた
「イマジナリー・ギフト!フォース!」
フォースの宿ったリアガードにモナークのスキルで手札に戻ったブラスター・ブレードが再度コールされる
「さらにブラスター・ジャベリン、ブラスター・アローをコール!アローのスキルで、手札のブラスター・ダガーを捨て、山札からアークセイバー・ドラゴンを手札に!」
リアガードにブラスターの名を持つユニットが揃い始めた
「ブラスター・ジャベリン(8000)のブースト、ブラスター・アロー(18000)でグラヴィティコラプス(10000)にアタック!」
ジャベリンとアロー、2体のブラスターが並び立ってグラヴィティコラプスに向かっていく
その姿にルカは唇をかみしめる
「ジェットシャフト(10000)でガード!」
「モナーク(28000)でグラヴィティコラプス(10000)にアタック!」
「ノーガード」

Twin drive check
【ブラスター・レイピア】
トリガーなし

2nd check
【ぽーんがる】
トリガーなし

モナークの放った光線がグラヴィティコラプスに襲い掛かる

2nd damage
【アロマトルパー・ドラゴン】
トリガーなし

「ブラスター・ブレード(30000)でグラヴィティコラプス(20000)にアタック!」
ブラスター・ブレードが勢いよくグラヴィティコラプスに剣を振り下ろす

3rd damage
【真空に咲く花 コスモリース】
ドロートリガー
パワー=グラヴィティコラプス・ドラゴン(30000)
一枚ドロー

「ターン終了、ルカ、お前のターンだ」
「っ、スタンドアンドドロー、シュバルツシルト・ドラゴンにライド、フォースをリアガードに、スキル発動、ブラスター・ジャベリンをバインド」

「ここでブラスターの種類を減らされるのつらいんじゃ………」
「いや、アークセイバー・ドラゴンが手札にある、このターンの攻撃を全部ノーガードで通せば手札を温存しながら、アークセイバー・ドラゴンのスキルで立て直せる」

「黒の光鞭 フリックヒッターをコール、ジェットシャフト(8000)のブースト、シュバルツシルト・ドラゴン(21000)でモナークサンクチュアリ・アルフレッド(13000)にアタック」
この局面でダメージをあえて受ければアークセイバー・ドラゴンのコストを確保できる………
「ジェットシャフトがブーストした時、スキル発動、ソウルブラストすることで相手はこのアタックを可能な限りインターセプトしなければならない」
「っ!?ブラスター・ブレード(10000)とアロー(5000)でインターセプト」

Twin drive check
【黒門を開く者】
トリガーなし

2nd check
【アロマトルパー・ドラゴン】
トリガーなし

シュバルツシルト・ドラゴンの黒い雷がブラスターたちに襲い掛かる
「みんないなくなっちゃった………」
展開されていたリアガードがスキルによって強制的にゼロにされてしまう
仲間を集めて戦うロイヤルパラディンにとってはつらい状況となった
「グラヴィティボール(8000)のブーストしたアロマトルパー・ドラゴン(21000)でモナーク(13000)にアタック」
アロマトルパーが得物を手にモナークへと飛び掛かる
「(ここをトリガーでガードすると次に来るフリックヒッターがスキルでパワーアップする、なら)」
※自身以外のアタックでトリガーがガーディアンコールされるとパワーが上がるスキル
ヤイバがノーガードで通したことによりモナークにアロマトルパー・ドラゴンの攻撃が振り下ろされる

3rd damage
【ういんがる】
トリガーなし

「フリックヒッター(19000)でモナーク(13000)にアタック!」
「エレイン(20000)でガード!」
フリックヒッターの放った光の鞭をエレインが作り出した障壁が跳ねのける
「今度はこっちの番だ!ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!」
再びモナークにライドしたヤイバはスキルを使い前のターンドロップゾーンに送られたブラスター・ブレードを手札に加えた
「ブラスター・ダガー、ブラスター・レイピアをコール」

「グレード1のブラスター・ダガーを前列に?」
「フォース2枚でパワー28000、十分なパワーは出ている、問題ない」
「でも、どうしてブラスター・ブレードを出さないんだろう」
「バインドを警戒してのことだろう、前のターンは見逃されたが、バインドされればブラスター・ブレードを取り戻す手段がない」

「ぽーんがるをコール、スキルで一枚ソウルチャージ
Soul cage
【ふろうがる】
「トリガーなのでぽーんがるのパワーを+5000、モナークサンクチュアリ・アルフレッド(23000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)を攻撃」

「モナークは今クリティカル2!この攻撃が通れば………」
「………いや」

「真空に咲く花 コスモリース(守護者)」
コスモリースが手を伸ばし障壁でモナークの攻撃を阻んだ

Twin drive
【ブラスター・ジャベリン】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・ダガー(クリティカル2)
パワー=ブラスター・レイピア(20000)
「ぽーんがる(13000)のブースト!!ブラスター・レイピア(33000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック!」
ブラスター・レイピアが勢いよく駆けだしてシュバルツシルト・ドラゴンに剣を突き立てた

4th damage
【グラヴィティボール・ドラゴン】
トリガーなし

「よし!これで次が届く!」
「お願い!決まって!」

「ブラスター・ダガー(28000)でシュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック!」
「アステロイド・ウルフ(15000)でガード、フリックヒッター(5000)インターセプト」
飛び掛かったブラスター・ダガーの剣がフリックヒッターの鞭で掴まれアステロイド・ウルフが飛び掛かった
「ターンエンド」
「ここで決める………私は負けない」
再びライドされたシュバルツシルト・ドラゴンが咆哮を上げる
「イマジナリー・ギフト!フォース」
アロマトルパー・ドラゴンがフォースの光を受け咆哮を上げる

「パワーを散らして攻撃を確実に通しに来た」
「ヤイバ君の手札は5枚で、そのうち4枚は割れてるから………」
「ああ、しかもそのうち2枚は………」

「シュバルツシルトのスキル!消えなさい!ブラスター・レイピア!」
シュバルツシルト・ドラゴンの放った電撃を受けたブラスター・レイピアが消滅していく
「黒門を開く者をコール!そのスキルで2枚確認」
山札の上から2枚をめくったルカはそのうち1枚を勢いよく抜き取った
「アロマトルパー・ドラゴン!スキルでリアガードを1枚バインド」
残ったヤイバのリアガードはぽーんがるとブラスター・ダガーの2枚
「(ブラスター・ダガーのスキルは問題にならない、凌ぎ切られることはないだろうけど………)ぽーんがる!」
ぽーんがるが電撃を受け倒れる

「次のターンコールされてパワーアップするのを嫌ったか」
「落ち着いてる………でも、本当にそうなのかな」
そう言ってアイチはルカの方を見た
先ほどのカードを抜き取るときの様子といいこのターンのルカは明らかに焦りが見えた
精神的な動揺もあるだろう

「シュバルツシルト・ドラゴンのソウルブラスト」
シュバルツシルトのスキルでヤイバはバインドゾーンにあるのと同じカードを使うことが出来ない
しかも手札に該当するカードがあるためガードが難しくなってしまう
「ジェットシャフト(8000)のブースト!シュバルツシルト・ドラゴン(21000)でモナーク(13000)にアタック!」
「ノーガードだ」
シュバルツシルト・ドラゴンの荒々しい雄たけびと共に放たれた攻撃がモナークを襲い掛かる

Twin drive check
【絶命の衝撃 ジェットシャフト】
トリガーなし

2nd check
【アステロイド・ウルフ】
クリティカルトリガー
クリティカル=シュバルツシルト・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=アロマトルパー・ドラゴン(33000)

「ダメージチェックだ」

4th damage
【ぽーんがる】
トリガーなし

5th damage
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=モナークサンクチュアリ・アルフレッド(23000)
1枚ドロー

トリガー効果でドローしたブラスター・アローを見たヤイバは目を見開いた
「(これなら………)」
「黒門を開く者(8000)のブースト!アロマトルパー・ドラゴン(31000)でモナーク(23000)にアタック!」
「エポナ(15000)でガード!」
アロマトルパーの振り下ろした武器にエポナが体当たりを仕掛ける
「グラヴィティボール(8000)のブースト!アロマトルパー・ドラゴン(41000)でモナーク(23000)にアタック!」
「イゾルデ(守護者)!」
アロマトルパー・ドラゴンの攻撃をイゾルデが盾で受け止める
これでルカのターンが終了しヤイバのターンになる
「まだよ………このターンの攻撃を守り切れば」
ドローしようとしたヤイバはルカの言葉に手を止める
「そうだな………ここで決めたいところだけど、この手札のブラスター・ジャベリンはシュバルツシルトのスキルでコールできない、リアガードもほとんどがら空き」
「それでよく笑っていられるわね」
俯いたままのルカの言葉にヤイバは小さく笑う
「だってよ、おもしれぇじゃねえか、なあルカ、お前だってヴァンガードが好きだろ、じゃなきゃこんな強くなれねえって」
「私は………」
ルカの回答を待たずしてカードをドローしたヤイバ
「今こそ立ち上がれ!救世の剣!ライド!」
強大な光がフィールドに差し込む
そのまま一振りの剣となったその輝きを白き鎧をまとった剣士が手に取った
「メサイアニック・ロード・ブラスター!」

ヤイバの新たな切り札の登場に観客席は盛り上がりを見せた
「メサイアニック・ロード・ブラスター………」
「なんて綺麗な光………」

その輝きにルカさえも目を奪われていた
だが頭を振って目の前の相手を強く見据える
「どんなユニットだろうと守り切る!私は負けない………一人になんてなりたくない!」
ルカは恐れていた、自分が負けることで今まで築き上げてきたものが失われるのが
その結果周りから孤立し一人になってしまうことが
そんなルカにヤイバは優しく笑いかける
「イマジナリー・ギフト!フォース!ブラスター・ダガーは後列へ!」
ヤイバの指示を聞きジャンプして後ろに下がるブラスター・ダガー
「ブラスター・ブレード!ブラスター・アローをコール!」
前列にユニットが揃いヴァンガードのメサイアニックと共に頷き合う
「メサイアニック・ロード・ブラスター(13000)!シュバルツシルト・ドラゴン(13000)にアタック!」
メサイアニック・ロード・ブラスターの光の剣がシュバルツシルト・ドラゴンに振り下ろされる
「ガード!アステロイド・ウルフ(15000)!」
アステロイド・ウルフが光の剣を突進して阻む

Twin drive check
【ブラスター・ジャベリン】
トリガーなし

「トリガーなし………」
「これで次クリティカルトリガーを引いても、ルカの手札にブラスター・アローの攻撃を止める手段があれば…………」

ルカの手札の残り3枚、ジェットシャフト、レディーヒーラー、グラヴィティボール
合計のシールドは40000
もし2枚目にクリティカルトリガーが出てブラスター・アローにすべて与えた場合でも全部出せば止められる
「メサイアニック・ロード・ブラスターのスキル発動」
「ここでスキル!?っ!」
ヤイバの言葉にルカもギアースを操作してスキルを確認する
メサイアニック・ロード・ブラスターのスキル、ドライブチェックで出たブラスターを空いているリアガードサークルにコール出来る
「ブラスター・ブレードの後ろにコール!さあルカ、これが最後の1枚だ」

「そういうことか!」
「えっ!?」
ギアースを操作したシュンはヤイバの言葉の意味を知った
「メサイアニック・ロード・ブラスターのスキルはもう一つ、場に6種類のブラスターが揃った時、そのパワーとクリティカルをすべて得ることができる、今のコールでブラスターが5種類………」

「そう、この2枚目がブラスター・レイピアなら、それで6種のブラスターが揃う」

2nd check
【ブラスター・レイピア】

「ブラスター・レイピア………」
「メサイアニック・ロード・ブラスターのスキル!ブラスター・レイピアをリアガードにコール!そして6種のブラスターたち!そのパワーとクリティカルをすべて得る!」

パワー=89000
クリティカル=6

メサイアニック・ロード・ブラスターの剣にブラスターたちの掲げた武器から放たれた光が集まり、アステロイド・ウルフを飲み込んでシュバルツシルト・ドラゴンに迫る
勢いよく振り下ろされた剣のエネルギーが爆発し周囲を飲み込んだ

5th damage
【グラヴィティコラプス・ドラゴン】

6th damage
【シュバルツシルト・ドラゴン】

6枚目のダメージが置かれルカはうなだれた
呆然とその場で立ち尽くしていたルカはうわごとのように何かつぶやいていた
ギアースがシャットダウンされユニットたちの映像が消えていく
そんな中ファイトを見ていた観客の一人が立ち上がり拍手を鳴らす
続くようにほかの観客たちもヤイバたちに拍手を送っていた
中には検討したルカをねぎらう声もあった
「ルカ」
そんな中でも呆然としていたルカだがヤイバのかけた声に気づき顔を上げると自分の方へ手を伸ばす彼の姿
「またやろうぜ、ヴァンガードファイト」
彼のその言葉に戸惑いながら手を取るルカ
「私は………」
「ほら、聞こえねえのか?こんなにたくさんの人たちが、お前を認めてくれてるんだ………ひとりぼっちなんかじゃないさ、俺も、あいつらも」
ヤイバが示す方向には観客たちと同じように拍手するとの姿
「それに、ほら、こいつらだっているだろう、一人じゃなかったんだよ、最初から」
コンソールから出てきたルカのデッキを差し出すヤイバ
それを受けとりながら涙を流すルカ
「お兄ちゃん………私」
彼に抱き着いてそのまま泣き続けるルカの頭を優しくなでるヤイバ

感極まって泣いていたのはルカだけではなかった
「ルカ………ヤイバぁ」
「ああ、宮導君、はい、ハンカチ」
「ありがとうございます………ずずーっ」
マモルから受け取ったハンカチで顔を覆うチカゲだった

そしてオープニングイベントから1週間
カードキャピタルにやってきたヤイバたち
「こんちはー」
「あ!お兄ちゃん!」
先に店に来ていたルカが真っ先にヤイバに駆け寄りその手を取った
「ね!ファイトしよう!ファイト!」
「っと、わかったから引っ張るなって」
ヤイバを連れ一目散にファイトスペースへと向かうルカ
仲のいいそんな二人の様子を見て頬を膨らませながら震えるヒトミ
「兄妹だぞあいつらは、そんなことで妬いてどうする」
そんなヒトミの様子に頭を抱えたシュンだったが
「待ってたぜ暁シュン、さあファイトだ、今度は俺が勝つからな」
「ふぅ、いいだろう」
「えっと、私たちもやりますか?」
ケンタがシュンに勢いよく挑むと後ろからヒカルも控えめに声をかける
そんな賑やかな店内を入口から見ている男性がいた
「声をかけなくていいんですか?ヤイバに会いに来たんでしょ?………アイチさん」
男性………先導アイチに声をかけるチカゲだったが
「楽しそうだから邪魔したくないよ………」
「そうさせてくれたのはアイチさんですよ、カード、ありがとうございますね」
あのスペシャルマッチの前日、ドラゴンエンパイア支部を訪れたアイチはチカゲを通してメサイアニック・ロード・ブラスターをヤイバに託した
「それに、彼とはいずれ………」
最後にそう言い残して店を後にするアイチ
店内ではちょうどルカとヤイバのファイトが始まるところだった
「スタンドアップ!ヴァンガード!」 
 

 
後書き
次回予告
「お兄ちゃん!ファイトしよう!」
「わかったから引っ張るなって」
「すごい変わりようだな」
「私は見慣れた感じですけどね」

turn:43 燃え盛る闘志

「ところでうちのチームメイトが心中穏やかではないようなんだが」
「そっちのチームの問題押し付けないでください」
「元凶はそっちだ」 

 

Turn:43 燃え盛る闘志

 
前書き
ヤイバとルカのファイトは周囲にも大きな影響を与えていた
追いつこうと必死に特訓するタクヤ
そんな彼に力を貸したのは何と……… 

 
プレオープンイベントでのファイト以降ルカたちはよくカードキャピタルに遊びに来るようになった
「こんにちはー!」
「トレイリングローズでアタック」
「ぐああー」
この日もルカがカードキャピタルを訪れるとファイトスペースの方がにぎわっていることに気づいた

Turn:43 燃え盛る闘志

「もう一回お願いします」
「そうしたいのはやまやまだけど、私そろそろ仕事に戻らないと」
ミライとタクヤがテーブルでファイトしていたのだ
「こんにちは、お兄ちゃんいますか?」
「やあルカちゃん、宮導君なら今日は日直で遅くなるよ」
ちょうどルカの隣にいたスグルが声をかけるとルカはタクヤたちの方を気にしていた
「で、これはどういう状況?」
「こないだの君と宮導君のファイトに感化されたらしくてね、いつの間にかすっかり置いてけぼりになってるのが悔しいんだって」
スグルの言葉を聞いてルカは首をかしげながらタクヤに近寄った
「そんなに強くなりたいんなら、協力してあげようか?」
「「「えっ!?」」」

「シュバルツシルト・ドラゴンでアタック!」
「だぁ!またやられた!もう一回だ!」
「何度でも付き合ってあげる」
ルカにコテンパンにされながら何度も挑みかかる

「これで20連敗………」
「んー、今のファイトとか結構惜しいところまで行ったんだけどな」
「タクヤ君ちょっといい?」
「あれ?ミライさん今日はもう上がりっすか?」
「そう、ちょっとデッキを見せてもらってもいいかな?」

タクヤからデッキを受け取ったミライがテーブルにカードを広げる
「退却メインのデッキ?」
「かげろうっつったらやっぱ退却スキルっしょ!どうですミライさん」
「んー、はっきり言っちゃうと………重い!」
「たしかに、デッキの中全部退却スキルで固めてあるけど、さすがにコストがきついかな」
「んー………退却スキルメインで………あっ」
ミライがカバンの中から数枚のカードを取り出して何かを探している
「えっと確か………あ、あったあった、これ使ってみたら?」
「え?このカードって………」

新しいカードを入れたデッキでルカに挑むタクヤ
「アタック!」
ルカのダメージゾーンに6枚目のカードが置かれる
「勝った………うおっしゃ!」
「すごいすごーい、この勢いで打倒お兄ちゃん!」
「んー、もうちょいデッキの中身詰めときたいかな?ここまで30回くらい負けてるし、そういやルカ、お前なんでここまで協力してくれたんだ?」
「ん?似てたから、この前までの私に」
ルカの言葉に自身のデッキを見つめるタクヤ

翌日のカードキャピタル
学校からここまで直行してきたヤイバたち
「宮導!」
店に入るや否やタクヤがヤイバに声をかける
「俺と、ファイトしてくれ」

惑星クレイ、ドラゴンエンパイアの高原で対峙するヤイバとタクヤ
「いつになく真剣だな」
「ちょっとな、準備は」
「いつでも」
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」」
「ぐらいむ!」
「ワイバーンキッド ラグラー!」
青いハイドッグにライドしたヤイバは目の前の小竜を見て驚き目を見開いた
「(ラグラー?デッキを弄ったのか………)」

「こんにちはー!」
「いらっしゃいルカちゃん、ちょうど始まったところよ」
そういってミライが店の奥を指す
ヤイバとタクヤがファイトしているのに気付いたルカはるんるん気分で向かっていく

「ライド!ナイトスクワイヤ アレン!ぐらいむのスキルで1枚ドロー、アレン(8000)でワイバーンストライク ギャラン(8000)にアタック」

Drive check
【閃光の盾 イゾルデ】
ドロートリガー
パワー=ナイトスクワイヤ アレン(18000)
1枚ドロー

アレンの振り下ろした剣がギャランを切り裂く

1st damage
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし

「ライド!バーサーク・ドラゴン!スキルで1枚ドロー、バーサーク・ドラゴン(10000)でアレン(8000)をアタック!」

Drive check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

バーサーク・ドラゴンの吐いた炎がアレンを焼き尽くさんと包み込む

1st damage
【ブラスター・ジャベリン】
トリガーなし

「ここまで変わった動きはなしか」
「うん、バーサーク・ドラゴンで手札を整えながら攻撃のチャンスを待つ、かげろうの常套手段だよね?でも君にしては攻めが慎重な気が………」
「今にわかるよ」
「わっ!?ルカちゃん?」

「立ち上がれ!俺の分身!ブラスター・ブレード!」
ブラスター・ブレードにライドしたヤイバは剣を構え相手を見据えた
「ブラスター・ダガーとブラスター・アローをコール!ブラスター・ブレード(10000)でバーサーク・ドラゴン(10000)にアタック」

Drive check
【モナークサンクチュアリ・アルフレッド】
トリガーなし

ブラスター・ブレードが勢いよくバーサーク・ドラゴンを切りつける
ブラスター・アローも続くべく矢を番えるがバーサーク・ドラゴンの前に別のユニットの姿があることに気づく

2nd damage
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=バーサーク・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=バーサーク・ドラゴン(20000)

「ブラスター・アローの攻撃は届かない、ターン終了だな」
ダメージトリガーが出たことでこのターンも一ダメージ
ここまでお互い静かな立ち上がりだ

「聖なる炎よ、薙ぎ払え!ライド!」
渦巻く炎を一筋の光が切り裂き、剣を構えた深紅の竜が姿を現した
「ドラゴニック・ブレードマスター!」

「ドラゴニック・ブレードマスター!?あれって確かマモルさんの………」
ドラゴニック・ブレードマスター、そのユニットはドラゴンエンパイア支部長、安城マモルの愛用するユニットとしてよく知られた存在だ
「カッコつけ、ってわけでもなさそうだな………」
「(タクヤ君の強くなりたいという気持ちは本物………今のあなたならきっとそのユニットを使いこなせる)」
タクヤにブレードマスターを渡した張本人であるミライはタクヤを見守るように見ていた

「イマジナリー・ギフト!フォース2!」
ドラゴニック・ブレードマスターにギフトの光が宿る
「ドラゴニック・ブレードマスターはクリティカル2に!」

「フォース2?クリティカルを上昇させて一気にダメージを与えるつもり?」
「まだ何かありそうだな」

「リザードソルジャー ラオピア、希望の火 エルモ、ドラゴンナイト・ネハーレンをコール、ネハーレンのスキルでブラスター・ダガーを退却!」
ネハーレンの放った炎がブラスター・ダガーを飲み込んでいく

「どうでもいいが、あのユニットが何かしているところを見たことがないな」
「そういえばいつもスキル使わないまま終わってる………」

「ラオピアのスキル、パワー+5000、エルモのスキル、退却して1枚ドローと、カウンターチャージ。バーをコールしてスキル発動!ブラスター・アローを退却!」
バーの振り下ろした剣から放たれた炎にブラスター・アローが飲み込まれる
「この退却で再びラオピアにパワー+5000!」

「退却してパワーアップ………いつものあいつの戦い方だが」
「まだ何か………」

「ドラゴニック・ブレードマスターのスキル!相手のリアガードがいないとき、パワー+5000!クリティカル+1」
「なっ!そういうことか!」

「ラオピアのパワーアップはこのためか!」
「フォース2と合わせてブレードマスターはクリティカル3………序盤から一気に決めに行ける」
「(そう、今までの彼の戦略はただ退却するだけ、パワーアップ以外に何の意味もなかった、でも、このスキルなら)」

「パワーとクリティカルを上げて一気に決めに行ける!ラオピア(18000)のブースト!ブレードマスター(36000)でブラスター・ブレードを攻撃!」
「くっ、ノーガードだ」

ブレードマスターが振るった剣から放たれた炎が一直線にブラスター・ブレードに向かっていく

Twin drive check
【ワイバーンストライク ドーハ】
トリガーなし
2nd check
【ドラゴンモンク ゲンジョウ】
ヒールトリガー
パワー=ドラゴンナイト・ネハーレン(25000)
ダメージ回復

ブレードマスターの放った炎がブラスター・ブレードを襲い掛かる
いつまでも燃える炎はまるでタクヤの闘志が乗り移ったかのようだった

2nd damage
【ぽーんがる】
トリガーなし
3rd damage
【ブラスター・アロー】
トリガーなし
4th damage
【沈黙の騎士 ギャラティン】
トリガーなし

「まだだ!バー(11000)のブーストしたネハーレン(36000)でブラスター・ブレード(10000)にアタック」

炎から解放されたブラスター・ブレードだったがネハーレンの攻撃を受け大きく吹っ飛ばされる

5th damage
【ぽーんがる】
トリガーなし

「っつー、やるなタクヤ、ここまで強くなってるなんて………なら、俺も本気で行くぜ!ライド!」
強大な光がフィールドに差し込む
そのまま一振りの剣となったその輝きを白き鎧をまとった剣士が手に取った
「メサイアニック・ロード・ブラスター!イマジナリー・ギフト!フォース1!」
リアガードサークルをギフトの祝福の光が照らす
「ブラスター・アローとモナークサンクチュアリ・アルフレッドをコール!」

「モナークをリアガードに?」
「ブラスター・ブレードを回収してコールしたところで間に合わない、メサイアニックのスキルで攻撃しながらリアガードを補給するつもりだ」

「モナーク(13000)でブレードマスター(13000)にアタック!」
「ネハーレン(5000)でインターセプト」
「メサイアニック・ロード・ブラスター(13000)でブレードマスター(13000)にアタック!」
「ゲンジョウ(20000)でガード!」

「すごい………ヤイバ君の攻撃を確実にしのいでる」
「ダメージは依然5対1、ヤイバの方はリアガードをそろえるのに苦労している状態で、このダメージ差だ、これは精神的にきつい」

Twin drive check
【ブラスター・ジャベリン】
ブラスターの名を持つため空いているリアガードへ
2nd check
【世界樹の巫女 エレイン】
ヒールトリガー

「ブラスター・ジャベリン(10000)のブーストした、ブラスター・アロー(30000)でブレードマスター(13000)にアタック!」
ブラスター・アローの矢がブレードマスターの胸を射抜く

2nd damage
【ワイバーンガード バリィ】
ドロートリガー
パワー=ドラゴニック・ブレードマスター(23000)
1枚ドロー

「この上手札まで増やしたか………メサイアニック・ロード・ブラスターのスキルはリアガードを増やすことはできるが、ドライブチェックのカードを直接コールするから手札が増えにくい弱点がある、手札もダメージも差をつけられてしまったな」

「ドロー(さすがにそううまくいかねえか、だが………)コール、バーサーク・ドラゴン、ワイバーンストライク ドーハ」
左右のリアガードをそろえて万全の攻撃態勢に入るタクヤ
「ドーハのスキルで山札からギャランをコール、ラオピア(8000)のブーストしたブレードマスター(21000)でメサイアニック(13000)にアタック!」
「エレイン(20000)でガード!」
ブレードマスターの炎を障壁で阻むエレイン

Twin drive check
【ドラゴニック・ブレードマスター】
トリガーなし
2nd check
【槍の化身 ター】
クリティカル=バーサーク・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=バーサーク・ドラゴン(20000)

「バー(8000)のブースト!バーサーク・ドラゴン(31000)でメサイアニック(21000)をアタック」
炎をエレインが振り払うとバーサーク・ドラゴンが勢いよく飛び掛かってくる
「エポナ(15000)でガード!ブラスター・アロー(5000)でインターセプト!」
「っ!焦るな………ギャラン(8000)でブースト!ドーハ(17000)でモナーク(13000)をアタック!」

「ここでリアガードに!?」
「手札もダメージも奴の方が優勢、加えてブレードマスターはフォース2でクリティカル2の状態、決めきれないならリアガードを狙うのはアリだ」

「ライド!モナークサンクチュアリ・アルフレッド!イマジナリー・ギフト!フォース」
ブラスター・ジャベリンのいる列に2つ目の光が灯る

「同じ列のリアガードに並べてパワーを上げてきた」
「今の状態では参列の攻撃態勢を維持し続けることは難しい、ここは動かせる列にパワーを集めて少しでも火力を上げるしかない」

「モナークのスキルでブラスター・ブレードを手札に、モナークとぽーんがるをコール」
Soul cage
【ブラスター・アロー】
「ぽーんがるのブースト、モナーク(21000)でブレードマスター(13000)にアタック」
モナークの攻撃がブレードマスターを直撃する

3rd damage
【ワイバーンストライク ギャラン】
トリガーなし

「ヴァンガードのモナーク(28000)でブレードマスター(13000)をアタック」
「バー(10000)とゲンジョウ(20000)でガード、バーサーク・ドラゴン(5000)、インターセプト」
ゲンジョウとバーサーク・ドラゴンがモナークの放った攻撃を受け止める

「(ここでインターセプト?シールドの合計は35000、今のモナークのパワーならインターセプトしなくても変わらないはず………そういえば前のターンにも前列を空けていたが)」
シュンはここでタクヤの行動が気になった

Twin drive check
【ナイトスクワイヤ アレン】
トリガーなし
2nd check
【ふろうがる】
クリティカルトリガー
クリティカル=ブラスター・ブレード(クリティカル2)
パワー=ブラスター・ブレード(30000)

「ブラスター・ジャベリン(8000)のブースト!ブラスター・ブレード(38000)でアタック!」

4th damage
【希望の火 エルモ】
トリガーなし
5th damage
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし

「ダメージ5………届かなかった」
「しかもお兄ちゃんの手札は4枚、そしてタクヤさんの手札には、前のターン加えたあれがある」

「ライド!ドラゴニック・ブレードマスター!」
「2枚目のブレードマスター!?」
「イマジナリー・ギフト!フォース2」
「空いているリアガードに、やはり前列を空けたことに理由が」
「ブレードマスターのスキル!グレード3をソウルブラスト、手札を2枚捨てることで相手のリアガードをすべて退却!」
「すべて!?リアガードを4体退却させてラオピアとブレードマスターのパワーが!」
「さらに!幻焔トークンをスペリオルコール!」
リアガードを焼き払った炎がブレードマスターの影のようにユニットの姿を形作った
「あのトークンはリアガードでありながらドライブチェックできる」
「しかも両方クリティカルは2、どちらか片方でもヒットすれば………」
「それを4枚しかない手札でしのげるの!?」

「ラオピア(28000)のブースト!ブレードマスター(46000)でモナーク(13000)にアタック!」
ブレードマスターが剣を構えモナークに向かってくるが
「イゾルデ(守護者)!アレンをコストに完全ガード!」

「よかった、完全ガードがあったんだ」
「だが、ドライブチェック合計4回のうち一回でもクリティカルトリガーが出ればドーハにもクリティカルが」

Twin drive check
【バーサーク・ドラゴン】
トリガーなし
2nd check
【ドラゴニック・ブレードマスター】
トリガーなし
「よし!トリガーなし!」
「だが追加のブレードマスターが手札に!」
「あ!」

「バー(8000)のブースト!幻焔トークン(21000)でモナーク(13000)にアタック!」
「ふろうがる(15000)でガード!」

「このドライブチェックもトリガーが出たら………」
「フォース2で幻焔トークンはクリティカル2、何が出てもアウトだ」

Twin drive check
【ワイバーンストライク ドーハ】
トリガーなし
2nd check
【ドラゴニック・ブレードマスター】
トリガーなし

「ふぅ、トリガーなし」
「2枚目のブレードマスターが来るのが遅いと思ったら、あのあたりに固まってたんだ………」

「決めきれないか、だが、ギャラン(8000)のブースト!ドーハ(17000)でモナーク(13000)にアタック!」

5th damage
【ブラスター・レイピア】
トリガーなし

手札1枚を残して何とか耐えきったヤイバ
「すげえな、いつの間にこんなに強くなってたなんてな」
「お前や暁に負けてられないからな、俺も必死だったんだ、もっとも、俺一人じゃここまでできなかったかもしれないが………お前のその手札はわかってる、来いよ、絶対守り切ってやる」
「できるかな、スタンドアンドドロー、っし」

「あの手札の最後の1枚って」
「モナークはもう4枚見えてる、メサイアニックも序盤に使った、ヤイバに残された最後の手は………」
「そっか!あのカード!」

「ライド!アークセイバー・ドラゴン!」
神聖なる守護竜の登場にブレードマスターは身構える
「イマジナリー・ギフト!フォース1!スキル発動!ソウルからブラスター・アロー!山札からブラスター・ジャベリン!そして、ブラスター・ブレードをドロップゾーンからスペリオルコール!そしてブラスター・ブレードのスキルで!退却せよ!ワイバーンストライク ドーハ!」
ドーハがブラスター・ブレードの攻撃を受け退却する
「確かにブレードマスターはドーハとギャランが揃っていなければスキルを使えない、けど、俺の手札にはさっきドライブチェックで手札にいれたもう1枚のドーハがある!守り切れれば俺の勝ちだ!」
「ぽーんがるをコール!」
「しまっ!山札の一番上は!?」
Soul cage
【世界樹の巫女 エレイン】
「トリガーのカード!?」
「ぽーんがるのパワーを+5000!ぽーんがる(13000)のブースト!アークセイバー・ドラゴン(27000)でブレードマスター(13000)にアタック!」
「ゲンジョウ(20000)でガード!」
Twin drive check
【ブラスター・ダガー】
トリガーなし
2nd check
【幸運の運び手 エポナ】
クリティカルトリガー
クリティカル=アークセイバー・ドラゴン(クリティカル2)
パワー=アークセイバー・ドラゴン(37000)
「あと1枚………シールド10000のカードがあれば………守り切ることができたんだけどな………」

6th damage
【希望の火 エルモ】

崩れ落ちたタクヤの手札は2枚のブレードマスターのほかに完全ガードのバリィとシールド20000のゲンジョウ
そして2枚のドーハとバーサーク・ドラゴン
「ぽーんがるのパワーアップに失敗していたらヤイバが負けていたな」
そう言って自身のデッキを見つめるシュン
「これは俺も負けてられないな」
 
 

 
後書き
「次は俺の………」
「おにいちゃーん!無事終わったところで私とファイトしよう」
「俺の………」
「わ、私もヤイバ君とファイトしたいな」

turn:44 あれからの日々

「俺も………」
「あれ?シュン何してんだそんなところで」 

 

Turn:44 あれからの日々

 
前書き
ファイトの果てに通じ合った心
新たな友情とともに変わっていったファイターたちの日々
これはそんな小さな日常のお話 

 
カードキャピタル2号店では今日もファイターたちが楽しい日常を過ごしていた
これはそんな日常のほんのひと時のお話
「だー、強くなったと思ったんだけどなぁ」
「タクヤさんどうしたの?」
頭を抱えるタクヤに後ろから声をかけるルカ

Turn:44 あれからの日々

「あー、いや、何度やっても矢代に勝てなくてさ」
「まあ、プロテクトだし、リアガード退却されても強力なスキルを持ったヴァンガードだけで戦えるデッキだし」
「へえ、ルカちゃんしっかり見てるんだ」
まとめ終わったデッキを手に取りながら感心するヒトミ
「うん、ヒカルも攻略法掴めなくて頭抱えてたよ」
「ああ、やっぱりリベンジ狙ってるんだ」
苦笑して肩を落とすヒトミ
「(でもよかった、しょっちゅうこっちにいるけど、ちゃんとヒカルちゃんたちとも仲良く………)」

翌日もルカとヤイバがファイトしていて
更にその次の日にはタクヤの特訓に付き合ってるルカの姿を見かける
「(ちゃんと仲良くしてるんだよね?)」
毎日のようにこちらにいるルカの交友関係がちょっと心配になったヒトミだった
後日何気なく聞いたら学校で同じクラスなので休み時間などに話しているそう
でもたまには一緒に遊んであげてと思うヒトミだった

休み前ということもありこの日ルカはヤイバの家で一泊することとなった
「ただいまぁ~」
元気よく玄関に上がるルカ
だが今日はもう帰ってきていると連絡があったはずのチカゲから返事がない
「あれぇ?お兄ちゃん、お母さんの部屋は?」
「っと、そこの………あ」
ヤイバが案内しようとすると部屋のドアが開いていることに気づく
「お袋………っと」
中にいたチカゲは電話で話している最中だった
慌てて引っ込もうとするヤイバ
「うん、ちょうど帰ってきたみたい………大丈夫よ、もうあの子たちも立派に………もう、心配性なんだから、うん、私も大丈夫」
「お母さん誰と話してるんだろう?」
「うーん、話し方からしてマモルさんじゃなさそうだし………」
電話の相手が気になる様子のヤイバとルカ
「てか、お袋のあんな顔俺見たことないかも」
「えー、お兄ちゃん一緒に住んでるのに?」
「ヤイバ、ちょっと来なさい」
部屋の中のチカゲが手招きして2人も部屋に入る
電話はまだ続いているようだが
「あんたも声聞かせてやんなさいよ、はい、交代」
そう言ってスマホをヤイバに差し出すチカゲ
「声をって………お袋一体誰と話してたんだよ」
「察しの悪い子ねぇ、あんたらのお父さん、ルカが今日こっちに泊まるからって、ほら、繋がったままなんだから早く」
「お、おう、つっても何話せば………」
「ヴァンガードのことでいいんじゃない?お父さんも大好きだし」
「あー、もしもし」
チカゲからスマホを受け取ったヤイバが戸惑いながらも電話に出る
チカゲはそんなヤイバの背中を見ながら嬉しそうに笑っていたが
「あれ?お母さんなんで顔赤いの?」
「っ!?こら!ルカはまだ知らなくていいの!」

夕食を終え一足先にお風呂に入ったチカゲとルカはお風呂上りに2人でファイトしていた
「シュバルツシルト・ドラゴンでアタック」
「………だめだぁ、ここノーガードするしかないなぁ」
「ツインドライブ」
「クリティカル出なければ………」
「ざんねーん、クリティカルトリガー」
「あーっ!」
結局ダメージチェックでヒールトリガーは出ずファイトはルカの勝利となった
「ルカ!もう一回!」
「いいよー、今度も負けないから」
こうしてルカと笑ってファイト出来る嬉しさから口元を緩めるチカゲ
「今度は私が勝つわよ!スタンドアップ!」
「ヴァンガード!」

「あ、2人ファイトしてたのか?」
「まーね」
「うぅ、また負けた~」
チカゲがテーブルに突っ伏す一方ルカはカバンを探っていた
「あったあった、次はこれ使ってみよーっと」
「ん?なんだそのデッキ?」
「前に使ってたエンジェルフェザー!せっかくだから持ってきてたんだ~」
「見ていいか?」
「いいよ」
ルカからデッキを受け取って中身を確認するヤイバ
「ハスデアに………アラバキにメタトロンと………お、ザラキエル」
「ルカが今でもそれ使ってたらアンタら二人そろってユナイテッドサンクチュアリのデッキだったわけか」
「お、確かに」
「いいかも、今度これで大会出てみようかなぁ」
デッキを返してもらいながらルンルン気分のルカ

学校帰りにショップに向かうヤイバとヒトミ
「おにいちゃーん!」
「おー、ルカ」
「(本当にいつでも居るなぁ………)」
途中合流したルカとカードキャピタルへと向かうことになるが
「っていうか今日は二人なんだね、シュンさんは?」
「あいつなんか用事があるってさっさと帰ってったんだ」
「………あれ?あれシュン君じゃない?」
少し離れたお店で飲み物を買っているシュンの姿を見つけるヒトミ
「本当だ、制服のまま何してんだあいつ」
「家には戻ってない………ん?あれって」
少し目線をそらしたヒトミが見つけたのは学生服を着たツムギの姿だった
「用事って………何してんだあいつ、なんで日下ツムギと?」
「静かにして、見つかるでしょ」
「っていうかお兄ちゃん鈍すぎ」
近くの電柱に隠れて様子を窺うヒトミとルカに肩を落とすヤイバ
「お前らが一番なにしてんだよ」

しばらく二人の後をつけるヒトミ達と巻き込まれる形となったヤイバ
「どこに行くのかな………」
にやにやとしながらシュンたちの行き先を気にするヒトミ
「なあ、俺帰っていいか?」
「もお!お兄ちゃんノリ悪いよ」
「ルカちゃん、見つかるから本当に静かにして」
「………待てよ、この方角って?」

ドラゴンエンパイア支部へと二人が入っていく姿を見届けるとヒトミはずっこけた
「なんだ、行き先ってドラエン支部だったんだ」
「まあ、シュン君らしいと言えばらしいけどね」
「満足したなら………」
「あれ、ヤイバたちこんなところで何してるの」
ちょうど仕事中だったらしいチカゲに声をかけられたヤイバたち
「ああ、ショップに行くはずがなぜか………ちょうどいいや、中のファイトスペース今空いてる?」
「多分空いてるんじゃない?あそこ混むなら休日だし」
「え?でもシュン君たちいるんじゃ………」
「いたらなんか都合悪い事でもあんのかよ、ほら、時間なくなるぞ」
頭を抱えながら中に入っていくヤイバたち

ファイトスペースでルカとヒトミがファイトしているのをヤイバが観戦していた
「はぁ~、せっかくいいものが見られると思ったのに」
「ふふっ、ヒトミさんこういうの好きだったんですね、私は単純におもしろそうだと思っただけですけど」
ヒトミのアタックをルカがガードしたところでヒトミがため息を零す
「だって本の中でしか見たことないような光景だし、それに普段クールなシュン君のそういう姿って貴重だし」
「ほう………それでずっとつけていたわけか」
キラキラした空気を纏いながら語るヒトミの言葉に割り込む声
「そう、それで………あれ?今の声って」
ヒトミが振り返ってみると不思議そうにしているツムギとその隣で青筋を立てているシュンの姿
「え!?い、いつから!?」
「ここには今来たところだが、つけていたことは最初から気づいていた」
「あ、アハハ………えっと、シュン君………」
「そこのベンチに座れ、三人ともだ」
「俺もかよ!」
この後三人纏めてお説教される羽目となった

「ところで、私たちより先に入った二人が後から来た理由について詳しく………」
お説教の後ツムギにこっそり聞こうとするヒトミだったが
「ヒトミ、どうやらお前はお説教が足りないらしいな」
「ヒェッ!?」
この件に関してはそのまま迷宮入りとなった

「なんで怒られなきゃいけないんだよ………大体、2人が会ってるとこみられてなんか不都合なことあんのか?」
「えー?それ聞いちゃうの?」
ヤイバとツムギはそんな話をしていた
「ファイトするためにここ来ただけだろ?」
「え~?」
真顔で言い切るヤイバに肩を落とすツムギ
「(ヒトミちゃん、ガンバ)」

ヤイバたち3人がカードキャピタルへとやって来ると
「あ、こんにちは」
この日はヒカルの姿もあった
「おう、今日は一人………ってわけでもないよな、ルカは?」
「奥でファイトしていますよ」
ヒカルに言われてファイトスペースの方を見ると見慣れない少年とファイトするルカの姿があった
「シュバルツシルト・ドラゴンでマガツストームにアタック」
「ぉぉ~、リアガードが足りねぇ~」
「へっへーん、残念でしたー」

「ずいぶん楽しそうだけど、ルカの友達?」
「前に言ってた男の子です」
「えっ?仲間に入れてもらおうとして揉めた?」
2人の様子からはそんなこととても感じられなかった
「………もうちょっと見てるか」 
 

 
後書き
次回予告
「おにいちゃーん!ファイトしよう!」
「この光景も見慣れてきたなぁ」
「学校でも結構な頻度でお兄さんの話を聞かされてます………」
「お前も大変だな………」

turn:45 探求の果て

「そういえばルカ、お前親父とはファイトしてんのか?」
「ぜーんぜん」
「ヤイバ君のお父さん可哀想………会ったことないけど」 

 

Turn:45 探求の果て

 
前書き
Gクエスト本番が近づき準備を始めるヤイバたち
新たな力を手にショップ大会へと出場したシュンは思わぬ相手に遭遇する 

 
カードキャピタル三号店でパックを開封しているシュン
「デッキの改良?」
「ああ、Gクエストに向けて出来るだけのことはやっておきたい」
パックから出たカードをチェックしていたシュンはその中の一枚を見て手を止めた
「みんな強くなっているからな」
ドラゴニック・ブレードマスターのカードを手に取りながら先日のヤイバとタクヤのファイトを思い起こすシュン

Turn:45 探求の果て

「カードショップ男前?」
「うん、一度来てみないかってレイラさんに誘われてるんだ」
ヤイバとヒトミは普段と違うカードショップへと向かっていた
「シュン君も誘ったんだけど」
「別の予定があるって言ってたな、一体どこ行くんだ?」

完成したデッキを整えながら口元を緩めるシュン
「いい感じ?」
「ああ、あとは実践で………」
ちょうどカムイがショップ大会が始まることを伝える
そんな中シュンは集まったファイターの中に意外な顔を見つけ目を見開いた
「まさかこんなところで会うとはな、てっきりヤイバと一緒だと思ったんだが」
そこにはデッキを手に開始を待つルカの姿があった

大きな船の飾りのついた看板の店
カードショップ男前へとやってきたヤイバとヒトミ
「ここがカードショップ男前………」
「なんか魚屋みてえだな」
そう呟きながら入口から中に入るヤイバ
「お邪魔しまーす」
遠慮がちにヒトミも続くと
「いらっしゃい」
首元にスカーフを巻いた女性が二人を出迎えた

「あーあ、私もシュンとファイトしたかったなぁ」
カードキャピタル3号店のショップ大会は佳境を迎えていた
ひとつ前の試合でルカに負けてしまったツムギはわざとらしくボヤく
「決勝、暁シュン対御導ルカ」
カムイのアナウンスと共にファイトが始まる
「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
「マイクロホール・ドラコキッド」
「リザードランナー アンドゥ」
テーブル越しに対峙する二人の間を静かな空気が包み込む
「意外だな、こんなところでお前とファイトすることになるとは」
「プレイベントでお兄ちゃんに負けたの、悔しくないわけないじゃない」
「なるほどな………Gクエストでの再戦を前に、だがおかげでこっちは地区大会の借りが返せる」
「そう簡単に返せるかな?ライド、グラヴィティボール・ドラゴン」
グラヴィティボール・ドラゴンが小さな体でアンドゥに吠える
「1枚ドローして、ターン終了」
「ライド・ザ・ヴァンガード、サーベル・ドラゴニュート!」
剣を構えたドラゴニュートがグラヴィティボール・ドラゴンを見据える
「サーベル・ドラゴニュート(8000)でグラヴィティボール・ドラゴン(8000)にアタック」
「ノーガード」

Drive check
【ドラゴンナイト・ネハーレン】
トリガーなし

「サーベル・ドラゴニュートのスキルでさらに1枚ドロー」

1st damage
【絶命の衝撃 ジェットシャフト】
トリガーなし

「ライド!グラヴィティコラプス・ドラゴン」
ライドを終えたルカは手札をじっと見た
「(これ………使っちゃってもいいんだけど………相手かげろうだし、慎重に行った方がいいよね)」
「変わったな」
「ん?」
「お前がそうやって相手の動きを見ながらファイトしていることがだ、どうせこっちの退却スキルを警戒して追加のリアガードを出すか悩んでいるんだろうが」
「(うっ)」
「以前のお前は、相手のことなんてまるで見ちゃいなかった」
「ふぅ、必死だったからね、あのころは、このままアタックするよ、グラヴィティコラプス(10000)でサーベル・ドラゴニュート(8000)へアタック」
「ノーガードだ」
「いいの?通しちゃって」
「別に構わん」

Drive check
【グラヴィティコラプス・ドラゴン】
トリガーなし

「グラヴィティコラプスのスキルで山札の上から5枚確認………あ、ない」
「まあたまにはそういうこともあるだろう?」
そういって自らのターンを始めたシュンは手札を見る
「ライド、ドラゴンフルアーマード・バスター、スキルにより7枚確認し、ドラゴニック・オーバーロードを手札に、バーサーク・ドラゴン、希望の火 エルモ、リザードソルジャー ラオピアをコール」

「ずいぶんたくさん出すわね」
「シュバルツシルト・ドラゴンのコール封じが出る前に一気に攻める算段だろう」
ツムギのつぶやきに答えるように後ろで段ボールを抱えていたカムイがシュンの取った戦術に関して話していた
「グラヴィティコラプスのスキルに失敗したから次のターンまではコール封じの危険はない、エルモはスキルで退却できるしブースト時にパワーが上がるから放置されてもパワーは十分、ここで差をつけて一気に勝負をかける気だ」

「バーサーク・ドラゴン(13000)でグラヴィティコラプス(10000)にアタック」
「グラヴィティコラプス(5000)でガード」
バーサーク・ドラゴンが炎を吐いて攻撃するが割って入ったグラヴィティコラプスに阻まれる
「次は俺だ、フルアーマード・バスター(13000)でグラヴィティコラプス(10000)にアタック!」
「ノーガード」
Drive check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴンフルアーマード・バスター(クリティカル2)
パワー=リザードソルジャー ラオピア(18000)

フルアーマード・バスターの振り下ろした剣がコラプスを切り裂く
2nd damage
【バイノーダル・ドラゴン】
トリガーなし
3rd damage
【星命白奪 ベクト】
トリガーなし

「(見覚えのないカードが入っているな、なるほど………ヤイバと戦った時とは違うということか)」
ダメージゾーンに置かれたカードを見たシュンはルカもまた強くなっていることを悟った
「だからこそ倒し甲斐がある、エルモ(11000)のブースト、ラオピア(29000)でグラヴィティコラプス(10000)にアタック」
「(さすがにここで完全ガード切るのはもったいないし、これもノーガードかな)」
ラオピアの槍がグラヴィティコラプスの胸に突き刺さり悲鳴が上がる
4th damage
【アロマトルバー・ドラゴン】
トリガーなし
「(よし、このターンダメージを与えることには成功した、あとは………)」

「このターンが勝負だな」
カムイは真剣な表情でルカを見た
「このターンルカはコール封じのスキルを使えない、だがシュンのリアガードを削ることはできる」
「もちろん彼もリアガードを削られることはある程度織り込み済みだろうけど………」
「シュンの狙いは、自陣の被害を最小限にして次のターンに一気にたたく」

「破壊の竜よ、その咆哮ですべてを飲み込め!ライド!」
舞い降りたシュバルツシルト・ドラゴンが咆哮を上げフルアーマード・バスターを威嚇する
その迫力に威圧されまいと構えるフルアーマード・バスター
「イマジナリー・ギフト、フォース1をリアガードへ」

「まずはシュバルツシルト・ドラゴンのスキル!エルモをバインド」
エルモが黒い雷に襲われ消滅する
「さらにスピノーダル・ドラゴンとアロマトルバー・ドラゴンをコール、アロマトルバーのスキル、ラオピアをバインド」
「(さすがにダメージを与えすぎたか………2枚持っていかれた、だが………)」
「まだ巻き返せる、って思っても無駄だよ、ソウルブラスト一枚、スピノーダル・ドラゴンを退却させてスキル発動、バーサーク・ドラゴンをバインド」
「なっ!?」
バーサーク・ドラゴンが悲痛な声とともに消失しシュンのリアガードが全滅してしまう
「一気に3体………バインドできるカードを増やしていたのか」
「さらに、黒門を開く者をコール、スキルで星命白奪 ベクトをスペリオルコール」
3列揃えルカの攻撃態勢も整う
「あ、ちなみにスピノーダル・ドラゴンが私のターンで退却したから、シュバルツシルト・ドラゴンのパワーも+5000」

「それぞれのスキルが独立しているのね」
「なかなか面白いカードだろ?」
ルカのデッキに新たに投入されたスピノーダル・ドラゴン
スキルは二つだがそれぞれのスキルが繋がるようになっている
「しかも、サイバードラゴンの種族を持ったユニットだからグラヴィティボール・ドラゴンのスキルの恩恵を受けれる」
「カウンターブラストを使わずバインドできるってのもあのユニットの便利なところだな」

「(今のお前はあの時とは違う………)
以前シュンとファイトした時のルカはヴァンガードは自分を認めさせる手段でしかなく
ただ相手を倒すことだけを考えファイトしていた
だが、今のルカはとても楽しそうにファイトしている
「(だが、それでこそリベンジのし甲斐がある)」
「黒門を開く者(8000)のブースト、ベクト(18000)でフルアーマード・バスター(10000)にアタック」
ベクトが黒い雷をまとった拳を構え突撃する
「(ベクトの能力もまた相手のリアガードをバインドできるもの、追加のバインドはないが同時に行うドローは発動する、この状況でドローを許すわけにはいかない)」
ベクトの能力を発動させない条件、それは………
「ラクシャ(15000)でガード」
「お見事、ベクトがヴァンガードにアタックしたバトルでトリガーユニットがガーディアンサークルにコールされること、ベクトの能力を防ぐ唯一の方法だね」
「これ以上お前にアドバンテージを渡すわけにはいかないからな」
「じゃ、次はシュバルツシルト・ドラゴン(18000)でフルアーマード・バスター(10000にアタック)」
「ノーガードだ」
シュバルツシルト・ドラゴンの放った光がフルアーマード・バスターに襲い掛かる

Twin drive check
【グラヴィティボール・ドラゴン】
トリガーなし
2nd check
【アステロイド・ウルフ】
クリティカルトリガー
クリティカル=シュバルツシルト・ドラゴン
パワー=アロマトルバー・ドラゴン(33000)

「ぐっ、くぅ」
勢いの増したシュバルツシルト・ドラゴンの攻撃を受けフルアーマード・バスターが大きく後退する

2nd damage
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし
3rd damage
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴンフルアーマード・バスター(クリティカル2)
パワー=ドラゴンフルアーマード・バスター(20000)

「更に!アロマトルバー・ドラゴン(33000)でフルアーマード・バスター(20000)にアタック!」
「ター(15000)でガード!」
アロマトルバーの振り下ろした得物をターが自身の槍で受け止める

「ダメージ3で凌いだ」
「次のターンが勝負だ、シュバルツシルトのスキルが来る前にどこまで食らいつけるか」

「スタンドアンドドロー」
自身の手札を確認するシュンだがそこにはグレード1のカードがない
「(ブーストできるカードはない、か………だが、俺にはこいつがいてくれる!)」
幼いころからあこがれたあのカードをかざすシュン
ヤイバにとってのブラスター・ブレードと同様、今の彼を形作る象徴が
「見るがいい、これが俺の本当の姿だ!この世のすべてを焼き尽くす黙示録の炎!」
渦巻く炎が立ち上りそれを突き破って真紅の竜が姿を現す
咆哮を上げその力強い気迫が目の前の敵を圧倒する
「ドラゴニック・オーバーロード!」
オーバーロードの咆哮に怯まずシュバルツシルトが身構える
同時にルカもシュンの気迫で武者震いしていた
「(対戦相手と向き合うようになってから時折感じるこの感覚………たまらない)」
ルカの闘争心もむき出しになっている
「さあ、かかってきなさい!」
「(小学校低学年の女子がしていい眼ではないな………)イマジナリー・ギフト、フォース2」
リアガードに置いたギフトによってリアガードサークルが照らされる
「そして、リアガードにドラゴニック・オーバーロードをコール」
リアガードに現れたオーバーロードが咆哮を上げる

「なるほど、ルカは今ダメージ4、クリティカルトリガーが出るリスクのあるヴァンガードは通すわけにはいかない」
「そうでなくてもヴァンガードのオーバーロードはアタックがヒットするとスタンドするからルカちゃんは必ず止めに来る、それを見越してフォース2をリアガードに………」

「ドラゴンナイト・ネハーレンをコール、スキルで黒門を開く者を退却」
「ネハーレン(15000)でグラヴィティコラプス(10000)をアタック!」
ネハーレンが槍から放った炎を浴びてグラヴィティコラプスが退却する

「今のアタック、別にパワー不足ってわけでもなかったけど」
「残った二列にいるオーバーロードのアタックを通すことを優先させたな、リアはクリティカル2だしヴァンガードの方もスタンドを狙いに行ける」

「ヴァンガードのオーバーロード(13000)でシュバルツシルト(13000)にアタック」
「アステロイド・ウルフ(15000)でガード」

Twin drive check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし
2nd check
【リザードソルジャー ラオピア】
トリガーなし

「ラオピアはバインドされてるカード………」
「次のアタック通らないとちょっとまずいな」

「オーバーロード(23000)でシュバルツシルト(13000)にアタック」
「コスモリース(守護者)でガード、手札を一枚捨てて完全ガード」
オーバーロードが口から放った炎をコスモリースの盾が受け止める

「ターンエンドだ」
「じゃ、スタンドアンドドロー、ライド!」
舞い降りたシュバルツシルト・ドラゴンが咆哮を上げる
「イマジナリー・ギフト、フォース1!今あるのと逆の列のリアガードへ置くよ、まずはシュバルツシルトのスキル!ネハーレンをバインド!」
黒い雷に襲われたネハーレンが消滅していく
「更にジェットシャフトとグラヴィティボールをコール」

「グラヴィティボールのスキルで前列のパワーが上がるといっても+4000じゃオーバーロードに対しては少し足りないか」
「それでも牽制にはなる、このターン防ぎきってもその後グレード1を追加されたら………」

「シュバルツシルト・ドラゴンのスキル発動、バインドゾーンのカードを表に、さらに次のそっちのターンが終わるまでバインドゾーンに表であるのと同名のカードをノーマルコール出来ない!」
「(来たか、このスキルを見越して今回はダメージを少なく見積もった、守り切ってみせる)」
ルカの攻撃に備えシュンが身構える
「まずはアロマトルバー(27000)でオーバーロード(13000)にアタック!」
「ドラゴンモンク ゲンジョウ(20000)でガード」
アロマトルバーの前にゲンジョウが立ちはだかって攻撃を止める
「シュバルツシルト・ドラゴン(13000)でオーバーロード(13000)にアタック」
「ノーガード」

「ここでノーガードか、思い切るね」
「ダメージ3だからな、ここでクリティカルが出ても1枚までなら負けはない」

Twin drive check
【シュバルツシルト・ドラゴン】
トリガーなし
2nd check
【真空に咲く花 コスモリース】
ドロートリガー
パワー=グラヴィティボール・ドラゴン(28000)
1枚ドロー

「くっ」
「追加のシュバルツシルトに完全ガードできるコスモリース、このターンの心配はなくなってもこれはつらいよ………」
「とはいっても………」

5th damage
【ドラゴンナイト ネハーレン】
トリガーなし

「(こっちもつらいんだよね………ダメージ4点で受けれるのは一度だけ………なら)ジェットシャフト(8000)のブーストしたグラヴィティボール(36000)で………」
攻撃を宣言する瞬間ルカの視線がわずかに横にそれる
「リアガードのオーバーロード(13000)にアタック!」
「っ!?しまった」
リアガードのオーバーロードがグラヴィティボールのパンチを受けて退却する

「決めきれないと踏んでアタックに使うユニットを削りに行った!」
「ノーマルコールを封じられた状態で削られたら………」

ルカの攻撃が終了し次はシュンのターン、だが………
「(攻撃に使えるユニットはある、だが今のままではルカに2ダメージを与えるのは不可能だ………この窮地を脱するには)」
意を決してカードを引くシュン、その手に来たカードは………
「終わりなき探求の果て、たどり着きし最終進化」
満足げに笑みをこぼし手に取ったカードを掲げるシュン
「荒ぶる魂を昇華させ、今こそその真の姿を現せ!クロスライド・ザ・ヴァンガード!」
咆哮を上げたオーバーロードの姿が爆炎に包み込まれる
やがて炎を突き破りその強靭な姿が現れる
「ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド!」

「ジ・エンド………とうとうここまでたどり着きやがったか」
新たなオーバーロードと共に戦うシュンのその姿にかつての戦友の姿を重ねたカムイは腕で思わず流れた汗を拭った
「さあ見せてみろ、お前にそいつが使いこなせるか………」

「イマジナリー・ギフト!フォース2!ジ・エンドのクリティカルを2へ!フルアーマード・バスターと鎧の化身 バーをコール!」
このコールによってシュンの場にはクリティカル2のユニットが2体
ダメージ4のルカはどちらも防がなければならない
「ジ・エンド(13000)でシュバルツシルト(13000)にアタック!このアタック終了時、手札3枚を捨てることでジ・エンドはスタンドする!」
「パルスモンク(15000)でガード!」
ジ・エンドの放った炎にパルスモンクが飲み込まれ、そのままシュバルツシルトの周囲を焦土へと変えた
ルカも真剣な表情でシュンを見据える

Twin drive check
【ドラゴニック・オーバーロード】
トリガーなし
2nd check
【鎧の化身 バー】
トリガーなし

「(ここはトリガーなし………でも!)」
「今引いたバーと、手札のバーサーク、ラオピアを捨てジ・エンドをスタンド!パワー+10000、ドライブマイナス1!」
スタンドしたジ・エンドが咆哮を上げるとシュバルツシルトは一歩下がる
「(ここを防いでも、フルアーマード・バスターのアタックは防げない……)」
「ジ・エンド(23000)でシュバルツシルト(13000)にアタック!」
「ノーガード!」

Drive check
【魔竜導師 ラクシャ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド(クリティカル3)
パワー=ドラゴンフルアーマード・バスター(20000)

「(ここまでか………)」
ジ・エンドの振り下ろした剣がシュバルツシルトを切り裂く

5th damage
【グラヴィティコラプス・ドラゴン】
トリガーなし
6th damage
【アロマトルバー・ドラゴン】
トリガーなし

「悔しぃ~、もうちょっとだったのになぁ」
「こっちもギリギリだった、ジ・エンドが来たのと、グラヴィティコラプスが失敗したのが大きいか」
デッキを片付けながらファイトの内容を振り返る2人
「Gクエストでは負けないから」
「それは俺たちも同じことだ」 
 

 
後書き
次回予告
「そういえばお兄ちゃんは一緒じゃないの?」
「元々こっちに来るつもりでツムギと約束していたからな」
「最近ずっと一緒だよね、次の大会で一緒に出るつもりじゃないよね」

turn:46 女の心意気

「………」
「あ、アリだなって顔してる」
「(図星)お前こそヤイバと組むつもりか?」
「今は別のチームでライバルしてたいかな」 

 

Turn:46 女の心意気

 
前書き
チーム男前やその関係者と交流を深めるヤイバとヒトミ
そんな中ヒトミの中にかつての自分を見たレイラの師匠、ナギサがヒトミにファイトを挑む
ヒトミの真意を知るため、ナギサが選んだデッキは………
 

 
カードショップ男前でチーム男前との交流を深めるヤイバとヒトミ
「ダイユーシャでモナークにアタック」
「イゾルデでガード」
ユウダイとヤイバのファイトをレイラとヒトミが見ていた
そしてその様子を見ていたレイラの師匠、ナギサはヒトミの方に視線が向いていた
「フーン………なるほどね」

Turn:46 女の心意気

「あー、もうちょっとだったのに」
「ドライブチェックでグレートダイユーシャが来るっていうのはわかってたからな」
ファイトの内容を振り返るヤイバとユウダイ
「さて、それでは私たちも………」
「ちょっと待ったレイラ」
ヒトミをファイトに誘おうとしたレイラの言葉をナギサが遮った
「師匠?」
「その子とのファイトは私がやるわ、ちょっと興味があるの」
ナギサの言葉にヤイバたちが首を傾げる
「私は構わないですけど………」
「ナギサ」
ファイトを始めるためナギサとヒトミが席に着くと店主の大文字ゴウキがナギサに1つのデッキを渡す
「ほら、“こいつ”だろ?“今使うべき”なのは」
受け取ったナギサがデッキを確認する
「うん、これこれ、さすがお兄ちゃんわかってる~」

「スタンドアップ!ヴァンガード!」
惑星クレイの光の神殿に2人が降り立つ
「ロゼンジ・メイガス」
ロゼンジにライドしたヒトミが目の前の相手を見据える
「(やっぱりグランブルーなのかな………レイラさんの師匠だし、確か前に………)」
「スリング・バースター」
「「えっ!?」」
マスクとスーツで身を包んだ人型のユニットにその場にいた面々が声を上げた
「ノヴァグラップラー?」
「なんであんたが驚いてんの?あんたの師匠なんだろ?」
「いや、私も師匠がノヴァグラップラーを使うところは初めて見るから………」
ヤイバの問いかけにレイラも困惑した様子
普段と違うデッキを選んだナギサの真意が気になる
「スピン・キッドにライド!スリング・バースターのスキルで1枚ドロー」
周囲の戸惑いを気にせずファイトを始めるナギサ
「更に!スピン・キッドのスキルで、手札のスピニング・ヴァリアントを見せれば………」
ナギサがみせたグレード3のカードにヒトミの表情も真剣になる
「(スピニング・ヴァリアント………多分あれが切り札)」
「お互いのヴァンガードに1ダメージ!」
「(余計なことは考えず今はファイトに………)えっ!?お互いにダメージ!?」
気持ちを切り替えようとしていたヒトミだったがスピン・キッドのスキルに意表を突かれてしまった
互いのヴァンガードサークルが爆発し両者が吹っ飛ばされる

1st damage
【ツイン・ブレーダー】
ドロートリガー
パワー=スピン・キッド(18000)
1枚ドロー

「(この動きは後攻の方が強かったなぁ………)
トリガーチェックをしたナギサは表情には出さずに失笑していた
一方爆発を食らったロゼンジは不意を突かれたこともあり目をまわしていた

1st damage
【サークル・メイガス】
トリガーなし

「うぅ………なんか前にも似たようなことがあった気がする」
「クランもノヴァグラップラーだしな」
「?」
「「(“ライザーカスタム”かなぁ………)」」
ユウダイが首を傾げる中レイラとナギサは心当たりとなるカードを思い浮かべていた

「ライド!クォーレ・メイガス!そのスキルで山札の上から二枚確認して、好きな順番で戻してから、ロゼンジのスキルでドロー」
「(さて、今戻したカード………トリガーの可能性が高いけど………)」
手札のキャノン・ボールのカードをちらりと見るナギサ
このカードを使えばクォーレ・メイガスの攻撃を防ぎきることは出来る
「(でも、“後”のこと考えると………)」
今度は切り札のスピニング・ヴァリアントを見る
「(ここはダメージをあえて受けるのが正解ね)」
「クォーレ・メイガス(8000)でスピン・キッド(8000)を攻撃」
「ノーガードよ」

Drive check
【サイキック・バード】
クリティカルトリガー
クリティカル=クォーレ・メイガス(クリティカル2)
パワー=クォーレ・メイガス(18000)

クォーレの攻撃を受けスピン・キッドが吹っ飛ばされる

2nd damage
【スピン・キッド】
トリガーなし

3rd damage
【ロケットハンマーマン】
トリガーなし

「スタイリッシュ・ハスラーにライド!スタイリッシュ・ハスラーとロケットハンマーマンをコール」
リアガードを並べて早くも攻めの姿勢に出る
「(リアガードのスタイリッシュ・ハスラーはダメージゾーンの数だけパワーアップするからブースト込みで26000………なら)」
「スタイリッシュ・ハスラー(9000)でクォーレ(8000)にアタック」
「サイキック・バード(15000)でガード!」

Drive check
【ブーメラン・スロアー】
トリガーなし

「ロケットハンマーマン(8000)でブースト、スタイリッシュ・ハスラー(26000)でクォーレ・メイガス(8000)をアタック」
「ノーガード」

2nd damage
【ロンバス・メイガス】
トリガーなし

「ターンエンド、リアガードを防げないと踏んで確実に止めれるヴァンガードをガード、ちゃんと勉強してるじゃない」
「ど、どうも………」
ナギサに褒められ照れてしまうヒトミ
レイラの師匠だけあってナギサの実力は本物だ
「でも………そうして頑張るのは“誰の為?”」
ナギサの問いかけにドローしようとしていた手が止まるヒトミ
「ごめんなさいね、ただ、昔の私に似てたから」
「昔の………師匠?」
ナギサのその言葉に反応したのは彼女の弟子であるレイラだった
以前のナギサは自分勝手で、好きな人に振り向いてもらうためだけに行動していた
そしてヴァンガードもその手段でしかなかったと
「あの………師匠、ひょっとしてそのデッキ」
「あ、レイラ気づいた?そう、ノヴァグラップラーは最初に私が使っていたクラン、好きな人を追いかけて、そのためだけにヴァンガードをやっていた頃の………」
「ナギサさん………」
「遮っちゃったわね、続けて」
「あ、はい、レクタングル・メイガスにライド、ステラ・メイガス、サークル・メイガス、レクタングル・メイガスをコール、レクタングル・メイガスのスキルで山札の上2枚を確認して、一枚ドロー」
リアガードを展開して攻勢に出るヒトミ
「レクタングル・メイガスでヴァンガードのスタイリッシュ・ハスラー(9000)にアタック」
「ノーガード」

Drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=レクタングル・メイガス(クリティカル2)
パワー=レクタングル・メイガス(24000)

レクタングルの杖から放たれた光がスタイリッシュ・ハスラーを貫く
「ファイトのこともしっかり勉強してる、それだけでも馬鹿正直に突っ込んでいた私と違うのは理解できる」

4th damage
【ガーリィ・ドリィ】
トリガーなし

5th damage
【レッド・ライトニング】
クリティカルトリガー
クリティカル=スタイリッシュ・ハスラー(クリティカル2)
パワー=スタイリッシュ・ハスラー(19000)

「サークル・メイガス(8000)のブーストしたステラ・メイガス(20000)でスタイリッシュ・ハスラー(19000)にアタック」
「ブーメラン・スロアー(5000)でガード、でも、あなたが“本気”なのかはわからない」
「レクタングル・メイガス(24000)でスタイリッシュ・ハスラー(19000)にアタック!」
「キャノン・ボール(15000)でガード、見極めさせてもらうわ、このファイトで」
ヒトミの攻撃を防ぎ切りナギサのターンへと移る
「無敵のヒーロー見参!スピニング・ヴァリアント!」
ヨーヨーにも似た武器を振り回しながら身構えるスピニング・ヴァリアント
「イマジナリー・ギフト!アクセル2!このギフトが置かれた時1枚ドロー」
このドローで攻撃に使えるユニットやガーディアンを揃え連続攻撃をより生かすことが出来る
その分攻撃力は控えめでこのギフトはアクセル1と違い上昇するパワーは5000となっているが………
「(今のタイミングでは十分すぎる………)」
ヒトミが身構える中ナギサは手札を見ていた
「(一枚足りないか………でも、攻めるならこれで十分!)コール!」
アクセルサークルに置かれたガーリィ・ドリィがにやりと笑いながらこぶしを構える
「更にカップボウラー、スマッシュ・マッシャーをコール」
ナギサの陣形を見たゴウキは思案する
「(リアガード5体………スマッシュ・マッシャーか………ガーリィ・ドリィがいるんならもう1体欲しいところだな)」
カップボウラーの後ろでハンマーを構えてるユニットを気にするゴウキ
「アタックした時、スピニング・ヴァリアントのスキル発動」
発動宣言と共に一気に4枚のカウンターブラストを支払うナギサ
「一気に4枚!?」
「これによりこのユニットをパワー+10000!そのうえでこのアタックに対する手札からのガードは3枚以上出さなければできない!」
「えっ!?3枚も!?」

「スピニング・ヴァリアントのあのスキルは前列のユニット4枚とカウンターブラスト4枚を必要とする必殺のスキル」
「あっ!それで師匠はギリギリまでガードしなかったんだ!」
ガードにユニットを割かず、あえてダメージを受けることでスピニング・ヴァリアントのスキル発動を狙ったプレイング
ヒトミの手札は5枚、ここでガードに3枚以上切ればこの先のファイトが苦しくなる
「スピニング・ヴァリアント(22000)でレクタングル・メイガス(9000)にアタック!」
「ノーガードです」

Twin drive check
【ウォールボーイ】
ヒールトリガー
パワー=ガーリィ・ドリィ(27000)
2nd check
【スピニング・ヴァリアント】
トリガーなし

スピニング・ヴァリアントの武器がレクタングル・メイガスを跳ね飛ばす
空中に投げ出されたレクタングル・メイガスにリアガード達が向かってくる

3rd damage
【ペンタゴナル・メイガス】
トリガーなし

「スマッシュ・マッシャー(8000)のブーストしたカップボウラー(22000)でレクタングル・メイガスを攻撃」
※カップボウラーのスキルで他のヒーローのユニットがいるときパワー+5000
「ノーガード」
カップボウラーの放った球体の直撃を受けレクタングルが地面に叩きつけられる

4th damage
【テトラ・メイガス】
トリガーなし

「ガーリィ・ドリィ(27000)でレクタングル(9000)にアタック!」
倒れたレクタングルに飛び掛かったガーリィ・ドリィが勢いよく拳を振り下ろす

5th damage
【ヘキサゴナル・メイガス】
トリガーなし

「ロケットハンマーマンのブースト時のスキル、ヒーローのスタイリッシュ・ハスラーをブーストした時、パワー+5000、ロケットハンマーマン(13000)のブーストしたスタイリッシュ・ハスラー(34000)でレクタングル・メイガス(9000)に攻撃」
「スフィア・メイガス(20000)でガード、ステラ・メイガス(5000)とレクタングル・メイガス(5000)でインターセプト」
スタイリッシュ・ハスラーの放った攻撃をメイガスたちが受け止める
「ターン終了時、スタイリッシュ・ハスラーをソウルに入れることでカウンターチャージ」
「スタンドアンドドロー、手繰り寄せた運命のその先へ!ライド!ヘキサゴナル・メイガス!」
手を広げながら姿を現す青い衣装の女性ユニット
「確かに………少し似てるかもしれない………でも」
ギフトのカードににそっと手を伸ばすヒトミ
「きっかけが違う………私はヴァンガードと出会って、そこから彼と出会って前に進むことが出来た」
ヘキサゴナル・メイガスがそっと目を開いて目の前のスピニング・ヴァリアントに笑いかける
「一つだけ言えること、私はヴァンガードが好き、それはきっとこれからも変わらない!」
ギフトの1枚を手に取るヒトミ
「イマジナリー・ギフト!プロテクト2!これをリアガードサークルに!設置!」
サークル・メイガスの前の空いていたリアガードが照らされる
まるでヤイバたちの使う“フォース”のギフトのように
「プロテクト2………ここでそれを選ぶのね」
プロテクト2はそのサークルにいるユニットのパワーとシールドを上昇してくれる
だが確実なガードを可能にするプロテクト1と比べるとリスクが多く使いこなすのは難しい
「ヘキサゴナル・メイガスのスキル、山札の上から2枚確認し、好きな順番で戻して1枚ドロー」
「(ヴァンガードが好き………か)」
先ほどのヒトミの言葉が胸に残るナギサ
「クォーレ・メイガスをコール!スキルで山札の上2枚を確認!」
「(あの頃の私は………そんな風に言えたのかな………)」
「テトラ・メイガスをコール!1枚ドローして、手札のニケを山札の上に!さらにヘキサゴナル・メイガスをコール」
ユニットを全面に展開し攻めの姿勢に出るヒトミ
「クォーレ・メイガス(8000)のブーストしたヘキサゴナル・メイガス(20000)でスピニング・ヴァリアント(12000)を攻撃!」
「ツイン・ブレーダー(守護者)で完全ガード!」
手札のスピニング・ヴァリアントを捨てることでヘキサゴナル・メイガスの攻撃を止めるナギサ

Twin drive check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ステラ・メイガス(クリティカル2)
パワー=ステラ・メイガス(24000)

2nd check
【オラクルガーディアン ニケ】
クリティカルトリガー
クリティカル=ヘキサゴナル・メイガス(クリティカル2)
パワー=ヘキサゴナル・メイガス(32000)

「ダブルクリティカル………」
「サークル・メイガス(8000)のブースト!ステラ・メイガス(34000)でスピニング・ヴァリアント(12000)にアタック!」
ステラ・メイガスの杖に輝きが集まる
ナギサはその輝きに見とれ目を閉じた
「ノーガードよ、来なさい」
ステラ・メイガスの放った光がスピニング・ヴァリアントを包み込んだ

5th damage
【ロケットハンマーマン】
トリガーなし
6th damage
【スピニング・ヴァリアント】
トリガーなし

「………勝った」
「ガーリィ・ドリィのスキルが使えたら違ったかもしれねけどな………」
リアガードのヒーロー5体以上で常にシールドを上昇させるガーリィ・ドリィのスキル
それがあればナギサはヘキサゴナル・メイガスのアタックを凌ぐことが出来たはず、だが………
「そうは言ってもこっちもコスト不足でスピニング・ヴァリアントのスキルも使えないし、使えたとしてもプロテクト2でケアされちゃってたからね………」
スピニング・ヴァリアントのスキルが発動した場合完全ガードではコスト含めて4枚の消費
一方でプロテクト2ならインターセプトのみで手札の消費を抑えることが出来る
プロテクト2で上昇したステラ・メイガスのシールドは15000、トリガーが出なければスピニング・ヴァリアントのアタックを止めることが出来る
「本当はグレード2がもう1枚あったらよかったんですけど………わっ!?」
突然ナギサに抱き着かれ戸惑うヒトミ
「恋もヴァンガードも、どっちも頑張りなさい、私にはできなかったことだけど………きっとあなたならできる」
「は、はい………」
優しく囁かれたナギサの言葉に耳まで真っ赤になるヒトミ
「さーて、もうちょっとこのデッキでファイトしたいな、レイラ相手してくれる?」
「ええ、私もノヴァグラップラーを使う師匠に挑戦してみたいです」
「っていうわけでお兄ちゃん、このデッキもうちょっと借りるね」
「いや、そのデッキはお前にやるよ」
「ヒトミ、俺ともファイト………っていうかお前いつまで赤くなってるんだ?」
「うぇ!?えっ!?うん………ファイトだよね」
「(あらぁ~、私とは違った意味で前途多難だわ………)」
ヤイバとヒトミの会話を聞きながらファイトの準備をしていたナギサにふと、ゴウキが声をかける
「ナギサ!………ヴァンガードは好きか?」
その問いかけにデッキを見てかつてのことを思い返す
想いを遂げられず、一度は辞めようとさえした
だが………
「大好きよ、当たり前のこと聞かないで」
「だな」
はっきりと言い切ったナギサの様子にゴウキも満足げに笑った
 
 

 
後書き
次回予告
ついに始まるGクエスト
今まで出会った様々なライバルたち
そしてかつての強豪たち
多くの壁がヤイバたちに立ちはだかる
turn:47 Gクエスト開幕