肥満猫のダイエット


 

第一章

                肥満猫のダイエット
 愛猫のツムギ白地に茶色い模様がある雄猫の彼を見てだった。
 飼い主のOLをしている奥山早苗茶色い髪の毛をセットしてロングにしている大きな吊り目で赤い整った唇と面長で色白でスタイルのいい彼女は小柄で丸い顔に細めでニコニコとした表情で黒髪をショートにした小柄で胸の大きい友人であり職場の同僚でもある深見梨恵に尋ねた。
「肥満よね」
「誰がどう見てもね」
 梨恵の返事は率直なものだった。
「肥満ね」
「やっぱりそうよね」
「ご飯食べさせ過ぎでしょ」
 梨恵は早苗にさらに言った。
「ツムギちゃん」
「ええ、それでどうしたものかしら」
「ご飯制限して」
 梨恵は早速対策を述べた。
「それで運動もね」
「させるの」
「例えば前におもちゃ出して」
 猫用のそれをというのだ。
「振ったりして」
「そうしたら猫は自然と動くから」
「そうして運動させて」
「ダイエットさせるのね」
「そうしたらどうかしら」
「そうね、このままだとね」
 早苗は腹がかなり出ている愛猫を見て答えた。
「ずっとね」
「この子肥満したままよ」
「そうよね」
「人も猫も太り過ぎはね」
「よくないわね」
「多少太ってもいいけれど」
 それでもというのだ。
「肥満はね」
「よくないわね」
「お腹出過ぎで」 
 梨恵もツムギを見て話した。
「頬っぺただってね」
「ふっくらね」
「体重何キロ?」
「六キロ超えてるわ」
「それじゃあね」
「太り過ぎね」
「紛れもなくね、じゃあね」
 あらためて言うのだった。
「これからは」
「ダイエットね」
「それしましょう」
「それじゃあね」 
 二人で話してだった。
 早苗はツムギのダイエットに入った、まずは彼の食事だった。
「いつも出すんじゃなくて」
「そう、朝に出してね」
 そうしてというのだ。 

 

第二章

「仕事でお家に帰ったら、休日は夜になったら」
「ご飯入れた食器下げる様にしたのね」
「これまでは二十四時間出していて」
「ツムギ君いつも食べてたのね」
「そうしない様にしたの」
「夜だけでも」
「何か夜食べたそうで不満な様子だけれど」
 それでもというのだ。
「そうしてね」
「いつも食べる様にしなくしたの」
「夜出さないとその分食べないしね」
 それで食べる量が減るというのだ。
「だからね」
「そうしたのね」
「それでね」
 早苗は梨恵にさらに話した。
「おもちゃ出して前で動かしたり置いたりして」
「運動してもらってるのね」
「猫って目の前でもの動かしたら反応するでしょ」
「猫の習性よね」
「それでそうしてね」
 おもちゃを目の前で動かしてというのだ。
「運動してもらってるの」
「そうなのね」
「そうしてるわ、私も遊んでね」 
 ツムギと、というのだ。
「楽しめてるし」
「それじゃあ」
「これからもやってくわ」
「ツムギ君のダイエットね」
「やっていくわ」
 笑顔で言うのだった、そしてだった。
 そのままツムギのダイエットをしていった、それが半年続くとだった。
「ニャア」
「身体引き締まったわね」 
 梨恵は早苗の部屋に来てツムギを見て言った、見ればダイエットをする前と比べてかなりすっきりした体格になっている。
「格好良くなった感じがするわ」
「ええ、猫もちゃんと食事に気を付けてね」
 早苗もそのツムギを見て話す。
「運動したら」
「痩せるのね」
「そうね、ただ油断したら」
 その時はというのだ。
「またね」
「太るわね」
「そうなることはね」
「言うまでもないわね」
「だからこれからもね」
 スマートになったツムギを見て言うのだった。
「気を付けていくわ」
「肥満にならない様にして」
「健康でいてもらうわ」
「人も猫も太り過ぎはよくないってことはね」
 梨恵もそれはと答えた。
「当然ね、ツムキ君だけじゃなくて私達もね」
「気を付けないとね」
「じゃあ私達も食べることには気を付けて」
「意識して身体動かしていきましょう」
 笑顔で話した、そして二人も食事には気を付けて身体を動かしていった、そのうえでツムギと同じく健康でいた。


肥満猫のダイエット   完


                   2023・10・25